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楼主: narcissusly

【整理】 綾瀬遥 小出恵介 大沢たかお 井上和香 等 --- 电影访问(08-06-07)

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 楼主| 发表于 2008-4-4 14:17 | 显示全部楼层
土屋アンナ&蜷川実花監督
『さくらん』
女性は弱さを認めることで、そこから強くなれる

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:鈴木徹
写真家として世界的にも有名な蜷川実花が、初めてメガホンをとった『さくらん』。原作は、人気漫画家・安野モヨコ。江戸時代の吉原遊郭で、強く生き抜く主人公の“きよ葉”を演じるのは、シンガー、モデル、女優として活躍し、女性から圧倒的な支持を集めている土屋アンナ。赤をベースにしたポップな映像美と、椎名林檎が担当したロック基調の音楽。あらゆる才能が融合して出来上がった『さくらん』は、今までにない“花魁(おいらん)”ムービー。本作を通じて、きずなが深まったという主演の土屋アンナと監督の蜷川実花に話を聞いた。

■女の子の恋愛をリアルに描いた作品
Q:『さくらん』は、蜷川監督にとって、初の監督作となりましたが、どんなことに重点をおかれて監督をしましたか?
監督:監督のお話を頂いた時点で、期待されているのは、キレイで、自分がいつも撮っている「絵」が動くってことだと思いました。それから女の子の持つ恋愛感をリアルに描くことと思って撮りました。
Q:特に苦労された点はありましたか?
監督:写真の場合はキレイだなと思えば、自分でシャッターを押すだけですけど、映画のように、たくさんの人数が関わってくるときに、何がかっこいいのか、どういうことがやっていきたいのかという意思の統一をしていくのが一番難しかったですね。
Q:土屋さんは、監督ととても仲良しとうかがいましたが。
土屋:超仲良しよ! ケンカするほど仲良し(笑)!
監督:わたしは、もういい大人なのでケンカはめったにしないんですけど、アンナは何も隠さないでそのままぶつかって来るから(笑)。アンナとはもとからいい関係だと思うけど、やっぱり映画をやって一番変わったのは二人の関係がさらに深くなったことですね。

                               
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■初めてのラブシーン
Q:それだけ信頼関係が成り立っていたら、初めてのラブシーンもスムーズに撮れたのですか?
土屋:この映画に出て、ラブシーンを撮った女優さんは、みんな「実花ちゃんが撮るなら」言ってたもんね。
監督:みんなそういう風に言ってくれてうれしかったな。
土屋:いやらしくはならなよねって、信頼していました。ただ、相手役の男の人には「わたしなんかですいません」みたいな感じはあったね(笑)。
監督:でも、あれはカツラ重い中で撮るから大変だったんですよ。
土屋:っていうか、それで超キゲン悪くなるのはあったね(笑)。
監督:わたしたちは想像できないけど……。2か月まるまるカツラをかぶっているから、女優さんは本当にしんどかったんだと思う。
Q:土屋さんをはじめ、女優さんがとてもきれいに撮れていましたね。
監督:キレイに撮ることに関して言うと、洋服を着ているのと違って、着物だとそんなに動けないんですよね。だから首のかしげ方一つにも、結構、指示していましたね。
土屋:わたし、首をすぐ揺らしちゃうんだよね。でもわたしに動くなって言ってるのと一緒で、無理なのよー。暴れるのは得意なんだけど(笑)。映画ではゆっくりな動きばっかりだから!
監督:わりと崩して描いているところがある時代劇なんですが、所作(しょさ)がちゃんとしていないと、リアリティーがなくなるんですよね。まず基本の所作(しょさ)があって、それを崩すっていう風にしたかったから、所作(しょさ)は皆さんにきっちりやってもらいました。

■子ども……産むんじゃー!
Q:恋をしている“きよ葉”の姿もとてもかわいかったです!
土屋:映画じゃかわいいでしょ! 成宮くんとのラブシーンとかね。実際は成宮くんにホレているわけじゃないけど、ホレているように見えたでしょ? でも、ラブシーンをやるのが恥ずかしくて! 超照れてた!
監督:ちょっとかわいかったの。「もーやだぁ。わたしキモチ悪くない?」ってアンナはずっと言ってた。だから、はにかんでたのは、“かわいこぶってる、わたし”に対して、アンナは、はにかんでたんだよね。
土屋:そうそう。それが、超恋をしてる感じに撮れていたの!
Q:きよ葉が、子どもを身ごもって「産む!」と決断するシーンがありました。土屋さんも、絶頂期に子どもを産んで……やはり感情移入する部分はありましたか?
土屋:いろんな事情を持つ人がいると思うけど、赤ちゃんができるって、みんなうれしいんじゃないかな! もし、わたしが産んだことなかったとしても、同じ言い方をしてると思う。いつも考えるのは、自分がお腹の中にいたらどう思う? 別にお金がなかろうが、なんだろうが、「殺して欲しい」とは思わないじゃない? だから、自分に赤ちゃんができたときも、当たり前に産もうって思った。わたしも仕事をやっていたし、周りには「産むの!?」って言われたけど、「別にえーわー」って(笑)。だからあのシーンは本気だったよ。「産むんじゃー!」みたいな(笑)。

                               
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■“きよ葉”から学ぶ、恋のテクニック
Q:この作品を観ると、どんな男もイチコロにしちゃう“きよ葉”から恋のテクニックをたくさん学べますね。お二人が映画を通して学んだ、花魁(おいらん)たちの“手練手管(てれんてくだ)”はなんでしょう?
土屋:わたしが覚えてるのは「酔っちゃった」と肩から行くんじゃなくて、首から行くの! 首筋を見せながら、ナナメに攻める!
監督:こっから(首をかしげて)行くー。
土屋:所作の先生を見ているとキレイなんだけど、自分でやると、できないの(笑)。でも、あれは男の人から見て、超かわいいと思う(笑)。
Q:色彩豊かな『さくらん』でしたが、監督の持つ土屋さんの色のイメージは何色でしたか?
監督:きよ葉のときのアンナはピンクと黄色。花魁(おいらん)になってからは、赤と黒。

■女の強さ、それは弱いところを認めることで生まれる
Q:アーティストとして活躍しているお二人が作られた『さくらん』は、現代女性が観て、もとても元気になれる映画だと思います。お二人が『さくらん』を通して感じた“女の強さ”ってなんでしょうか?
監督:作品を撮る前は、強い女の人って、“強い女”そのままのイメージだったんですけど、『さくらん』を撮り終わってから思うのは、女性って強い分、弱い部分も絶対にあって、その弱さを認めることによって、そこからまた強くなれるんじゃないかな。自分で監督をしていて、「自分はこんなに弱かったのか」って思うことが、たくさんあったから。弱さとちゃんと向き合えたときに、また一歩始まるのかなってことを、学んだ気がしますね。
土屋:女の人だって、男の人だって、弱いところはたくさんある。だけど、それで「わたし、弱いな」って言っても何も始まらないじゃない? 『さくらん』の花魁(おいらん)たちも、これ以外の道で生きたかったと思っている人はたくさんいたと思うの。でもね、一生懸命生きてるでしょう? 細く産まれたかった、太く産まれたかった。今は、みんな “ないものねだり”。ただ、それを言っても意味がないじゃない? 女の人って、どんな人もキレイなの。別に太ってようが、やせてようが、性格が強かろうが、弱かろうが。本当に、実花ちゃんが撮るお花みたいなのよ。みんな、キレイな笑顔を咲かせて欲しい。弱くてダメな自分をしっかり見つめて、「好きだな、こんな自分」って思うことで少し楽になるんじゃないかな。少なくても“きよ葉”はそうだったと思うから。花魁の強さを、観て生きて欲しいな。

マリリン・モンローのような金髪姿に変身していた土屋アンナは、仲良しの蜷川監督とのおしゃべりに上機嫌! 二人でつっつきあいながらゲラゲラ笑い、あくびをした土屋を「こら~!」としかる蜷川の姿は、まるで“アンナのお姉さん”。「ちょっとー! スカート短いからって、パンツ見ないでよね(笑)!」と周囲を爆笑させる土屋アンナは、まさに本作のムードメーカーだったに違いない。“女性の強さ”に対してしっかりと意見を言う彼女からは、主人公・きよ葉と同じ芯の強さを感じた。二人のカッコイイ女性が作った『さくらん』は、現代を生き抜く女性たち必見の映画だ。



黒沢清監督、役所広司、小西真奈美、伊原剛志
『叫』
一番怖かったのは人。
自分も含め、人はなんて無責任な生き物なんだろうと思った。

                               
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取材・文:シネマトゥデイ編集部 写真:亀岡周一
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
1997年に『CURE キュア』を発表して以来、カルト的な人気を国内外から集めている黒沢清監督の最新作『叫』が2月24日より公開される。本作には、黒沢監督作品への出演が7作目となる役所広司、3年半ぶりにスクリーンに復帰した葉月里緒奈、幅広い演技力でドラマ・映画で活躍している若手実力派の小西真奈美、『硫黄島からの手紙』での熱演がハリウッドでも話題を呼んだ伊原剛志と日本映画界を代表する役者陣が集結。『叫』の公開を控え、黒沢監督、役所広司、小西真奈美、伊原剛志らが一堂に会した前例のない豪華なインタビューが実現した。

■葉月里緒奈の表情から、ある感情にとらわれた人間の鬼気迫るものを感じた
Q:ホラー映画とは一味違った作品になりましたが、どのようなことを心がけて撮られましたか?
監督:特に、「ここが怖い!」と狙って撮ってはいませんでした。もちろん幽霊が出てくるシーンはなにかしら怖そうな雰囲気になるはずですが、怖いといっても、ホラーと思わず人間ドラマと思っていました。ただ、出来上がったものを観ると、葉月さんの顔は怖かったですね(笑)。必然的にある感情にとらわれた人間の鬼気迫るものを感じました。
Q:葉月さんの美しさの中にある怖さというのは、どこからくるのでしょうか?
監督:もちろん葉月さんの演技力があったからこそだとは思いますが、切羽詰まった“ある思い”を込めた人間というのは「力」がある。その力をまともにぶつけられると、やっぱり誰でもたじろぐし、なんとかしてやりたいと思いつつ、なんともならない。それがどんどん積もっていく感じが葉月さんに限らず、この映画のあちこちに漂わせることができたと思っています。

                               
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■一番怖かったのは“人”という無責任な生き物……
Q:この作品の中で、一番“怖い”と思われたところは?
役所:叫び声が、すごく怖くてドキッとしました。やはり、じわじわと迫る居心地の悪い恐怖感は監督ならではだったと思いますね。
小西:瞬間で怖いところはたくさんありましたが、観終わって怖かったのは“人”ですね。自分も含め、人は、なんて無責任な生き物なんだろうって思いました。
伊原:僕はロケ現場の雰囲気が怖かった(笑)。警察署内の寒くて冷たい空気とか、水たまりに立っている鉄の柱を見ると、夜ここに一人でいると怖いだろうなって思いました。すごく雰囲気のあるロケ現場が多かったですね。
Q:黒沢監督はどの作品でもロケハンが個性的ですが、今回はどんなこだわりがありましたか?
監督:一歩、裏道に入ると、いろいろな感情が沸き起こるような、面白い場所が結構あります。そしてそれを撮るのが、わたしのひとつの使命……と言ったら大げさですけど、僕がそのとき撮影していなければ、たぶん1年後に行くと、そこはもうきれいになってるようなところも多いので、記録としてもその場所を撮っておこうという気持ちでロケ場所は探していますね。

■とりとめのない普通の会話から、スッと現場に入る現場
Q:撮影現場は、どんな雰囲気でしたか?
役所:雰囲気は異様ですよね(笑)。監督の好きな空間というのは、異様というか廃屋とか、普通のアパートでも、生活のあとは残っているんですよね。たった今、そこから人がいなくなったような気配があるんです。どんぶりがあって、はしがあって、そこにいた人たちの物語が伝わってきて嫌な怖い感じがしますね(笑)。
小西:撮影中の現場の雰囲気はとても和やかで、空き時間は他愛もない会話をしながら楽しく過ごさせていただきました。現場に行くのが楽しかったです。
伊原:黒沢さんの作品は初めてなんですけど、すごくスピーディーで、そのシーンで何をやりたいのかという目的が良く見えているような気がしました。最近は、共演者の方が僕より年齢が若かったりすることが多いんですが、今回、役所さんと共演して、とても自由にできました。

                               
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■自分の世界がブレない、黒沢清監督の魅力
Q:脚本も監督による書き下ろしですが、黒沢清監督はどんな監督さんですか?
役所:脚本を黒沢さんが自分で書かなくて、脚本家が書いたもので撮っていれば、作品の数は倍以上あると思うんです(笑)。黒沢さんは次の物語を見い出すまでに時間はかかりますが、常に新しい実験というか挑戦を心がけてらっしゃって、自分の世界を確実に持っている。それがブレない。しかも、次はどんな世界を描くのか予測がつかないところが国内の若い人も含め、海外からの支持も圧倒的に多い理由でしょうね。監督の力強さはすごい。作家として作品を撮る監督ですよね。
監督:いやいや自分が撮りたいだけです(笑)。
小西:監督が脚本を書いているだけあって、現場でも作品の世界観がしっかりしていました。作品への思いがとてもまっすぐでいらっしゃるので、あとはそこを信じて臨むだけという状況はとってもありがたいなと思いながらやらせていただきました。
伊原:台本では、全然感じられなかったことも、実は監督の頭の中にあって、それをどうやって僕らに投げかけてくれるか、どうやって自分でそれを探していくのかという作業が楽しかったです。

■現場の雰囲気でふと出るアイデアが楽しい
Q:監督ご自身はどうでしたか?
監督:人が脚本を書いてくれたら楽だなとは思うんですけど、どうしても自分で書いてしまって……(笑)。脚本に関しては、自分でも謎だらけなんですよ(笑)。脚本を書いていて悩むと「いいや、後は現場で考えよう」って思ってしまう(笑)。現場のスタッフや俳優の方が考えてくれたり、現場の雰囲気でふとアイデアが出たりすると楽しいんです。だから自分の中では、脚本を書いて撮影して、編集も含めてだんだんとひとつの作品ができていくということです。脚本を書き終わる時点というのは、完成にも至っていない中途半端な段階ということですね。

                               
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■幽霊と生きている人間の深いドラマ
Q:これからご覧になる観客の皆さんにひと言で紹介すると、本作はどんな作品ですか?
役所:幽霊と生きている人間との本格的なドラマだから、怖かったり怖くなかったり、ときには笑っちゃうところもあると思うんですけど、怖いだけの基準じゃなく観て欲しいですね。
伊原:恋愛映画でもあるし、復しゅう映画でもあるし、その中で黒沢さんが込めた“叫び”のメッセージを感じてもらえればいいなと思います。
小西:わたしが観て感じたのは怖いというのではなく、観た後に切なくなったり、自分自身のことを振り返ってみたりする気持ちになったので、どんな方にもぜひ観に来ていただきたいと思います。
監督:ホラーという枠だけでは入りきらない様な作品になっていますので、人間のドラマや、もっともっと深い人間の存在というものを楽しんでいただければと思います。

「ホラーという枠だけでは、入りきらない」。独自のスタイルで、個性的なホラー映画を撮り続けてきた黒沢監督が、開口一番に言った言葉が印象的だった。このひと言で『叫』という作品は、これまでとは明らかにちがうジャンルの作品であることが分かるだろう。この映画が持つ特別な印象は、演じた役者たちの言葉の節々からも感じられた。「幽霊と生きている人間との深い人間ドラマ」が、ミステリーとなって描かれている本作は、鬼才・黒沢清が生み出したまったく新しいジャンルの作品だ。本作が、どういう映画なのかは、劇場に直接足を運んで考えてもらいたい。



寺島進
『アンフェア the movie』
おれにも正義感はあるよ! やっぱり義侠心だね

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:田中紀子
映画、ドラマと多方面で活躍している寺島進。テレビ界での寺島進の人気を不動のものにしたのが、ドラマ「アンフェア」での渋い“山路管理官”役だ。テレビ同様、今回も誰が黒なのか最後まで分からない『アンフェア the movie』で絶対的な存在感を放っている寺島進が、作品や山路管理官への思いを語った。

■このチームでずっと仕事がしたいと思えた理想的な現場
Q:テレビドラマに出演されていたときは、映画になると思っていましたか?
可能性はあるな~て思ってた。脚本が面白いしね。この作品って、スタッフとのチームワークがすごく良くて、こういうチームでずっと仕事がやれたらいいなっていうくらい、理想的な現場だったんだよ。だから、ちょっとでも長くひっぱれればいいなっていう下心もあったかな(笑)。
Q:ドラマと映画の現場は変わっていましたか?
いや、おれは全然意識してないけどね。テレビをやっていても映画の世界でやっていることと何も違わないね。だから映画になったからって特別なことしているわけじゃないし、いつものようにやったよ。
Q:おれのホームグランド(映画)にようこそ! みたいな感じはなかったんですか?
(笑)。それは相談を受けることはあったよ。でも、いつもどおりでいいんじゃない? 気負うことないんじゃない? って。

                               
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■最後まで、言うことを悩み続けたセリフ
Q:今回の現場で寺島さんが一番気合を入れたシーンは、どこですか?
登場だね、登場は気合入ったね。
Q:「パーティータイム!」というセリフが印象的でしたね。
あれ言うか言わないか迷ってたんだよね。でも最後まで、監督が言ってくれっていうから、言ったんだけどさ。成宮君とおれはつながっているかもなって、なるじゃん! もしかして共犯関係なのかなってさ。それに、ちょっと照れくさいじゃん? ああいう言葉。「山路がこれ言うの?」っていうのもあったから、ちょっと迷ったんだよね。
Q:山路管理官は横文字あんまり言わないですもんね。
言わない、言わない! あいつはそういうキャラじゃないから。

■男前で、女前。どっちの魅力も持つ篠原涼子
Q:ドラマからずっとご一緒されてきた、主演の篠原涼子さんの印象を聞かせてください。
素晴らしい女優さんだね。ほんとね、昔の男性スターみたいな気遣いというか、振る舞い方ができる人。男前であり、女前。どっちの魅力も持ってるんじゃない。
Q:雪平って、山路にとってどういうポジションなんでしょうか?
やっかいな後輩。やっかいな後輩だけど、ハートがある。初めのテレビシリーズのときはもっといじわるな役回りだったんだけどね、おれ。やっぱこれ人間性出ちゃうんだよねえ、寺島進の(笑)。って、自分で言っちゃったよ、んなわけがねぇ!
Q:寺島さんから見て、雪平のような女性ってどう思いますか?
仕事一筋って感じだけど、彼女は彼女なりに"なんでそうなったか"っていう裏打ちがあったからね、父親の死とかもあるから。だから深いんじゃないの? たぶん雪平、寅年だと思うな。

                               
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■キャラクターの持つ人間性に、寺島なりのオリジナリティーを加味させる
Q:寺島さんは、これまでもいろいろな刑事役をやられてますが、役ごとのオリジナリティーはどうやってつけているんですか?
まず演じるキャラクターがどういう人間なのかな~っていうのを、自分の中で探るわけだよ。そっから、寺島なりのオリジナリティーも加味させていきたいから、演技で作りこんでいくっていう感じかな。
Q:たとえば、この山路管理官はどうでした?
山路はね、ほかの刑事役よりも、声を出すときに腹式呼吸を使ってるかもしれない。鼻から吸って、口から出すんだけど、腹に力を入れてセリフ言うんだよ。それはちょっと意識したかもしれない。あとグレーな男。悪にも、善にもどっちにでもとれるようなグレー。アンフェアな正義感というかさ、でもアンフェア……って、なに言ってんだか分かんなくなっちゃったな!
Q:山路管理官の人間像って、見つけられました?
はざまってやつかな。世の中の“はざま”に生きる男。警察の中でもはざまにいる。いわゆるサッカーでいうと司令塔というか、ミッドフィルダー的存在だね。
Q:山路管理官と寺島さんの共通点ってありますか?
共通点……、それはどうかな~。観た人が感じればいい話だからなぁ。でも正義感はあるよ! 寺島も。やっぱり義侠心ですよ。

■山路管理官と蓮見との関係は?
Q:そういえば今回、山路管理官と蓮見の関係を示唆するシーンが出てきましたね。山路管理官から見て蓮見はどんな存在だったと思いますか?
シークレットラブだよ。涙のシークレットラブだよ(笑)!

                               
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完成披露舞台あいさつ後の取材だったが、「山路って寡黙なキャラクターなのに、今日のおれを見たら、そのイメージがなくなるな……」と反省していた寺島進。キャストたち、そして会場の観客を少しでも盛り上げようと、いつも一生懸命になってしまうのだという。そんな憎めない感性を持つ寺島が演じる“刑事”は、どのキャラクターも切ないまでの人間味を持つ。山路管理官の話になると、本当に良く話す寺島からは、“山路”への愛を感じた。演じる役を心から愛する寺島が演じた、山路管理官も大活躍する『アンフェア the movie』に期待したい。



堀北真希
『アルゼンチンババア』
家族や友だちと話す時間が癒しでもあり、
幸福だと思っています

                               
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取材・文:小林陽子 写真:亀岡周一
『ALWAYS 三丁目の夕日』では日本アカデミー賞新人俳優賞獲得し、今最も注目されている若手女優の一人である堀北真希。よしもとばななの原作を映画化した『アルゼンチンババア』で、妻を亡くして自暴自棄になってしまった父親を支える、しっかり者の娘を演じた。役所広司、鈴木京香といったベテラン俳優陣と共演した感想や、体当たり演技の裏に隠された苦労などを語ってくれた。

■よしもとばななさんの小説が好き
Q:『アルゼンチンババア』というタイトルにはビックリしませんでしたか?
そうですね……、アルゼンチンという場所も何となくしか分からないのに、『アルゼンチンババア』って一体どんな物語なんだろうと不思議に思いました。まさか日本の話だとは思わなくて、てっきりアルゼンチンの童話なんだと思っていました(笑)。
Q:原作は読んでいたのですか?
よしもとばななさんの小説は、すごく好きでよく読みます。今回の『アルゼンチンババア』は台本が先だったので、後から原作を読み返す感じでした。文字の世界と映像の世界は違うので、ここはどう表現するんだろうって考えながら読んでいました。
Q:今回は豪華キャストに囲まれていましたね。
そうですね。すばらしい先輩たちに囲まれて演技できるのは、とても貴重な体験で、とても勉強になりました。休憩中はお父さん役の役所広司さんと「あそこはこうしたほうがいいね」とか「ここはおかしかったね」とか、気になったシーンについて話していました。
Q:役所さんはどんな方なんですか?
わたしがすごく緊張して話していると、リラックスさせてくれるような方です。一言で言うと穏やかな、見たままの優しい方でした。

                               
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■京香さんはわたしのあこがれ
Q:鈴木京香さんのメークについてはどう思われましたか?
最初はビックリしましたけど、お美しい方なので、あのメークが京香さんの美しさを逆に引き立てているような気がしました。メーク後もきれいだなって思いました。わたしもあんな風にきれいな女性になれたらいいなって思います。京香さんはあこがれの女性です。
Q:京香さんとのタンゴは、とてもきれいでした。
実は本番直前までバラバラに練習していたんです。一緒に踊ったのは、本番の前日だけだったので、本番はさすがに緊張しました。タンゴって男性役は難しいんですが、京香さんが、わたしをエスコートして下さったので、足を踏むこともなくできたのだと思います。休憩時間は、撮影前に京香さんが訪れたアルゼンチンの話を聞いて、アルゼンチンについていろいろと教えてもらいました。

■家族と友だちがわたしの癒し
Q:踊り以外にもいろいろと挑戦されていましたね。
そうですね。バイクに乗ったり、水中に潜ったり(笑)。水中のシーンもかなり大変でした。プールを使って撮影したんですけど、ダンベルを持って逆さになりながら沈んでいくんです。呼吸も苦しかったですし、目もぱっちり開けていないといけなかったし……。そんな中で、演技しないといけなかったので大変でしたね。
Q:本作のテーマでもある、癒しや幸福の姿とは何だと思いますか?
う~ん……そうですね。わたしにとっては、家族や友だちと話す時間が癒しでもあり、幸福だと思っています。わたしの場合は毎日学校に行けるわけではないので、友だちと会ったり、一緒にご飯を食べたりする時間はすごく貴重なんです。笑い合ったり、励まし合ったり……そういうのっていいですよね。
Q:どんな方に『アルゼンチンババア』を観てもらいたいですか?
家族のことで悩んでいる方や、何かに疲れている方に観てもらって、心を癒してもらいたいです。あと、この原作は世界30数か国で翻訳されているので、世界中の子どもから大人まで幅広い人たちに楽しんでもらえればと思います。

                               
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よしもとばななの本は何冊も読んだという堀北真希。今後もよしもとばななの原作が映画化されるなら、ぜひ出演したいと思うほど大ファンのようだ。上品なたたずまいと静かな語り口ながら、熱心に作品について語る姿には情熱が感じられた。



役所広司&鈴木京香
『アルゼンチンババア』
毎日を楽しく過ごせるのがアルゼンチンババアの魅力

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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多くの人に愛され続けてきた吉本ばななの名著「アルゼンチンババア」が映画化された。本作『アルゼンチンババア』では、最愛の妻の死を目前に、娘を置き去りにして町の変わり者であるアルゼンチンババアのもとに逃げていってしまう父親を、『バベル』『叫』など話題作への出演が相次ぐ役所広司が好演。また、あやしげなアルゼンチンババア役に、奇抜なメークとヘアスタイルで挑戦したのは、鈴木京香。2人の名優が、温かい演技を見せてくれた本作について語った。

■大人のファンタジーを実感できた作品
Q:できあがった作品の印象はいかがでしたか?
役所:ストーリー全体が自然に流れていて、それが心地良くて、心温まるストーリーになってるなと思いましたね。
鈴木:大人のファンタジーってこういう意味か……ってすごく実感できて、現実離れしてるんだけど身近にも思える、かわいらしい映画だなと思いました。
Q:お二人は、何度も共演されていらっしゃいますが、本作での共演はいかがでしたか?
役所:京香さんとは今まで舞台でもやったし、テレビでもやったし、今回初めて映画でご一緒しました。今回は怪しいババア役で(笑)。京香さん自身も、楽しんで演じてらして、とても楽しかったです。
鈴木:わたしは尊敬している役所さんと自分が、一緒に仕事ができるっていうチャンスはいつもいつも幸せに感じます。今回は役所さんよりも年上の役だったんです。今までは役所さんを追いかけていくような役柄でご一緒させていただいたんですけど、今回は役所さんを包み込むうような役を頂いたことが、すごくうれしかったんです。
Q:真夏の那須での撮影だったとうかがいましたが、暑さなどで苦労はされませんでしたか?
役所:苦労って結構忘れちゃうもんでね(笑)、真夏の撮影だったんですけど高原だったので、風がさわやかで、暑さには苦労しなかったです。ただ、ロケ現場が牧場だったので、牛にたかる虫がたくさんいたんですよ、それが楽屋にいっぱいいましたからね(笑)。それは厄介でしたね。
鈴木:わたしもこれはつらい撮影になるのでは……と思っていたんですけど、本当に風がさわやかに抜けていくので、暑さの面では思ったより苦しくなかったですね。虫は確かにすごかったかなと思いますけど(笑)。

                               
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■タンゴはもうちょっと、ダイナミックでも良かったかな……と自己反省
Q:お二人でのタンゴシーンはとてもすてきでしたが、練習の方はいかがだったんでしょうか?
役所:苦労しましたね~。あれは本番間近まで練習しました。
Q:『Shall We ダンス?』でダンスはお手のものだと思ってたんですけど。
役所:そんなことないですけど、でも少しは役に立ったみたいです(笑)。
Q:普段踊ったりはされないんですか?
役所:まったく踊りません(笑)。
Q:鈴木さんはいかがでしたか?
鈴木:楽しかったです! でも自分ではもっと情熱たっぷりで踊っているはずだったんですけど、振り付けのことを考えると、わたしの場合はもうちょっとダイナミックさがあってもよかったかな……と自分なりの反省を今更ながらしています(笑)。でも役所さんはやっぱりダンスがお上手でしたね。
役所:いやいやそんなことはないです。ダンスはやっぱり男がちゃんとリードしないと女の人は楽しくないって言いますからね、みんな僕のせいなんですよ(笑)。
Q:役所さんは主人公の、男としての弱さに共感できる部分はありましたか?
役所:撮影しているときは「自分もこの人はこういう人間かもしれない」って思いながらやっているんです。僕も日常の小さいことからいつも逃げてるんだけど(笑)、自分の娘まで捨ててその場所から逃げるっていうのはちょっと考えられないですよね……。
鈴木:理解……できるようになりたいなと思いました。彼女は自分と本当に違うんです。すごく遠い遠いとこにいる女性だなと思うんです。彼女は、普通の人が経験しないような悲しい経験を経てきた人だからこそ、優しくいられるんだろうなと思って、あこがれますね。押しつけがましくもなく、優しく包んで癒してあげるって、そんな女性にいつかなれたらいいなと思いましたね。

■毎日を楽しんで暮らせるアルゼンチンババアの魅力
Q:男性から見てアルゼンチンババアの魅力ってどういうところですか?
役所:僕の演じた役とババアとの半年間は、いろんなことがあったと思うんですよ。僕は半分死んでいたかもしれない、自殺未遂もしょっちゅうしていたかもしれない、ゲームみたいにね。それを彼女が強く止めるわけでもなく、生きる方向へ導いてくれたんだと思います。そういう意味でも、恩人であり、アルゼンチンババアの自由な生き方は、墓石職人としても石の作家としても大きな影響を受けたと思います。
Q:京香さんは演じながらどういった部分に引かれましたか?
鈴木:毎日を楽しんで暮らしてる人なんですよね、ハチミツ作りとかタンゴの練習とか、自分なりに悲しみを乗り越える方法みたいのを編み出せる人だと思うので、自分の時間を楽しく明るく笑って過ごせるような考え方っていうのが魅力的だと思いますね。
Q:役所さんは墓石職人という珍しい役だったんですが、いかがでしたか?
役所:本当に腕のいい職人なんです。そういう職人さんに、僕はすごくあこがれているし、自分の技術から自分の人生を考えたり生き方を考えたりする人が多いじゃないですか、そういう職人をやれるのはひとつの喜びでしたね。
Q:鈴木さんは、アルゼンチンババアの役作りのためにアルゼンチンまで行かれたんですよね?
鈴木:最初はもっといわゆるラテン的な、大きな声で笑って大きな声で怒鳴るような、というのを勝手にイメージしてたんです。けど、実際にアルゼンチンに行ったら、スペインとかラテンの人たちとはちょっと違うような気がして、意外と落ち着いた町だし、うれいを秘めた美しい女性が多かったんです。実はわたし、朗らかさに自信がないんです(笑)。だから、心底明るくてみんなを楽しい気分にさせちゃうようにできるか心配だったんだけど、そういうことじゃなくて、違うことで人を優しい気持ちにさせるキャラクターを考えていけばいいと思ったらちょっとホッとして楽しくなれましたね。

                               
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■いつかは親たちに訪れる“死”を家族で見つめて欲しい
Q:『アルゼンチンババア』を、どんな方にどのように観て欲しいですか?
役所:う~ん、ハチミツのくだりがあるからあんまりちっちゃい子どもは観られないかもしれないけど(笑)。でも中学生とか含めた家族で観てもらいたいですね。いつかは親たちに訪れるものじゃないですか、“死”というものは。そういう命っていうものを家族で感じながら観られる映画なのかなと思いますね。
鈴木:この映画は、観終わったあとに家族のことを思い返すことができる映画です。だから色んな世代の人たちに観てもらいたいし、命の大切さをすごく分かってもらえると思うから、ちょっと元気のない人には、ぜひおすすめしたいですね。

撮影中は汗だくになりながら墓石職人になりきって、スタッフを感動させたという、役所広司と、役作りのためにアルゼンチンまで旅をした鈴木京香。2人の役者がぶつかりあうタンゴシーンは、まさに役者としての色気がただよう素晴らしく官能的なシーンにできあがっていた。愛する人の死を乗り越える……そんな心の旅を少し変わり者で、心優しい“アルゼンチンババア”とともに過ごして欲しい。
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 楼主| 发表于 2008-4-4 14:22 | 显示全部楼层
松田龍平
『世界はときどき美しい』
最初で最後の親子共演かもしれないので、貴重な作品です

                               
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取材・文・写真:シネマトゥデイ
5つの美しい映像短編から作り上げられた、シネポエム(映画詩)『世界はときどき美しい』本作の第4章『スナフキン リバティ』に主演したのは、『悪夢探偵』『長州ファイブ』など、最近ますます活躍がめざましい松田龍平。第1章『世界はときどき美しい』に、母親である松田美由紀も出演している。本作が初めての親子共演となった松田に、映画のこと、演技のこと、そして母のことを語ってもらった。

■初めて母の作品を観たとき、自分が出るとは思ってもいなかった
Q:この作品を観たときの印象を教えてください。
1話目の母(松田美由紀)が出ている作品は、だいぶ前に観させてもらったのにも関わらず、印象に残っていますね。あの作品は、自分の作品よりもずいぶん前に撮っていたから、それはそれでひとつのものだと思っていたんです。その後に、依頼のお話をもらって、オムニバスの物語全部で『世界はときどき美しい』という作品になることを知ったんです。
Q:お母様の作品を観たときは、自分が出るとは思っていなかった?
そうですね、どういう風に考えていたのかは、監督にしか分からないんですけどね。自分が出るとは全然思っていなかったです。
Q:『悪夢探偵』などアクの強い役が多いですが、今回のような等身大の男性の役はいかがでした?
やっぱり何もないところでのセリフまわしや、現場の雰囲気で役を作っていくっていうのは意外と難しいんですよね。考え方次第では難しくないのかもしれないけど、でも何かに偏らせて演じたほうが自分の中でも楽しかったし……。たとえば『悪夢探偵』ような偏った役は、逆にイメージが作りやすくて、そのイメージを大切にしながら演じるっていうのはすごく楽しいんです。でも、今回の役は、脚本を読んだときに御法川監督のイメージがすごく強かったですね。監督とは、昔からの知り合いだったので。
Q:現場の様子はいかがでしたか?
演出が結構細かったんですよ。たとえば、最初の車のシーンとかそんなに暑い時期ではなかったのですが、脚本の設定が暑い時期だったので、「すごく暑い! みたいな感じでお願いします」って言われて……。演じながら、自分では気分的にぎこちなかったんですけど、映画観たらそんなことはなくて「あれ? 結構自然だったな」と思いました。
Q:御法川監督の演出で面白いと思ったところはありましたか?
台本にないセリフを、おれには知らせず、相手役の浅見さんにだけ教えたり、逆におれにだけ教えたりして、本番で相手の反応を楽しむっていう演出がありました。本番にいきなりそれをやられると「えっ?」みたいな。「そんなリアクションなかったでしょ!? 」っていう(笑)。そういう演出は楽しかったですね。

                               
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■自分の母さんが出ている作品を敬遠していた
Q:母親の松田美由紀さんが主演されているエピソードを観ていかがでしたか?
すごいな~、と。でも、ずっと自分の母が出ている作品を敬遠していたっていうか。子どものころは、ドラマとかでやたらセクシーな役とかやっていると、なんとも言えない気分でしたね(笑)。でも、最近舞台をやっているのも観に行ったんですけど、普通の人が感じる「すごい」と、息子として感じる「すごい」は違うと思うんで、どう表現していいのか分からないけど、とにかく“すごいな”とは感じましたね。
Q:ご自分とお母様の親子関係をどう思いますか?
普通じゃないかな。反抗期とかダサいんで言いたくないですけど、あったかもしれないし。今でもけんかするときはするけど、けんかの仕方がだんだん変わってきたかな。おれからは、あんまりしないな(笑)。仕事については、やっぱりお互い言われる筋合いはないと思っているので、あまり干渉しないですね。
Q:もし親子でまた共演するとしたらどんな役でやってみたいですか?
もうやらないです(笑)。今回もやると思っていなかったし。親子での共演は……うーん、やらないですね、きっと(笑)。でも、今回は貴重な経験になりました。

                               
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松田龍平が、『御法度』でデビューしてから、約10年が経った。現代の若者たちには、いまや「松田優作の息子」でも、「松田美由紀の息子」でもない、「松田龍平」という1人の役者としての魅力が浸透し、多くのファンからカリスマ的な人気を集めている。「最近、やっと母親がすごい!」って素直に思えるようになったと話す松田龍平には、10年間、役者を続けてきた自信がみなぎっていた。役者として、どんどん変化を遂げてきた彼が、これからどう変身していくのか、松田龍平から目が離せない!

                               
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中谷美紀
『あかね空』
あまり浮かれすぎず、落ち込みすぎず
心の中でバランスをとるようにしています

                               
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取材・文:シネマトゥデイ編集部 写真:田中紀子
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
最新作『あかね空』は、江戸の長屋に生きる、豆腐屋の夫婦の姿を情緒豊かに描いた秀作。主人公の夫婦を演じるのは、現在NHK大河ドラマ「風林火山」で山本勘助役を演じている内野聖陽と、昨年『嫌われ松子の一生』で女優として大きな進化を遂げた中谷美紀。江戸に生きる女性の一生を、気風の良い江戸娘から、3人の子どもを育てる“おかみさん”まで、見事に表現してみせた中谷が、作品の魅力を語った。

■江戸時代のセットに立つと、DNAが呼び起こされる
Q:江戸時代という特殊な時代での役柄には、すぐとけ込めましたか?
懇意にしているおそば屋さんがありまして、そちらのおかみさんから「昔はこうだったのよ、ああだったのよ」というお話を、撮影前にうかがっていたんです。でも、演じるとなると知らないことだらけですから、不安だったんです。いざ、セットに立ってみると、見事に江戸が再現されていて、すんなりと入れました。
Q:ロケは、どちらで行われたのですか?
茨城県で撮影しました。地元の方々がとても好意的にご協力してくださいました。皆さん、朝の4時とか5時から、カツラを着け、着物を着て、寒い中ブルブル震えながら待っていてくださったんです。そんな風に作られた江戸のにぎわいだとか、狭い長屋にいると、DNAのどこかにあるものが呼び起こされる気がして……決して簡単ではなかったんですけれど、とても充実した日々でした。
Q:着物を着ての撮影は大変でしたか?
着物を着ること自体はすごく好きなので、さほど苦にはならないんですが、真冬に真夏のシーンを撮影していたんです。わたしが演じたのは江戸時代の町人なので、足袋もないんですよね、素足に下駄(げた)で、薄着で、真冬のセットの中ででも夏の表情をするために、口に氷を含んで吐息が白くならないようにするんです。みんなブルブル震えながら、演じました(笑)。

                               
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■結婚をした経験も、母としての経験がない自分には、とても苦しかった役柄
Q:おふみという人物の魅力はどこだと思いますか? また少女時代のおふみはどのように演じましたか?
自分があこがれるのは、おふみがストレートに自分の感情を表したり、相手の感情をなんの疑念もなく受け取ったりするところですね。だからこそ、ケンカになったりすることもあるんですけれど、とても素直なゆえのことなので、彼女の素直さを強調して若いおふみを演じていました。
Q:結婚、そして3人の子どもの母となったおふみには、また違う一面がありましたね。
わたしは結婚をした経験もないですし、子どもを産んだ経験もないですから、自分としてはとても苦しかったです。おふみの妻としての顔と母親としての顔と、豆腐屋のおかみさんとしての顔。妻の顔になれば、夫に対してつらくあたってしまう。母の顔になれば、息子の放蕩(ほうとう)行為をどのようにしつけたらいいか迷ってしまうというか。世間体を考えれば、そういうゴタゴタなことは見せたくないし……っていう本当に複雑な感情が入り混じっているんですよね。
Q:おふみの性格と、ご自身が重なるところってありましたか?
おふみは、自分自身で描く理想の姿とか、こうでなくちゃいけない、「こうしたい」っていう気持ちがすごく強いんです。自分が努めることは構わないですけど、それを他人にも強要してしまう、ちょっとだめなことがありまして(笑)。その気持ちも分からないではないというか。ある一定の目標にたどり着こうとすると、相当な無理も生じると思うんですけど、それでも頑張ってしまう……そういうところでしょうか。

■みんなで足並みをそろえて生きる、長屋での生活
Q:映画に出てくる“江戸っ子気質”で、一番気に入っているところはどこですか?
わたし、結婚式のシーンが好きなんですよね。原作を読んだときもそうでしたし、舞台の「あかね空」を観に行ったときも、本当に良くて……。長屋のみんなが晴れの日なのでと言って、そんなにいい服はもってないけど、でも一張羅でなんとか格好つけて、おふみにしても、白無垢を着るでもなく少し普段よりもいいものを着て、木遣り(きやり)の声を聞きながら、雨の中を歩いていくシーンがほんとに好きでしたね。
Q:長屋での生活をどう思いますか?
正直今の感覚でいってしまうと、うっとうしいかもしれないなと思うんですね。本当に人間の関係が密接で、もし誰かが怒鳴ったら、隣の家にも聞こえるんだろうなっていう(笑)。あるいは泣いたり、笑ったり、すべてが聞こえてしまうんだろうなって思うんですけれども……、でもだからこそ、悪いことはできないというか。誰か能力のある人間が、人をけ落としてでも這い上がっていくっていうよりは、みんなで足並みをそろえて生きていくところが、「いいな」と思いました。

                               
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■たかだか一人の人間が演じるものなので、見返すと反省点もたくさんある
Q:どんな困難も、乗り越えていく主人公でしたが、中谷さんは壁にぶつかったとき、どうやって乗り越えていますか?
そうですね、普段からいいことがあっても、あまり浮かれすぎず、悪いことがあっても落ち込みすぎず、という風に心の中でバランスをとるようにしているので、そういう意味では、よくないとき、自分にとってはあまり芳しくないことが起こったとしても、そこで学ぶ時期なのかなっていうとらえ方をしています。だからいいことも悪いことも含めて、自分の成長に必要なのかなっていう風に普段は考えるようにしています。
Q:精力的に女優としての活動をされている中谷さんですが、現場にはどのような気持ちでのぞまれていますか?
たかだか一人の人間が演じるものなので、見返すと反省点もたくさんあるんですけど、でもせっかく映画というお仕事にたずさわっているからには、スタッフのみなさんと1か月、あるいは3か月、4か月という時間を、みなさんの貴重な時間を頂いて一緒にお仕事するので、極力その役柄を最大限に引き出せたらいいなと思って演じいます。
Q:今回初共演された内野聖陽さんの、役者としての印象を聞かせてください。
とても誠実な方のように、お見受けするんですけど、今回1人2役を演じられて、若い自分も演じられていますから、なかば1人3役くらいの感じですごく大変だったと思うんです。でも一つ一つの役柄に、段階をもって少しずつ大事にされる方で、ある意味職人気質のような、表に出すからにはきちんといいものを作るという気持ちを持った方だと思います。

■清々しく、ありがたい“あかね空”のラストシーン
Q:ラストシーンを観て感じたことは?
原作ではこのあとも、物語がずっと続いていくんですけど、ラストシーンのあかね空っていうのは、本当におふみにとってすがすがしく、澄んだ空気とあの空の色ほどありがたいと思えたものはないんじゃないかなと思います。

                               
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中谷美紀が語る言葉には、ぐんぐんと人を吸い寄せる強烈な魅力がある。その魅力は、彼女が選ぶ“言葉”の美しさにあるのかもしれない。日本語にある、美しい「言の葉」を自由自在に操る中谷からは、日本人にしか出せない“気品”が漂ってきた。日本の魅力を十分に熟知した中谷だからこそ、江戸に生きるまっすぐな女性を清々しく演じられた……そんな気持ちになれたインタビューだった。




オダギリジョー&松たか子
『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
母親は一番大切な人だと思っています

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:平野太呂
リリー・フランキー原作の同名小説を映画化した『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』が、4月14日より公開される。本作でオカンを優しく愛する若きリリー・フランキーを演じるのは、『ゆれる』で役者としての底力を見せたオダギリジョー。自分の恋人の母親であるオカンと、友だちのような信頼関係を築く“彼女”役に『THE 有頂天ホテル』でシングルマザーの女性を好演した、松たか子。心温まる演技を見せた2人が、親と子の大切な絆(きずな)、そして映画について語ってくれた。

■自分にも、“マザコン”な部分はある
Q:同じ男として、母親に対する、“ボク”の愛情に共感はできましたか?
オダギリ:できましたね。男は、みんなマザコンってよく言いますが、少なからず、自分にもそういうところはあると思います。自分はまだ結婚してないので、やっぱり母親は、一番大切な人だと思っていますね。
Q:それはお嫁さんができても、変わらないものでしょうか?
オダギリ:どうなんですかね。奥さんができてみないと分からないですね。でも、できるだけ奥さんの立場に立ってあげたいと思いますね。
Q:娘と母親というのは、息子と母親とはまた違う気がしますが、松さんにとってお母さんはどんな存在ですか?
松:うちは三人兄弟で、わたしは末っ子で言いたいことを言っちゃうんですが、母は、どんなときもしっかり見守ってくれている人。相談ごとにのってくれたりと、母はわたしたち家族をしっかりつないでくれる存在です。

                               
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■樹木希林は、“すごいやり方を選んじゃっている”人
Q:“オカン”役を熱演された、樹木希林さんは、松さんにとっても女優としての大先輩。どのような印象を持たれましたか?
松:母親って、息子とか家族のためだったら、どんなことだってする情熱があると思うんです。樹木さんも、そんな情熱をもって、オカンをパワフルに演じられていた。漠然とした言い方しかできませんが、ものすごい気迫でオカンに立ち向かっているんだなと思いましたね。

■気づくと、母の日が過ぎている
Q:“母の思い出”を聞かせていただきたいんですが、母の日にプレゼントなどあげますか?
オダギリ:実はあんまり送ってないですね(笑)。気づいたら母の日が過ぎていることが多いです。でも、今年は、何かしらあげたいと思っています。
松:うちは、母の日や父の日、誕生日とかにカードなどを送る習慣はあります。でも、実家を出てからは「何かあげるけど、一緒にあげたことにしとく?」みたいな相談を子ども同士ですることが増えましたね(笑)。

                               
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■子は母を信じ、母は子を信じることが大切
Q:松さんは、オカンの生き方について、女性としてどう感じましたか?
松:今の瞬間何が起きているとか、全部を把握してなくても、子どもってちゃんと生きていくものかもしれませんね。オカンは、それを、ちゃんと見守っている。でも、息子が大きくなって、仲間たちに囲まれている姿を見ていられたってことは、どんなにつらい闘病生活があったとしても、それを上回る喜びがあったんじゃないかなと思うんです。それに、最期の瞬間も、夫と息子に看取られて、すごく幸せだったんじゃないかと思います。
Q:親子の関係がすごく希薄になっている現代ですが、今の親子関係に必要なものってなんだと思いますか?
オダギリ:自分が、いろいろなことを言えるような立場じゃないですが、「ただ、ひたすら信じる」ということじゃないでしょうか。子は親を信じて、親は子を信じるということが大切なんだと思います。

母の日のプレゼントの話になると、急に困ったような表情を浮べたオダギリは、「全然あげていません」と、苦笑い。それでも、「母親は、ぼくにとって一番大切な人」と話す。不器用ながらも、まっすぐな母への思いを持つオダギリジョーと、主人公の“ボク”は、どこか似ているところがあるのかもしれない。そして、今でも仕事の相談を母にしているという松たか子も、“オカン”の持つ真っ直ぐな愛情に魅了された。幼いころの母のやさしい匂い、そして、いつかくる“親の死”。さまざまなシーンに共感し、胸がいっぱいになる。そして、もう一度、母子のあり方を見つめ直す気持ちにさせられる、そんな作品だ。



成海璃子
『神童』
自分でもかなり気は強い方だし、
負けず嫌いだと思います

                               
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取材・文:平野敦子 写真:秋山泰彦
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5歳から子役として活躍し、テレビドラマ「瑠璃の島」や「1リットルの涙」などの演技で高い評価を受ける成海璃子。若手女優の中で最も注目を集める彼女の映画初主演作は、さそうあきら原作の同名のコミックを映画化した『神童』。“音楽”をとおして心を通わせる少女と青年の心温まる物語のヒロインになりきるために、撮影前の1か月間をピアノのレッスンに費やしたという彼女に、撮影での苦労話や映画初主演の感想などについて聞いた。

■負けず嫌いの成海璃子
Q:今回“神童”と呼ばれる天才ピアニストを演じることに、プレッシャーを感じましたか?
それは特になかったですね。わたしが演じた“うた”という女の子は周りからは「神童」と呼ばれていますが、自分自身ではまったくそういう風には感じていないんです。だからそのことでプレッシャーを感じることはありませんでした。
Q:撮影前に1か月間、ピアノの猛特訓をされたそうですが、練習は大変でしたか?
大変でした! 最後の方にオーケストラと一緒にピアノを演奏する長いコンサートシーンがあるのですが、ピアノを弾く手元を映し出すカットがとても多かったので、とにかくそのシーンのために必死に練習をしました。わたしは、5歳から小学校4年生ぐらいまでピアノを習っていたのですが、映画のために毎日練習しました。
Q:“うた”は、かなり気が強いようですが、ご自身も気は強いですか?
わたしは“うた”のように男の子とケンカをしたりはしませんが、自分でもかなり気は強い方だし、負けず嫌いだと思います。
Q:一緒のシーンが多かった松山ケンイチさんと共演された感想を聞かせてください。
松山さんは芝居に対してすごくまじめな方だと思います。現場がとても楽しかったので、その雰囲気が自然ににじみ出て、“ワオ”と“うた”のいい関係が表現できたのかな……と思います。

                               
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■『神童』は自分にとって大切な作品
Q:映画初主演の感想を聞かせていただけますか?
映画に“初めて”主演をするということはこれから先、もう二度とないわけですよね。だから、やはり自分の中でとても大切な作品になったと感じています。
Q:“音”がとても重要なポントになっていますね。
原作を読んですごく面白いと思いました。この映画では“音”というものがとても重要で、今まで自分は何年もピアノを習っていたのに、全然その“音”というものを知らなかったんだと感じました。ピアノを弾く人によっても音が違うし、もちろんその日の気分によっても出る音が違ったりするので、そういうことにも初めて気付いて面白いと思いました。また気が向いたらピアノのレッスンを再開するかもしれませんね。自分の部屋にピアノはあるのですが、忙しくてなかなか弾けないんです(笑)。
Q:お芝居とピアノではどちらが難しかったですか?
いやぁ~、分からないですね(真剣に悩む表情)。どちらも奥が深いし難しくて、本当に分からないです。
Q:“うた”とご自分の共通点はありますか?
役と自分を重ねて考えることがないので、分からないです。活字だけ覚えても全然セリフが頭に入らないので、わたしはまずは全体的な流れをつかむために台本を読むんです。それで現場に行ったときには、すでに“うた”になっているという感じです。頭で考えてというより、現場では常に役になりきっているように心掛けています。

■カラオケで椎名林檎の曲を熱唱
Q:この映画の中ではふんだんにクラシック音楽が使われていますが、普段はクラシック音楽を聴かれますか?
あまり聴かないですね。コンサートの演奏シーンでわたしが弾いていたモーツアルトの「ピアノ協奏曲第20番ニ短調 k.466」という曲があるのですが、練習中に、何時間もその曲を聴いていたので、今でも忘れることができないんですよ。だからいまだにその曲が流れてくると「出た~!」と思ってしまうんです(笑)。
Q:普段はどのような音楽を聴かれているのでしょうか?
邦楽だったらソロのころの椎名林檎さんが好きです。カラオケに行くと椎名林檎さんの曲を2時間、アルバムを全曲歌い尽くす勢いで歌っていますから(笑)。
Q:あこがれの女優さんや、将来目標にしている女優さんはどなたかいらっしゃいますか?
目指している人はいないですね。自分で目標を決めてしまうと、その人のコピーになってしまうような気がして怖いので、あえて目標は作らないようにしているんです。でもジョニー・デップさんは好きです。どの作品を観ても全然イメージが違っていて、そういう風に自分も幅の広い演技ができたらいいな……と思います。
Q:お気に入りのシーンについて教えてください。
全部好きなシーンですが、個人的には冒頭とラストのシーンが好きです。冒頭は“うた”と“ワオ”が初めて出会うシーンで、ラストは“うた”と“ワオ”が連弾をするシーンです。映像もすごくきれいですし、どちらもステキなシーンだと思います。
Q:撮影中の一番楽しかった思い出は何ですか?
泊まりがけで群馬県の高崎市で撮影をしたのですが、撮影が終わった後もみんなで一緒にごはんを食べに行ったり、怪談話をしたりして盛り上がってとにかく楽しかったです。早朝はまだ暗い内から撮影をして、丸1日撮影ということも多かったのですが、わたしは現場が大好きなので、お芝居に熱中していると、あまり疲れたとは感じませんでした。

                               
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■芝居への意欲
Q:最初に女優を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
5歳からこの仕事を始めたのですが、そのころはテレビがとても好きだったので、テレビに出たいと母親に言いました。それからCMなどの仕事をして、その後テレビドラマに出るようになって、2年前ぐらいに「芝居って面白いな」と目覚めたんです。それからはどんどん芝居に熱中して、今では演じてみたい役が一つにしぼりきれないぐらいあるんです(笑)。わたしは自分の年齢より上の役を演じることが多いのですが、どの役もそれぞれ違っていて、毎回違う役を演じられるのがすごく楽しいですね。
Q:最後にこの映画をご覧になる方々にメッセージをお願いします。
“うた”と“ワオ”の関係は、友だちとも恋人とも言えないすごく微妙な関係なんです。その二人の間にある音楽というものを感じて欲しいし、音で通じ合っているというところをぜひ観て欲しいです!

大人びた印象の中にもどこかガラス細工のような繊細さが垣間見える成海璃子。そのアンバランスさが現在の彼女の最大の魅力なのかもしれない。とても10代の女の子とは思えない、プロ意識をきちんと持った彼女のそのしっかりとした姿勢には頭が下がる。14歳にしてすでに大物女優の風格を漂わせる彼女だが、天性の美ぼうと持ち前の気の強さで、さらにスケールの大きな女優として飛躍していくだろう。



ウエンツ瑛士
『ゲゲゲの鬼太郎』
恋愛に関しては鬼太郎と反対で、敏感中の敏感です

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:田中紀子
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多くの日本人に親しまれてきた水木しげるの漫画「ゲゲゲの鬼太郎」が、ついに実写化される。主役のゲゲゲの鬼太郎を演じるのは、バラエティー、音楽、ドラマと幅広い才能で活躍を広げ続けているウエンツ瑛士。自身も大ファンだったという鬼太郎役について、ウエンツが大いに語ってくれた。

■鬼太郎役が決まったときは、「おおおっ」
Q:鬼太郎役が決まったとき、どんな気持ちでしたか?
「おおおっ」ってなりました(笑)。僕も子どものころから観ていた作品ですし、誰もが知っているキャラクターだったんで、「おおおっ」っていうのとともに、「ウーン、大丈夫かな……」とも思いました。
Q:周りの反応はいかがでした?
自分の口からは、鬼太郎を演じることは誰にも言わなかったです。
Q:それはどうしてですか?
全部が全部、いい反応じゃないだろうなと……それはのちのち皆さんが知っていくことだろうと思ったので、「それからでいいや」と思って自分の口からは言いませんでした。

                               
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■鬼太郎の髪型から生まれた、人間との奇妙な距離感
Q:鬼太郎役には、すんなり入り込めましたか?
鬼太郎の服とカツラをかぶったときは、わりとしっくりきたんですけど、それは役に入るということとはまた別の“しっくり”きた感じだったので、最初は、なかなかすんなりとはいかなかったですね。前髪のせいで、片目でしかものを見ることができなかったんです。そんな暮らしをしたことは今までなかったので、撮影をしていた2か月の間は、とにかく片目で生活しよう! というのはありましたね。
Q:片目しか見えない状況で苦労したことはありましたか?
立ち位置を間違えるんですよ。見えないのと、遠近感がなくなるのもあって、人としゃべる距離感がちょっとおかしい。たとえば人間といるときに、すごく近い距離でしゃべったら違和感があるじゃないですか? でもなんかその変な距離感が妖怪らしいとは思いましたね。
Q:今回作品には、笑顔があまり出てきませんでしたね。笑顔を封印されたのは自分の中で意識的にあったんですか?
イメージとして鬼太郎は笑わないというのはちょっとありましたし、大事な場面だけに笑顔はとっておこうと思いました。

■大泉洋さんとは、幸いにも(笑)絡むシーンが少なかった
Q:ウエンツさんのファンには、かなり衝撃的なシーンも出てきましたね。
そうですね~(笑)。どんなシーンかは言えませんが、あれはもう鬼太郎が電池切れなんです(笑)。大切な人を守るためには、自分の頭髪すら犠牲にするという鬼太郎のすごいシーンなんです(笑)! 自分の、あの姿をたくさん写真に収めました。
Q:大泉洋さんの共演はいかがでしたか?
今回は、幸いなことに絡むシーンがほとんどなかったので、場が荒れることはなかなかなかったんですけども、これから舞台あいさつとかで顔を合わせるとキツイでしょうね(笑)。荒れていくと思いますよ(笑)。
Q:目玉おやじも出てきましたね。おやじとの共演はいかがでした?
あれは実際、何もないところで演じたり、あとは目玉おやじの人形を置いてやるときもありました。基本的には、目玉おやじは目の前にいないので大変でした。映像を観たら、かわいかったですね。まあ、父さんなんですけどね、かわいいっていっても(笑)。

                               
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■恋愛に関しては、鬼太郎とは180度正反対!
Q:猫娘は鬼太郎のことがすごく好きなのに、全然気付かないちょっと鈍感な鬼太郎でしたね。ウエンツさんにも、女の子の気持ちに鈍感な部分ってありますか?
ううん、僕は真逆ですね。気付けないとかじゃなくて、その娘がおれのことを好きじゃなくても、「好きなんじゃないかな?」って先に思い込んじゃうタイプですね。好きとかじゃなくても、「ちょっと気になるんじゃない?」って、本人は気付いてないだけで、おれは気付いてるぞって思っちゃうタイプです。だから、鬼太郎と反対で、実は結構、敏感中の敏感です。本人も気付かない思いに気付くぐらいです(笑)。
Q:人間の女子高生である実花と鬼太郎との関係は、どう感じられましたか?
鬼太郎自身としては、そこはあんまり隔たりはないんでしょうね。一番、妖怪の中でも人間と接してますし、結構、実花は鬼太郎とうまいことかみ合うんですよね。そこに鬼太郎自身も戸惑いながらも惹(ひ)かれていくというか、そういうものがすごくあると思います。

■いつも他人のことを考えている、ゲゲゲの鬼太郎の格好良さ
Q:ゲゲゲの鬼太郎の魅力はどういうところでしょうか?
いつも他人のことを考えているところですね。それは、瞬間、瞬間が格好いいというよりも、鬼太郎に関してはいつも格好いいなあというが僕の中のイメージですね。そこまで人のために何かをできるっていうのは、なかなかないんじゃないかなって思います。

                               
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まるで、子どものようにクルクルと表情を変えながら話すウエンツ瑛士には、どこか一本筋が通ったような生まじめさが見え隠れする。バラエティーでは、芸人に負けまいと、一生懸命頑張っている姿が印象的な彼だが、それはウエンツのまじめな性格からきた一生懸命さなのかも知れない。「僕とは正反対です!」とウエンツは自分が演じた鬼太郎について語っていたが、いつでも真っ直ぐに生きているウエンツと、恋愛のこと以外は共通点がたくさんあるのではないだろうか?
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 楼主| 发表于 2008-4-4 14:35 | 显示全部楼层
浅野忠信、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督、プラープダー・ユン
『インビジブル・ウェーブ』
僕は演じているだけ、みんなが作ってくれるんです(笑)

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
2003年、浅野忠信はペンエーグ・ラッタナルアーン監督のタイ、日本、オランダらによる合作映画『地球で最後のふたり』でヴェネチア国際映画祭コントロコレンテ部門主演男優賞を受賞し、海外から高い評価を集めた。このときの“アジア最強”と呼ばれるスタッフと浅野忠信が再び組み、海外の映画祭で注目を浴びた作品が最新作『インビジブル・ウェーブ』だ。タイから来日したペンエーグ・ラッタナルアーン監督、脚本家のプラープダー・ユン、そして主演の浅野忠信に話を聞いた。

■“アジア最強”チーム再び
Q:このプロジェクトは『地球で最後のふたり』の撮影中に決まっていたのでしょうか?
浅野:撮影中から、スタッフの中にも、僕自身にも、このチームでまたやりたいという気持ちが芽生えていました。その思いがこの映画につながったんだと思う。決して具体的な企画が撮影中にあったわけではなかったんですが、そういう雰囲気はありました。
Q:作品のオファーを受けた決め手は?
浅野:やっぱりキョウジって役が面白くて、興味深い役だなと思ったところですね。僕は映画をあまり観ないですし、映画のことも全然知らないですけど、演じることがどういうことかってことは、多少なりとも理解しているつもりなので……。映画の中で、起こってはいけないことがいきなり起こっているっていうのは、一番興味深いですね。僕はそういうのがとても好きなんですよ。
Q:監督はどんな経緯で浅野さんを抜てきしたのでしょうか?
監督:実は、自分の国で何人かの役者に脚本を見せたのですが、全員に断られてしまったんです。それは脚本そのものが分かりにくいという理由だったんですが、そんなとき、この役を演じられるのは、『地球で最後のふたり』で仕事をしたアサノタダノブしかいないだろう、という結果になりました。
Q:そんな分かりにくい脚本に、すぐにOKするというのは、やはり役者としての直感でしょうか?
浅野:直感って言っていただけるとありがたいですね。いい加減って言われると困りますけど……。

                               
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■言葉よりお互いが何を感じ合えるかが大切
Q:監督との意志の疎通はいかがでしたか?
浅野:僕はよく言えば、直感で生きようとするタイプだから(笑)。コミュニケーションもクソもないというか、ひたすらこうニコニコと監督の顔を見て、こうかな、違うのかなって(笑)。それでクリスとかがワァーッて怒り出すと、これはよくないのかなーって(笑)。
Q:監督はいかがでしたか?
監督:現場に通訳はいたんですが、あまり通訳の力には頼らなかったんです。言葉の問題っていうよりは、じかにお互いが何を感じ合えるかでしょうね。やっぱり通訳を通すとワンクッション入っちゃいますから。
Q:浅野さんは全編英語のセリフに挑戦されましたがいかがでしたか?
浅野:ひたすら監督に減らしてもらって(笑)。英語でセリフを吹き込んだCD録ってもらってひたすら聞いて覚えました(笑)。13ページに渡るような、えっらい長いのもあったんですけど、僕はすぐに減らしてくれって(笑)。英語をやったり、ちょっとタイ語やったり、先日はモンゴル語もやりましたし、カンボジア語も……。いや~大変ですよ、外国語は、本当に!
Q:英語のセリフに感情を込めるのは大変ではなかったですか?
浅野:もう、どうでもいいやと思っていました(笑)。感情を込めようが込めまいが、それは監督とかカメラマンの人がうまく撮ってくれるので(笑)。日本語でも一緒なんですよね、感情を込めていなくても、込めているように見える映像を、僕じゃない人たちが作ってくれるんですよ。僕はもう、へらへらやっているだけです(笑)。

■監督と浅野忠信の完ぺきな信頼関係
Q:脚本家として、ご自身の頭にあったイメージと出来上がった作品を観て、いかがでしたか?
プラーブダー・ユン:やっぱり違いますよ。それが脚本家としては面白いところですよね。逆に何をどう期待していいのか分からなくて、驚きもひとしおでした。編集の結果で思ったものとは違うもの、ずっといいものになった気がしますね。
Q:本作のストーリーの魅力はどこでしょう?
浅野:自分でも多少なりとも人生の中で「悪いことをしてしまったな」ってことはあって、そういうときって「僕は悪くない」ってことを考えるんですよ。どうしたら僕が悪くないんだろうっというような理由をまずね。でも、はたから見たらやっぱり悪いんだっていう感じが、映画の中で描かれている。そこが面白いと思いますね。
Q:監督から見て、俳優・浅野忠信の魅力はどこだと思いますか?
監督:……。
浅野:そんなに止まらないでくださいよ(笑)。
監督:大変な映画でした。規模としても大きくなり過ぎて、技術的な面でもこれまでとは違った課題がありました。かなりいろんなことに気を配らないといけないかったです。そんな状況でも、浅野さんについては完ぺきに信頼していますから、何も心配する必要がありませんでした。100パーセント任せられるところが魅力だと思いますね。
Q:国際的な監督と組まれる楽しさとは?
浅野:日本の中でも特殊な監督を見つけるのは大変だし、ほかの国を見てもあんまりいないですよ。彼とは仕事をしている中で、僕はとても可能性を広げてもらっているような気がするんです。それってやっぱり重要であり、大切なことなんですよね。

                               
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インタビューの最中も、興味深げにカメラで浅野や、インタビュアーを撮り続けていた監督。そんな彼を「面白いでしょう? 監督」とうれしそうに見守っている浅野。インタビューの空間には、言葉の壁を越えた穏やかな雰囲気がただよっていた。「言葉の問題なんて大したことはない」といった監督と、「コミュニケーションもクソもない」と独自の表現をした浅野の深い信頼関係が、素晴らしい作品を作り出した。『インビジブル・ウェーブ』を観れば、そんな2人の関係に納得せざるを得なくなってしまうだろう。



藤原紀香
『シュレック3』
自分の好きになった人は、
両親に分かってもらいたいし、祝福してもらいたい

                               
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取材・文:南樹里
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
大ヒットCGアニメ『シュレック』シリーズ第3弾で、1作目と2作目に引き続きフィオナ姫の日本語吹き替えを担当する藤原紀香。本作でフィオナ姫は、心根の優しい緑の怪物シュレックと“遠い遠い国”で結婚生活をスタートさせ、子宝にも恵まれる。自身も結婚し、フィオナ姫と同じく幸せ真っ只中の藤原が、観る者に幸せを届け続ける映画の魅力を語った。

■人生は一度きり、勇気を出して踏み出して!
Q:フィオナ姫は、真に理解しあえるパートナーを得ました。紀香さんにも“白馬の王子様”が現れましたね。
はい! (照れながら)あ、「はい」って言っちゃった!(笑)わたし自身が結婚したことで、少しだけフィオナに近づけた感じがします。わたしの赤ちゃんは、まだですけど(笑)。
Q:誰もが幸せをつかみ取れるといいですよね。でも、どうしても一歩踏み出せない人も大勢いると思います。そんな人々に向けて応援メッセージをお願いします。
そうですねえ……人生は、いろんなことがあると思うんですけど、人生は本当に一度きり。わたしも失敗したり、くよくよしたりすることもあるんです。でも、そんなときには「一度しかない人生だから、いろんなことにチャレンジしよう!」って思うようにしています。とても勇気がいるけど、一歩踏み出してみて下さい。「反省すれど、後悔なし」これがわたしのモットーです。
Q:失敗したときに立ち直る方法はありますか?
いろいろなものからパワーをもらっています。人とのご縁もそうですし、人からいただくパワーってすごく大きいんです。それと、バイオリズム的に落ちているときは、好きな香りや、好きな本、好きな音楽など、好きな物で自分を包み込むようにしています。自分が一番リラックスできたり、充電できたりする環境づくりもすごく大切だと思います。

                               
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■『シュレック』シリーズから学んだ人生のエッセンス
Q:『シュレック3』では、どのようなことが起きますか?
今回は、フィオナがシュレックに対して、妊娠したことを告げようしますが、シュレックは父親になる準備ができていないので悩みます。あと、仲間や家族を守るために、おとぎの国の住人たちが一緒になって知恵を出し合って奮闘する姿は感動的です。映画の中から人生のエッセンスをたくさんもらっている気がしました。
Q:人生のエッセンスですか。では、王国(=実家)とのコミュニケーションという面で、参考になるエッセンスはありますか?
そうですね。自分の好きになった人は、両親に分かってもらいたいし、祝福してもらいたいなと思うじゃないですか。結婚はファミリーなんですよね。そこがアニメの物語だけでなく現実に通じるから、皆さんがものすごく共感してくれると思います。
Q:ファミリーと良いコミュニケーションを取るための秘けつは何でしょうか?
“愛を持つこと”ですね。

■ポジティブなフィオナ姫と藤原紀香
Q:お気に入りのキャラクターと、その魅力を教えてください。
フィオナかな、やっぱり。遠い遠い国のカンフーの達人のお姫様。かわいらしくもあり、しっかりもしているんです。『シュレック3』では、母として腰を据えた感じでの強さが魅力ですね。アフレコをしていると「本当にどんどん成長しているな~」って実感しました。
Q:フィオナ姫の成長を見届けながら演じる気分はいかがですか?
自分も一緒に成長している感じですね。
Q:フィオナ姫とご自身の共通点はありますか?
プリンセスっていうと「いつか王子様が助けに来てくれる」とか、割と受け身なキャラクターが多いですよね。でも、フィオナは「未来は自分たちの手で切り開いてゆくんだ」と考えるタイプのプリンセスなんです。そういう前向きでポジティブなところは、わたしも一緒です。

                               
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■キャメロン・ディアスとの女の子トーク
Q:英語版でフィオナ姫の声を担当されている、キャメロン・ディアスさんの印象を教えてください。
明るくて、ポジティブな感じですね。女の子同士なので、ファッションやコスメの話をしますね。「それ、どこで買ったの?」「その靴、すてきね」とか(笑)。キャメロンからは「肌がスベスベね。わたしはサーフィンをしているから日焼けしちゃって」って肌の手入れ法について聞かれました。
Q:シンデレラ、白雪姫、眠れる森の美女、ラプンツェル(髪長姫)といった、闘うお姫様たちが登場しますね。
有名な物語のプリンセスたちの井戸端会議は最高にリアルです。「あー、女の子って、こう、こう」っていう(笑)。アフレコは、笑い声が入っちゃいけないのに、つい笑いそうになったところが、たくさんあります。例えば笑いながら、辛らつなことを言うシーンは、多くの女性が共感できると思いますよ。
Q:お気に入りのおとぎ話といえば?
子どものころから絵本が好きで「シンデレラ」「白雪姫」などを読んでいたんですけど、そのときは気がつかなかったことがあって……。「グリム童話」って、本当はすごく怖いんですね。今回、お姫様のことをネットで調べたら「白雪姫」は、王子様のキスで目覚めるんじゃないってことを知りました。「えーー、ちっともロマンチックじゃない!」ってびっくりしました。それに比べると、『シュレック』シリーズはなんてポジティブな物語なんだろうと思います。これに勝るおとぎ話はないですね!

フィオナ姫の声を担当する藤原紀香は、まさしく現代の「お姫様」という言葉がピッタリ。女性のあこがれの的だけに、いるだけで場の雰囲気は華やぐ。お姫様といっても、近寄りがたい雰囲気ではなく、「一歩踏み出すことが大切なのよ!」とコメントするときは、本当に一歩足を踏み出しての熱弁を披露するなど、気さくで超自然体。「もし魔法を使えるなら、どんな魔法がいいですか?」と尋ねると「みんなが笑顔でいられる魔法」と満面の笑みで答えてくれた。その笑顔を見ると、まるで“紀香マジック”にかかったかのように、自然と笑顔になってしまった



長澤まさみ
『そのときは彼によろしく』
信じる気持ちを大事にしなかったら、
人に優しくすることはできないと思う。

                               
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取材・文:シネマトゥデイ
2000年、第5回東宝シンデレラに選ばれて以来、小さな作品から少しずつ頭角を現していった長澤まさみ。デビューから4年後に『世界の中心で、愛をさけぶ』で、一気に注目を浴びた彼女は、その後、数多くの作品に出演して、その才能を着実に伸ばしてきた。“清純派”と呼ばれてきた長澤が、初めて大人の表情を見せた本作『そのときは彼によろしく』で、彼女は演技の幅を広げることに成功した。女優として、確かな成長を見せている長澤まさみに話を聞いた。

■幼なじみは、そばで温度を感じているだけでいい存在
Q:本作の主人公である、幼なじみの男の子2人と、花梨という3人の関係について、どう思いましたか?
わたしも実際、お母さん同士が仲良くて、産まれたときからずっと一緒の幼なじみが3人いるんです。わたしを含めて、全員同い年なんです。今回の作品みたいに男の子じゃないっていうのがちょっと違うところなんですが、一緒にいて落ち着くし、言葉でつなぎとめなくちゃいけない関係じゃない。そばにいるだけでいい、そばで温度を感じているだけで、気配を感じているだけでいいっていう存在なので、すごく共感しやすかったですね。
Q:長澤さんが演じられた、“花梨”はどんな女の子だと思いますか?
花梨は、もともと強い母性愛がある女の子だと思います。彼女はすごく大人びていて、すごく堂々としていますが、実際、彼女が歩んできた人生は、決して幸せなものではなかったんです。親もいなくて、もらうべき愛情をもらえていなかったんだけれど、でも、もらっていなかった分、孤独とか、寂しさを知っていて、人に愛を与えることのできる女の子だと思います。
Q:花梨が抱く智史への思いは、どのように、はぐくまれていったと思いますか?
お母さんみたいな尊大な心を持っている花梨が、智史を好きになっていったのは、智史が純粋無垢(むく)な男の子で、自分が夢中なことには一生懸命なところに惹(ひ)かれたんだと思うんです。彼をすごくいとおしく感じて、母のような愛で包んであげたいって思ったところから、どんどん智史のことを好きになっていったんだろうなあ……と思いました。

                               
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■お姉さんキャラと妹キャラを演じ分けるには
Q:これまで、妹のようなかわいらしい役が多かったと思いますが、今回の大人びた役柄を演じた感想は?
いろんな役を演じてみたいという思いが強いので、この役を演じられて良かったと思います。どんどんイメージを変えて、皆の思っていないような自分を出せると、「あ、こんな子なの? あんな子なの?」って迷ってもらえますよね? それがうれしいんです。 “大人っぽい”っていう単語の中に含まれる意味って、きっと、たくさんあるだろうし、「こう演じなきゃいけない」っていう型もないですよね? だから、花梨として動いたときに、堂々としている部分が、彼女の大人っぽさにつながるんじゃないかと思って演じました。
Q:これまで演じてきたキャラクターと今回のキャラクターとでは、どちらのキャラクターが好きですか?
どっちも好きです。年上の先輩方に「教えて教えて!」って言うのも好きだし、ちょっとお姉さんぶるのも好きだし、どっちの役を演じている自分も楽しくて好きです(笑)。

■“死”よりも独りになることの寂しさを考えた
Q:花梨は死がすごく身近にある女の子ですが、長澤さんの年齢だと“死”はすごく遠く感じませんか?
そうでもないですよ。わたし、車の免許を取ったんです。それで、車を初めて運転しときに“死”を感じました。だから、車を運転するときは、死ぬ気ですよ、いつも(笑)。だって、ちょっと変に踏み込んだら死んでしまうかもしれないし、そういう怖さを感じたときに、ホントに毎日を大切にして生きていきたいって思ったし、人ごとじゃないんだって思いましたね。
Q:本作の持つ“死”は、『世界の中心で、愛をさけぶ』で描かれた“死”とは、どんな違いがありましたか?
今回は、「病気、死」=「痛い、寂しい、悲しい」ということが言いたい映画ではないと思うんです。病気とかそういうものは、オマケや付録でしかなくて、それよりも、強いきずなでつながって、信じることや待つことの大切さ、お互いを支えあって、助け合うことの大切さを言いたい映画だったので、“セカチュー”で演じた役柄と一緒の気持ちでは考えていませんでした。死ぬのが怖いというよりも、花梨ちゃんは、智史や佑司や、智史のお父さんと離れて、独りぼっちになってしまうのが怖い。小さいころに孤独だった分、人に愛を与えることで、人に愛されるようになっていった花梨が、また孤独になることが一番つらく寂しかったところなのだと思いましたね。だから“死”についてよりは、独りになることの寂しさを考えましたね。

                               
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■一途に1人の人を思い続けたい
Q:10年以上、ある人を思い続けているというのはすごいことですが、その気持ちを理解することはできましたか?
わたしはできます。わたし自身、もし映画と同じ状況になったら、相手を思い続けたいと思います。信じる気持ちを大事にしなかったら、人に優しくすることはできないと思うし、人とつながっていくこともできないと思うから。
Q:初恋の人のことを思い出したりはしませんでしたか?
思い出さなかったかな……(笑)。でも、そういう気持ちは分かります。山田さんがすごくいいことを言っていたと思ったのが、絵本を見る感覚でこの映画を観てほしいっておっしゃっていて、子どものころの気持ちに戻って、素直に観てもらえたらいいなあって思うんです。本当に映像がきれいで、癒される映像ばかりなので、ちょっと疲れたから癒されたいな……という方にピュアな心で観てもらいたいですね。

車の免許をとったことをうれしそうに話す長澤まさみには、まだまだ少女らしさが抜けない、あどけない笑顔が見えた。それでも、今回演じた役柄については、「“死”よりも“孤独”について考えました……」と大人っぽい真剣な表情で話す。少女のようなあどけなさと、女優としての貫禄。女優としても、女性としても、どんどん成長している彼女が持つ2つの顔は、長澤まさみという1人の女優をより魅力的に輝かせているように見えた。「わたしがどんな女の子か、みんなに悩んでもらいたい」と語った彼女が初めて見せた、“大人の女性”としての演技をぜひ観てもらいたい。



大沢たかお、伊東美咲
『Life 天国で君に逢えたら』
何がおこるかわかりません
何かに試されている気がするんです

                               
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取材・文・写真:シネマトゥデイ
日本人で唯一、8年間ワールドカップに出場し続けた男がいた。彼は飯島夏樹といい、プロウインドサーファーとして世界大会を転戦し、文筆活動にも取り組んでいたが、2002年に肝細胞ガンと診断され、2005年、妻と子どもたちに見守られながら享年38歳で天に召された。飯島さんが病床でつづった「天国で君に逢えたら」「ガンに生かされて」を基に映画化した『Life 天国で君に逢えたら』のハワイでの撮影現場で、飯島夏樹を演じる大沢たかおと妻の寛子を演じる伊東美咲に話を聞いた。

■ウインドサーフィンは初心者
Q:飯島さんは実在した人物ですが演じる上でいかがでしたか?
大沢:普通の芝居とは違う恐怖感がありましたね。病気と戦ってきた彼の精神力を本当に理解できるのだろうかとか……特にテレビ局が製作した、飯島さんのドキュメンタリーがあるのですが、それを観てからさらに考えましたね。物語も悲しい話というだけではなく、楽しく明るい側面もあります。何より……実際にあった話ですしね。
伊東:わたしは、早く寛子(飯島さんの妻)さんになりたいと思いました。わたしは、結婚もしていないし、子どももいないので、そういったものを背負いながら、夫を失う気持ちというのが理解できるかどうかが不安でした。寛子さんとは、お会いしてお話ししたこともありますが、うれしかったのは、お手紙をいただいたことです。そのおかげでわたしは、少しだけ寛子さんに近付くことができたと思います。
Q:大沢さん、ウインドサーフィンは初心者だったとか……とてもそうは見えませんでしたが特訓をしたのですか?
大沢:そうですね。まったくの初心者でした。特訓ではないですが国内とサイパンでコーチを受けました。実際に撮影に入るとウインドサーフィンの操作をするだけでなく、カメラの位置なども意識しないといけないので、そこに気を遣いました。

                               
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■ハワイ流ウエディングドレス
Q:伊東さんは、ウインドサーフィンの経験がありますか?
伊東:あります。学生のころにもしました。ウインドサーフィンは風を体で感じると気持ちよくて、楽しい気持ちになりますよね。
Q:伊東さんが今日、着ていらっしゃるドレスは、シンプルでとてもかわいらしいですね。
伊東:このウエディングドレスは、ハワイアン・テイストなんです。アロハシャツの布地と一緒の素材でできているらしく、風通しがよくて、軽いし、とても気に入っています。

■ミラクルな毎日が続く
Q:ハワイでの撮影はいかがでしょうか。
大沢:撮影では、毎回ミラクルが起きています。毎日それを肌で感じています。普通、演技をするときは、だいたい作品のイメージがあって、そこに持っていこうとするのですが、今回は何が起こるか分かりませんね。僕らも何かに試されているような気がするんですよ。飯島さんが、そばで見ていてくれているような気もします。
Q:ミラクルが起きているんですか?
大沢:東京での撮影でもそうだったんですが、無風のときに、風が吹けばいいのに……と思うとすっと風が吹いたり、虹が出たり……、ハワイでは、もともと虹はよく出るんですが。海、空……自然のすべてが撮影と一体化しているような感じです。なので、スタッフも皆とてもいい状態です。それがまた、ミラクルなことを生んだりしているのだと思います。過去にあまりない現場ですね。すごく楽しいです。
Q:伊東さん、「人を看取る(みとる)」ということは、とても悲しいことですよね。
伊東:看取る(みとる)というところだけを抜き出すと、とても悲しいですね。でも、今回の役もそうですが、悲しいだけではなく、その人と過ごす時間の中には、すごくうれしいことがあったり、温かい気持ちになれたり、充実した気持ちにさせてもらったりと、悲しいという1点に集中するのではなく、いろいろな面があると思うんです。

                               
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■『Life 天国で君に逢えたら』にかかわった人々
飯島の妻、飯島寛子のコメント
大沢さんは、わたしがドキドキするくらいすごく飯島に似ているんです。まゆげ、鼻、声の調子まで似ています……というかどんどん似てきています。特に声は、うちの子どもたちに「おみやげがあるんだ」と言ったときに、本人かと思うほど似ていて、ドキッとしました。伊東さんに関しては、本当に申し訳ないと……あんなにきれいな方が、わたしを演じてくださるなんて、本当にごめんなさいと思いました。主人が亡くなって、子どもたちを抱えて、これからも生きていかねばなりませんが、大変だと考えているヒマはありませんでした。こんなわたしですから、わたしの回りの方は大変だったんでしょうね。この映画で、みなさんにハワイの自然とそして、“家族との永遠の愛”を共有することができればいいと思っています。
ウインドサーフィン指導担当の岩崎真さんのコメント
この映画を撮り始めてから、常にミラクルなことばかりが起きます。ウインドサーフィンの大会などが開催されても、日時、場所、天候、風などすべてのコンディションがその日に合わせて完ぺきにそろうわけではありません。しかし、今回の撮影では、それが毎回不思議なくらい見事にそろいます。大沢さんは、ウインドサーフィンに関しては初心者でしたが、飲み込みがよく、すばらしく上達が早いんです。こちらが教えたことに対して、自分で考えながらプラスアルファを加えてくる……なかなかできることではありません。それにとても頭がいい方だと思いました。それから僕は、飯島さんもよく知っているんですが、特に最近、大沢さんは飯島さんに似てきました。横顔とかびっくりするほど似ているんです。
新城毅彦監督のコメント
実際にあった話ですが、物語のドラマチックさは作り込まなければいけない。でも、うそは描けないというのは難しい点でもありました。当事者……つまり、ご家族は確実にこの映画を観るわけですから、ご家族の納得がいかない映画を作るわけにはいかないと思いました。この映画では、一人の人間の命が失われます。でも観ていて出てくる涙は、悲しくて落ちる涙には、したくないです。気持ちがいい、後味のいい涙になることを願っています。

取材の当日に撮ったシーンは、飯島夏樹さんの実際の結婚式でも行われたというウインドサーフィンに夏樹と寛子が2人で乗って、海の上を走るという難しいシーン。大沢たかおと伊東美咲は、補助があるでもなく、ボードにそのまま乗り込み、沖へ繰り出す。初心者だったとは思えない大沢の見事なライディングだったが、カメラは沖からしかとらえられないため、テストも含め、何テイクやり直したか数えきれないほどだ。伊東美咲のウエディングドレスは水を吸って重くなり、大沢は風とカメラの位置を計算しながら、2人乗りのウインドサーフィンを何度も沖へ出さなければならない。炎天下の中、数時間も続く撮影に、笑顔で演技をし続ける2人に、第一線で活躍し続けている役者魂の神髄を見た気がした。



伊勢谷友介
『図鑑に載ってない虫』
セオリーを無視した、いい意味でくだらない映画

                               
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取材・文・写真:シネマトゥデイ
『雪に願うこと』『嫌われ松子の一生』と話題作に立て続けに出演している伊勢谷友介が、新たな主演作に選んだのは、「時効警察」などで人気を博している“小ネタの鬼才”三木聡監督の最新作『図鑑に載ってない虫』。松尾スズキ、菊地凛子という個性派メンバーを従えて、奇想天外、ありえないストーリー展開に、1人“大マジメ”に対応していく主人公の“俺”を好演した伊勢谷が、“脱力系”ムービーの魅力を語った。

■ツッコミどころ満載の映画
Q:脚本を読んだ感想を聞かせてください。
ここまで“セオリーを無視した、いい意味でくだらない映画”ってそうそうないなと思いましたね(笑)。それは僕にとって新しいことだったので、とても興味深かったです。
Q:観客のリアクションがまったく分からない中でコントのような芝居をするのは、難しくなかったですか?
あえて分かろうとしないで、そこは監督にお任せしました。たくさんカットを重ねているので、編集の段階で間をつないでいただいて……。それでなんとか助かっています(笑)。
Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?
みんな相当リラックスして演じていましたね。撮影期間が長かったんですが、ちょうど暑い季節に撮影していたときは結構しんどかったんです。
Q:夏の間の撮影だったんですか?
夏の間の撮影もありました。撮影が2回に分けられたことで、後半の現場はすごくリラックスして入れたんですよね。前半のときは、常に追われている感じだったんですけど、ひと呼吸置いてから入ることで、“俺”というキャラクターを自分の中で消化できて、すっきり演じることができました。
Q:映画を観て、ノスタルジックな思いに駆られてしまいました。
この映画は「昭和だな」と思いました(笑)。昔風もなにも、そもそも演じていること自体に真実味がないので(笑)。虫に対してのリアクションも、とにかく「あちょちょちょちょ~~!」みたいなことで成立しているから、ここまでぶっ飛ばしてくれたら、本当におめでたいと思います(笑)。
Q:伊勢谷さんの心に響いた小ネタは何でしたか?
松任谷由美さんの歌と、黒マル(秘部を隠すボカシのような丸)。それから、一番シュール過ぎて笑えなかったのが、カニのシーン。あと、松尾さんの子どものころを演じた子役がかわいかったんですよね。片桐はいりさんのシーンもかなり面白かったです。片桐さん自身もとってもいい方で、こんな人と一緒にいたら幸せになるんだろうなって思っちゃいました。

                               
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■オスカー候補になった菊地凛子との共演
Q:共演者の菊地凛子さんは、撮影期間中にオスカー候補になられましたね。
彼女の中で何が起こっているのか察することはできませんけど、僕自身の中で彼女の印象は、まったく変わらなかったです。とてもざっくばらんに付き合える女優さんです。
Q:菊地さんと共演されていかがでしたか?
彼女がもともと持っているキャラクター自体、声の質も、顔もそうですけど、今回の役ではぴったりだったと思うし、とても気遣いのできる人なので、仕事もしやすかったですね。
Q:松尾スズキさんとはいかがでしたか?
人間的に“ぶっちゃけ系”の方なので、ボソボソッとご自分のことを話してくださいました。どちらかというと僕もそういうタイプだから、すごくリラックスできました。気を遣ってどうのこうのというよりも、今回の現場は、映画のなにがしかっていうのを、すっ飛ばして作っているっていうことも含めて、ノリがくだけていました。
Q:今後、“伊勢谷友介”はどこへ向かって行くのでしょうか?
何かを壊して次の世界を構築していきたいなと思っています。今いただいている仕事も楽しみなものばかりで、自分にも、仕事相手にも正直に、精いっぱい頑張りたいです。

「何かを壊して、次の世界を構築していきたい」そんな言葉で自らの将来を語ってくれた伊勢谷だったが、この作品が“伊勢谷友介の何かをぶっ壊した”ということは、スクリーンで生き生きと暴れまわる伊勢谷の姿を観れば一目瞭然(いちもくりょうぜん)だろう。文字通り、いろんな意味でのはじけ方を覚えつつ、自分の中の“何かを壊した”彼が、これからどんな次なる“伊勢谷友介”の世界を構築していくのか、ますます目が離せない。
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-4-5 02:09 | 显示全部楼层
小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅(ドランクドラゴン)、香川照之
『キサラギ』
僕らは仲良しなんてもんじゃない、戦友です!

                               
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取材・文:小林陽子 写真:秋山泰彦
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自殺したアイドルの“如月ミキ”の一周忌に、5人のアイドルオタクが集まり、自殺の真相を探るワンシチュエーション映画『キサラギ』。5人のオタクにふんしたのは、小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅(ドランクドラゴン)、香川照之。それぞれの個性がぶつかり合い、爆笑必須のコメディー作品に仕上がった。この作品を通して大の仲良しになったという5人に、笑いが絶えなかったという撮影現場の様子や、5人で演じることの楽しさについて話を聞いた。

■僕らは戦友! 互いを尊敬し合う関係
Q:完成品をご覧になっていかがでしたか?
香川:じゃ、塚地くんから行きましょ!
塚地:そうですね。僕が正しいことを言いましょう!(全員笑)この映画は、レベルが高いんですよ。サスペンスの要素も高いんですけど、コメディーのレベルが結構高いんですね。僕は芸人ですので、笑えるか笑えないかのチェックは非常に厳しいんですけど、これはめちゃめちゃ笑えましたね(笑)。かなりクオリティーが高いので、コアなお笑い好きの人にでも笑える内容になっていると思います。
ユースケ:その通りです。塚地君の言うとおり! 正解だよ(笑)。
全員:(うなずく)
Q:皆さん、とても仲が良いそうですね?
ユースケ:皆さんがイメージしている仲良しという生半可なものではなくて、なんていうんでしょうね……、修羅場を戦い抜いた戦友って感じなんですよ。だから仕事人としても戦友としても尊敬しているし、そこまでの域に達していますよね。
塚地:戦友! 戦友!
香川:そうだね~。
小栗&小出:うんうん。
ユースケ:なかなかここまで思えるってことないですから……。

                               
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■テンションの上げ下げも一丸となって
Q:撮影現場は戦場のようにつらかったのですか?
ユースケ:撮影自体がワンシチュエーションじゃないですか。だから夏の暑い中、四六時中ずっと同じセットに閉じこもりっぱなしなわけですよ。今考えると……とてもつらかったですけど、とても楽しかったですね。
塚地:一部屋の中にずっといたし、セリフの量もめちゃめちゃ多かったしね。
Q:ずっと同じ場所で撮影していると、テンションの維持が大変ですよね?
ユースケ:もちろん大変でしたけど、テンションが下がっちゃったら「下がっちゃったね」って言って、それはそれで良しとして(全員笑)、そしたら、監督やスタッフ総出でワッと盛り上げていましたね。
塚地:「下がっちゃったね……」ってオイ!(笑)。
小栗&小出:あはは(笑)。
ユースケ:総出で一緒にテンション上げるんですけど、それでも下がっちゃったら「ま、いっか!」とか言ってさ(笑)。
塚地、小栗、小出、香川:(大爆笑)

■3週間笑いっぱなしの現場
Q:本当に楽しそうですね。小出さんはずっとニコニコしていますが。
小出:あ、そうですね(笑)。今回のキャスティングがとても素晴らしかったのでいるだけで楽しくなってしまうというか……バランスの良い絶妙な人たちが集まっていて……あれ? なんだっけ(笑)。
ユースケ:おーい! なんだっけって何だよ(大爆笑)。
塚地:おれのこと見るなよ(笑)。
香川:なんだっけって、おかしいだろ!
小出:僕が言いたいのは、ほとんど休みがなくて大変な思いをしたんですけど、余裕がない中、スタッフとキャストが一丸となって撮影に取り組めたことが良かったのかなって思います。僕にとって、この現場はとても勉強になりました。
Q:小栗さんもずっと笑っていますが、皆さんと一緒だと楽しいですか?
小栗:楽しいです!
Q:撮影では何が楽しかったですか?
小栗:楽しかったことですか……。う~ん……。
ユースケ:これだけね、彼が悩んじゃうくらい楽しかったんですよ(笑)。
Q:誰が笑わせてしまうんですか?
ユースケ:全員が面白いんですよ(笑)。何かを見ては笑っちゃうんです。撮影中も夜中の2時、3時になると段々、横隔膜が弱ってきて面白くなってきちゃうんですよ! つまらないことでも、笑い出したら止まらなくなる状態が3週間も続いたんです(笑)。
香川:何でか分からないんですけど、なんか面白いんですよね(笑)。例えばね、今、僕たちの前にIC(テープレコーダー)が3つ設置されているでしょ? これ、一つだけテープでほかの2つはデジタルとか、何で真ん中のだけボディーがでかいんだね? って、それだけでおかしいんですよ(一同笑)。僕が役柄で身に付けている苺のカチューシャだって、最初はおかしかったんですよ。カチューシャを付ける“イチゴ娘”って衝撃的じゃないですか。でも、それ以上に笑えることがたくさんあり過ぎて、カチューシャでは笑えなくなってきたんですよ(笑)。あの姿以上に笑いがあるってすごいでしょ? 要するに、脚本がよく考えられているってことですよ!

                               
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■血を吐く思いで挑んだ撮影
Q:ワンシチュエーション映画で長ゼリフの映画って大変ですよね。
ユースケ:普通はこういうタイプの劇って、持たないと思うんですよ。セリフも長いし、ワンシチュエーションだし……。
小栗:よく頑張りましたよね。
ユースケ:脚本が面白いって言ってもらったのも、僕らも血を吐く思いをして仕事していましたからね。オシッコもまっ茶色ですよ(笑)。っていうのはうそですけどね(笑)。まぁ、それくらいみんなで頑張ったと言いたかったんですよ。本当に、皆さんのお陰って感じですね。
Q:劇中でみなさんが集まるきっかけとなったネットへの書き込みとか、実際にもご覧になったことは?
塚地:パソコンあると何でも調べられますしね、趣味とか、自分の好きなものを共有できる仲間を見つけられるので「すごい!」って思います。
香川:ほんとは思ってへんやろ~(笑)。
Q:劇中のアイドルをこよなく愛したように、皆さんにも熱中できるものってありますか?
ユースケ:僕は仕事以外に熱中できるものってあまりないんですけど、僕らが演じた5人っていうのは、ある意味うらやましいなって思いますよね。一つのものに生涯をかけてもいいと思っているということが……。ここまで熱中できるものってそうそうないじゃないですか。(ここで、小栗旬がユースケの髪に付いたゴミをとってあげる)
香川:僕はですね……(悩)。熱中できるもの……(悩)ちょっと思いつかないから、塚地君からお願いします!
塚地:僕は仮面ライダーが好きですね。最近だとサバイバルゲームをやっています。
小出:僕はゲーム機ですね。
ユースケ:なんかリアルだな~(笑)。
小栗:僕、なんだろうな~(悩む)。う~ん。女の子かな~(笑)。
ユースケ、塚地、香川:渋いな~。そうだよな、そうだよな。そりゃ野郎はみんなそうだよ(笑)。

■再共演を熱望する仲良し5人組
Q:もしまた5人で何かをやるとしたら?
塚地:僕らってドリフターズに近いなって思ったんですよ。だから、コントとかいいですよね。バンドもいいな。
ユースケ:サラリーマンNEOみたいなのも良いよね。でも、この5人だったら何でもできると思いますよ、シリアスからコメディーから何でも。
小栗:『キサラギ』の舞台も1回だけやってみたいね!
小出:また一緒に映画に出たいですね。
ユースケ:芝居モノは良いんですけど、生放送だけは無理かもね(笑)。
香川:生はできないね~(笑)。
Q:『キサラギ』第2弾があったら?
塚地:喜んで出演します!
小栗:もちろん!
ユースケ:自分以外に4人がいるならやりますよ!
小出:あと、またみんなでご飯を食べに行きたいです。ユースケさんがおいしい店を教えてくれるんですよ。ユースケさんグルメなので。
ユースケ:そうそう、みんなでおいしいもの食べに行こうよってね。
Q:ユースケさんがごちそうされるんですか?
小栗:順番なんですよ。
ユースケ:おごったり、おごらなかったり、いろいろあるんですよ。香川さんがよくごちそうしてくれます。
香川:いやいや、順番順番! ま、一番年寄りですからね(笑)。

                               
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劇中の衣装と同じブラックスーツで現れた5人。見るからにカッコよく迫力がある5人だが、インタビュー中は、笑いが止まらず中断するほど大爆笑が続いた。しかし、本編と同じよう会話中における“あうん”の呼吸はぴったりだった。5人で活動できたらと願う彼らが、今後どんな活動を見せてくれるのか楽しみだ。


鈴木杏&本仮屋ユイカ
『吉祥天女』
少しの危なさを持ちながらも男女の友情はあると思います!

                               
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取材・文: 平野敦子 写真:秋山泰彦
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
17歳の美少女に運命を狂わされていく人々を描いた、吉田秋生の傑作コミックを映画化した『吉祥天女』。その妖艶(ようえん)なヒロインを熱演し、これまでの役のイメージとは違う“大人の女”の顔も見せてくれた鈴木杏と、ヒロインとは対照的な素直な友人役を演じた本仮屋ユイカ。今、最も注目を集める若手実力派女優2人が、切なすぎるヒロインの生き方に対する熱い思いや仕事への情熱、お互いの印象などについて語ってくれた。

■吉田先生の原作に興奮!
Q:この映画は吉田秋生さんのコミックを映画化したものですが、原作を読まれた感想を聞かせてください。
鈴木:わたしは台本を読んだ後に原作を読みました。ずいぶん前から「BANANA FISH」や「ラヴァーズ・キス」を読んでいて、その単行本の裏面の案内を見て「吉祥天女」の存在は知っていたんですが、なぜか読んだことはなくて……。お話を聞いた時は「あ、吉田先生の作品だ!」とちょっと興奮しました(笑)。
本仮屋:原作はすごくミステリアスというか、怖いという印象が強かったですね。自分がそのようなテイストの映画に出るということ自体に少し戸惑いました。でも、それと同時に、「わたしがそういう作品に出られるんだ!」という新鮮な驚きもありましたね。
Q:ご自分が“小夜子”の役を演じると思われましたか?
鈴木:最初に“小夜子”という役にちゃんと触れたのは台本だったんですが、まったく自分が演じるということが想像できなかったですね。役が決まったとき、「これはどうしたものか」と思って……(苦笑)。
Q:本人を目の前にして話しにくいと思うのですが、お互いの印象を聞かせてもらえますか?
鈴木:面白い人だなと思いました。わたしが今まで出会ったことがないタイプで、わたしにとってとても刺激的な人です。自分にないものをたくさん持っているし、仕事に対するスタンスとか、突っ走ってる感とか、仕事を大好きだと思っているところとか、似ているところもあるんです。でも、お互いの“色”が違うという感じがして、そういうところがとても面白いです。彼女は白とか水色とか……、黄色も入っているし……。優しい色だと思います。
本仮屋:わたしが「女優になろう」と思ったとき、すでに杏ちゃんはテレビに出て活躍をしていました。自分と同い年の小さな女の子が一生懸命仕事をしたり、進学したりしている姿にあこがれを抱いていたんです。実際に会って、とてもプロフェッショナルな人だなと感じました。また、何でも伸び伸びと軽々こなしているように見えて、実はとてもがんばり屋で、自分に対してすごく厳しい人なんじゃないかと思います。
Q:先ほど本仮屋さんは優しい色とおっしゃいましたが、鈴木さんご自身は何色だと思われますか?
鈴木:赤は好きなんですが、優柔不断だから多分赤じゃないですね。自分では“白”か“透明”でいたいなって思うんですが。居心地のいい色になっていればいいかなと思います(笑)。

                               
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■同性を魅了する鈴木の色気
Q:魔性の女“小夜子”とご自身との共通点はありますか?
鈴木:まったく!
本仮屋:はいはーい! あります! 杏ちゃんと小夜子の似ているところは“色っぽい”ところ!
鈴木:え~っ、またまた~(笑)。
本仮屋:なかなか女の人が女の人に色気を感じるのは難しいと思うんですよ。たとえば大先輩の30歳とか40歳の方に対しては色気というのは感じやすいと思うんですが、杏ちゃんには異性だけではなく、同性もぞくっとさせる独特の色気があるんです。
鈴木:え~っ!
本仮屋:最初は杏ちゃんが小夜子という役を演じているから、そういう色っぽさが出ているのかなと思っていたんです。でも、この間杏ちゃんの誕生日会に行ったら、まだそれは健在で(笑)。人を引き寄せる色気というのは、鈴木杏と小夜子の共通点なんだと思いました。
鈴木:いやぁ~、自分に色気があるなんてみじんも思っていないので……。だから、小夜子ちゃんの話が来たときに、妖艶(ようえん)でミステリアスで色気もあって、人を翻弄(ほんろう)して……というような人と自分は「どうしよう、まったくかけ離れている!」って思いました。そこがこの役を演じるにあたって、一番の不安要素だったんです……。
本仮屋:わたしは杏ちゃんの色気にドキドキしていました(笑)。

■男女間の友情について
Q:この映画の中では男女の友情というものは存在しなかったのですが、実際には男女の友情は存在すると思いますか?
鈴木:少しの危なさを持ちながらもあると思います。ただ、どこでどうなるかというのは誰にも分からないですよね。共演した勝地涼君とはお互いが小学生や中学生のころからの仲で、それこそ何回も共演して、何度も恋人役で共演しているのに、やはり友だち同士という感覚で、心を許せて恋愛話でも何でもできてしまうような相手なんです。
本仮屋:男女の友情はあって欲しい! きっとあるんじゃないかなと思います。わたしにはまだそこまで固いきずなで通じ合える人がいないので、これからが楽しみですね。
Q:最後にこの映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
鈴木:話が複雑で、ちょっと暗い雰囲気もあるんですが、小夜子ちゃんもこう見えて思春期を生きている子なんです。小夜子ちゃん、由似子ちゃん、涼君という思春期の3人の中でさわやかなものができていればいいなと思ってがんばりました。ぜひ観てください!
本仮屋:すべてのキャラクターがとても魅力的で、小夜子と由似子という2人の女の友情が軸になっています。小夜子の悲しさやつらさというものもあるんですが、高校生が持つすがすがしさとか、いわゆる“青春”というものも感じられる作品になっているので、ぜひ劇場に観に来てください!

                               
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普段はあまり話すのが得意ではないという本仮屋ユイカも、大先輩の鈴木杏と一緒だとすっかりリラックスした様子で、2人は仲の良い姉妹のようだった。しっかり者の鈴木杏とおっとりとした本仮屋ユイカは、確かに鈴木が言うように一見“色”が違うように見える。だが、その根底にある純粋さや優しさというものは共通しているように見えた。これから先、この2人が、どのような色に自分を染めていくのか楽しみだ。






竹内結子
『サイドカーに犬』
どんどん捨てていって、
もう何もなくなっちゃったところから入りました

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:福岡周一
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
約1年半、スクリーンから遠ざかっていた竹内結子が戻ってきた。彼女の久しぶりの主演作は、『雪に願うこと』の根岸吉太郎監督作品『サイドカーに犬』。この作品の中で、タバコを吸い、豪快に笑い、自由奔放に生きる“ヨーコ”を演じた竹内は、以前よりも自由に、そして魅力にあふれた女優として、さらなる輝きを見せている。1年半ぶりの映画で、驚きの変身を遂げた竹内に話を聞いた。

■久しぶりの主演作で演じたのはかっこいい女性
Q:久しぶりの主演作に“ヨーコ”という役柄を選んだ理由は何ですか?
台本をいただいたとき、いつもは自分の役寄りに読むんですけど、今回は主人公の女の子である“薫ちゃん”の方に感情移入してしまったんです。薫の目線からヨーコを見ていて、この人はわけが分からないなあ……どういう人なんだろうって思ったんですが、小さいときにこういう人にいて欲しかったという思いもあって、ヨーコという人物に興味がわきました。
Q:竹内さんからご覧になって、“ヨーコ”のカッコいいところはどこだと思いますか。
ヨーコのカッコいいところ……。多分、「じゃあねバイバイ」ってお別れするシチュエーションで、一度背中を向けたら絶対振り返らないところだと思いますね。ちょっとかわいらしい女の子だと、何度も振り返って手を振る人っているじゃないですか。そういうことはないタイプの人かな。「じゃあ!」って言ったらもうそれまで、みたいな(笑)。その潔さが心地良い人だなあと思いますね。
Q:これまでは“ヨーコ”とは正反対な役が多かったと思うんですが、今回の役作りはどの様にされたんですか?
今まで持っていたものは、どんどん捨てていって、逆にもう何もなくなっちゃった、っていうところから入りました。今までは本当に、誰か愛する人がいるとか、やりたいことがあるとか、自分が演じる軸みたいなものがあったんです。そこを、自分にとっての大事なポイントにしていたんですが、今回はどこに住んでいるのか、本当は何歳なのか、何をしている人なのかっていうのがまったく分からない。なら、自分では考えることはやめてしまおうと思ったんです。
Q:“ヨーコ”の役柄から学んだことは?
自由に生きてみたい人から見れば、ヨーコみたいな人って、すごくうらやましいと思うんです。でも、逆に常に物事を慎重に考えている人っていうのも、ヨーコから見たらうらやましいんじゃないでしょうか。そういう意味では、どういったタイプの女性でも、結局ないものねだりになっちゃうのかなあ……。でも彼女を演じて、自分の人生を考えたりすると「女で良かったかもなあ、わたし」って思いました。女性っていろんな意味で自分のあり方を選べるんじゃないかなと思って。どんな変化でもついて行けるっていう、たくましさがある気がするんです。

                               
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■早く大人になりたかった少女時代
Q:小学生の“薫”から見た“ヨーコ”像が、とても魅力的に描かれていました。
わたしが薫だったら、あんな風に「どっちにする?」ってお菓子を選ばせてくれる人って、「なんてすてき!」って思うんですよね。幼いころは食べ過ぎちゃいけないから、今日の分はこれだけって決まった分だけ与えられるってことが多いんで、自分が何かを選んでいいって言われたときのうれしい気持ちは、よく分かりました。
Q:竹内さんはどんなお子さんでしたか?
小さいころは、早く大人になりたいと思っていました。自分で何かできるっていうのが、うらやましくてしょうがなかったんですよね。おさがりじゃない洋服を着たり、常に新品を選べたりっていうのが、働いている人の特権っていう感じがしました。わたしは学校を卒業して自分で生活するようになって、なんて楽しいんだろう! って思いました。
Q:女性に頭突きをしてしまうヨーコでしたが、あのシーンはどうやって撮影されたのですか?
あの日は、現場に行って監督と話をしていたら、「ヨーコはケンカができる人だと思うけど、めちゃくちゃケンカが強いってわけじゃないと思うんだよ」っていう話を監督からうかがいました。アクションの指導をしてくださる殺陣(たて)師の方もいらしたので、こういう風に追い詰められたら、こう返すしかないよねってシチュエーションを設定して演じました。
Q:女性同士の取っ組み合いはいかがでしたか?
なんか面倒くさいですよね……。まあ、まずは落ち着いて話を聞けよ、みたいな気持ちが自分にはあったんですけど、でも、ゴングが鳴ってしまったらしょうがない、みたいな(笑)。もう勝つか負けるかしかないんだな、と思いました(笑)。
Q:この作品をどういう風に楽しんでもらいたいですか?
時代の設定が80年代なので、当時を知る人たちには、懐かしいシーンがいろいろなところにあると思います。それからヨーコみたいな人がそばにいたら、自分はどうだったかな? と想像したり、自分の子ども時代を振り返ってみたりするのも楽しいんじゃないかな。映画館を出た後で、ヨーコと誠さんの関係や、あの後どうなったかなど想像してみるのも面白いかもしれません。

今まで演じた役柄からは想像がつかない、自由奔放なヨーコを演じ、演技の幅を広げた竹内結子。「この役を演じて、“女で良かったな”と思えました」ときっぱりと言い切ってしまう彼女は、“凛とした”という言葉がとても似合う女性だった。タバコも吸う、けんかも強い、と竹内結子自身とは、かけ離れた“ヨーコ”かも知れないが、女もほれてしまうほどのかっこ良さを“竹内結子”という女優の中にも感じたインタビューだった。



松山ケンイチ
『ドルフィンブルー ~フジもういちど宙(そら)へ~』
幸せを幸せだと分かる人にしか、幸せは来ない

                               
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取材・文:南樹里 写真:鈴木徹
今、乗りに乗っている若手実力派俳優の筆頭といえば、松山ケンイチだろう。主演最新作は、世界初「イルカの人工尾びれプロジェクト」を実現させたという実話に基づいた『ドルフィンブルー ~フジもういちど宙(そら)へ~』。同作では、人口尾びれを発案し、奔走(ほんそう)する新米獣医師にふんする。舞台は沖縄美(ちゅ)ら海水族館。青森出身の松山ケンイチが初めて訪れた沖縄の地で、まるまる1か月滞在し撮影した自信作について話を聞いた。

■獣医を演じるにあたって
Q:ロードバイクを疾走させるシーンがすてきでした。
特に大変なことはなかったです(笑)。楽しく乗っていたら、ロードバイクはすぐに乗りこなせるようになりました。
Q:特技は棒高跳びだそうですが、運動神経は良いですか?
僕、泳げないんです。青森では学校の授業で水泳がないんです。スキーの授業はありましたが、すっごくうまい! っていうわけではないです。普通です(笑)。
Q:獣医役をとても自然に演じていましたが、役作りはどのようにされたのですか?
僕的には、一也のモデルとなった植田さんを表現したかったんです。でも、前田監督から一也は新米で生意気って設定。オリジナルの一也を演じてって言われたんです。なので、こだわった演技もしていません。ある日常を切り取ったドキュメンタリー風の作品で、観客をあまり泣かそうとはしていないんです。監督もそのまま自然な感じを出したいっておっしゃっていました。
Q:前任の獣医たちが耐えられずに辞職する中で、一也はどうして飼育や掃除を耐えられたのだと思いますか?
中村課長役の利重さんに言われた「イルカのことをどれだけ分かってる?」ってことですね。一也は獣医として何が必要なのかをどこかで分かっていたと思うんですよ。自分が早く何かを成し遂げたい、証明したい、っていう思いがあるから、すごくあせっている。だけどそうじゃないってことも知っていて、だからこそ我慢できたんだと思います。普通に僕らも分かってはいるけれど、認めなかったり、知らないふりをしたりすることがたくさんあると思うんです。
Q:モデルとなった植田さんと話すことで、「分からない部分が分かった」とおっしゃっていたようですが、具体的にはどんなことですか?
獣医師であることについて、全部です。普通なら準備のために作品と作品の間をとるようにしているんですけど。今回は事前に役作りをできなかったんです。獣医のこともまったく勉強していかなかったので、採血や、体温の測定、どこまで触れていいとか、すべて教えてもらいました。
Q:アイデアの提案や、撮影中のアドリブはされたのですか?
監督とは本当によく話し合いました。池内博之さんが演じられた比嘉剛と一也の関係って険悪なんですけど、台本ではあそこまで激しくは描かれてはいなかったんです。実際、現場でかかわっているうちに、ああなったんです。お互いが、人と同じぐらいの命の重さが動物にあることを知っているし、助けたいという思いがあってこそですから。
Q:“反骨心”をにじませる演技は、さじ加減が難しいのでは?
それは監督と相談しながら考えました。抑えきれない部分は普通に出ちゃっていますし、それは編集でなんとかしてもらっています(笑)。今回は自分の感じたままに演じていたことが多いです。

                               
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■イルカとの触れ合いを通じて学んだこと
Q:初めて行かれた沖縄で、一番の思い出といえば? またお酒や食事はどうでしたか?
飼育員の方の家で飲み会をしたことです。それもあって泡盛は飲めるようになりました。おいしかったです。お酒に関しては、飲んでもそんなに変わりません。食べ物で言えば、沖縄美(ちゅ)ら海水族館のパイン味のアイスがおいしかったので、おすすめです。
Q:動物が苦手とのことですが、イルカとの共演はいかがでしたか?
イルカたちと接して、動物に対する距離感が変わりました。僕は動物に対して、触れたいという興味がなかったんです。一緒にプールに入るシーンでは、最初の方は、タイミングが合わないこともありました。でも、イルカがスーッと寄ってきてくれたときは「通じ合えた!」と思えました。飼育員の方のサインに従って、望み通り演技を見せてくれました。イルカのフジは母のような存在で、この現場で一番大切でした。
Q:(イルカの)フジは、泳ぎをあきらめたときに、人間からの救いの手が差し伸べられたわけですよね。
フジの場合も本当にフジがどう思っているのか、それが本当に良かったのかって今でも分からないところだと思うんです。でも、間違いなく、そういう尾びれをなくしてしまうイルカはフジだけじゃない。人間がそれを知って何かをできるようにするために、こういうプロジェクトができあがったんです。僕らが水族館で普段見ることのできない魚を見られることで、こんなにもたくさん命が世界にいて、自分たちが自然界を汚すことによって、これだけの魚たちが死んでしまうってことがよく分かる。たぶん水族館の意味ってそういうことだと思うんです。
Q:この作品に関わったことで、動物に対する思いは変わりましたか?
水族館とかって、ただ、自分たちが楽しむために魚を囲っているだけじゃないかと言われてしまうのは仕方がないと思います。ただ、館長のセリフにもありますが、人間の自己満足で終わらせちゃいけないと思うんです。"絶対に必要な悪いこと"なのかな、って考えさせられました。

■俳優として、一人の人間として
Q:表現者として大切にしていることは?
自分が表現者として成り立っているかは分からないのですが、間違いなく、自分が今この世界に生きていることが、表現する力になるし、役になりきる力になる。そういう意味で、ちゃんと今の世界を生きるっていうことに対する責任を持ちたいです。
Q:松山ケンイチ個人として、自分に対して課しているルールはありますか?
自分ができることは、知らないふりをしないでやろう! ってことですね。たとえば……マイ箸(はし)を持ち歩くとか、ペーパータオルは使わないとか。電気はこまめに消す。そういう簡単にできることは、ちゃんとやろうと思っています。
Q:「今ある状況を変えるのは自分自身でしかない」との発言を以前されていました。現状には満足されていますか?
はい、充実しています。いい人間関係で、スタッフにも恵まれ、作品にも恵まれ、大満足しています。今の自分の考え方がいいからだとも思っています。
Q:自分に自信を持つのは、とてもいいことですね。
自分に自信を持つって大事ですよね。自分のことを好きにならなくちゃダメだと思うんです。自分を好きにならないといけませんよね。幸せを幸せだと分かっている人間にしか、幸せは来ないですからね。
Q:今後“松山ケンイチ”はどうなるのでしょうか?
いただいたお仕事にきっちり向き合っていきたいです。

                               
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「インタビューぐらいでしか自分のことを話す機会がないから」という松山ケンイチ。こちらの質問に対して言葉を選びながら真摯(しんし)に答えてくれる姿は好感度大。22歳という若さながら、自分の考えを持ち、妙なブレをまったく見せないのは、芯(しん)がしっかりしているからだろう。人気上昇にともなってモテモテ状態では? と聞いてみたが、「全然です」と即答だった。それでも世間は思っていますよと伝えると、「それは心外です」とまじめに答えるシャイな面こそ、女性のハートをくすぐるに違いない。今後、ますますの活躍を期待し、応援し続けたい。




上戸彩
『ピアノの森』
少年っぽい女の子は好きだし、あこがれです

                               
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取材・文:内田涼 写真:田中紀子
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長編アニメーション『ピアノの森』は、売り上げ累計350万部を突破した同名コミックの映画化。ピアニストを目指す小学5年生“一ノ瀬海(カイ)”の成長と友情をドラマチックに描いた同作は、映画ファンだけでなく、原作の読者や音楽愛好家からも熱い注目を浴びている。そんな話題作で、主人公の声を演じるのが、歌に演技にと幅広い活躍で知られる人気女優、上戸彩。初めての男の子役に挑んだ、アフレコでの様子や作品の見どころ、さらに今、夢中になっていることについて話を聞いた。

■海(カイ)くんみたいな性格にあこがれる
Q:脚本を読んだ感想を教えてください。
すごくすてきなストーリーだと思いました。ピアノを嫌いになりそうな少年と、心からピアノを愛し、楽しんでいる少年が出会って、友情を深めていく。そんなストーリーが、色や映像、音といったものがすべてマッチした形で映像化されていたことに感動しました。
Q:上戸さんから見て、主人公の海君はどんな少年ですか?
すごく勝ち気で、元気で、ヤンチャ。それに素直でまっすぐですね。それと、親友の雨宮くんに自分の寂しい気持ちを伝えるシーンは、普段とのギャップもあって、ジーンとしちゃいました。お母さんのことを、名前で“怜ちゃん”って呼ぶところも好きですね。
Q:そんな海君と上戸さん自身を比べてみると、いかがですか?
自分の感情を人にぶつけることができないタイプなので、海君のようなストレートで「当たって砕けろ」的な男の子は、うらやましいと思います。
Q:海君のルックスって、少しだけ、上戸さんに似ていると思ったのですが。
うれしいですね、少年っぽい女の子は好きだし、あこがれなので。

                               
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■声変わりした神木君にドキッ
Q:男の子の声を演じることに対して、難しさや抵抗はありましたか?
今回のお話をいただいたとき、最初に「ありのままの声でいいんですよ」ということだったので、あまり抵抗はありませんでした。小学5年生の役で、まだ声変わりもしていない設定だったので。でも、実際にアフレコをしてみると、意識したわけじゃないんですが、自分の太い声が出ていましたね。海君の顔を見ながらしゃべったので、自然と、普段とは違う新しい声になったんだと思います。
Q:アフレコするにあたって、どんな準備をしたのですか?
今まで何度かアフレコのお仕事をさせていただいているんですが、毎回、反省点ばかりが残って、悔しい思いをしていたんです。今回は、そんな悔いが残らないように、映像や台本を何度も何度もチェックしました。それと、自宅やドラマの楽屋などでいろいろ勉強したので、本番では、さらっと海(カイ)君になることができたと思います。大変だったということもあまりなく、楽しんでアフレコすることができました。
Q:親友役を演じる神木隆之介君とは久しぶりの共演ですね。
今回のアフレコは、リュウ(神木君のこと)が先に録音していて、わたしはヘッドホンを通して声を聞きました。声変わりしていたので、なんか、ドキっとしましたね。でも、実際に会ってみると、今も変わらず、わたしのことを“桃”(ドラマで共演したときの役名)と呼んでくれるので、すごくうれしかったです。

■パワーの源は、自家製の野菜ジュース?
Q:上戸さんは、小学5年生のとき、どんな女の子だったんですか?
おてんばでしたね。ずっと、外で遊んでいました。ケガをしても懲りずに、男の子と一緒に、校庭でサッカーやドッジボールをしていました。そのころの夢ですか? 子どもが大好きだったので、保育士さんを目指していました。
Q:海君は、ピアノを弾くことに夢中ですが、上戸さん自身が今、夢中になっていることは何ですか?
夏に全国ツアーを控えているので、体力をつけなくちゃと思って、朝からジムに通っています。正直、ハードですけど「今やらなくて、いつやる」って感じでがんばっていますね。もっと甘いものが食べたいなと思うこともありますけど(笑)。最近は、自分で野菜ジュースも作ってます。牛乳やハチミツも入れているので、結構カロリーは高いと思いますが……。
Q:最後に、これから映画をご覧になる方にメッセージをお願いします。
わたし自身、小さいころ夏休みに家族と観に行った映画はとても印象が強くて今も覚えています。この作品も、皆さんの記憶に残るようなすごくすてきな作品だと思います。それと、今、クラシック音楽がすごく流行っているので、この作品を通して、クラシック音楽の素晴らしさにも触れてほしいですね。ぜひ、この夏休みに観ていただきたいなと思っています。

                               
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デビュー直後から、常に「テレビで観ない日はない」というほど売れっ子の彼女だが、その人気の秘密は、やはり、仕事に対する真っすぐな姿勢だと改めて感じさせられた。今回のアフレコも、コアなファンを持つ原作の映画化とあって、相当なプレッシャーがあったはずだが、それに押し潰されるのではなく、自分自身のパワーにしてしまう天性の才能によって、“一ノ瀬海”という少年像にイキイキとした生命力を与えている。一方、「最近は、家族と過ごす時間も増えてうれしい」と語る姿は、ごく普通の21歳の女性に見える。そんなバランス感覚も、幅広い世代から支持される理由ではないだろうか。
快乐时大笑,难过时痛哭

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 楼主| 发表于 2008-4-5 02:18 | 显示全部楼层
田中麗奈
『夕凪の街 桜の国』
この役は自分に力を与えてくれました。
パワーアップしたと思います

                               
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取材・文:福住佐知子 写真:秋山泰彦
原爆、そして被爆をテーマに、過去と現在に生きる2人のヒロインを通じ、戦争について改めて考えさせてくれる映画『夕凪の街 桜の国』。こうの史代原作の同名漫画を、『半落ち』『出口ない海』など、人物描写に定評のある佐々部清監督が実写で完全映画化。ヒロインの石川七波(ナナミ)を演じた田中麗奈に、作品に対する思いを語ってもらった。

■佐々部監督作品に出演して
Q:原作のどんなところに引かれましたか?
原爆、被爆という題材を扱っているのに、読んでいくうちに心が温かく穏やかな気持ちになれたところに引かれました。
Q:出演を決めたきっかけになったのは?
原作を読んで心が動かされ、人の心に響く作品だと思ったので、ぜひ自分も参加したいと思いました。それと佐々部監督の『陽はまた昇る』という作品がすごく好きだったので、佐々部監督ならきっといい作品に仕上げてもらえるんだろうと思ったのがきっかけです。
Q:佐々部監督はどんな方でしたか?
映画が大好きで、人が好きで、生きていることを、一つ一つ丁寧に表現してくれる方だと思います。笑ったり泣いたり、時には冗談も言う、とても豊かで熱い人だと思います。
Q:監督から何か特別な指導は受けられましたか?
最初に石川七波と田中麗奈をミックスした人物を撮りたいとおっしゃっていたので、あまり演技せずに自分と役の間を演じるようにしました。

                               
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■両親と一緒に広島を訪ねて
Q:原爆、被爆をテーマにした作品ですが、役作りのためにリサーチしたことはありますか?
まずはいろんなことを肌で感じたいと思ったので、撮影前に両親を連れて広島に行きました。原爆ドームと記念資料館を回って、次の日は1人でこうのさんの原作漫画を持って相生橋を歩きました。
Q:七波を演じる上で自分なりに工夫したところはありますか?
七波が抱えている深い傷とか、宿命とか、生命の重さとかを伝えないと、と思いました。やんちゃで前向き、弟には口が悪いといったのびのびとした部分は、楽しんでやりたいなと思いました。
Q:皆実と七波を比較してどのように思われますか?
皆実が原爆によって受けた被害はとても大きくて、生きたいと切望しながらも命を失ってしまいます。七波は被爆二世という、生まれながらの宿命を背負っていますが、その状況に負けず、両親にたくさん愛をもらってのびのびと育った女性だと思います。七波は被害者ではなく、希望の人なんです。皆実がいたから七波がいるんです。『夕凪の街 桜の国』は過去と現在の対照的な話で、皆実と七波の2人も対照的だと思います。

■七波という役を演じて得たもの
Q:演じてみて難しかったところはありますか?
深く重い部分と七波の明るくて元気な部分が交差して、演じながら揺れ動いている自分がいました。重さと軽さ、この作品だからこその“痛み”がありました。
Q:撮影中の共演者とのエピソードはありますか?
父親役の堺正章さんが広島で野球観戦に連れて行ってくれました。中越典子ちゃんも一緒で楽しかったです。
Q:この作品を演じる前と演じた後で、あなたの中に何か変化は起きましたか?
この作品を体験できたのは役者としても人としても、とても良かったし、確かに残っているものがあると思います。それは、監督に指導されたことや、このテーマに向きあったこと……。あとは、七波という役の持っている性格だとか、広島という場所の空気感だとか、すべてが自分に力を与えてくれました。パワーアップしたと思います。

                               
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■女優業の面白さと演技への情熱
Q:女優をやっていて良かったと思うのはどんなときですか?
芝居が面白いなあって感じたときとか、今までテレビやスクリーンでしか観られなかった人たちと一緒にお芝居をしているときですね。そこで生まれた空気を肌で感じられたときに、女優という仕事をしていて良かったなあと思います(笑)。
Q:あなたを演技にかきたてる情熱の支えになっているものは何ですか?
夢とか、追求心とか、もっと、もっとという好奇心とか、友人、家族、スタッフです。小さいころから女優になりたかったので、その夢が自分を引っ張ってくれていると思っています。そのときにあこがれた気持ちとか、想像した未来とか……つらいときやうまく行かないときでも、そういったものが「こっちは楽しいよ!」って呼んでくれて、自分を支えてくれます(笑)。これからもいろんな国でお仕事をしたいし、たくさんの監督やいい作品に出会えるのが楽しみです。
Q:最後にこの作品を観る人へメッセージを願いします。
映画を観て自分は何を感じることができるだろうか、ということを楽しみに観てほしいと思います。メッセージは一つではなくて、観た後に自分の中にわいてくるものだと思うので、自分でメッセージを探してほしいと思います。

被爆二世という難しい役も自分なりに見つめ、素直に演じた田中麗奈。戦争に対する怒りや悲しみを真っ直ぐに受け止めて演じ、役者としてさらなる成長を遂げた。原爆という重いテーマの作品だが、光にあふれた感動作品に仕上がっている。この映画を観て、自分なりのメッセージを感じてほしい。



黒木瞳
『怪談』
愛に翻弄(ほんろう)された女の運命を感じました

                               
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取材・文:シネマトゥデイ
海外でも絶賛され、ハリウッドでリメイクされた『仄暗い水の底から』から5年。Jホラーの鬼才、中田秀夫監督と黒木瞳が再びタッグを組んで挑戦するのは100年以上の歴史を持つ落語の古典「真景累ヶ淵」を映像化した、恐ろしくも美しい愛の物語、それが『怪談』だ。本作で、強い情念と狂気に近い愛情を持つ主人公“豊志賀”を演じた黒木。女の情を見事に演じた彼女が、作品や役柄への思いを語った。

■ハリウッド帰りの中田監督との再タッグ
Q:5年ぶりに組んだ中田監督とのお仕事はいかがでしたか?
最高です。監督が撮影のときに、いつも頭に巻いていらっしゃるタオルは手ぬぐいに変わりましたけれど(笑)、本質は何もお変わりになっていませんでした。待ち時間には、ハリウッドでのお土産話をたくさんしてくださいましたよ。
Q:本作の撮影中、役柄については監督とどのようにディスカッションを進められていたのでしょうか。
はい。台本が完成する前から、監督と「豊志賀が新吉をとても愛していて、愛が濃いから、この映画は怖いんですよね」っていうお話をしていました。2人の出会いに関しても、何かがあるから愛してしまうのではなく、出会ったそのときから愛し合っている2人なんだというようなお話もしました。
Q:監督の演出と黒木さんの演技はどのようにシンクロしていったのでしょうか?
「好きにやってください」という演出も嫌いではないんですけど、中田監督には「こういう女だろう」という、はっきりとしたビジュアルがあるので、わたしの想像する豊志賀との擦り合わせをしていく作業をしました。もちろん、監督のおっしゃる通りにやりますけど、芝居が進むにつれて、わたしも監督も試行錯誤して……。監督って、しっかりしたビジュアルがあるにもかかわらず、ものすごく柔軟性があるんです。今回は撮影期間も余裕がありましたし、気持ちの余裕もおありの方なので、しょっちゅう話をしていましたね。

                               
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■嫉妬(しっと)深い女を演じ切る
Q:豊志賀の持つ、殺してしまうほどの激しい嫉妬(しっと)心と独占欲。また、深い情念に満ちた狂気に近い愛情というのは、どのように演技へと昇華されていったのですか?
あの流れだと、自然にならざるを得ないというか……。わたしは演じる上で、役柄そのものを理解することはしないんです。例えば、B型を理解してB型を演じようとするわけではなく、「もうわたしはB型だ」というところから入っていくので。理解しないままじゃないと、自分と比べてしまうでしょう? 自分と比べるとモノサシが自分になってしまいますので……。ですから演技というよりも、自分はそういう女なんだ、豊志賀なんだという、思い込み、勘違いと申しますか。勘違いの集中力というか(笑)。もう本番はそれだけですね。
Q:豊志賀と新吉のラブシーンはとても美しかったですが、撮影はどのように進められたのでしょうか?
“抱擁”が様式美というか、カメラを通して一番きれいな形を映し出さなければいけません。特に、この作品は古典ですから、リアルであってもいけないし、でもうそであってもいけない。ですから二人の“抱擁”をいかに美しく観せるか、現場で監督とカメラマン、そして照明の方と、かなり検討しました。

■運命に翻弄(ほんろう)された豊志賀
Q:この『怪談』というのは、とても有名な日本の古典ですが、すでに全世界での公開も決まっています。外国の観客の方々からはどのようなリアクションが返ってくると思いますか?
海外の方にはちょっと理解しにくいかもしれませんが、「親の因果が子に移り……」のようなところが新鮮に見えると思います。また、「死んでもなお愛している」という斬新さを面白がっていただければいいなと思っています。それは海外の方だけではなくて、日本の皆さんも、そのように新鮮に受け止めてくださったらいいですね。
Q:豊志賀だけではなく、日本の怪談に登場する女性というのは何かしら悲しさや因縁があると思うのですが、女性として、怪談話に出てくる女性像をどのように感じられましたか?
こういう話って、面白く、怖く、美しく描かれていますよね(笑)。演じる前は、儚(はかな)いな、と思っていました。不幸といいますか……。ですが、ここまできちんと演じてみると、不幸ではなくて、どうしようもない運命に操られてしまっただけで、そのときはきっと充実した人生を送ったのだろうと思いました。豊志賀になったことで、彼女の息づかいを感じ、悲しいだけではない彼女のひたむきな姿勢を感じました。

                               
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こちらの目を真っすぐに見つめ、「わたしは豊志賀になったんです」と言い切った黒木からは、思わずゾクッとするような役柄への思いが感じられた。『怪談』でわたしたちが目にするのは、黒木瞳という女優ではなく、新吉という男と因縁によって結ばれ、死んでもなお彼を愛し続ける女“豊志賀”そのものだ。スクリーンから聞こえてくる彼女の息づかいとともに、女の情念、そして狂おしいほどの愛を感じてもらいたい。
(C) 2007「怪談」製作委員会






黒木メイサ
『ベクシル 2077 日本鎖国』
口にすると夢ってかなうんですね。
これまでもそういう経験はありましたけど

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:亀岡周一
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フルCGアニメ『APPLESEED アップルシード』をプロデュース、『ピンポン』の監督を務めた曽利文彦監督による『ベクシル 2077 日本鎖国』。“3Dライブアニメ”という独特の技法で早くも国内外で大きな話題となっている本作で、女優の黒木メイサが主人公のベクシルの声を演じた。初のアフレコ挑戦や女優業について話を聞いた。

■声優という仕事を満喫
Q:完成した映画を観た感想はいかがですか?
わたしが演じたベクシルが一言目を発したとき、わたしの声だったので(笑)、ちょっと“あれ?”って思いました(笑)。でも、だんだんと観ているうちに、ストーリーの中へ引き込まれていったんです。そして映画を観ている途中に今回の『ベクシル 2077 日本鎖国』のストーリーが、今の自分たちに訴えかけていることだなって思い始めました。追いつめられる感じというか、痛いところを突かれているって感じましたね。
Q:声だけの演技は難しかったですか?
声優に挑戦したのは、今回初めてだったんです。そんなに難しくなかったというのも変なんですけど、楽しかった印象が強いですね。実際にブースの中に入ってスクリーンを観て演技をするっていうのは、それまで想像もつかなかったんです。これがやり出すととても集中できるんですよ。楽しかったですね(笑)。
Q:アクションシーンはどのように演じたのですか?
ベクシルが走っているシーンでは、実際に1人で小走りしながら息づかいの雰囲気を出しましたね(笑)。
Q:曽利監督と一緒に仕事をされた感想は?
マイルドな方でしたね(笑)。いつも笑顔ですし、わたしがブースから出て休憩するときも、監督といれば癒されるみたいな(笑)。そのぐらい優しい雰囲気のある方でした。
Q:監督からは“舞台のままの黒木さんで”というリクエストがあったそうですが、それはどういう意味なのでしょうか?
もちろんシーンによっては細かい指示はいただいていたんですけど、基本的には「舞台のままで」と言っていただいただけなんです。わたしがこの仕事を始めたのが舞台だったので、わたしが今までゼロから積み上げてきたものを素直にやらせてもらっていいのかなって、解釈しました。そういう意味でも“舞台っぽくやって”って言われたことで、リラックスしてできましたね。

                               
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■夢は思い続ければかなう
Q:アニメーションはお好きですか?
そうですね。小さいときは普通にテレビで観ていました。いろんなアニメーションの映画がありますが、だいたいは観ていますね。
Q:ご自身が声優として出演すると思っていましたか?
思ってなかったですね(笑)。ただ、今回の『ベクシル 2077 日本鎖国』のお話をいただいた時期に、ちょうど声優をやってみたいなと思っていたんです(笑)。マネージャーさんにも話をしていたときだったので、とてもびっくりしましたね。口にすると夢ってかなうんですね。これまでもそういう経験はありましたけど、こんなにオンタイムに実現したのは初めてでしたね。でも、「やった!」っていうのと同時に、たくさんの人たちが作り上げた映像の最後に自分の声を吹き込むということに対して、プレッシャーを感じました。
Q:実写の演技と声だけの演技は勝手が違うと思いますが、今後、声優としても活躍できそうですか?
確実に言えるのは、声優の仕事が好きってことですね。わたし、いまだにカメラに慣れていなくて(笑)。カメラの前で演技をするときってガッチガチなんですよ(笑)。だから、カメラのない空間で集中して演技するっていうのがとても新鮮だったし、楽しかったです。
Q:映像の表現力が豊かな“3Dライブアニメ”ということで、感情表現もしやすかったのでは?
実際にその空間にわたしがいるように感じました。今まで味わったことがない感覚でしたね。もし、わたしがベクシルと同じシチュエーションになったとしたら、ベクシルと同じ行動を取るしかないなって思います。ベクシルを演じていて、作品の中で一番人間味のある女性だって感じていたんですけど、そういう意味でも自分と似ている部分があると思うんです。だから演じやすかったし、自分の中で納得しながら素直に演じることができました。
Q:ベクシルと同じように、困難なモノに対してぶつかっていく前向きな性格が似ているのではないでは?
冒険好きではないんですけど、何か壁があれば意地でも乗り越えたいタイプかもしれないですね。たぶん、自分で望んでそこにいっちゃうような(笑)。今回、声優に挑戦して、自分に対して新たな発見もありました。さらに、この作品を観て思ったのは、遠い未来の話ではなく、将来わたしの孫やひ孫たちが普通に暮らしている時代の話を扱っていますよね。なので、実際にそうなってしまったら困るなって本気で焦ってしまい、見えない未来のことを考えるようになりました。

■演じることは生きること
Q:実写も声優も、演じるという意味では同じですが、演じるという仕事はどんなところが楽しいのでしょうか?
いろんな人になれること(笑)。演じる役を通していろんな職業に就けるんです。それはたぶんこの仕事でしかできないことなのかって思います。その分、責任が重い仕事だなって思いますけど、いろんな人に観てもらえるのはすごいことだと思います。そして早くカメラに慣れたいですね(笑)。そうすれば、自分の中から出てくる感情を、もっと自由に表現できるのだろうと思いました。
Q:ご自身にとって演じることとは?
ちょうど今のわたしの年代は、これからどうしようかっていうことを考えていると思います。周りにそういう友だちが多いんですけど、わたしはもう何年か前に自分でこの道を決めてここまできているわけだから、やっぱり辞めたくないし、あらためてそれがわたしの生き方だなって思います。
Q:『ベクシル 2077 日本鎖国』をこれから観る方たちへ一言お願いします。
近未来の話ですけど、すごく身近に感じる話だと思います。ベクシルがマリアに出会って、人生観というか、人として何かをすることに気付けたように、この作品を観た方が、世の中のこと、自分や子どもの将来のことなど、いろんなことを考えるきっかけになればいいなと思います。

                               
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エキゾチックな魅力あふれる黒木メイサは、CMや映画やテレビドラマでの活躍が目覚しい。本作では舞台出身ならではの精神力の強さを発揮し、声優初挑戦とは思えない存在感と一体感でスクリーンを駆け抜けている。ヒロインのベクシルさながらに強さとたくましさを持つ、黒木の今後の活躍から目が離せない。



行定勲監督、神木隆之介、大後寿々花
『遠くの空に消えた』
“うんこ爆弾”に大爆笑です。経験できて良かった!

                               
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取材・文・写真:シネマトゥデイ
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『世界の中心で、愛をさけぶ』『北の零年』など、ヒット作品を撮り続けている行定勲監督が、初めて自らオリジナル脚本を書き下ろした作品『遠くの空に消えた』。子どもたちが、自らの手で奇跡を起こす、ひと夏の思い出を優しく描いた本作で、のびのびとした演技を見せた神木隆之介と大後寿々花、そして行定監督に話を聞いた。

■「この3人で良かった」何の後悔もなく映画を作れた
Q:神木さん、大後さん、そしてささの友間さん。3人のキャスティングが完ぺきでした。
行定:偶然なんでしょうね。神木くんに初めて会ったとき、声変わりをしていたんですよ。そのときには、この映画を撮りたいという気持ちがあったので、これはもう時間がないな……と。今、神木隆之介で撮らないとマズイ! というのが自分の中にあって、それから、ヒハルの役は大後寿々花だなと思っていました。この2人が同い年で、ささの友間が見つかって、この3人は絶対だったなと……多分、数年後も、僕の中のこの3人のイメージが崩れることはないと思うし、間違いなくこの3人で良かったと、何の後悔もなく映画を作れました。
Q:脚本を読んだ感想は、いかがでしたか?
神木:最初に読んだときは、不思議すぎてあまり分からなかったんです。場面とか、状況とかが、全然想像できなくて、でも実際に撮影が始まると、自分が読んだときに想像していた状況をはるかに越えていて、とてもきれいな場所で、不思議な雰囲気が漂っていて、本当に“どんな映像”になるんだろうって、撮影しながらもすごく楽しみでした。
大後:この映画の話は、行定監督から直接いただいて、絶対にやりたいと思いました。脚本を読んだときは、わたしたちと同世代で、等身大の子たちの話だったので、すごく面白そうだと思いました。

                               
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■神木くんの声が違っていてびっくりした
Q:お2人は2年前に「あいくるしい」で共演されましたね。久しぶりの共演はいかがでしたか?
神木:ドラマのときよりも、背も高くなってとても大人っぽくなって、しかも落ち着いた雰囲気になっていたので、自分は「どうしよう……」って焦っちゃいましたね。すごくビックリしました。
大後:ドラマの撮影のときと、声が違っていたのにビックリしましたね。最初に会って話したときにもう……「あっ、声が」って……(笑)。
Q:今回はどのように役作りしていったのですか?
神木:僕は亮介という役とはまったく正反対の性格で、とても感情的でにぎやかなやつなので、どうすればクールに見えるかと考えながら演じました。そういうところは難しかったので、家族とかに聞いていましたね。
大後:わたしが持っているヒハルと似ている部分を、行定監督に引き出してもらいながらやっていたので、「難しいなあ……」と思うことは、あまりなかったですね。

■“うんこ爆弾”は、子どものときに普通にやっていました
Q:映画には、子どもたちが喜ぶようなエピソードがたくさんありますが、その中でも最高に面白い、うんこ爆弾のアイディアはどこから?
行定:うんこ爆弾は子どものときにやっていました(笑)。今の子どもたちにしてみれば、あんなイタズラはないだろうけど……。何か楽しそうに思えるんじゃないですかね。僕の子どもが今4年生なんですけど、すっごい反応していました。やってみたい! って(笑)。
神木:実際にささのくんも、普通に楽しんでいたし、やっぱり今の時代というか何というか、今はできないイタズラだから、経験してみて良かったなと思いますね。楽しかったです。
Q:男の子は、永遠に“うんこ”ネタが好きという印象がありますが、神木さんも同じですか?
神木:僕も、友間も、聞いただけで大爆笑です(笑)。
Q:大後さんはそういう男の子たちを見てどう思いますか?
大後:映像で観て、「うわ、すっごいなあ……」って思いました。そのシーンの撮影現場にはいなかったんですけど、2人の反応を直接見たかったですね(笑)。でもそういう男の子たちって、男女の差を考えないでいろいろ話してくれるので、とても楽しいです。恥ずかしがることもなく、普通に話せるっていいですよね。
Q:神木さんは同世代の女の子をどう思いますか?
神木:僕は、小学校のときから女の子とは友だち感覚で普通に話していました。

                               
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■奇跡は自分たちの手で起こせるということを、教えてくれた映画
Q:この作品をどんな風に観てもらいですか?
行定:今、日本映画って人気あるんですよね。でも、こういう映画はここ数年なかったんじゃないかと思います。ファンタジーなんだけど、すごく遠いファンタジーではないんです。自分たちがどこかに重ね合わせることのできるファンタジーなので、本当に肩の力を抜いて、理屈抜きで楽しめると思います。親子で観るのも良し、カップルで観るのも良し。誰だって、かつて子どもだったんだから、多分、全員が分かるような、何かくすぐられるところがあると思うんで、「作られた物語の中に、“自分だけが分かる真実”みたいなものが見つかるといいな」と思います。
神木:僕自身この映画を観て、前向きになったり、勇気付けられたりしました。奇跡は自分たちの手で起こせるということを教えてくれる映画なので、人間的にもすごく大事なことを、観て下さった方に感じてもらえればいいなと思います。
大後:大人も子どもも本当に楽しめる映画なので、観ていただいて、自由にいろんなことを感じてもらえたらいいなと思います。

屈託のない笑顔を見せながら話す神木と、時折はにかみながらうつむいて話す大後。これからの未来が楽しみな2人の役者をうれしそうに見守っている行定監督は、まるで父親のようなまなざしを見せた。神木と大後、そしてささの友間。3人の子どもたちが、優しい監督に見守られながら、のびのびとした演技を見せる、不思議で、どこか懐かしいファンタジー映画『遠くの空に消えた』は、家族や友だちとともにぜひ観に行ってもらいたい作品だ。
(C) 2007 遠空パートナーズ



新垣結衣
『恋するマドリ』
最近一人暮らしを始めて、理想の部屋を手に入れました

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:鈴木徹
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人生で初の一人暮らしを経験することになったヒロインが、運命の出会いを通して成長する姿を描くラブストーリー『恋するマドリ』。大九明子監督による女性の心をすくい取るような脚本、カジュアルでスタイリッシュな家具や雑貨、松田龍平、菊地凛子ら実力派キャストの競演も話題だ。中でも “ガッキー”こと新垣結衣がヒロインを好演していることが最大の注目ポイント。人気急上昇中の彼女に、映画初主演の感想や共演者とのエピソードについて話を聞いた。

■主演でも主演じゃなくても気持ちは同じ!
Q:映画に初主演された感想は?
主演ということを意識しないようにしていました。主演でもそうじゃなくても、演技をするときの気持ちは一緒なので(笑)。
Q:ヒロインのユイ役と新垣さん自身と共通する部分はありますか?
基本的なプロフィールはほとんど一緒です。それは多分、大九監督がわたしのイメージに合わせて作って下さったキャラクターだからだと思います。名前も一緒だし、出身地も沖縄で一緒なんです。あと、絵を描くことが好きだということも同じですね。
Q:似ていないところは?
似ていないところ……も、分かんなくなるくらい一体化していたと思います。
Q:役にはすんなりと入っていけましたか?
特別なことがないかぎり、役作りはあまりしないんですよね。そんなに構えたつもりはなかったんですけど、カメラマンさんがよく観ているから分かってしまうみたいです。最初のうちはやっぱり“芝居”をしようとしているっていうか、動かなきゃと思って動いている感じでした。でも、新垣結衣がユイになったのか、ユイが新垣結衣に溶けたのかは分からないけど、途中でそういう変化はありました。

                               
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■龍平さんと凛子さんは、いい意味でイメージが崩れました!
Q:撮影現場では共演した松田龍平さんや菊池凛子さんと、どんな話をされていたんですか?
ほとんど龍平さんと一緒だったんですけど、たいてい寝ていらっしゃったので(笑)。特別演技については話さなかったです。「学校を卒業できるか危ない」「あ、そっか、頑張れ」とか(笑)。もっと年上の方だと思ったんですけど、実際は5歳しか離れていなくて、話してみたら無邪気なところがある方でした。それは凛子さんも同じで、最初は、すごく大人な雰囲気で、何を話したらいいのか分からなくなっちゃうんじゃないかと思っていたんです。でも、凛子さんはいつも心をオープンにしていて、笑顔でウエルカムな雰囲気を出してくれました。だからいい意味でお2人ともイメージが崩れました(笑)。
Q:大九監督はどんな演出をされるのですか?
わたしが言うようなことじゃないですけど、とても頭が柔らかい監督だと思いました(笑)。面白いことが好きなんだろうなぁということが伝わってくる人ですね。楽しそうでした(笑)。
Q:新垣さんもとても楽しそうでしたよ。
これでいいのかと、葛藤(かっとう)ばっかりですよ (笑)。わたしは基本的に考えてしまうタイプなので、スタッフさんや共演者さんに助けていただきました。

■一人暮らしをするようになって、理想の部屋にすることができた
Q:「わたしのこんなところを観てほしい!」というところはありますか?
いやいやいやいや……、わたしのことというよりも(笑)、映画が全体的にとてもやんわりしている雰囲気ですね。かといってうれしいとか、悲しいとか、そういうきれいなものばっかりじゃなく、うまくいかなくてイライラしたり、やきもち焼いたり、モヤモヤしたりする部分もきちんと出ていると思います。きれいごとばかりじゃないところがとても好きです。
Q:この映画に出る前と出た後で、恋愛感は何か変わりましたか?
自分の恋愛感を考えたことがないので、あんまり分かんないですね。わたしがユイの立場だったら、何年も悩み続けているかもしれないですね(笑)。
Q:この映画で“部屋のマドリ”について考えましたか?
実家を出て東京に来てからはちゃんと自分の部屋があるから、これをどうにか自分が落ち着くであろう雰囲気にしたいなと思って頑張っているんですけど、なかなかうまくいかないんですよ。センスがないから(笑)。でも、最近一人暮らしをするようになってから、すごく理想の部屋にすることができたので、“部屋のマドリ”は気に入っています。

                               
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■何事も楽しいのが一番!
Q:『恋するマドリ』にちなんだ、写真集「にっこり 新垣in恋するマドリ」も出されたんですよね?
はい。楽しかったですね。前半がメイキングの写真で、後半がユイのプライベート写真みたいな感じなんです。映画の中のキーワードで“にっこり”というのがあるんですけど、撮影の現場も“にっこり”な現場だったので、すごくリラックスできました。たぶん、そういう気持ちが顔に出ているんじゃないかなぁと思います。
Q:女優の仕事だけでなく、モデルの仕事も楽しそうですね。
写真は撮るのも撮られるのも好きですね。
Q:ゆくゆくは女流カメラマンになるとか!?
カッコイイー(笑)。なんていうか、“女優・新垣結衣”と呼ばれることがあまりしっくりこないんです。自分でもよく分かんないんですけど、女優とかモデルとか、そういう名称はいらないんじゃないかと思います(笑)。
Q:最後に今後の抱負をお願いします。
自分の意思をしっかりと持つ、というか自分らしく楽しくやれたらそれでいいです(笑)。何ごとも楽しいのが一番ですね。

質問に対する答えはハッキリと言う、それがガッキーのいいところ。見た目のかわいらしさももちろんだが、何ものにもとらわれていない自由な性格や、背伸びをしない謙虚な考え方が、人気の秘密かもしれない。今回の主演作『恋するマドリ』の公開後も、『ワルボロ』『恋空』と連続して出演作が公開され、スクリーンでガッキーの元気な姿を観る機会も増える予定だ。この先もガッキーの大活躍を応援していきたい。
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-4-5 02:28 | 显示全部楼层
大沢たかお&伊東美咲
『Life 天国で君に逢えたら』
気持ちよく仕事ができたので、いい家族が作れました

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:田中紀子
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プロウインドサーファーとして日本人で唯一、8年間ワールドカップに出場し続けた飯島夏樹の半生と、彼を最期まで支えた妻・寛子と子どもたちの愛ときずな、生きる意味を描いた『Life 天国で君に逢えたら』が完成した。飯島さんが肝細胞ガンに侵され、その病床でつづった原作本「天国で君に逢えたら」「ガンに生かされて」を映画化した本作で、飯島夏樹を演じた大沢たかおと妻の寛子を演じた伊東美咲に、本作にまつわるさまざまな話を聞いた。

■お互いに、いい影響を与え合えた
Q:完成した映画を観た感想はいかがですか?
大沢:そうですね。自分が想像していた以上にしっかりとした、そしてさわやかな作品になったんじゃないかなと、手前みそですが、そう思いましたね。
伊東:死というものが描かれる作品ではあるんですけど、みんなが本当にきらきらと輝いていて、観終わった後に優しさに包まれるような、すてきなストーリーに仕上がっていました。観終ったあとは、その余韻に浸ってしまいました。
Q:夫婦役で共演された感想はいかがですか?
大沢:伊東さんとの共演は初めてだったんです。こういう言い方をしていいのか分からないんですが、とても素直でピュアな方だと思いました。こんなにいろんなことが響く女優さんも珍しいと思います。仕事をしていてやりやすかったですし、とても気持ち良かったです。学ぶことも多くて、本当にいい時間を過ごさせていただきましたね。いい家族を作れて良かったなぁって。本当に伊東さんの力によるところが大きかったんで、すごく感謝しています。最初に会ったときは“この人、テレビに出ている人だ! CMで見たことあるよ”って思いました(笑)。このことをいつ言おうかなって思っていたんですけど、いう雰囲気ではなかったので、今初めて言いました(笑)。いやぁ、うれしかったですよ(笑)。
伊東:わたしもそうですよ(笑)。学生時代から知っていました! 現場では大沢さんがいらっしゃったから、すべてを乗り越えられましたね。お芝居に対する情熱、家族との向き合い方、子どもたちや妻役のわたしへの接し方もそうですけど、本当に“ついていきたい!”と思える方でした。そこは夏樹さんとリンクする部分でもあって、いつも大沢さんの背中を見ながら、どこまでもついていこうという気持ちで演じていました。

                               
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■愛する人を失う恐怖をどう乗り越えていくか
Q:実話ということで気を付けたことなどは?
大沢:“こんなの飯島夏樹さんじゃない”って言われる可能性があるわけですし、夏樹さんは文句を言えないわけですよね。こっちの一方的な行為だから、なるべく一方通行にならないように考えてきたし、夏樹さんのお子さんたちにとってマイナスにならないような作品にしなきゃいけない。そういうところではとても気を使いましたね。
伊東:実際にわたしと大沢さんが子どもたちとちゃんと向き合って、そこに愛の形があれば、ご家族の方が伝えたいメッセージが伝わるんじゃないかなっていう気持ちで演じていました。その思いが伝わればうれしいですね。
伊東:家族の話だけじゃなくて、愛する人を失う恐怖もあるし、残された家族や周りの人たちを支えていかなくてはいけないという難しい役どころでした。それを自分がどう表現するかが、演じる上で大きなテーマでした。寛子さんにお会いしたときにうかがった、「つらいときこそ、2人が歩み寄る力が大きかったんだよ」という言葉を心において演じていました。
Q:飯島寛子さんはハワイの現場にも足を運んでいたそうですが、お2人は寛子さんとどんなお話をされたのですか?
伊東:そうですね。ハワイのロケ中には、毎日のようにお子さんたちと一緒に現場に来てくださったので、お話をする機会はたくさんありましたね。お手紙をいただき、励まして下さいました。
大沢:普段は世間話ばっかりでしたけどね(笑)。
Q:夏樹さん本人に似ていると言われたとか?
大沢:面と向かって「似ていない」とは言えないじゃないですか(笑)。一応「似ている」って言っておかないと、だと思いますよ。いい人ですからね(笑)。

■家族がいるからこそ乗り切れる
Q:劇中では家族の触れ合いを描くシーンが多かったですが、家族に対する考え方は変わりましたか?
伊東:自分の家族や友人、すべての人に対していつも“ありがとう”という気持ちで接したい、そしてきずなや愛情というものを大切にしたいという気持ちが大きくなったので、それがこの映画でわたしがもらったものではないかと思います。
大沢:本当にそう思いますね。家族って素晴らしいし、家族がいるから乗り切れることってたくさんあると思う。普段それを考えているかといえば意外と考えてなくて……。いるのが当たり前なのが家族ですからね。そういうことを改めて感じましたし、夏樹さんやご家族の方に教えられた気がします。
Q:クランクアップの日は寂しかったんじゃないでしょうか?
伊東:全身全霊をかけて演じたので、寂しいというよりは、達成感や喜びの方が強かったです。大沢さんやスタッフのみなさんと、いろいろなシーンのことを語りながら、クランクアップの日を迎えられたことがとてもうれしかったですね。
大沢:伊東さんやスタッフを含めて、緊張の糸が張り続けていた撮影だったんで、本当にクランクアップのときはホッとしました。そのときにみんなでしゃべったり、ご飯を食べたり、お酒を飲んだりしたのが、すごく楽しかったですね。子どもたちは「寂しい」って泣いていましたけどね。

                               
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■監督は森の中から……
Q:監督はどんな演出をされたのですか?
大沢:あんまりリクエストはないよね? いつもどこにいるのか分からない監督で、「新城監督どこ?」「森の中にいます!」「ああ、いたいた、あそこでモニター見てるよ!」みたいな(笑)。のびのび芝居ができたし、言いたいこと、やりたいことが全部できました。
伊東:何かあれば自分たちで声を掛けにいくという感じです(笑)。
大沢:撮影が進めば進むほど、どんどん距離をとろうとするんですよ(笑)。クランクアップのときなんか、もうどこにいるか分かんなかったほどです(笑)。
Q:出演されたことでご自身の中で変化はありましたか?
伊東:わたしはまだ未婚なので、結婚して子どもができたときに、この作品をまた違った視点で感じられるときがくると思います。今は撮り終えてすぐなので、無事に終わって良かったっていう達成感でいっぱいですけど。
大沢:死は必ず訪れるわけで、もし自分が同じような立場になったら、きっと自暴自棄になって、一番見せたくない姿を見せて、ダメになっちゃうのが自分なのかなぁって思っていたんです。でも、この作品や飯島夏樹さんに触れたことによって、そういうことがいつか起きたときに、飯島夏樹さんやこの作品を知る前とは違う行動や感情が出てくるのかなと思いました。そこはすごく感謝しています。何かをもらっているんだなって思います。

■家族のあり方やきずなを感じてほしい
Q:映画をどんな人たちに観てほしいですか?
伊東:死というものがありながらも、前向きに生きた家族のあり方ですとか、きずなや愛情というものを感じていただける作品です。なので、世代を問わず、本当にたくさんの方々に観ていただきたいと思っています。
大沢:これから家族を作る人たち、もう家族がいる人たちにも、子どもたちにとってもすごくいい映画だと思います。親の思いもすごく分かるし、いろんな要素がいっぱい込められているんで、本当にいろんな人たちに観てもらいたいと思います。

                               
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クランクアップしてから間もないこともあり、インタビュー現場に現われた2人は劇中で演じた飯島夫婦を思わせるほどの仲の良さで、映画同様に飯島夫妻が目の前にいるようなたたずまいだった。2人の表情には厳しい撮影を乗り越えた達成感と、命とは? 家族とは? を問いかける感動作を作り上げた充実感があふれていた。実話の映画化に挑める素質を持った本物の俳優の姿を垣間見た。そのプロ根性をぜひ本編でも確かめてほしい



浅野忠信&宮崎あおい
『サッド ヴァケイション』
あおいちゃんが大人っぽくなっていたので、びっくりしました

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:鈴木徹
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青山真治監督が同名小説をベースに映画化した『サッド ヴァケイション』が完成した。青山監督作品『Helpless』『EUREKA ユリイカ』に続く“北九州三部作”の最終章でもあり、早くも国内外の注目を集めている。そんな待望の完結編で、同じ青山監督作品『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』で共演した浅野忠信と宮崎あおいが、再び顔を合わせた。『Helpless』の健次役、『EUREKA ユリイカ』の梢役を続投した2人にさまざまな話を聞いた。

■あおいちゃんの急激な成長にびっくり!
Q:『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』に続き、再び共演された感想はいかがでしたか?
宮崎:わたしは『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』で共演させていただいたときから浅野さんが発しているオーラが大好きでしたし、青山組の同じ空気の中でご一緒できるっていうのが、またすごくうれしいですね。
浅野:最初にお会いしたのは、カンヌ国際映画祭のときです。彼女は『EUREKA ユリイカ』で、僕らは『御法度』で行っていました。あおいちゃんは当時まだ14、5歳でしたね。それから7年ぐらいたって『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』で初共演したときに、久しぶりにお会いしたら、急激に成長していたのでびっくりしました。いきなり大人っぽくなってたんです(笑)。それでまた今回お会いしたら、またさらに変わってたんですよ。びっくりしましたね。芝居も変わっていて、出来上がった映画を観たら妙な力があって「怖いわ!」って思いました(笑)。どうなっているんだ? と思いました。
Q:浅野さんが10年前と同じ役、宮崎さんは7年前と同じ役ということで、それぞれどんな準備をされましたか?
浅野:僕の中で健次っていうのが強烈な印象で残っていたので、『EUREKA ユリイカ』のときにカンヌ国際映画祭で青山監督に「何で健次がいないんですか!」って話をしたんですよ。やっぱり、そこに自分がいないことが悔しかったんでしょうね。『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』のときにもそんな話をしたりして、それで『サッド ヴァケイション』の小説を読ませていただいて、僕は誰よりも健次っていう役や内容に入り込んじゃったと思うんです。撮影中も妙にテンションが入り過ぎちゃって、ほかが見えなくなっちゃう部分がありましたね。だから準備というよりは、完全に自分の中にある健次を、ひたすら自分の中で成立させるだけでした。
宮崎:わたしは7年ぶりの梢ちゃんで、『EUREKA ユリイカ』のときに梢ちゃんはお兄ちゃんの直樹とテレパシーでつながっているという設定があったんです。今回はそういうことは出てこないですけど、まだきっと直樹とそういうやりとりをしているんじゃないかなって、自分なりに考えていました。だから、梢が見たものは直樹も見ている、だからわたしもきちんと物事を見ている、ちゃんと見なきゃって思いがありましたね。でも、梢というのが自分の中で消えていたわけではないですし、ずっといた人なので、思い出すのが大変だったということもないですし、すんなり「梢ちゃんにまた戻れるんだ」っていうのがうれしいなって思いました。

                               
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■特殊なチームワークの良さを持つ青山組
Q:青山監督から、何かリクエストはありましたか?
宮崎:役に関しては、あまりなかったですね。台本を読んで現場に入って監督と何も話をせずに最初のシーンが始まって。ちょっと話をしたいなって思って監督に話をしましたけど、具体的な何かということはなく、そのままでしたね。
浅野:『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』のときに勝手な話はしていましたけど、そういう話を監督が生かしてくれていたので、役の話をしたというよりは、ほかの話題を通じて健次との関係作りなどをしてもらっていた感じですね。
Q:青山組は、ほかの監督の現場と比べてどんなところが違いますか?
宮崎:たとえば、照明さんが大きな機材を使っていて「これちょっと、誰か結んで!」って言うと、みんなすぐ集まってくれたり、楽しそうに作業したりとか。あのチームワークはとてもいいですよね?
浅野:ええ。仲が良いですね。それこそみんなでボーリングしに行くこともありました。もちろん、地方とか行けばみんな仲良くなるんでしょうけど、仲の良さが特殊だと思います。
Q:青山監督は女優さんと話をするのが楽しくなってきたそうですが、あおいさんはどんな話を?
宮崎:監督とは『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』のときもそうだったんですけど、お酒を飲んでハッピーになっているところをよく見たんです(笑)。わたしはそういう姿を見ているのが大好きです。あと、『EUREKA ユリイカ』のときよりも、優しくなったんですよね(笑)。

■ハラハラした面白さが北九州にはある!
Q:物語の舞台が北九州でオールロケでしたね。どんな印象をお持ちになりましたか?
浅野:向こうに長い時間いたことで、北九州の人たちが持つ、表面的には見えない何かを感じたんです。仲間内ではもっと面白いことがいっぱいあるような気がしますね。不思議な境のない感じっていうか、ヘンな決まりごとを作らないような、ハラハラした面白さっていうのが北九州にはあるような気がして、それがちょっとやそっとじゃ出てこないんです(笑)。
宮崎:わたしは時間があったのでホテルの自転車を借りて映画を観に行ったり、いいカフェを見つけたりして過ごしました。山の上にある小さいカフェなんですけど、きれいな景色を見ながら編み物したり、夜になると監督たちホテルのロビーで話したりしていました。あと、みんなでホテルの目の前にある大きなスーパーの駐車場に行って、寝転がりながら星を見ました。光がないからこそ自然を感じることができて、いい意味で時間がゆっくり流れている感じがしました。
Q:最後にこれからこの映画をご覧になる方々へ、メッセージをお願いします。
浅野:健次は10年前に僕が『Helpless』という映画でやった役で、その続編という形で今回やらせていただいて自分自身では非常に力が入っている作品です。その姿をぜひ観てほしいなと思います。それと、あおいちゃんや石田えりさん、魅力的な女優さんがそれぞれ個性的な形で出演しています。そこも見どころだと思うので、ぜひチェックしてみてください。
宮崎:『Helpless』と『EUREKA ユリイカ』を観てから『サッド ヴァケイション』を観るのも楽しいと思いますし、初めて本作だけを観る人にも楽しんでもらえると思います。女性の強さがものすごく表われている映画だと思うので、逆に男性に観てほしいと思います。

                               
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インタビュー当日は久々の再会だったようで、取材前と後に近況を仲良く報告し合う姿も印象的だった浅野と宮崎。浅野が10年前の同じ役、宮崎が7年前の同じ役を再び演じることになった本作は、劇中での役柄の変化と、お互いの俳優としての成長の軌跡が重なり合い、リアリティーを生み出している。名実ともに日本映画界を引っぱる実力派同士の再共演と、青山監督による壮大なスケールの人間賛歌をぜひ楽しんでほしい。



大塚寧々
『HERO』
わたしはボーッとしているから検事は無理です

                               
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取材・文:平野敦子 写真:亀岡周一
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伝説の大ヒットドラマ「HERO」がさらにスケールアップして映画『HERO』となってスクリーンに登場。6年ぶりにおなじみの“城西支部”のメンバーたちが一同に会し、新たなる伝説に挑む。個性派ぞろいの面々の中でもひときわ毒のある鼻っ柱の強い中村美鈴検事を演じた大塚寧々。とにかく撮影が楽しくて仕方なかったという彼女が現場での撮影秘話などを笑顔で語ってくれた。

■ダンスシーンに息も絶え絶え
Q:6年ぶりにドラマ「HERO」が映画化されたということで、まずはこのお話をいただいたときの感想を聞かせてください。
最初は「え、映画になるんだ!」とびっくりしました。あとはドラマ「HERO」の打ち上げで、小日向さんがうれしそうに満面の笑みで「映画もやろう、映画もやろう!」と言っていた映像がパーッと思い浮かびました(笑)。
Q:ご自分の中でドラマと違った役作りをしようと思われましたか?
ドラマと違うということはあまり意識しなかったですね。ただ、美鈴さんの持っているキツさであったり、素直に自分の心を表現できなかったりするところは映画でも大事にしたいと思いました。
Q:オープニングのダンスシーンは大変でしたか?
本当に大変でした! わたしと小日向さんは撮影に入る前からずっと練習をしていて、クランクインの日が最初のシーンだったんですが、もう2人ともゼーハーゼーハー言っていて(笑)。わたしたちは初日なのに「もうクランクアップ!?」と冗談を言っていました。

                               
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■美鈴さんとは正反対の性格
Q:アドリブは多かったのでしょうか?
それぞれの個性がハッキリしているので、みんなアドリブは多かったんじゃないですかね。“城西支部”というものがすでに出来上がっていて、本当にすごく結束力があったので緊張感のある現場というよりは、誰がどんなアドリブをしてもみんなそれを自然に受け止めて返すということができていたと思います。そういう雰囲気はきっと観る人にも伝わるんじゃないかと思います。
Q:阿部寛さん演じる芝山検事との関係は、今後どうなっていくと思いますか?
あのまんまじゃないですかねぇ……。もちろん2人は恋愛関係でもあるんですが、やはりいろいろな事件との関連も含めて“同志”というきずなの強さがあると思います。これからもずっと“同志”であり続けるんじゃないかなと思います。2人は不倫関係にあるので、表面的に見れば決していい関係ではないんですが……。
Q:美鈴さんとご自分の似ているところはありますか?
似ているところですか!? 多分ないですねぇ~。わたしは美鈴さんが大好きなんです。なぜかと言うと彼女はキツいことを言うんですが、たまに相手を大事に思っている気持ちをぽーんと表現することがあるんです。その感じが大人だなぁ……と思います。あと、気になっていることを素直に言えないところも。ちゃめっ気があってかわいいなぁ思います。わたし自身はよく人からボーッとしていると言われるぐらいボーッとしているので、とてもじゃないですが検事なんて職業には就けないです(笑)。そういう意味で、美鈴さんとわたしは全然違うと思います。
Q:彼女は頭の回転がすごく速い女性ですよね。
美鈴さんはね(笑)! わたしはボーッとしていますから、ハイ。
Q:自分には検事という職業はとても無理だとおっしゃっていましたが、もしほかの職業に就くとしたら何がいいですか?
わたしはもともと職業意識のない人だったので、どちらかと言うと自分で写真を撮ったり、フラフラしたりしながら生きて行くタイプだと思います。何かを決められたりするのが苦手なので、今もこの仕事をしていなかったら、自分でもどこに行っちゃっているんだろうと思いますが(笑)。旅行も予定を決めないのが好きなので、その日その日でホテルを探して滞在するのが楽しいですね。

■阿部寛さんは超アナログ人間
Q:撮影中の面白いエピソードがあったら教えてください。
言えないことがあり過ぎて……。本当にいつも面白かったんですよ。廃車工場の事務所を借りて撮影していたときに、みんなでメールアドレスと電話番号を交換したことがあったんです。みんな赤外線通信とかしているのに、いきなり阿部さんだけホワイトボードに、自分のメールアドレスと電話番号を大きな字で書き始めて(笑)。それがおちゃめで面白かったです。でもすぐに現場に移動しなければならなくて消してしまったので、誰も阿部さんのメールアドレスも電話番号も登録できませんでした(笑)。
Q:大塚さんにとっての“HERO”像を教えてください。
わたしにとっての“HERO”は、やはり家族や木村拓哉さん演じる久利生さん、“城西支部”のみんなです。広い意味で考えると、人生においては自分が主人公で、みんなが“HERO”なんじゃないかと思います。
Q:今回、美鈴さんという役を演じられて、ご自分の演技は何点だと思われますか?
えーっ、そんな難しい質問ですか!? 分からないですね……。ただほかの役者さんも含めて“城西支部”のみんなにすごく助けられつつ、いい雰囲気の中で演じられたということがありがたくて、それがわたしの喜びでした。
Q:映画は100点満点ということですね。
はい!
Q:最後にこの映画を楽しみに待っているファンの方々に一言お願いします。
やはり映画というだけあってスケールが大きいと思いますし、その分事件も大きいです。でもそれだけではなく、人として大切なことが伝わってくる映画だと思いますので、ぜひ1人でも多くの方に観ていただきたいと思います!

                               
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大塚寧々は謙遜(けんそん)して自分のことを“ボーッとしている”と言うが、その質問への受け答えはしっかりとしていて、時に鋭い。自分が演じた中村検事のことを“美鈴さん”と親しい友人のように呼ぶ姿がすてきで、ついこちらも途中から「美鈴さんは……」と問いかけてしまった。彼女の持つ温かい自然体の雰囲気は、そのままこの作品の登場人物たちと重なり、自分の人生を精一杯生きる世の中の多くの無名の“HERO”たちの姿とも重なる。そんな多くの人たちにこの作品を観て、ぜひとも自分の人生に思いをはせてもらいたい。



柳楽優弥、石原さとみ、田中圭、関めぐみ、佐藤千亜妃
『包帯クラブ』
もう…悩みだらけで頭がパンクしそうです

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:亀岡周一
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傷ついた人の、傷ついた思い出の場所に包帯を巻く『包帯クラブ』は、現代の若者たちの心を優しく癒した天童荒太のベストセラー小説を映画化した青春物語。主演は、『誰も知らない』で鮮烈なデビューを飾り、個性的な役者としての才能を伸ばしている柳楽優弥。そして、ヒロインには、NHK大河ドラマのヒロインに抜てきされるなど、ドラマや映画に引っ張りだこの石原さとみ。『包帯クラブ』で等身大の若者を見事に演じた、柳楽、石原、田中圭、関めぐみ、そして佐藤千亜妃に話を聞いた。

■柳楽が突然シャウトする!?
Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?
一同:楽しかったです!
Q:柳楽さんが演じたディノは、とても個性的な役柄でしたが、ご自身に近いところはあると思いますか?
柳楽:基本的には近いと思います。
Q:共演者の皆さんにうかがいたいのですが、口数の少ないイメージのある柳楽さんと実際に共演されて、どんな印象を受けられましたか?
関:割とシャウトすることが多いですよね。
石原:突然テンションが上がりますよね。シャウトすることが多いかも(笑)。
田中:柳楽くんって、境界線がよく分からないんです(笑)。普段はシャイだしとても礼儀正しいんですけど、急にシャウトしたり、よく分からないところでノッてきたりして、それに合わせて僕が振ると急に冷たくなるんですよ(笑)。
Q:ディノのファッションは、とても個性的でしたが、コーディネートのポイントを教えてください。
柳楽:ディノは、服に興味がないんです。だから家でコーディネートして、適当にチャチャッと着ていた、という感じです(笑)。一番気に入っているのは、「踊る大捜査線」シリーズの青島刑事みたいなカーキのロングコートです。衣装さんがディノ用に作ってくれたものなんですよ。あのスタイルが好きでした。

                               
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■それぞれのキャラクターを分析
Q:皆さんは、それぞれの役柄について、どういった部分が魅力的だと思われましたか?
柳楽:ディノが言っている言葉がすごくいいなあと思いました。他人の痛みを、自分の体験として理解してあげたいっていうディノの発想に共感できました。ディノを演じてから、僕自身、人の気持ちを考えられるようになったんです。友だち、家族に限らず、見ず知らずの、道を歩いている人のことまで……。このディノ役は、とにかく自然に演じることだけを考えました。観客の皆さんにも、ディノが柳楽優弥ということを忘れてもらえるよう、ディノ自身であるように心がけていました。
石原:わたしが演じたワラちゃんは、ごく普通の高校生だと思います。心の奥に熱いものを抱いているんだけど、それを表に出すことを恥ずかしがったり、面倒臭がったりする子だと思います。でもそういう子って結構多いんじゃないですかね。そんな彼女がディノに出会ったり、包帯クラブを結成したりしてどんどん変わっていって、熱い気持ちを表に出して行動するようになるんです。その成長をお芝居で表現するのがとても難しくて、監督にいろいろ相談したんですけど、「逆に楽しんじゃえ」って言ってくださって、確かにそうだと思いました。難しいけど楽しみながら演じました。
田中:ギモに関しては、芯(しん)にあるものはあるんだろうけど、地と足の間に30センチくらい隙間があるみたいな、不確かな存在感であればいいかなと思って演じましたね。
佐藤:リスキは見た目がロックな感じで不良っぽいんですけど、実は一番弱いというか優しい心を持っているという部分に共感できました。
関:テンポは自分から壁を作ってしまう子で、どこか斜(しゃ)に構えていて、本当は仲間に入りたいし、自分の気持ちを伝えたいんだけど、なかなか言えないんです。観客の皆さんには、あんまり嫌いにならないでほしいです。
Q:柳楽さんはほかのキャスト陣の高校生姿をごらんになっていかがでしたか?
柳楽:もう……、リアル感だらけでした。
Q:石原さんは、回想シーンで中学生のころも演じられましたが、いかがでしたか?
石原:中学生の制服を着るのはこれで最後かなと思いながら演じましたね(笑)! 楽しかったですよ。
田中:撮影終わってご飯でも行こうかってときにあのままの姿で来られたら、「オイッ!」ってなると思うんですけど、皆さん似合っていましたよ(笑)!

■NGを出してヒヤヒヤじゃなくて「ヒ」
Q:以前NGばかり出してヒヤヒヤしたとおっしゃられていましたが、今回NGは出されましたか?
柳楽:1回NGが出ると「ヒヤ」っとするんです。でも今回は、「ヒヤ」じゃなくて「ヒ」くらいまでだったと思います。
一同:(爆笑)
Q:演技合宿もあったと聞きましたが……。
石原:1度撮影に入る1か月前に、ロケ現場である群馬県の高崎に行って、監督からシーンの説明を受けて、顔合わせやリハーサルをしました。1泊2日の泊まりこみでした。
Q:撮影中につらかったことはありましたか?
田中:オール高崎ロケで、仕事があったり休みだったりすると東京へ帰ってたんですけど、千亜妃ちゃんは1回も帰らなかったよね。
石原:マネージャーさんと泊まっているホテルに向かって歩いていたら、千亜妃ちゃんが1人でコンビニ袋を持って前を通り過ぎていったんです。あまりに自然で、始めは千亜妃ちゃんだと分からないくらい、すっかり地元化していましたね(笑)。
田中:ほんとはきつかったでしょ?
佐藤:いや、楽しかったですよ(笑)。

                               
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■それぞれの高校生時代の思い出
Q:柳楽さんは、現役の高校生ですが、登場人物のように悩みはいっぱいですか?
柳楽:もう……、悩みだらけで頭がパンクしそうです。
Q:皆さん、高校時代の思い出はありますか?
石原:中学生のころは、将来に大きな希望を持ったりはしていませんでした。毎日、時間割があって、そのローテーションだった気がします。でも、その経験があったからこそワラちゃんの気持ちが分かる気がします。一歩踏み出す勇気がない時期でした。でもわたしは、仕事を始めたのが高校1年の終わりだったので、そのときに1歩踏み出せて、本当に良かったと思います。
関:今日のこととかは覚えてるんですけど、昨日のこととか、1週間前のこととかあんまり覚えていないんです。当時悩みはありましたけど、そんなに悩む性格じゃないので……。
田中:僕もそんなに悩む方じゃないんで、毎日毎日、精いっぱい楽しく生きていました(笑)。
佐藤:この仕事を始めるまでは、結構退屈していました。毎日同じ時間に起きて、学校行って、同じように授業受けて、同じ時間に帰るという生活がとても面倒臭くて……。でも、この世界に入ってからも、常に「どうすればいいんだ」っていう悩みがあります。たぶん、悩まない人っていないと思います。
Q:最後に全国の中高生の皆さんに、包帯クラブのいいところを伝えてください。
柳楽:中高生はいろんなことに悩む時期だと思うんです! そんな悩む時期にこの作品をぜひ観てほしいと思います。この作品を観たことによって、自分の心の傷が癒されるんです。観なきゃ損です。
一同:ぜひ観てください!

口数が少ないながらも、一言一言の発言が抜群に面白い柳楽。彼が、ぼそりと話すたびに、共演者の4人はツッコミながら大笑い。彼らの楽しいエネルギーに満ちた明るい笑い声が、まるでクラスメートがふざけ合う教室の中のようだった。悩み、傷つきながらも、友だちの前では笑顔でいるという、思春期ならではの2面性、そして傷ついた友だちを優しく包む仲間たちの気持ちを見事に描いた『包帯クラブ』は、柳楽が言う通り、自分の心の傷が本当に癒される作品だ。

                               
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伊藤英明
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』
初めて『スター・ウォーズ』を観たときと同じ気持ちになった

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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空前の大ヒットを記録した『海猿』シリーズで主役を演じ、ドラマに、CMにと、大活躍中の伊藤英明が、次に選んだ作品は “和製ウエスタン”。鬼才・三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』で、伊藤は全編英語セリフに挑戦。2丁拳銃を巧みに操り、西部劇のヒーローそのもののようなガンマン役をニヒルに演じ切った。海外からも熱い注目を浴びている本作で、ハリウッドスター顔負けの見事な銃さばきを披露した“ガンマン”伊藤に、話を聞いた。

■役名不明? “ジャンゴ”じゃないの?
Q:“ガンマン”という役名が決まったときの感想を聞かせてください。
撮影中も自分の役名が気になっていて、“ガンマン”ってことはないだろうと思ってたんです(笑)。それで何となく周りにも聞いてみたんですけど、「“ジャンゴ”じゃないの?」って言われていて……。そのときは気にも留めなかったんですけど、映画を観終わって、“ジャンゴ”の秘密が分かったとき、笑いましたね(笑)。
Q:本作では、鍛え上げた肉体を披露していらっしゃいますが、あのセクシーな色気はどこからきているんでしょう?
洞窟(どうくつ)でガンマンがやられてしまうシーンがあるんですよ。そこでの撮影は本当に寒かったんです。そんな寒い中で、上半身裸になっている僕を看病してくれている役の塩見三省さんの触り方がいやらしくて、妙に生あったかくて、何か変な気分になっちゃいましたね(笑)。今回は、木村佳乃さんとのラブシーンもあったんですけど、セクシーどころか、ベッドの中でも早撃ちだったんで、情けない感じでしたね(笑)。
Q:伊藤さんは小さいころ、ガンマンごっこはしていましたか?
そうですね、小さいころはよく遊んでいました。でも本格的に銃を使うことは初めてだったので、動きがすごく難しかったです。だから現場では、銃をくるくる回したり、手になじませるような練習をしたりしていました。
Q:乗馬に銃に英語にと、挑戦することがたくさんあったかと思いますが、何が一番大変でしたか?
大変というより、全部面白かったです。もともと馬に乗るのは好きだったので、練習は練習だけど苦痛に思うことなく、むしろ楽しんでいましたね。
Q:かなり過酷な現場で、馬も大変だったのでは?
大変でした! 馬が動かなくなることもありましたからね! 馬も嫌がるんですよ。テストをたくさんやり過ぎて嫌がるともう動かなくなっちゃう。銃に驚いて馬がバーッと走り出したり、巨大な扇風機で風を起こしたときは動かなくなったりしていましたね。

                               
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■初めて『スター・ウォーズ』を観たときと同じ感覚
Q:出来上がった映画をご覧になって、新しい発見はありましたか?
う~ん……、ガンマンって本当は弱いんじゃないかと……(笑)。じゃあ、一体おれの役目は何なんだろうっていうのが、気になっているところです(笑)。でも観終わったときに何か、初めて『スター・ウォーズ』を観たときと同じ感覚に陥りましたね。世界観はめちゃくちゃなんだけど、何か面白い! っていう。
Q:実際、ガンマンは弱いんですか!?
ガンマンが裸になったときに、どこに傷をつけるかって三池さんが細かく言ってたんですけど、よく観たら、背中に後ろから狙われたような刀傷があって……(笑)。しかも前からも撃たれている傷あとがあるし。結構生死をさまよってたんだなあと思いました(笑)。それは、木村さんとのラブシーンをよく観れば分かりますよ(笑)。
Q:衣装がとても個性的ですが、衣装合わせで皆さんの格好を見たとき、どう思いましたか?
みんなの衣装が派手だったから、うらやましいと思いましたね。誰がうらやましいとか特にないんですけど(笑)。
Q:三池監督は役者と一緒に作品を作り上げていくという印象がありますが、伊藤さんからアイデアを出されたりしましたか?
衣装についてずいぶん話し合いました。ガンベルトの位置や、銃は何を使いたいとか、銃の種類にはこだわりました。
Q:主演作の『海猿』シリーズは大ヒットを記録しました。その後に出演される作品として意識されたことはありましたか?
特に意識はしませんでしたね。とにかくそこに飛び込んでみよう! という気持ちだったので。『海猿』シリーズもヒットしたかもしれないですけど、でもそれはあくまでも日本の中だけじゃないですか。これは世界中の人に観てもらえる機会があるかもしれない映画なので、楽しみですね。

■自分の役をスキヤキの具に例えると……
Q:最後ですが、伊藤さんは『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の中で、スキヤキの具に例えると何だと思いますか?
……春菊。入れなくてもいいんだけど、入れないと寂しいから……(笑)。

                               
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長身でハンサムな伊藤は、クールなイメージだったが、実際にはとても気さくな好青年だった。シリアスなコメントもあり、時にはこちらが大笑いしてしまうようなことを、さらりと言えるユーモアも持ち合わせている、まさに何でも入った“スキヤキ”のような役者だ。恋愛ドラマ、アクション、そしてコメディー。これまでいろいろな役柄に挑戦してきた伊藤が持つ、役柄への柔軟さの秘訣(ひけつ)が垣間見えた気がした。主演作のヒットにも決しておごることなく走り続けている、伊藤から目が離せない。
快乐时大笑,难过时痛哭

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 楼主| 发表于 2008-4-5 02:39 | 显示全部楼层
戸田恵梨香
『アーサーとミニモイの不思議な国』
10歳のときのわたし? 男の子みたいで色気はなかったです

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:鈴木徹
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日本中で大ヒットを巻き起こした『DEATH NOTE デスノート』シリーズでヒロインの弥海砂を好演し、注目を浴びた戸田恵梨香。キュートなルックスと自然体が、若い世代の女性たちから共感を集めている。そんな彼女が、リュック・ベッソン監督が初めて3Dアニメーションに挑戦した『アーサーとミニモイの不思議な国』で、ヒロインであるセレニア姫の吹き替えを務めた。戸田にとって初めての体験となった、アフレコの難しさや作品の魅力を語ってもらった。

■声優初挑戦の不安と自信
Q:初めて作品をご覧になったとき、どう感じましたか?
自分が小学生に戻ったような感覚になりました。本当に面白かったし、この世界に引き込まれてしまって、自分もこのミニモイの世界の人になりたいと思いました。
Q:初めての声優体験はいかがでしたか?
すごく難しかったですし、声だけですべてを表現するのにすごく苦労しました。言葉の強弱や呼吸の仕方に気を付けました。
Q:吹き替えの作業はどのように進められていったのでしょう?
1人ずつとっていくんです。自分のイヤホンから聞こえる、マドンナさんの声に合わせて画面を観ながらとっていく感じですね。だから、お芝居のようにお互いの掛け合いではなくて一方通行だったんです。これがつながったときどんな風になっていくんだろうって全然予想ができなくて、怖かったですね。
Q:出来上がった吹き替え版をご覧になっていかがでしたか?
観るまで不安だったんですけど、そのうちに慣れてきて、普通に観られるようになっていきました。観終わったあと、スタッフさんから、「戸田さんぽくなかったね、ちゃんとセレニアっぽくなってたよ」っておっしゃっていただき、ちょっと自信が持てて、うれしかったですね。

                               
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■マドンナと同じ役を演じて……
Q:マドンナの声が耳から入ってくることで集中できないということはありませんでしたか?
そうなんですよね(笑)。やっぱりとても気になっちゃって、自分自身がマドンナさんを意識し過ぎちゃうようになってしまったので、結局マドンナさんの声が聞こえないようにしてもらいました。
Q:マドンナと同じ役の吹き替えを務めた感想を聞かせてください。
声優をやるということ、リュック・ベッソン監督の作品だということにビックリしました。さらに、マドンナさんの役をやらせてもらうっていうのにもビックリしちゃって、本当に自分の声でいいのかと思いましたね。
Q:セレニアという役柄を演じる上で、心掛けたことはありますか?
声の質があまり弱々しくならないように、力強く話すようにしました。
Q:セレニア姫とアーサーの小さな恋をどう思いましたか?
アーサーが一生懸命ミニモイの人たちのために戦っている姿とか、とても素直なアーサーに惹(ひ)かれていったんだと思います。

■個性豊かなキャラクターたちの魅力
Q:アクションシーンの演技はいかがでしたか?
ンーッとか、アーッとか、ずっと掛け声をやってるんですけど、自分の声だけだからとても違和感があって、怖かったです(笑)。でも、実際の完成版を観たときはまったく違和感なく聞こえたので、今の技術はすごいなと思いました。
Q:戸田さんの一番お気に入りのシーンはありますか?
アーサーとセレニアが戦いながらダンスするシーンが大好きなんです! どのキャラクターもみんな、あのシーンだけでたくさんの表情を見せていて、かわいくて大好きなシーンですね。
Q:キャラクターたちはどれも表情豊かでしたよね?
とてもいいですね。怒ったり、恋している顔だったり、女の顔になったり、本当に面白いと思いました。
Q:アニメーションのキャラクターへの感情移入はできましたか?
感情移入……できてたんですかね(笑)。何か、できていなかった気もします。言葉とか、自分の役の作り方とか、そういうので頭がいっぱいで、感情移入をするまでには達してなかったような気もしますね。

                               
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■小さいころに持っていた夢をかなえてくれる映画
Q:ミニモイの世界に入れたら何がしたいですか?
どこに行くのにもひと苦労しそうですけど、下から人を観察してみたいし、意地悪してみたい。何かチョコチョコいじって、悪いことがしたいですね(笑)。
Q:セレニアのすてきなところはどんな部分ですか?
すごく勇敢で、男前なんですけど、女らしい色気もあるんです。そのギャップがとても魅力的だと思います。
Q:アーサーくらいの年のころ、戸田さんはどんなお子さんでしたか?
10歳のときですよね。友だちと運動場で走り回っていました。走り回ってはこけて、かさぶたをいっぱい作って、よくドッジボールをしていました。サバサバしていて男っぽかったですね。セレニアみたいな色気はなかったです(笑)。
Q:最後に、この映画を観る人に向けてメッセージをお願いします。
誰もが描いていたような、虫の上に乗りたいとか、小さくなって隠れたいとか、そういうたくさんの夢をこの映画はかなえてくれるんです。もう一度夢を思い出させてくれる、すごくすてきな映画になっているので、大人の方々も、子どもに帰るような感覚になって、面白かったね、楽しかったね、って話しながら帰ってもらえたら幸せです。

戸田は無邪気な表情見せながらも、言葉に詰まることなく、ハキハキと答え、年齢より大人びた印象を受けた。そんな戸田が演じた王女セレニアは、声を聞いただけでは戸田だと気付かない人もいるのではないだろうか。初めての日本語吹き替えへの挑戦で、これほどまでに役柄を完ぺきに演じた彼女の底知れない才能に、今後も期待したい。



竹内結子
『クローズド・ノート』
偶然の出会いが3回続いたら、何かが始まるかも……

                               
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取材・文:平野敦子 写真:亀岡周一
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女優としてめざましい成長を遂げている竹内結子が、雫井脩介原作の人気恋愛小説の映画化『クローズド・ノート』で新任の小学校教諭役を熱演した。竹内は理想の教師“伊吹先生”であると同時に仕事で悩み、恋に傷つき、その抱えきれない思いを日記につづる等身大の女性をさわやかに演じ切った。36人の個性的な生徒たちとの共演や、万年筆で文字を書く喜び、“伊吹先生”の不器用な恋に対する思いなどを楽しそうに話してくれた。

■女の子たちのおませな質問にタジタジ
Q:今回“伊吹先生”という小学校の先生を演じられた感想を聞かせてください。
台本を読んで「こういう先生に会いたかった、こういう先生に会ってみたい」というイメージを膨らませながら演じていました。生徒たち全員の前でわたしが自己紹介をしているシーンを撮影している現場で、その生徒たちがわたしを見ているのを感じました。この子たち(36人)を一年間、わたしが背負うことになるんだと、学校の先生という責任の重大さを、わずかながらもひしひしと感じました。
Q:36人の生徒たちとの共演は大変ではなかったですか?
生徒たちもみんなプロの俳優ですから助監督の言うこともよく聞くし、それでいてみんなの目は生き生きとしているし、特に苦労したということはないですね。女の子たちは撮影の合間に「竹内さん、お化粧って何分ぐらいかかるんですか?」とか、「キスシーンっていうのは、本当にするんですか?」とか大人びた質問を投げかけてきました(笑)。
Q:この映画では伊吹先生の自筆の日記が重要な役割を果たしますが、メールが主流の今、万年筆で文章を書かれることはあるのでしょうか?
この映画をきっかけにわたしも万年筆を持ちました。1本は監督からプレゼントしていただいて、もう1本は自分で選びました。書いてみると硬いような柔らかいような、何とも言えない質感で文字が書けるんですが、インクで書く分、一度書いた物を消したり修正ペンを入れたりができないので、そのときそのときの思いのがそのまま紙に表れるというか……。正直、わたしは字を書くのが上手ではないのですが、それさえも何かしらいい味になることに気が付きました(笑)。万年筆を持って、じっくり長く付き合うのはいいことだと思いました。
Q:最近、手紙を書くことはありますか?
スタッフの方に何かいただき物をしたときなどは、ちょっとしたメッセージを書くことはありますね。万年筆を買って初めて、字を書く楽しみが芽生えました。

                               
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■偶然という“縁”について
Q:子どもたちにとっては理想的な教師の伊吹先生も自分の恋には不器用で、もどかしく思われませんでしたか?
わたし自身伊吹先生に「がんばって!」と思うところもあったんですが、“先生”という、わたしにとっては見上げてしまう存在の人でも、思いがなかなか相手に伝わらずもどかしく思ったり、仕事の事で悩んだりする一人の人間なんだというところに親近感を覚えました。
Q:逆に沢尻エリカさん演じる“香恵”は、思い込んだらひたすらまっすぐに突き進んで行くタイプです。ご自分はどちらのタイプだと思われますか?
う~ん……。伊吹先生ほどじーっと待つこともできないし、かといって香恵ちゃんのようにどんどんいっちゃうってこともできないし。でも、伊吹先生のノートを読んで励まされる香恵ちゃんがいるとすれば、もしかしたらわたしにも伊吹先生のノートのようなものがあれば積極的になれるかもしれませんね(笑)! わたしはチャンスが来たことにすら気が付かないかも知れません(笑)。
Q:この映画で描かれる“めぐり会いの奇跡”も、チャンスの一つだと思いますか?
随分前に、本当に縁がある人とは約束をしなくても3回偶然会うという話を聞いたことがあります。もし何の約束もつながりもない状態で、3回同じように偶然会う人がいたらきっと何かが始まるのかな……と。ヒロインの香恵ちゃんにしても出会いの瞬間は偶然だったのかもしれないけれど、それをつかむということに前向きな女の子だし、そういう風に行動しなれば、チャンスを逃してしまうのかもしれませんね。

■心の力を感じる瞬間
Q:伊吹先生は心の力という言葉を生徒たちに託しますが、最近、心の力を感じた瞬間はありますか?
雫井さんの原作を読んでいて「こういう先生っていいな。会ってみたいな」と思っていたら、「クローズド・ノート」が映画化になりますが、伊吹先生役でオファーが来ていますよと。『おおおっ!』と思いましたね(笑)。いいな、伊吹先生って思っていたら役が回ってきたので、もしかしたらそれもある意味、“心の力”かもしれませんね。後はマネージャーと一緒にご飯を食べていて、ふと『お醤油が要るかな?』と差し出したら『あ、ナイスタイミングです!』みたいな何気ない瞬間とか(笑)。
Q:竹内さんのお気に入りのシーンを教えていただけますか?
香恵ちゃんがエプロン姿でお手製のミートボール“パワーボール”を作っているシーンですね。「ああやって誰かにお弁当を作ってもらいたいな、いいなぁ~」とちょっとニコニコしながら見てしまいました(笑)。あとうらやましいという意味では劇中で流れるVシネ・スターの“夏目涼”のシーンですね。監督とスタッフが血のりや拳銃などを準備しながら楽しそうにしているのを見て「いいなぁ~、うらやましいな~」と思いました。本編とはまったくテイストが違うものを物語の中に盛り込むという企画も面白いですよね。そのシーンの撮影がある日は、監督もスタッフもやんちゃな男の子に戻ったようで楽しそうでした。
Q:撮影中、心に残ったエピソードがあれば教えてください。
自分のクランクアップが合唱コンクールのシーンで、「竹内結子さんクランクアップです、お疲れ様でした!」と声をかけていただいたときに生徒たちが壇上で整列して大きな声で「ありがとうございました!」って言ってくれたのを聞いた瞬間に、何だかうれしくて泣けましたね。「あぁ、いい子たちだったなぁ……」とジーンときてしまって。もしかしたら先生という職業の醍醐味(だいごみ)って、みんなの気持ちが家族のようにつながることができた後で、じゃぁねって言えるようなことなのかなと感じました。
Q:最後にファンの方々に一言お願いします。
今回『クローズド・ノート』という映画で伊吹という役を演じています。誰かを思い続けるという気持ちを後押しさせるような力がある作品です。純粋に誰かを思い、その気持ちがまた誰かのエネルギーになる。そう思えるきっかけがこの作品であればうれしいです。観終えた後に、皆さん一人一人にある“心の力”がどんなものかを確かめに、ぜひ、劇場まで足を運んでやってください。よろしくお願いします。

                               
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一見、はかなげな風情の竹内だが、実はよく笑い、ハキハキとしゃべるさわやかな女性だった。取材現場に入って来るなり「竹内です、よろしくお願いいたします!」との元気な言葉で、その場の空気を一気に明るくした。そんなチャーミングな彼女が“心の力”で手にした念願の““伊吹先生”役を全身全霊で演じ、“めぐり会いの奇跡”で出会った共演の子どもたちとともに、より一層スクリーンでキラキラと美しく、楽しそうに輝く姿をぜひとも多くの人に観てもらいたい。



加藤浩次&上野樹里
『リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?』
オオカミと赤ずきんの裏の顔を楽しんでください

                               
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取材・文:小林陽子 写真:福岡正宏
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アメリカで初登場ナンバーワンヒットの『リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?』がついに日本へ上陸し、日本語吹き替えは鈴木おさむ氏が監修。声優として抜てきされたのは、バラエティーのほかパーソナリティーなど活躍の場を広げている加藤浩次と、映画やドラマなどで活躍する上野樹里。これまでの“赤ずきんちゃん”とはまったく違う現代版の物語として生まれ変わった作品に、上野と加藤が私生活を交えて語ってくれた。

■一味違ったオオカミと赤ずきん
Q:アメリカで初登場ナンバーワンのヒット作の吹き替えを担当された感想は?
加藤:いや~、何か荷が重いですね(笑)。プレッシャーです。だって、ナンバーワンヒットとか聞いちゃうとね~。
上野:わたしもです(笑)。
Q:お2人ともイメージにぴったりでした。
加藤:本当ですか。オオカミ役って聞いたときは合うかな? って思ったんですよ。でも、実際の作品を観ると僕がイメージしていたオオカミじゃなかったんで、「あらら?」っていうのはありましたね。
Q:どんなオオカミなんですか?
加藤:いや~(笑)、いろいろ裏があるオオカミでしてね……。単純なオオカミじゃないんですよ~。う~ん、そこはやっぱり本編を観てもらいたいですね。赤ずきんも同じように裏があるんですよね(笑)。
上野:はい、裏があります(笑)。
Q:赤ずきんは、どんなキャラクターなんですか?
上野:どんな役かっていうと、勇敢なんですけど、心の中はちょっと悲しげな……。ここから先は本編を観てください(笑)。
Q:吹き替えを担当するにあたって、難しかったことはありますか?
加藤:上野さんは難しかったんではないかと思いますよ。自分以外のパートはすべて英語で聞こえてくるので、そこに合わせないといけないんですね。でも僕の場合は、上野さんの声がすでに入っていたので楽でした。
上野:楽しいキャストさんがたくさん集まると知っていたので、楽しくアフレコをさせていただきました。

                               
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■アフレコ作業に四苦八苦!
Q:上野さんは歌やアクションシーンもあったそうですね。
上野:映像を観ながらセリフを入れていったんですけど、ヘッドホンにオリジナル版が常に流れている状態だったので、片方の耳で英語を聞いてそれに合わせていました。でも、わたしがしゃべる声はヘッドホンから流れてこないから「あれ?」って思ったんですよ(笑)。前に違う作品をやったときは、自分の声を聞きながらやっていたので。
加藤:え? そうなの? おれは自分の声しか聞こえないようにやっていたよ。
上野:じゃあ、わたしだけ監督がそういう風に設定したのかも……。あとは、赤ずきんのイメージが明るくて優しいお嬢さんということだったので、そこに気を付けました。もう1つ言うと、赤ずきんの真顔とかみけんにシワが寄っている映像を見ていると、自分も怒りっぽくなってしまうので、なるべくそうならないように明るく表現しました。その方が赤ずきんのかわいらしさが出せるんじゃないかと、いろいろ工夫しました。
Q:加藤さんは、おばあさん役にもふんしていましたが、得意なシーンというと?
加藤:やっぱりおばあさんですね(笑)。
Q:少しだけやってもらえますか?
加藤:「おばあちゃんだよ(笑)」ってこんな感じですかね。何てったってカツゼツ悪いから、スタッフに「何言っているか分かりません」(笑)ってすごい言われました(笑)。
上野:え~! 加藤さんはカツゼツ良いって、みんな言っていましたよ。
加藤:誰が? それは大人の社交辞令って言うんだよ。
上野:「セリフをどんどん足していってもカツゼツ良いし、早口だから全部セリフが入った」って言っていましたよ。
加藤:それは、マイクが高性能なんだと思う(笑)。
Q:加藤さんは早口が得意そうですよね。
加藤:しゃべっていると早くなっちゃうんですよね~。常に何かに焦ってるんです(笑)。
Q:今は大丈夫ですか?
加藤:今も若干焦ってきていますね(笑)。

■子どもに楽しんでもらいたい作品
Q:加藤さんは、子煩悩で家庭的なイメージがありますが、今回の役で子どもから人気が出そうですね。
加藤:そうですか! うれしいです。そういうのどんどん言ってください(笑)。でもね今回の役は、子どもにとっては怖いかも知れないですよ。
上野:いやいやいやいや~それはないですよ。
加藤:だって「ゴラァ~!! 赤ずきん!」とか言っていますからね(笑)。本番ではもっと怖くしてという注文がありましたから。
上野:でも、子どもがついて行きたくなるんじゃないんですか?
加藤:ちびっ子にはまだまだついてきてもらえてないんで、ついてきて欲しいところではありますよ。ほら、ちびっ子をモノにすると20年食ってけるって言いますし(笑)。
Q:本作のキャラクターには二面性がありますが、私生活でも裏の顔がありますか?
上野:わたしは、観葉植物を育てていますね。あれ? 普通ですよね(笑)。あ、でも外出するときはブラインドを全開にして行ったり、家に居るときは窓を開けたりしています。あれ? 普通かな? どうしよう(笑)。
加藤:私生活で裏の顔? 私生活の裏の顔はなかなか教えられないですけどね~(笑)。今まで言ったことないんですけど、1つ挙げるとしたらカラスを餌付けしていること……ですかね。
上野:増えちゃうじゃないですか!
加藤:そうなんです……。近所から苦情来るんで、あまり大きい声では言えないんです。近所の人は駆除しようと必死なんですけど、僕は……。最初は憎かったんですけど、そのうちかわいくなってきて(笑)。
上野:もう、ダメですって!(笑)
Q:最後に、ブラック・ユーモアたっぷりなセリフの中から、お気に入りのセリフを1つ教えてください!
加藤:「食っちまうぞ、このクマ野郎!」ですかね(笑)。
上野:う~ん、どうしよう。いっぱいあり過ぎて思いつかないので、ぜひ映画を観てください!(笑)
加藤&上野:ぜひ観てください。そして、犯人を探してください!

                               
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ボケる加藤に対して、ツッコミを入れる上野。相性抜群の2人のおかげで、インタビュー中は終始笑いが絶えなかった。劇中でもその絶妙なコンビネーションは余すところなく発揮されていて、一味違った“オオカミ”と“赤ずきんちゃん”の掛け合いを観ることができる。ブラック・ユーモアたっぷりの大人な“赤ずきんちゃん”の物語を楽しんでほしい。



中島美嘉
『サウスバウンド』
だんなさまをそっと支える、そんな女性にあこがれます

                               
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取材・文:小林陽子 写真:亀岡周一
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直木賞作家、奥田英朗の小説『サウスバウンド』が、『失楽園』『海猫』の森田芳光監督によって映画化された。東京から西表島へ向う冒険一家の物語に、スイートな歌声で人々を魅了し続ける中島美嘉が主題歌を担当。歌詞は宮沢和史によって手掛けられた最高のコラボレート。彼女が抱く歌詞への思い、家族のあり方、そして幸せとは何なのかを語ってくれた。

■主題歌は“楽園”をイメージ
Q:映画をご覧になっていかがでしたか?
話の題材になっている60年代をわたしたちは直接知らないんですが、年代を気にせずに楽しめました。例えば家族模様とか豊川悦司さん演じるお父さんのあり方とか……息子がそれに対してどういう風に接しているかが単純に面白かったですね。わたしたちの世代だとこの人たちのような生き方はあまり分からないかもしれないですけど、楽しんで観られる作品だと思いました。
Q:今回は主題歌を担当されていますが、宮沢和史さんから歌詞を頂いたときの印象は?
実は今回、宮沢さんとは直接お話させてもらっていないんです。ただ、曲を作るときから映画のテーマである“楽園”とか“親子関係”を表現できて、物語に沿った歌詞をお願いしたいなって思っていたんです。なぜ彼にお願いしたかというと、宮沢和史さんの詩ってわたしの中では楽園っぽいイメージがすごくあるんですね。そういう意味でも今回は奥が深い言葉や、彼ならではの表現を惜しげなく使ってくれて……。わたしがお願いした通りに返してくれました。
Q:宮沢和史さんの印象を教えてください。
前にも一度歌詞を書いていただときにお会いしていまして。これを言ったら嫌がる人もいるかもしれないんですが、いい意味で“まじめな方”という印象を持ちました。

                               
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■歌詞から教えられたこと
Q:歌詞を読むと前向きになれそうな気がするのですが、お気に入りのフレーズは?
「たとえ夕陽が沈まなくても たとえすべてを失くしても いつの日も あなたを探している」というところが歌っていてとても気持ち良かったです。メロディーと歌詞の感じがわたしと合っていたというか……そこが印象的です。
Q:同じメロディーで、1番が「たとえ夕陽が沈まなくても……」で、2番に「たとえ朝日が昇らなくても……」とありますが、2つの違いは?
わたしが勝手に解釈すると、当たり前のことが突然なくなったとしても、それでもあなたを思います……と思うくらいの強さを感じたということですね。夕陽が沈まないことってないじゃないですか。必ず夕陽は沈むけれど、もしかしたらそういう日が来るかもしれないって思ったら、当たり前のことなんてないんだっていうことを教えられた気がします。

■そっと男性を支える女性があこがれ
Q:中島さんが描く家族像は?
そうですね。豊川さん演じたお父さんは、自由に伸び伸びと子どもたちを育てているので、彼らの可能性を引き出していると思いましたね。いろんなことをうるさく言われるよりは、こっちのほうが子どもの将来性を感じられて好きです。あとは、天海祐希さん演じたお母さん役が、女性としてすてきだなと思いますよね。何でも黙ってついて行くというか、だんなさまを支える姿は、なくてはならない存在ではないかと思います。こういう女性にあこがれますね。
Q:どんな方に聴いてもらいたいですか?
特に誰に聴いてもらいたいとかはなくて、人それぞれ経験してきたことが違うから、たとえわたしがこういうことに当てはめて聴いて下さいといっても、その経験がない人には当てはめられないですよね。ただ、自分が「この曲にはこういう思い出がリンクする」っていうことを好きなように解釈していただければ、それがわたしの幸せです。
Q:最後にファンの方へメッセージをお願いします。
映画をご覧になる皆さん。この映画はわたしの年代でも楽しく観ることができましたし、曲も自分らしいいい曲ができたなっと思っています。合わせて楽しんでいただけたらうれしいです。

                               
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黒のノースリーブとデニムで現れた中島は、髪型もメークもファッションもすべてセルフプロデュースだそう。この映画のような自由な生き方に共感し、あまり物事にとらわれずに挑戦することが、可能性を広げられるのでは? と語っていた。自分に合ったサウンドで気持ち良く歌うことができたという「永遠の詩」。ぜひ映画と一緒に彼女の情感あふれる歌声に酔いしれてほしい。



中谷美紀
『自虐の詩』
自分の半径50センチ以内で幸せを見ることができたら、それはすてきなこと

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:田中紀子
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気に入らないことがあると、怒とうの勢いでちゃぶ台をひっくり返すイサオと、彼を献身的に愛する幸江の2人をコミカルに描いた伝説の4コマ漫画「自虐の詩」を映画化。イサオを演じる阿部寛とともに、絶妙な“夫婦演技”を見せるのは、『嫌われ松子の一生』『LOFT』など、話題作が続く中谷美紀。CGやギャグが満載でありながらも、最後には間違いなく号泣してしまう本作で、ヒロイン・幸江を演じた中谷に話を聞いた。

■ロケ地大阪を散策しながら役作り
Q:幸江というキャラクターをどのように作り上げたのですか?
撮影前に少し時間があったので、監督たちが幸江の少女時代の撮影をする土地へロケハンにいらっしゃるというときに、ちょっとだけお邪魔しました。特別なことは何もしてないんですけれども、気仙沼の海があって、山があってという景色の中で、ああ、きっと水上げされたさんまを食べてたんだろうなとか、そんなふうに想像しながら……。それから、幸江が、イサオと暮らす大阪の飛田という街があるんですが、実際には、アパートの部屋ですとかアパートの前の路地っていうのはセットなんです。美術さんが、それはそれは緻密(ちみつ)に飛田という街を再現してくれまして。撮影前にこの街を足で歩いてみて、そこから何となくイメージをふくらませていったという感じですね。
Q:“シャブ中”演技というのも、中谷さんにとっては初挑戦だったのでは?
そうですね、実際にそれを体験してみるわけにもいきませんし、体験もしたくもないですし、あくまでも想像とか見聞から計るしかないので……。以前、仕事の都合でそういった方々の自助施設のようなところの方とお話させていただいたことがありましたので、そのときの記憶を思い出しながら演じました。
Q:ちゃぶ台をひっくり返すシーンは、どのように演じられたのですか?
何度も反復するシーンでしたので、堤監督もお客さんを飽きさせないようにとても気を付けていらしたようです。ひっくり返す阿部さんはもちろん、リアクションをとるわたしも、毎シーン違うことをしてみようというふうに考えて演じました。

                               
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■大事な大事なだんな様
Q:遠藤憲一さん演じるあさひ屋の主人、阿部寛さん演じるイサオ……という2人のキャラクターに愛される役でしたが、2人に対する幸江の反応が面白いくらい違いましたね
遠藤さんって、声も渋くて、背もスラッと高くて、本当はとてもすてきな方なんです。にもかかわらず、“キモカワイイ”キャラクターになってしまって(笑)。でも遠藤さんのアクションを見ていればこちらのリアクションも、必然的にどうしても嫌々モードになってしまうというか……(笑)。あるいは、まるで視野に入っていない、というふうにどうしてもなってしまうんですよね。対するイサオさんは、やっぱり大事な大事なだんな様なので、物理的にも精神的にも傷つけないように、とにかくどんなにイサオがカリカリしていても荒れていても、やわらかく優しく包んで支える……というふうに心掛けました。
Q:イサオさんのような男性をどのように思いますか?
ビジュアル的にはとてもチャーミングだと思ったんですね。パンチパーマってこんなにかわいらしいものなんだって初めて思いました(笑)。とてもよくお似合いでしたので、いいなって思うんですけれど、自分が作ったお料理をちゃぶ台ごとひっくり返されたら、私だったら耐えられないだろうと思います(笑)。やはり、幸江さんは素晴らしい、懐の深い人間だと思いました。
Q:イサオを演じた阿部寛さんとの共演はいかがでしたか?
監督を信頼されていて、必要以上に何かをねじ曲げたり、介入したりせずに、寡黙にただイサオさんとして現場に立ってくださいました。なので、とても楽に演じることができましたね。

■半径50センチ以内に転がっている幸せ
Q:本作には、貧乏ながらもとてもおいしそうな手作りのお弁当がたくさん出てきたのが、印象的でした。
質素ながらも本当に切り詰めて、やりたいことや、やらなくてはいけないことの多くを犠牲にしても、ちゃんとお食事は作ってあげたり、あるいは家事をきちんとしたりするのはすてきだと思います。きちんとぬか床をキープできている幸江さんは、朝食も、前の晩の残りではなく、きちんと毎朝ごはんを炊いているんだと思います。そのために、前の晩も炊き過ぎることなく、イサオさんがお茶わん何杯分食事を召し上がり、何回ちゃぶ台をひっくり返すのかというのを、大体計算してお米をといでいるんだろうと感じました。やはり、本来肉体を作り、精神を作るのは食べ物だと思うので、大事にしたいと思います。
Q:中谷さんにとっての幸せってなんでしょう?
この作品に携わるちょっと前にインドに行っていたんです。インドを旅する中で、貧しさが不幸とは直結していないのを感じました。インドにおける被差別階級の人々でもとても明るくて、身なりも整えていて、自分たちの手作りのカラフルな洋服をきれいに着ていて、本当に自信を持って生きている、そういった姿を見て、すべてを手に入れることが果たして幸せなのかどうかっていうことに気付かされたんです。ない中から生まれるものであるとか、追い求めたり期待したりすると、その分ガッカリすると思うんです。でも、求めなくなったときに、自分の半径50センチ以内に転がっている幸せを見ることができたら、それはすてきなことだと思います。

                               
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際立ったキャラクターたちの絶妙な掛け合いに抱腹絶倒しながらも、最後には、小さな幸せに号泣してしまう……。少女時代の幸江が撮影された気仙沼を訪れ、幸江がイサオと暮らす街を歩き続けたという中谷が演じる“幸江”には、つらい生い立ちが見え、彼女の悲しい人生が見える。自らの役が歩いてきた人生を体ひとつで表現し、観客を爆笑させて、そして泣かせられるのは、中谷しかいない。そんな彼女のすごさが分かるインタビューだった。
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-4-5 02:49 | 显示全部楼层
小栗旬
『クローズ ZERO』
拳1つでのし上がれる男になりたい

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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ケンカ上等な男子高校生たちの青春群像が描かれ、カリスマ的な人気を集めたコミック「クローズ」を、『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の三池崇史監督が映画化した。寡黙だが、ハートは熱く、けんかもめっぽう強い主人公を、これまでのソフトなイメージを吹き飛ばすほどの、ド迫力なケンカ演技で演じ切ったのは、小栗旬。伝説的な“悪ガキ”を熱く演じた彼に話を聞いた。

■格好良いワルにイメチェン!
Q:出来上がった作品をご覧になっていかがでしたか?
おれ、バツグンに格好良かったですね(笑)。めちゃめちゃ強かったです! 2回くらい死んでいても、おかしくない感じでしたよね。ただいつもそうなんですけど、自分が出演した映画は客観的に観られないんです。でも、自分のことは置いておいたとしても、自分以外のみんながすごく格好良かったので、それだけで十分満足でした。
Q:「クローズ」は大人気のコミックですが、プレッシャーはありませんでしたか?
プレッシャーはまあ、あったかなあ……。小栗旬が「クローズ」をやるというイメージは世間的にはあまりなかったと思うんで、そういう部分では、「いいのかな、おれで?」っていうのはありましたね。でも、やっぱり始まった瞬間から「もう関係ねえ!」っていう感じでやってたんで、始まっちゃったらプレッシャーがどうとかは考えなかったですね。
Q:役作りで、心掛けたことはありますか?
イメージですよね。歩き方にせよ、自分が高校生のころにあこがれていた先輩の歩き方とか、何となく思い浮かべていたら、その歩き方になりました。
Q:役と小栗さん自身が重なる部分はありました?
何もないですねえ。逆にかっこいいなあと思いますもん。源治と一緒で、たばこは吸うけど、あんなにヘビースモーカーではないですし……。あ、でも源治と一緒で、泣き上戸かもしれないです。酔っ払うと、結構泣いちゃいますね、おれ(笑)。

                               
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■ガチンコ勝負は本当に痛い
Q:ケンカのシーンは、かなり激しいものでしたが、どのぐらいのガチンコ勝負だったんでしょうか?
もちろんお互いに気を使いましたけど、ほぼガチンコですね。ケガもしょっちゅうありました。ちっちゃいケガは、みんな山ほどしていたんじゃないですかね。顔だけは、パンチ入ったらはれちゃうから気を付けようって、みんな思っていたけど、それ以外の部分はほとんど入っていました(笑)。
Q:最後の山田さんとのタイマンシーンはいかがでした?
あのシーンで孝之に思いっきり一発殴られてるんで……(笑)。痛かったな~、あれ。やっぱり、芹沢多摩雄強えなあ~って思っちゃいましたもん(笑)。
Q:小栗さんご自身は、今までにケンカの経験はありましたか?
全然ないです。平和主義者ですし、危ないの怖いし、痛いの嫌だし(笑)。
Q:鈴蘭高校の、ケンカばかりの青春をどう思いますか?
あこがれますね。ガキのころからあこがれはありましたよね。拳ひとつでのし上がれる男になりたいと思っていましたから。でも、無理でした……。全然無理。
Q:ご自身の学生時代は?
へっぽこですね、へっぽこ! 本当にへっぽこでした(笑)。
Q:この作品を観たら、今の高校生たちのケンカ魂に火がついてしまう気がするのですが……。
そうなってくれるといいですね!観終わった後、自分が強くなった気で映画館を出られる映画になってるんじゃないかと思います。おれらの世代ってあまりそういうのはなかったですけど、ちょっと前なら『ビー・バップ・ハイスクール』とかを映画館で観て、どっちがトオルだ、とかっていう話になって……みたいなのあったんだと思うんです。だからこの映画を観た後、そういう会話ができていたらいいなと思います。

■9年間高校生役を演じ続けて
Q:男性ばかりの鈴蘭高校でしたが、実際の現場の雰囲気はいかがでしたか?
現場は面白かったですよ。男しかいなかったですし。撮影が終わると、みんなでホテルの近くの焼肉屋に行って、飲んで食って……。そんな毎日でした。
Q:20歳を過ぎていますけど、小栗さんはドラマや映画でいろんな高校生活を体験されていますよね。
最近新聞を読んだら、「小栗旬、9年間高校生やっている」って書いてあって(笑)。普通の高校生なら考えられないですよね……(笑)。
Q:鈴蘭高校の高校生活はいかがでしたか?
面白かったです! 鈴蘭って、行きたくても行けない学校だと思いますし、高校生のころにあんな平気な顔して、渡り廊下でたばこ吸ってみたかったなあって思います(笑)。
Q:一番思い出深いシーンはどこですか?
野球のシーンですかねぇ……。みんなで野球やって、本当に楽しかったんですよ。三池監督も、みんなで勝手に遊んでいるのを勝手に撮っていました。ダーツのシーンもそうだし、野球のシーンも、本当にもう「楽しそうにプレイしているのを、こっちから勝手に撮っているから、好きにやってていいよ」みたいな。

                               
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■健全で清清しい映画
Q:いろいろなことを考えさせられる映画だと思います。
そうですね。久しぶりに健全な不良映画ができたと思います。本当に健全な、ただただ高校の中の世界で、自分が何者か、どれだけの男なのかっていうのを考える、清々しい映画だと思います。
Q:この作品は、誰に一番観てもらいたいですか?
「クローズ」を好きな人たちに「どうですか? おれたちの作った『クローズ ZERO』」っていう感じで観てほしいと思います。

少し猫背な歩き方で、触れたらヤケドしてしまうんじゃないかと思うほど、するどい眼光で周りをにらみつける主人公・源治。『クローズZERO』に、小栗旬はいない。スクリーンにいるのは、確かに鈴蘭高校の“源治”だった。そう感じるのは、インタビューでやわらかい笑顔で話す小栗を見たからかもしれない。「かっこいい!」と思わず叫びたくなるような、強烈な“ワル”の魅力をゼロから作り出した小栗の演技は、源治に負けないくらいただ者ではないかもしれない。



小雪
『ALWAYS 続・三丁目の夕日』
ぐちぐち悩まず、好きか嫌いかはっきりしているタイプです

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:亀岡周一
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一昨年に公開された『ALWAYS 三丁目の夕日』は国民的な大ヒットを記録し、数々の映画賞を総ナメにした名作人情ドラマ。その続編『ALWAYS 続・三丁目の夕日』が完成した。それぞれの登場人物たちの思う“会いたい人、待っている人”をテーマの1つにとらえた今回、吉岡秀隆演じる茶川竜之介と、彼が思いを寄せる小雪演じるヒロミとの関係も、気になるポイントだ。そんなヒロミを再び演じることとなった彼女に、続編にまつわるさまざまな話を聞いた。

■セットに入ったら2年半前にタイムスリップ
Q:前作は国民的な大ヒットとなりましたが、続編の製作が決定したときはいかがでしたか?
正直、続編といいますと、さらなる期待がかかるので不安はありましたし、自分の中で物語が終結していたところがあったので、またその気持ちを思い返しながら、さらなるものができるのかなって感じました。ですが、観たいとおっしゃってくださる方々のために、わたしは参加するべきだと思ったし、したいと思いました。
Q:いろいろな思いで撮影に臨まれたと思いますが、夕日町三丁目のセットを再び見たときどう思われましたか?
2作目のセットは、前作と一緒じゃないんですよ。そうやって実はいろんなところを見ていて、2年後にこうやって気付いている自分も新鮮でした。同じものを2年間たって集めることは非常に難しいことで、博物館に入っているようなものをお借りしているわけですから、美術さんは大変だったんだろうなぁって。そう思いながら一歩セットに入ったら、2年半前の感覚がよみがえってきて、自然と作品に入ることができましたね。
Q:山崎貴監督、スタッフとキャストの皆さんが再集結したわけですが、現場の呼吸もすぐによみがえりましたか?
そうですね。ただ、子役の子の身長がちょっと大きくなり過ぎなんだけどっていうのはありました(笑)。前作のすぐ後の設定なのに、子役の子の身長が伸びていて大丈夫かなって(笑)。それ以外は自然でした。

                               
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■ヒロミは現代女性の走りのような存在
Q:ところでヒロミは“最もその後が気になる役”だったと思いますが、ご自身ではどう思いますか?
わたしは前作での、うまくいかない状態で、完結したのではないかと思っていましたけど(笑)、やっぱりハッピーエンドになってほしいっていう皆さんの気持ちも分かります。今回は特にヒロミがいろんな、はざまで生きている葛藤(かっとう)ですとか、恋愛模様ですとか、そういうものがサイドストーリーとしてベースにあります。いろんなものが複合して存在しているのが三丁目の物語なんです。今回は見どころ満載で、素晴らしい仕上がりになっているので、きっと楽しんでもらえると思います。
Q:今回のヒロミは感傷的なシーンが多かったですが、演じられているときはどんな気持ちでしたか?
泣くとか、そういう物理的なことよりも、その人の心の動きとか、どういうふうに心情が流れていっているのかを特に意識していつも演じているので、それが視覚的にどのように見えているかっていうことは、あまり意識していないんです。そういう人間の、いろんな喜怒哀楽を感じてもらって、楽しんでもらえたらいいと思います。
Q:ヒロミのエピソードは女性の幸せもテーマになっていると思いますが、小雪さんはどう感じましたか?
個人の主観によるので一言では表現できませんが、やっぱり人生はバランスが大事ですよね。ヒロミはとても素直な性格の女性ですが、周囲から白い目で見られてしまう職業をしているという現実もあります。ただ、彼女はポジティブに生きたいという信念なので、そういう女性はとても魅力的だと思います。現代女性の“走り”的な存在でもあるヒロミのように、いろんな部分を総合的に持っている人間ってすてきですよね。
Q:そんなヒロミをご自身と照らし合わせて、重なる部分はありますか?
わたしはぐちぐち悩むというよりは、好きか嫌いかがはっきりしているので、あまりかぶる部分はないかもしれないですね。自分にない部分を付け足す作業は、とても難しいときもあります。場合にもよりますけど、想像がつかなくて現場で手探りするときもありますよ。役のイメージがはっきりある場合や、話し合いの中で徐々に出来上がってくる場合もあるんですけど、ヒロミは半々ぐらいかな(笑)。

■チームの一体感が出ているすてきな現場
Q:このシリーズに出会う前と後で、小雪さんの中では何か変化はありましたか?
一言で表すのが難しいですが、とても現場がアットホームなんですね。作品のテーマでもあると思うし、山崎監督の人柄もあるのかもしれないのですが、仕事をしているのに、遊んでいるような感じ(笑)。遊んでいるような感覚で仕事ができているような感じで、それだけ自分が無意識の中で一生懸命になれている瞬間って、社会に出てからだと少ないじゃないですか。だから、そういうことを味わえるのはとても幸せなことだと思います。子どもから大人までが、ベーゴマ1つで遊んでいるんです。わたしはすごくシリアスなシーンが多かったので、「今日は小雪さんのシーンがあるのでベーゴマ禁止です!」って。そんな現場ってあんまりないんです。チームの一体感が出ているエピソードだなぁと思いますね。とてもすてきな現場でした。まさに『ALWAYS 続・三丁目の夕日』独自の世界観です。
Q:前作は映画館の中も一体化したという一般の声も多かったですが、あまりそういう映画はないですよね。
ええ。今回の撮影でも、ほかの方々が撮影中のときでも皆さん同じセットの中にいました。それは皆さんがそうしたくてしている感じの現場だったので、珍しいと思いました。
Q:これから女優のお仕事を続けていく上でも、とてもプラスになりそうな体験と言えそうですね。
そうですよね! とてもすてきな現場だったし、わたしが『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の現場にいられたことは、とても幸せなことだと思いました。
Q:最後に今回の続編の見どころをお願いします。
『ALWAYS 続・三丁目の夕日』は、前作に引き続いて“続”っていう感じで見られると思います。2年前に皆さんの目に飛び込んできて、いろんなことを感じていただいたような感覚を、今回の続編でも表現できているのではないでしょうか。どう観てほしいとか、どう感じてほしいとかではなく、とても幸せな時間を過ごせてもらえたらいいなぁと思っています。

                               
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ヒロミの役同様に可憐(かれん)なイメージそのままの小雪。質問に的確に答える知的な一面も合わせて、まさにパーフェクトな日本美人と呼ぶにふさわしい女優。『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の持つ独自の世界観に違和感なく溶け込める自然体の魅力も、多くのファンを惹(ひ)きつけている理由かもしれない。また、取材では明かせなかった茶川とヒロミの運命はいかに? その結末も含め国民エンターテインメント映画の続編を楽しんでほしい。



宮沢りえ&加瀬亮
『オリヲン座からの招待状
不幸を知らなかったら、幸せはないと思う

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:亀岡周一
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
『たそがれ清兵衛』や『花よりもなほ』で、今や日本を代表する女優の宮沢りえ。そして『それでもボクはやっていない』『硫黄島からの手紙』で注目され、演技派として頭角を現している加瀬亮。2人が“オリヲン座”という映画館を舞台に、純粋な愛を貫き通した男女の姿を美しく演じた『オリヲン座からの招待状』。東京国際映画祭でも話題になった本作の主演2人に話を聞いた。

■試行錯誤しながら撮影した共演秘話
Q:お互いの印象を聞かせてください。
宮沢:この作品は、とても想像力をかきたてられる台本だったので、監督やスタッフや加瀬さんや、わたしの想像力をいつも現場でぶつけ合って、試行錯誤していた現場だったんです。わたしは、役者さんは普段は何をやってもいいと思うんですけど(笑)、ものを作るときだけは誠実だってことが基本であってほしいという気持ちがあるんです。加瀬さんからも、そういう思いを強く感じて、刺激になりました。
加瀬:宮沢さんは、面白い人ですね。いつも愉快に生きてるんだなあという感じがしました(笑)。でも多分、1回「登ってみたい!」と思うようながけがあると、頂上に向かって、どんどん挑戦するし、失敗もする。手探りでやっている感じが本当に楽しかったですね。
宮沢:でも、がけの方向を教えてくれるのは加瀬さんなんですよ。「こっちはがけですけど行けますよ」といばらの道ばっかり教えようとするんです(笑)。で、わたしは単純なんで「そっかあ」ってそっちに行っちゃうみたいな……。
Q:お互いの演技の中で印象的だったシーンはありますか?
宮沢:毎シーン毎シーン、みんなで話しあったり、葛藤(かっとう)があったり、喜び合ったりしながらやっていたので、全部好きですね。
加瀬:例えば宮沢さんが演じているのを見ていると、気持ちがしんどくなったときに明るさが生まれてくるんです。そこがとても好きでしたし、多分自分自身も影響を受けていたと思います。
Q:現場で知ったお互いの新たな一面はありますか?
加瀬:僕は勝手にもっと穏やかな人かと……。まだ出してないところがほとんどだと思っています(笑)。
宮沢:本当に映画が好きなんだなあって。自分たちの作っている作品もそうだけど、観た映画の話とか、こんな映画があったらいいなとかいう話とか、よく話していたんです。だから、映画のことを本当にいつも考えてるんだなあって感じましたね。

                               
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■恋愛観や人生観が変わる映画
Q:おふたりは、それぞれどのように役を作り上げていったのですか?
宮沢:わたしは、言葉にできない葛藤(かっとう)や喜びが、台本以外のところにあるような気がして、そのことを大事にしたいと思っていました。でも実際に現場でも、せりふがないシーンのほうが、心で会話している気持ちになれたんです。そういう空気感がとても大事に思える現場でしたね。
加瀬:考えていることはたくさんあったんですけど、やっぱり実際一緒にやってみて発見することの方が多かったです。さっきのがけを登る話じゃないですけど、大体シーンの中で見ているところは一緒なのかなと思っていました。あとは、宮沢さんと実際に向き合ってみると分かるっていうか……、そこの木の枝に足かければイケる! みたいなのはありましたね(笑)。
Q:おふたりの愛は、どのように変化していったと思いますか?
宮沢:個条書きにできないところが、映画のすてきなところなんだと思うんです。観終わった後に、観た人の恋愛観や人生観が、とても変化する映画だと思うんですね。わたしは、そこがとても好きなので、言葉にしたくなくて……。インタビューを受けているのに言葉にしたくないって言っちゃ、ダメなんですけど(笑)。まあでも、そういう微妙で、繊細(せんさい)な心の動きみたいなものが描けていたらいいと思いますね。
Q:留吉とトヨの愛のどのようなところがすてきだと思いましたか?
加瀬:あれだけ一緒にいたから、いろんなことがあったんだと思うんです。でも、基本的にいつもどちらかが側にいることが、とてもすてきだなと思いますね。
宮沢:普通に見たら、貧乏っていうか、時代の変化に思いっきり乗っていけない2人かもしれません。普通だったら愚痴を言い合う方が簡単なところを、そういうときこそ相手を思いやれたり、優しく接したりし続けた2人が、わたしたちが演じた瞬間にも現れていたと思うんです。原田(芳雄)さんと中原(ひとみ)さんが演じられた留吉とトヨも、最後のシーンの中で、本当に相手に対する思いやりを持ち続けていた2人だという感じはするんですよね。時代とか、いろんなものの変化の中でも、持ち続ける気持ちを貫いたことって何かやっぱりすごいなあって。あこがれるというか、すてきだなあと思いました。

■幸せとは愛する人と一緒にいること
Q:最後に、この映画を通して幸せとは、どういうことだと感じられましたか?
宮沢:つらさや、暗さを知ったからこそ、感じられる喜びみたいなものって絶対あると思うんですよね。それを2人で乗り越えたり転がったりしながら、ある方向へ2人で歩いて行く……。不幸せを知らなかったら、幸せってないと思うんですよ。人から見たら不幸せでも、あのオリヲン座という映画館の中で、留吉とトヨが小さな幸せを見つけて、何か喜んでいったことが幸せなんじゃないかと思います。
加瀬:最初のポスターを撮影した荒木経惟さんが、昔一緒に仕事したときに、「加瀬、幸せっていうのは、好きな人がそばにいることだ」っておっしゃっていたんです。何かそれがとても自分の中に残っています。毎日いろんな出来事があるけど、それはそれとして、たとえケンカしたとしても、やっぱりそうやってそばにいて、一緒にいることが幸せなんだと思いました。

                               
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“あ・うん”の呼吸で、インタビューに答える姿がとても印象深かった。丁寧に言葉を選びながら話す加瀬を、隣で優しそうに見守っている宮沢。静かに笑い合う彼らは、もともと波長が合っているのかもしれないと感じさせるほど、2人がいるとその場が穏やかな雰囲気に包まれるような不思議な空気感を持っていた。映画が人々にもっともっと愛されていたころに、愛を貫いた男女を描いた本作は、これからの日本の映画界を背負って立つ2人の共演作にぴったりな作品だ。



小泉今日子&三木聡監督
『転々』
“三木ワールド”は「今日はいい日だったなぁ~」に近い

                               
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取材・文: 平野敦子 写真:秋山泰彦
大人気テレビドラマ「時効警察」シリーズや、映画『図鑑に載ってない虫』などの話題作を手掛ける三木聡監督の最新作『転々』。三木監督は、笑いの中にもどこか哀愁を感じさせる良質の人間ドラマで新境地を開拓。東京の街を歩き続ける主人公の男2人を温かく見守り、“疑似家族”の大らかな母親として君臨する“麻紀子”を演じた小泉今日子と三木聡監督の2人が、もう二度とはありえないと三木監督自身が太鼓判を押す自信作について、愛情を込めて語ってくれた。

■二度と再現不可能な“三木ワールド”
Q:まずはこの作品をご覧になった感想を聞かせてください。
監督:いや~、みんな頑張ったなと(笑)。ただこれをもう1回やろうと思ってもできないな……とは強く思いましたね。どちらがいい悪いということではなく、『図鑑に載ってない虫』とかはもう一度やろうと思えばやれるという感じはあるんだけれど、『転々』に関して言えば無理だと思うんですよ。脚本は2005年に書いたんですが、もう1回脚本をゼロから書き始めたとしたら、泉さんとオダギリさんの動物園のシーンなんて書くかなと。つかみどころがなくて、ある意味自分でもちょっと怖いという感じは受けましたね。
小泉:わたしはとても気持ちのいい一日を過ごしたな……というイメージというか。「あぁ、今日はいい日だったなぁ~!」という感じに近いですね。観る方によって、すごく面白い映画だったよと言う人もいるかもしれないし、ジーンときちゃった……と言う人もいるかもしれないし、中にはワケ分かんなかったという人もいるかもしれないし。受け取る側によってそれぞれいろいろなイメージを抱かせる映画だと思うので、そういうところがとてもすてきだと思います。
Q:この作品は東京を転々と散歩する話ですが、お2人ともよく散歩はされるのでしょうか?
監督:僕はよく散歩しますね。散歩というか、仕事などでちょっと時間が空くとその仕事場の回りがどうなっているんだろうと歩いてみる“小散歩”が好きです。待ち合わせの時間に30分早く着いてしまったら、ちょっとその辺をウロウロするようなね。
小泉:わたしもよく監督と同じようなことはしますね。家の近所とかはよく歩きますし、「ん、この路地知らなかった!」と思うと必ず曲がってみます。あと行き止まりっぽいところはちょっと入って奥まで見てみるとか(笑)。映画の撮影の合間にぽっかり1、2時間空いたりすると、寝たりするよりは「じゃあちょっと近所を歩いて来よう!」となりますね。果たして散歩が好きなのか、何かが見たいのか……自分でもかよく分からないんですけど(笑)。路地に入ると猫とかもいますし、鉢植えとか洗濯物とかを見るのが楽しいですね。奇妙な置物とかを置いてある家を見ながら「え、こんなにかわいくなくていいんだ……」というような感想を心の中で言いつつチェックを入れたりしています(笑)。

                               
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■“麻紀子”を演じられるのは世界中で小泉今日子だけ!
Q:監督が今回小泉さんを起用された理由は?
監督:最初に脚本を書いたときは、まだ何もキャスティングのことは考えていなかったんですが、小泉さん演じる“麻紀子”がこういう行動をとったら腹が立つだろうなとか、面白いだろうなというイメージが膨らんだというか。僕がイメージした“麻紀子”という女性にぴたりとハマるのは小泉さんしかいなかったということですよね。この手の小ネタでほそぼそやっている映画は、やはり一番理想的な人に役をお願いするというぜいたくをしないとダメだと思います。
Q:小泉さんがこの作品のオファーを受けられたときの感想を聞かせてください。
小泉:最初に台本が届いて、読んでみたら面白くて、“麻紀子”という役をとても好きになりました。それで「この役をやってみたい、このせりふを言ってみたい!」と感じたんです。あと台本を読みながら三浦さんとオダギリさんが東京の街を歩いている姿が浮かんで、読んでいて気持ち良かったですね。
Q:ここは絶対に観てもらいたいというお気に入りのシーンはありますか?
監督:うーん、どこもですね。自分は監督ですし……(苦笑)。
小泉:どこも好きですね! いろいろと積み重ねて行ったことがステキな映画なので全部です。自分が出演しているシーンでは、三浦さんとオダギリさんが2人でジェットコースターに乗っているシーンが好きですね。わたしは“麻紀子”という人は優しいという側面もあるんだけれど、すごく無責任な人なんじゃないかと思うんですよね。人の話を聞いていても、ちゃんとそれを受け止めているのかどうかも、よく分からないぐらいの人でいいのかなと(笑)。
監督:その人に対する無責任さというのは、実は逆に人に対しての優しさというか。
小泉:“麻紀子”という女性の存在がオダギリさん演じる文哉君にとって居心地がいいといいなと思って。もし彼らが本当の家族ごっこをしていて、変に何でもやってあげようとしたら嫌だと思うんですよ。わたしも「ほら、今日子ちゃんこれ食べなさい、あれ食べなさい」とかいう人がいたら、逆にこっちが気を使ってしまうし。本気かどうか分からないぐらいの無責任感が、こういう男の子を少し居心地良くさせてあげられるんだと思いながら演じていました(笑)。

■待たされるのが嫌いな監督と小泉
Q:個人的には“麻紀子”さんが出がけに人を待たせるシーンが好きだったのですが。
監督&小泉:イライラしますよね!
監督:自分も昔母親によく待たされて、それを小泉さん演じる“麻紀子”がやると相当面白いだろうなと思って(笑)。やはり実際すごく面白いんですよね。こっちはモニターを見ながら「お待たせ、お待たせ、お待たせ」じゃねえだろうと思っているわけです。
小泉:三浦さん演じる“福原”は、自分は行かないのに怒ってるんですよ。それで“麻紀子”に一言「あなた行かないんでしょ!」とグサリと痛いところを突かれるんですよね(笑)。
Q:一緒に仕事をされて、お互いの印象は変わりましたか?
小泉:人間のおかしさとかかわいらしさとか、バカさとかいうものがちゃんと見える作品だと思うので、監督はどんな風に人を見ているんだろうという興味がありましたね。実際お会いしてみると、大人の距離感を保たれる方で、とても細かい演出もされるけれど、それと同時に大胆さも持ち合わせていて、とても楽しい現場でした。わたしは監督を“大人”だなと感じました。
監督:小泉さんはアナーキーな部分もあり、とても大人の部分や客観的な部分もあり、いい加減で……僕の予想以上にいろいろな意味で面白かったですね。僕自身が文哉と同じ印象を“麻紀子”さんに持てたな……というのがとても新鮮でした。僕が舞い上がっているというか、入り込んでやっているときにぽろりと小泉さんから客観的な一言をいってくれた感じが“麻紀子”さんに似ていると思いました。相手の考えていることが分からないと、興味を持っちゃうじゃないですか。小泉さんも何を考えているのか分からないところが魅力ですね。

                               
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いくつもの笑いの小ネタをポケットに隠し持つ三木監督と、一見キュートな印象とはまた異なる大人の顔を見せてくれた小泉の掛け合いが、なんとも心地いい雰囲気を醸し出していた。そんな2人に、オダギリジョーや三浦友和らが加わり、“三木ワールド”がさく裂している本作を、ぜひスクリーンで確かめてもらいたい!



新垣結衣
『恋空』
つらいことがあっても絶対に誰かが助けてくれるっていうことに気付いた

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:田中紀子
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平凡な日々を過ごしていた女子高生が想像を絶する悲劇に見舞われ、それでも一途な愛を貫こうと前向きに生きていく純愛ストーリー『恋空』。著者の実体験を基に書かれたケータイ小説「恋空~切ナイ恋物語」をベースにした本作で、ヒロインの美嘉を人気絶頂の“ガッキー”こと新垣結衣が好演した。明るく元気なイメージのガッキーが、シリアスなシーンにも挑戦したことでも話題の本作。役にかけた意気込みなどさまざまな話を聞いた。

■ヒロインと新垣結衣は似ている
Q:1,600万人が涙した大人気の原作ですが、最初に読んだときの感想はいかがでしたか?
最初の印象は、結末で美嘉のような気持ちになれなくて、もやもやしたまま文章が終わってしまっているような感じがしました。このままわたし、美嘉になっちゃったらどうなるんだろうって、不安になりましたね。美嘉のような前向きな気持ちになれていないから、自分が消えちゃうんじゃないかって思ったんです。
Q:ヒロインの美嘉はほぼ同世代ですよね。リンクする部分も多かったのでは?
自分では気付かなかったんですけど、台本を読んだ皆さんがイメージした美嘉と、普段の新垣結衣の雰囲気やテンションがすごく似ているらしく(笑)。言われてみたら演技をしているとき無理矢理テンションを上げたりとか、セリフの言い回しで苦労したりしなかったですね。そう考えると、似ていたのかなぁって思います。
Q:劇中での新垣さんの演技は非常に自然に見えました。役作りはどうようにされたのですか?
準備はしませんでした。まず台本から読んだのですが、その後にスタッフの皆さんと会って三浦春馬君と2人で本読みをしてみたら、もうそのままでいいと言われました(笑)。
Q:劇中に登場する対照的な男性のヒロと優、新垣さんとしては、どっちがタイプですか?
どっちもありですね(笑)。どっちもありですけど、正直そんなに差が分からなくて、2人とも美嘉のことを強く思ってくれているのは一緒だし、それを全力で表現してくれるところも一緒。言葉も態度も、精いっぱい愛してくれるじゃないですか。確かに優は海みたいに深くて大きくて、小出恵介さんの人柄も出ているなぁって思ったし(笑)。ヒロも最初の出会いのときに、一方的ではないけどガンガン積極的に引っ張ってくれる感じが激流みたいだなぁと思ったけど、後半のシーンでは激流には思えなかったですね。美嘉はヒロのことを「川みたいな人でどんどん先に行っちゃうから置いていかれた」って言うシーンがあるんですけど、置いていきたくて置いていったわけじゃないし。どっちもすてきな人だと思います。

                               
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■この映画を通して変わったこと
Q:今回の撮影を振り返ってみて、ご自分の中に新たな一面を発見しましたか?
「1,600万人が涙した、とてもたくさんの人たちに支持された作品なのでプレッシャーはありますか?」ってよく聞かれるんですけど、そういうことを考えている余裕がなかったんです。でも、そのときの頑張りは最終的に映像に出ていて、温かい作品になって良かったと思います。
Q:劇中では時間がたくさん流れていきますが、シーンごとに気持ちの入れ替えも大変だったのでは?
はい。長いスパンの物語で、撮影の流れも全部バラバラだったんです。実は撮影が始まってすぐの段階で大学生の美嘉を演じていたり、最初と最後に出てくる大人になった美嘉もバラバラでの撮影したりしたんです。でも着る服やメークなど、身に付けるもので変わるなぁって改めて思いました(笑)。ヒールや形のきちんとしたコートを着たり、髪をウェーブにして前髪を分けたりするだけで背筋が伸びるんですよ。歩き方も変わってくるし、座り方まで変わりました。
Q:恋愛が描かれる一方で、家族のドラマもありますよね。家族について改めて考えたことは?
美嘉の人間関係はすごく温かいものばかりだったので、何でだろうなぁって考えました。美嘉は自分の気持ちをすごく素直に言うし、ストレートに表現する子だと思いました。しかも気持ちを伝えられる人たちであふれていて、美嘉も家族に向かって「みんなが大好きなの!」って言っちゃうじゃないですか(笑)。そんなこという人って、めったにいないと思うんです。そういうことが言えたり、確認し合えたりするのって、幸せな気持ちになれると思います。だから、美嘉の周囲の人間は温かいんだなぁって思いました。家族に対して感謝の気持ちを伝えるのが一番難しい気がするんですよね。『恋空』に出演してから、家族に対して優しくなった気がします。ちょっとですけどね(笑)。

■『恋空』の挿入歌に挑戦!
Q:それから『恋空』では、挿入歌にもチャレンジされましたね。歌手として参加してみていかがでしたか?
映像から自分の歌声が流れてくることに慣れてなくて(笑)。とてもうれしいとは思ったんですけど、曲が流れてきたときに「ちょっと音量、大きくないですか?」とか「歌詞が間違ってないかなぁ」ってどぎまぎしちゃいました(笑)。シーンが進んでいくうちにちゃんと画面の後ろを流れていくというか、そのシーン雰囲気に合っているなぁって思って、だんだんなじんできました。
Q:新垣さんはその挿入歌で、美嘉の心境を歌っているんですよね?
そうですね。その曲が流れてくるシーンの美嘉の心境なんです。レコーディングの最中も美嘉になって歌っていました。歌うお仕事は、やってみたいと思っていましたが、まさかこんなに早い段階で実現するとは思ってなかったので、少々焦りもあり、うれしくもありました(笑)。
Q:また、『恋空』オフィシャルフォトブックも発売中ですが、そちらのお仕事はいかがでしたか?
楽しかったです。何か美嘉のようで美嘉でないみたいな。シーンの再現としていろんな小道具などを使いましたけど、美嘉ってことを意識しないページもあると思います。何にも違和感なくやれましたね。メーキングや撮影日誌みたいなものも入っています!

                               
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■2007年の“ガッキー”を振り返って
Q:2007年は映画にドラマに写真集、CDデビューと“ガッキー・イヤー”でしたが、振り返ってみていかがですか?
基本的には去年と変わらないかな。去年は去年でいろんなことが変わっていったんですけど、今年は今年でいろんなことが変わって、新しいこともいっぱいあって、サーッと時間が過ぎていくような感じでした。早く過ぎてほしいと思ったこともあるし、変わったって言われることもありますね。基本的な部分は変わってないんですけど、ちょっと深い話をしたりすると、ね(笑)。
Q:ブレーク以降は、仕事や日々の生活も激変したと思います。戸惑いなどはありませんか?
もうちょっと、ゆっくりでもいいんじゃないかと思いますけど(笑)。でも、つらいことがあっても絶対に誰かが助けてくれるっていうことに気付いたし、そういうことは忙しくしていないと気付けなかったことだろうし、結果的には良かったんじゃないかと思いました。でも大変です(笑)。
Q:女優・新垣結衣としては、今後はどんな役に挑戦してみたいですか?
特に希望はないんです(笑)。強いて言うなら、ちょっと表情で語るような、一見何を考えているのか分からない不思議な女の子を演じてみたいです。そういう役が入っている作品を観ていると、ついつい気になってしまうので(笑)。
Q:最後になりますが、これから『恋空』を観るファンの方たちへメッセージをお願いします!
主人公の女の子にすごくつらいことが降りかかってしまうんですけど、友だちや家族や大切な人たちに支えられて、助けられて、そういった温かい部分がすごく伝わってくる映画です。ぜひ観てください!

自身も認めているように、今回の『恋空』への出演を通して、女優として、女性として、新垣結衣はまた1つ大きく成長したことは間違いなさそうだ。ヒロインの美嘉がさまざまな体験をへて成長を遂げていったようにガッキーもまた、来年迎える20歳を前に、映画、ドラマ、写真集、CDデビューといった出来事を経験したことで大人へと一歩近づいたのかもしれない。今後のガッキーのさらなる活躍から、ますます目が離せない。
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-4-5 03:07 | 显示全部楼层
竹内結子
『ミッドナイト イーグル』
何かを守りたい、そんなメッセージが詰まっています

                               
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取材・文:小林陽子 写真:鈴木徹
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高嶋哲夫の同名小説を、邦画史上最大スケールの山岳サスペンス・アクション作品として映画化した『ミッドナイト イーグル』。山岳でのアクションを中心に人間模様、サスペンスが深く描かれたこの作品には、女優・竹内結子が物語のキーパーソンとして登場する。芯(しん)の強い女性をクールに演じた彼女に、役柄に対する思いや、この作品を通して思う、平和への願いを熱く語ってもらった。

■クールだけどパワーのある女性を熱演
Q:『ミッドナイト イーグル』はスケールが圧巻でしたが、作品をご覧になっていかがでしたか?
実際に台本を読んだときよりも完成品を観たときの衝撃の方がすごかったですね。「あ! こんなすごいことになっているのか……」と思って、普通の観客のような気分で観ました。
Q:物語のキーパーソンを演じられていましたが、ご自身と似ている部分はありましたか?
慶子は、自分から行動を起こすという人ではなく、知らず知らずのうちに大きい渦に巻き込まれていく役柄でした。作品を観て普段のわたしと似ていると思っていただければ、役柄としては成功だと思います。わたしから見て、慶子という女性は「いろんなことを我慢し過ぎている人だな」と思います。慶子を見て「竹内さんの素と似ているな」と思われた方がいたとしたら、わたしももう少し楽に生きたほうがいいんだなってことですね(笑)。
Q:役柄での難しさはありましたか?
難しい点で言えば、感情を抑える人だったので、何も言わずただ見つめているという状況って、どうしたらいいんだろうと思いましたね。慶子は感情を表に出すということがあまりないんです。でも、彼女が発した一言が、すべてを集約させてしまうこともあるので、それを表現するのは難しかったですね。言葉が少ないながらも、そこにはとても深いものがあるんです。どんなことがあっても問題を受け入れることができるんです。器が広いのか、懐が深いのか、それとも何かをあきらめているのか分かりませんが、慶子は強いんだと思いました。感情を我慢したままためておけるって、相当なエネルギーが必要じゃないですか。大沢たかおさん演じる西崎を否定したまま生きていくっていうのも、1人の女性としてとてもエネルギーのいることだと思います。彼女は自分自身を許せないままいる人だと感じながら演じていました。

                               
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■銃を使ったアクションに挑戦
Q:銃を使ったアクションシーンもありましたね。
構え方とか動きを教えてくださる方の指示に従ってやっていました。また監督から、自分しかいない状況なので、守る気持ちを強く出すようにと指示されました。以前、仕事で海外に行ったときに銃を体験させてくれるところがあって、いろいろな銃を触った経験はありました。かなり大きなライフルもあったんですが、全部固定されていたので、そのときは銃の重さはまったく感じなくて(笑)。でも、銃って嫌な感じだなって思いましたね。引き金を1回引くだけで、どれだけの威力があるのか……考えただけでもゾッとします。うかつに人に向けられるものではないし、それを平然とカバンにしまっている慶子って、ある意味平和だなって思います(笑)。だって、もし安全ロックが外れていて、カバンの中でどうにかなってしまったら怖いじゃないですか!
Q:雪山の現場には行かれましたか?
行ってないんですよ(笑)。山のふもとには行ったんですけどね。ただ、スタッフの方から雪山の厳しさはうかがいました。一日5食は食べないと体がもたないとか、現場にはその名残があるのか、とにかくチョコレートがたくさんあって、おやつには困らなかったとか、冗談で凍死しかけた(笑)とか、そんな話は聞きましたね。
Q:子役の佐原弘起君とは息がピッタリでしたね。
彼は、お母さんまっしぐらでした(笑)。撮影が終わるとトコトコって走っていって、お母さんとずっと一緒にいたので、撮影以外ではあまり構ってもらえなかったです(笑)。彼は、プロとしての意識もあって、何も言わなくてもこちらの緊張感をくみ取ってくれるんです。走って逃げるシーンでは、何かを察知してギュッと手を握り返してきてくれて、子ども心の素直さが伝わってきましたね。頭で考えるというのではなく、いろんなものを肌で感じて返してくれるんです。
Q:映画に対する期待は?
実際台本を読んでみて、分からないことがいっぱいあったんです。映画を観たときも、こういう専門的なものはちょっとよく分からなくて。でも、何だかワクワクさせられて「わぁ~どうなるんだろう」と最後まで観てしまった自分がいたので、観客の皆さんもまずは純粋に楽しんでいただけたらと思います。

■ただのアクション映画じゃない!
Q:世界公開されるそうですね?
この作品ってスケールの大きいアクション映画とは違うと思うんです。目線を変えているというか、銃撃戦に重点を置いているというよりは、人間ドラマとしての部分が大きいので、また違った意味合いで楽しめる作品だと思います。
Q:最後に、この映画を通じて伝えたいメッセージを教えてください。
この作品には大切な何かを守りたいという人々の物語が描かれているので、そういう気持ちを感じとっていただけたらうれしいです。あとは個人的なことなんですが、エンドロールで慶子と、おいの優が歩いているシーンを観ていただきたいですね。街は平和だと思いつつ、いやもしかしたらこの裏では、何か起きているのかもしれないって思ったんです。そう思えば、明日が何か違うものに見えるかもしれません。

                               
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長野ロケでは、地元で有名なチョコレート屋さんに立ち寄ったという話をうれしそうに話してくれた竹内。劇中では、感情を表に出さないタイプの女性をクールに演じていたが、本人はとても気さくで飾らないタイプのようだ。そんな竹内が願う「この映画を観て、少しでも世の中が変われば」という思いが、一人でも多くの人に届くことを期待したい。
(C) 「ミッドナイトイーグル」パートナーズ



織田裕二
『椿三十郎』
椿はまだ成長過程で完ぺきじゃない……
そんな椿が僕は好きです

                               
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取材・文:福住佐知子 写真:田中紀子
1962年に公開された、巨匠黒澤明監督の痛快時代劇の映画『椿三十郎』が、45年ぶりに森田芳光監督のメガホンでリメークされた。上級役人の不正を暴くために立ち上がった9人の若侍たちの純粋さに心打たれ、助太刀を買って出た、素浪人“椿三十郎”を演じた、織田裕二に撮影秘話を聞いた。

■現代版の椿三十郎は4番でなく1番バッター
Q:森田監督たっての希望で出演を決めたとうかがっていますが、依頼が来たときの感想を聞かせてください。
うれしかったです。人に認められたり、求められたりするって、とてもうれしいことです。特に「お前じゃなきゃ」って言われるのは、一番うれしいですよね。「お前にできんの?」って、ずいぶん周りに言われましたけどね(笑)。
Q:椿三十郎はカリスマ性を持った時代劇のヒーローですが、どんな部分を重点的に役作りされたのでしょうか?
最初に考えていたのは、もっと豪傑で、4番バッター的なものだったんです。でも、「1番バッターのようなキャラを作ってほしい。現代の椿にしてほしい」と言われたんです。例えば、前作ではシラミがいて、ボリボリ体をかくシーンなんかがあるんですが、森田監督に「今どきの若い子は分からないでしょう」と言われたんです。イメージ的には着物ももっとボロボロで、野武士風で油切った感じを考えていたんですが、「あまり不潔にしたくない」と言われ、汚しもかなり抑えました。こだわったのはヒゲですね。監督は「なくてもいい」と言っていたんですが、僕は生やしてみたかったので、なくてもいいなら、あってもいいですかと……(笑)。
Q:椿三十郎は若侍たちを相手に、見事なリーダーシップを見せますが、人を引っ張って行くのに大切なことって、何だと思われますか?
人を引っ張ろうという意識は、なくてもいいんじゃないかと思います。僕が今まで生きてきて感じるのは、やる気があるやつは、勝手に盗んでいく。やる気がないやつは、いくら引っ張ったってついてこない。それが結論で、やる気のあるやつにしか教えようがない、やる気のないやつには教える意味がない。

                               
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■殺陣(たて)で椿三十郎の切なさを表現
Q:殺陣(たて)の訓練を2か月間されたそうですが、立ち回りの場面で、危険なことやけがなどはなかったのでしょうか?
最初のシーンで立ち回りをやっているときに相手の刀がまともに入っちゃって、痛い思いをしました。その後どうなったのかは、夢中になっていたので忘れてしまいましたが……。周りのいろんな物が壊れたのは覚えています。1日2、3時間くらい練習していました。
Q:スタントなしで挑戦された理由は?
CGだとか、ワイヤーアクションを入れたいと監督が言っていたら、僕はスタントを出していたと思うんです。でも、アクションシーンをすべて自分でやったというのは、そこに、カッコイイヒーロー的な“チャンチャンチャン、切りました。はい、さようなら”というのは求めていなかったからなんです。椿って、本質的に人を切りたくない人なんです。切りたくない男の殺陣(たて)って、どういうもんなんだろう? と疑問を持ちました。人を切ることのリアルさが出れば出るほど、最後の切なさが出るんじゃないかと思いました。はたから見ているとカッコイイと思うかもしれないけれど、本人はちっとも思ってない。むしろこういう風にはなるなよ、と思っている。そこで椿っていう男の人生が、いかに自分じゃほめられたものじゃないっていうことが分かると思います。
Q:「あなたはギラギラしすぎて“抜き身”のようだ、ほんとにいい刀はサヤに入っているもんですよ」と椿が言われる言葉が印象に残りました。
三十郎もその通りだと分かっていると思いますよ。ただ、できないんですよ、そういう人生じゃないので……。

■見事にマッチした最高の共演者たちについて
Q:ラストの室戸半兵衛との対決は大きな見せ場でしたが、豊川悦司さんと共演した感想を聞かせてください。
共演は初めてだったんですが、半兵衛役が豊川さんでほんとに良かったと思っています。豊川さんしか出せない半兵衛の味、椿の対比として、全然違う感じがよく出ていると思います。月と太陽、明と暗のようにキャラクターがはっきりと違う。それでいてお互いに認め合っている……。前作の場合は三船敏郎さんがスターで、仲代達矢さんがまだ新人だったので、どう見ても対等には映っていないんですよ。でも、僕と豊川さんは同じ様に時代を過ごしてきて、同じ様に頑張ってきたわけですから、今回、室戸と椿がお互いに尊重し合っている関係性というのが、自然と出ていると思います。
Q:たおやかな女性が登場していますが、彼女たちはこの男たちのドラマにどのような付加価値を与えていると思われますか?
いやもう~、いなかったら、大事な笑いがなくなります(笑)。唯一椿に説教するのは、中村玉緒さん演じる睦田夫人だけなんですよね。2人のやり取りを見ると、椿はまだ成長過程で完ぺきじゃないというのが分かる……そんな椿が僕は好きですね。ただ年を取っただけの人には頭は下げられないけど、すごく濃密ないい年の過ごし方をした人には自然と頭が下がってしまう……。それを象徴しているのが睦田夫人や藤田まことさん演じる睦田なんです。
Q:最後にこの映画を観る多くの人にメッセージをお願いします。
いろんな方に観ていただきたいですね。例えば、時代劇はちょっととか、暴力が出てくるのは嫌いと言う方にも、ぜひ観ていただきたい。今まで忘れていたものとか、身近すぎて見えなかったものを思い起こさせてくれると思います。いろんな見方をすることで、どこまでも深く掘り下げて観ることができる映画ですし、くすくす、笑いが絶えない映画ですね。こういうエンターテインメントって、僕自身とても好きなんですよ。ちゃんと奥行きがあるから笑いも生きてくる。世代によって見方も変わってくる気がするんです。若い子は“感じる”だろうし、ある年齢を過ごした方たちには“理解できる”だろうし、いろんなことが発掘できる映画だと思うので、ぜひ観ておいてください!!

                               
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本作は、椿三十郎の豪快な性格や放つオーラに加え、ユーモアと笑いが随所に盛り込まれていて、楽しめる見せ場が多い。観客の深層心理に訴えかけ、いつまでも心に残る作品に仕上がった。織田にとって約2年ぶりとなる新作映画は、デビュー20周年を飾る記念すべき作品となった。“織田版 椿三十郎”は時代を超え、満身の演技に魅了される






石原さとみ
『シナモン the movie
あったかくて優しくてみんなから愛されるアンナさんにあこがれます!

                               
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取材・文:平野敦子 写真:亀岡周一
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
サンリオの人気キャラクター“シナモロール”が劇場版アニメーション『シナモン the movie』として映画になった。若手女優の中でも確かな演技力を持つ石原さとみが今回は声優に挑戦。試行錯誤を繰り返しながら、この作品ではただ1人の人間である心優しい“アンナさん”の声を作り上げていった苦労話や、かわいらしいキャラクターたちへの熱い思いを元気いっぱいに語ってくれた。

■最初は“シナモン”役だと勘違い
Q:まずはこの映画のお話を受けたときの感想を聞かせていただけますか?
声優のお仕事は久しぶりだなぁ~ということと、『シナモン the movie』という映画なので、最初はやはりシナモン役なのかな? と思って、犬の声をどうやって作ろうかなと思ったんです。でも、そんな心配をする必要もなく、人間の役だったので良かったです(笑)。
Q:大人気の“シナモロール”初の映画化ということでプレッシャーは感じましたか?
皆さんがそれぞれ抱いているアンナさんというキャラクターの声ってあると思うんですね。なるべくそれに近いように、あまり石原さとみが前面に出ないように、優しくてあったかくてみんなから愛されるようなアンナさんを演じられればいいと思って挑みました。
Q:唯一の人間のキャラクターということで、何か苦労されたことはありますか?
収録は一人一人だったので、逆にみんながどういう感じなのかが分からなくて、声優さんの仕事って難しいと感じました。それにまだ収録日には映像が出来上がっていなかったので、映像を見ながら収録するのではなく、1枚の白い紙に静止画がスライドされるような感じで収録をしたので、とても難しくて(苦笑)。細かい芝居がついているわけでもなく、表情が急に変わることもあったので、何度もテストして本番に挑みました。
Q:失敗は多かったのでしょうか?
最初からもっと声を張ってどーんといければ良かったんですが、なかなかそうはいかずに徐々にテンションが上がっていったので、一番いい状態の声を出すまでにちょっと長くかかってしまったのが失敗かな……。でも、調子をつかんでからは、スピードも上がって、スムーズに進んだので良かったと思います。
Q:陣内智則さんも石原さんと同じようなことをおっしゃっていましたよ。
本当ですか! 公開アフレコをやらせていただいたときに陣内さんはすごく声が出ていて、わたしは「あ、陣内さんはもうチャウダーだ!」と思って、それをご本人にも伝えました。実際に完成した映画の中で、アンナさんとチャウダーの掛け合いがどんなふうになっているのか、とても楽しみです。

                               
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■お菓子の家にあこがれる
Q:子どもにとって夢のようなお菓子やパンでできた森が出てきますが、石原さん自身は行ってみたいと思われましたか?
お菓子の家なんて、とてもあこがれます!! 本当に夢のようですよね。わたしは子どものころ、アニメで見た場所を指差して「ここに行きたい!」とか、絵本を読んで「これどこにあるの?」とかお母さんによく聞いていたそうです(笑)。
Q:普段料理をしたり、お菓子を作ったりされるのでしょうか?
たまにします。中学生のころはバレンタインデーにマドレーヌを作ったり、仕事を始めてからは現場にお菓子を作って持って行ったり、時間に余裕があるときにはお弁当を作ったりもします。どちらかというと健康のためにやっているという部分が強いかもしれませんね(笑)。
Q:かわいいキャラクターがたくさん登場しますよね?
このお話に出てくるキャラクターは誰も悪い子がいなくて、愛があって、かわいらしいと思います。応援したくなるキャラクターばかりなので、本当にステキな作品だなと感じました。

■見どころは“叫ぶ”シーン
Q:アクションシーンを声で表現するのは大変だったと思うのですが。
本当に大変でしたね。その必死さがうまく出ていればなぁ……と思ったんですが(笑)。自分で動きをつけたり、表情をつけたりしてやりました。たくさんお水を飲みながら、叫んで、水を飲んで……とその繰り返しでした(笑)。息を荒くして走っているシーンは意外と長くて、本当にヘトヘトになりながらやっていたんですが、スクリーンの中のアンナさんはとても元気で「すごいな、アンナさん」と思っていました(笑)。
Q:楽しかった思い出はありますか?
今まで役柄でも、プライベートでも子どもたちをまとめたりする“お姉さん的存在”を演じたことがなかったので、そういう意味ではアンナさん役は新鮮でした。
Q:アンナさんをどう思いますか?
姉御肌とまではいかないんですが、アンナさんはあったかくて優しくてみんなから愛されるお姉さんで、わたしから見るとすごくかっこいいな……と思います。あこがれる女性像なので、アンナさんのことが好きです。
Q:シナモンは犬ですが、石原さんは犬派ですか、猫派ですか?
わたしはミニチュアダックスフントを飼っているので断然犬派です! 生まれて初めて犬を飼ったので、とても思い入れが強いですね。でも、猫も好きですよ。
Q:では、最後に『シナモン the movie』を楽しみにしているファンの方々にメッセージをお願いします。
友だちを大切にすること、好きな人のために一生懸命頑張ること、勇気を出すこと、あきらめないこと……。子どもたちに伝えたいメッセージがたくさん詰まった、本当にすてきな作品だと思います。映像も本当にかわいらしく、ストーリーも分かりやすくさわやかで、きっとたくさんの人の心に響くと思います。ぜひご家族で、あるいは大切な人と一緒に観てください。劇場でお待ちしています!

                               
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健康のために料理をしたり、初めて飼った犬を大切に育てたりする石原の姿はほほ笑ましく、シナモンとその仲間たちから慕われるアンナさんのイメージと重なる。好奇心いっぱいの大きな瞳を輝かせながら質問に答える様子には、アニメや絵本の世界を信じて疑わなかった彼女の幼いころの姿がだぶって見えた。彼女が心温まる作品のイメージを壊さないよう細心の注意を払い、ちょっとした息づかいにもこだわったという“シナモロール”の世界を、ぜひともスクリーンで楽しんでもらいたい。





和央ようか&渡部篤郎
『茶々 天涯の貴妃(おんな)』
男前と言われることが多いので、女らしいと言われてうれしかった

                               
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取材・文:吹田恵子 写真:鈴木徹
映画『茶々 天涯の貴妃(おんな)』は、織田信長のめいとして生まれ、豊臣秀吉の愛を受け、最後は徳川家康と天下を賭ける戦(いくさ)を繰り広げた茶々の一生をドラマチックに描いた豪華絢爛(けんらん)時代絵巻だ。本作で茶々を堂々と演じ切った、元宝塚男役のトップスター和央ようかと、戦国時代を戦い抜き、天下人となった秀吉を演じた渡部篤郎。2人に波瀾(はらん)万丈の時代を生きた茶々と秀吉のことや映画の見どころについて話を聞いた。

■茶々が命を賭けて守りたかったもの
Q:戦国時代は、女性たちが人生を自分で選択できません。そんな時代に生きた茶々という人についてどう思いましたか?
和央:本当にすごい女性だと思います。強いし、聡明(そうめい)な方だと思いました。
Q:そんな茶々が最後に自分で選んだのが、家康には屈せずに闘って死ぬという道でした。そこまでして茶々は何を守りたかったのでしょうか?
和央:“城”だったと思います。最後に大坂城が炎に包まれて、茶々が城の上から大阪の町を見下ろすシーンを撮影しているとき、秀吉が大坂城の模型を見ながら茶々に説明する場面が頭に浮かんできて、撮影中ずっと頭から離れなかったんです。そのとき、あの城は“秀吉そのもの”だったと思いました。
Q:男性にとっては、戦国時代は“天下を取る”という野望を持ち、闘うという男のロマンをかきたてられる時代だったと思います。見事に天下を取った秀吉を演じることは楽しかったのでは?
渡部:秀吉について書かれている歴史小説はたくさんあると思いますが、今回演じるにあたって、史実に基づいた歴史書を読んでいったんです。歴史小説だと勇ましさや立ち振る舞いなどインパクトが強く描かれていますが、史実の方は、秀吉はそのときこういう気持ちだったであろうといったことが書かれているんです。すると今まで描かれてこなかった秀吉像がたくさん見えてきて、そこからは僕の感覚でこういう人間的なところがあるんだなと膨らませていきました。今回の映画ではそういう秀吉個人の感情の部分が多かったので、それを演じられたのが楽しかったですね。

                               
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■渡部篤郎が語る和央ようかの魅力
Q:京都太秦撮影所での現場会見のとき、渡部さんは和央さんのことを「とても女性らしい人です」と言っていましたが、和央さんのどんなところが女性らしいと思いましたか?
渡部:声です。舞台に立っているときはもちろんですが、普段の声がとても女性らしくていい声だと思いました。
Q:渡部さんが「とても女性らしい」と言ったとき、和央さんはとてもうれしそうな表情を浮かべていましたが、どんな気持ちでしたか?
和央:わたしは普段「男前」だとか、「男らしい」とか言われることが多いので、とてもうれしかったです。わたし自身は自分の声は苦手なのですが、欠点は長点ということでしょうか。
Q:茶々から見た秀吉の魅力はどんなところですか?
和央:存在がとっても大きくて、優しくて、でも切ない。こんな言い方をすると渡部さんにちょっと失礼かもしれませんが、どこかかわいらしい人だと思います。
Q:では秀吉から見た茶々の魅力はどんなところですか?
渡部:今回、僕は脚本がとても素晴らしいと思ったんです。茶々の人間像がしっかり描かれている。でも、なかなか台本どおりに演じられないのが俳優のつらさだったりして……。それをきちっとクリアすることが一番難しいと思うんですよ。そこを和央さんは見事に演じ切っている。茶々という女性の「一つの城を守る」という強さを素晴らしく表現されていたと思います。
Q:秀吉がほかの側室に会いに行ったら、そこに茶々がいて秀吉があわてるシーンが、とてもユーモアがあって面白かったです。その場面について、撮影中のエピソードがあったら教えてください。
渡部:秀吉が歌うのは万歳楽(まんざいらく)の一部です。ああいうシーンは苦手なので、かなりけいこをしました。
和央:わたしは秀吉さんに引っ張られるだけでしたので楽しかったし、実際、本当に笑っていました。カメラはわたしを追っているので、もしわたし側の目線でカメラが合ったら、観客の方がもっとすてきな秀吉さんが見られたはずです。だから一番おいしい思いをしたのはわたしだと思います。あのシーンだけではなく、ほかの場面でも、格好良くて大きくて素晴らしいんですが、どこか男性ならではのかわいいところが、渡部さんの秀吉からにじみでていたと感じます。

■茶々の強さ、それは秀吉への愛
Q:茶々という女性の“生き方”についてどう思われましたか?
和央:とても波瀾(はらん)万丈な人生を送った女性だと思いますが、考え方は現代女性のようだと思いました。個人的にはとてもあこがれています。自分の運命に一生懸命立ち向かって、何事にも真摯(しんし)な態度で対応している。たとえば、秀吉とのシーンでも常に女性が一歩も二歩もさがって……という関係ではありません。秀吉と一緒に物事を見つめて、一緒に戦っている。この時代の女性はまるで物のように扱われ、後ろにさがって、こらえていました。確かに茶々もこらえている部分はあるかもしれないですが、そんな中でも自分に正直に生きた方だと思います。
渡部:最初は秀吉を殺そうとするくらい秀吉のことが嫌で嫌でしょうがなかった。でも豊臣家に入って、子を生み、母親となって最後は城を守るために戦う。その愛の強さ、豊臣家への愛の強さに感動しました。
和央:秀吉さんへの愛だと思っています。豊臣家への愛だけだったら、高島礼子さん演じる大蔵卿の局の方が強いですよ(笑)。
渡部:あの大蔵卿の局の最期は壮絶でした(笑)。
Q:最後にこれから映画をご覧になる方にメッセージをお願いします。
和央:合戦シーンや大坂城の炎上など迫力あるシーンが多く、ぜひ大きいスクリーンで観ていただきたいと思います。時代劇ならではの情緒あふれる場面などもありますし、見どころ満載の映画です。
渡部:時代劇とはいっても、最後には茶々、お初、小督(おごう)の三姉妹の話になり、それぞれの個人の思いが描かれるので、非常に見やすいと思います。秀吉の部分でいうと、茶々との関係を通して、一個人としての秀吉が表現されていて、そこが良かったと思うので、きっと観客の方に共感していただけるのではないでしょうか。

                               
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“淀殿”と呼ばれた茶々は、今まで悪女として描かれることが多かったが、本作はそんな従来のイメージを覆す茶々像が描かれている。特に、「秀吉への愛」という和央の言葉に、映画の中で茶々が取った行動を理解できた気がした。決して弱音を吐かずに自分の人生をすべて受け入れる彼女の強さも、愛する人があってこそだったと思うと、戦国時代の女性がとても身近に思えてしまう。そんな茶々の生き方に、現代の女性たちもきっと共感を覚えるに違いない。



永作博美&松山ケンイチ
『人のセックスを笑うな』
演じている間は、自分だけのものになるので、僕の“宝物”って感じでした

                               
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取材・文:南樹里 写真:田中紀子
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映画『犬猫』の井口奈己監督が、山崎ナオコーラによる同名小説を、言語芸術の行間を表現した、と言ってもいい映画を仕上げた。ストレートに愛することの素晴らしさと切なさとこっけいさを描いた、純度100パーセントの恋愛ドラマだ。魅力的なヒロインの美術講師ユリ役には、演技派の永作博美。そしてその年上のヒロインに翻弄(ほんろう)される美術学校正のみるめ役に松山ケンイチ。劇中で見せるあまりに自然なカップルの姿は、本当に恋に落ちているのでは? と思わせるほどリアル! そんな熱々のカップルを演じた主演の二人に話を聞いた。

■松山は永作にベタぼれ!
Q:完成作をご覧になっていかがでしたか?
松山:自分が一生懸命に演じた分、自分が一番楽しめる作品になっていましたね。もしかしたらこの作品は僕のためにある作品ではないかと思うぐらいに、自分が幸せになれる作品になっていました。
永作:不思議な映画でした。今まで観たことのないものになっていて……正直とまどいました。それぐらい威力ありありの魅力的な映画になっていました。
Q:共演されてお互いにどのような印象を持ちましたか?
永作:松山さんの出演されている作品を拝見していて、本当に素直にお芝居をされている方だという印象がありました。今回一緒にお仕事させていただいて、大きなうねりを持ってきちんとすき間を埋めていく感じの役者さんだと思いましたね。分からないことを本気で悩んで、本当に翻弄(ほんろう)されていたので、真摯(しんし)にお芝居されているんだって思いました。
松山:僕は、ただただ幸せでした。現場で一番安心できたのが、本当にカメラの前。それがずうっと続いて、カメラの前にいることが現実なのかなって思ったぐらいです。そう思えたのは、ユリさん(永作の役名)のおかげです。ユリさんに対してすごく恋愛感情を持ちましたし、今でも会った瞬間にすごく幸せな気分になれました。まだまだ自分の中に“みるめ”(松山の役名)がいるんだな、ってちょっとあせっています(照笑)。
Q:“ユリ”というキュートな女性を演じられていかがでしたか?
永作:演じるときは、役の存在が観客の皆さんに届けばいいなあと思いながら演じていました。脚本を読んだ段階から境界線がなくて分からない人って感じていたのですが、演じた後でも、やっぱりつかみどころのない人でした(笑)! でもそれが本当に新鮮で、わたしもユリと一緒にふわふわした気持ちになれて気持ちが良かったです。
Q:本作では“みるめ”というより“松山ケンイチ”色がでていた感じがしました。
松山:“無知”はすばらしく強い! というのがみるめの役柄でした(笑)。これまでは演じる役柄にどれだけ近づけられるか? をすごく意識してきたんです。だけど監督からは「自然に」と指示されたので、役を自分のすごく近いところに寄せました。撮影現場では、いつの間にか僕自身の引き出しを使わざるを得なかった感じでしたね。その結果、今までやらせていただいたどんな役よりも自分に近い役、“磯貝みるめ”は、まあ僕自身と言っても過言ではないです。

                               
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■恋愛は頭で考えずに突き進むもの
Q:“ユリ”から見た“みるめ”、“みるめ”から見た“ユリ”など、双方の魅力を教えてください。
永作:みるめ君の魅力は、本当に素直に正直に生きているところです。年を取ると失ってしまう、若さゆえの葛藤(かっとう)と苦悩を持っているのが最大の魅力でしょうね。
松山:永作さんの魅力は、笑顔がすっごくすてき! かなり近距離でお芝居していて、近くなれば、なるほど笑顔がいいんです! 演じている間は、自分だけのものになるので、僕の“宝物”って感じでした。
Q:年下との恋愛は可能だと思いますか?
永作:年下との恋愛は、頭で考えると「いやいや、それは……」と否定的になります。今回の役柄を経験したことで考えてみれば、好きになる感情には、それ以外ないんだなあって思いました。だから実際そうなったら、あまり頭で考えないで突き進むことがあるかもしれないですね。
Q:異性にされると弱いしぐさを教えてください。
松山:劇中に出てくるしぐさでいうと、バツグンなのがストーブのシーンです。みるめがストーブに火をつけていると、後ろでユリさんは靴下を脱いでいるんです。もうアレで、コロッとやられました。完ペキに落とされましたね(笑)。
Q:本作で“チャレンジ”と思えたところは?
永作:この『人のセックスを笑うな』ってタイトルが挑戦的ですよね(笑)。
松山:自分自身の言葉を出すことですね(笑)。青森弁を話すつもりはまったくなかったんですけど、なまってしまっている! 「本当にこれで大丈夫なのかな?」って思っていたら、監督はそれでいいって言ってくれました。まあ、そうせざるを得なかったのですけど。

■情熱的になることの気持ち良さを味わってほしい
Q:アトリエでのシーンで、みるめを脱がせる際のユリの発する「おー、イエス!」の言い回しに妙に惹(ひ)かれたのですが、あれはアドリブですか?
永作:あれは……松山君が服を脱ぐことを、本当に嫌がっていたんです。ためらっていたし、恥ずかしかったと思います。大勢の前ですからね。周りからは「ユリのオニ!」とか言われちゃって(笑)。なので、ユリがちょっと上に立って、テンションを上げていかなきゃ! ってことからのアドリブなんです。
Q:最後に、『人のセックスを笑うな』をご覧になる方へメッセージをお願いします。
永作:観てもらえたら、それで幸せです。人を好きになるとか、すごく一生懸命になる姿を描いています。この作品を観て、情熱的になることの気持ち良さや楽しさを味わっていただけたらうれしいです。
松山:『人のセックスを笑うな』のタイトル通りと感じています。もしも笑うんだったら、自分がそういう恋愛をできるようになってから笑え! って思うんです。だから、不倫がどうとかではなく、まずは真剣に恋をしてみたらどうですか? ってことをこの作品は言っているのだと思います。この作品には本当の恋が描かれているので、それを堪能してください。

                               
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インタビュー中、松山が永作を見つめるまなざしは、撮影が終わっているにもかかわらず、まさに“みるめ”そのもの。そんな雰囲気からも、当時の2人がいかに相性抜群で共演していたかがうかがえた。そんな2人が体当たりで演じた本作は、恋愛に憶病になっている人の背中をソッと押してくれる温かさの詰まった映画に仕上がっている。恋愛温度を上げたい人におすすめの作品だ。
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-4-6 02:05 | 显示全部楼层
麻生久美子
『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』
一目見た瞬間に恋に落ちる、そういう恋も新鮮でいい

                               
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取材・文: 平野敦子 写真:秋山泰彦
大ヒットテレビドラマ「時効警察」シリーズなどで人気の麻生久美子初の海外進出作映画『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』がいよいよ公開される。イラン映画界の鬼才アボルファズル・ジャリリ監督の熱いラブコールに応え、全編ペルシャ語とアラビア語のみという難関を乗り切り、悲劇のヒロイン“ナバート”として迫真の演技を披露。今女優として乗りに乗っている彼女にイランでの撮影秘話や、ジャリリ監督との楽しいエピソード、海外初進出の意気込みについて大いに語ってもらった。

■イランでの食事の苦労
Q:イランでは最初は撮影もなくのんびりされていたそうですが、ゆっくりできましたか?
結構ゆっくりしました。いろいろと皆さんが毎日遊びに連れ出してくれるのでとてもうれしかったです。イランは日が長いので食事が遅いんですよね。最初は遅くまで明るいのがうれしかったんですが、だんだん疲れてきて(笑)、人にもよると思うんですが、わたしたちを案内してくれた方々は暗くならないとご飯を食べない方たちだったので、夜の10時とか11時ぐらいが夕飯なんです。そして、早朝から観光に連れて行ってもらっていたので、「これってタフじゃないと……」と泣き言を言っていました(笑)。
Q:イラン滞在中の感想を聞かせてください。
楽しかったけど、食事が辛くて……。撮影中に滞在したホテルでは食事のメニューの選択肢が4種類しかなくて。すごく固いパサパサの肉のケバブと……。その表現だとすごくまずそうですよね(笑)。でも味はおいしいんですよ。個人的には脂身が好きなのですが、向こうの人たちはあまり脂身を食べないのか、ケバブとかもすごく固いんです。あとは豆のシチューとチキンと、サフランライスのようなものがおいしくてそればかり食べていました。あとは魚のフライかな? わたしは食事の時間がとても楽しみなので、決まったものしか出てこないと思うと、ちょっと切なくなりました(笑)。だから、しょうゆやシーチキン、のりやなめこのみそ汁を持ち込んで、いかに日本食に近づけるかというテーマで食事と戦っていました(笑)。
Q:今回の衣装もすごくカラフルでステキでしたね。
あれの衣装は、すべて映画にメイド役で出演されていた女性の衣装なのです。彼女はイランの南、チャーバハール在住の方で、その地域で実際に着ている服なのだそうです。彼女はすごい衣装持ちで、ご自分の衣装を全部貸してくださったみたいです。刺しゅうとかもとても凝っていてきれいでした。今度イランに行ったら、ぜひお土産に買いたいです。
Q:イラン映画に初出演されましたが、お気に入りのイラン映画を教えてください。
ジャリリ監督の作品では『ぼくは歩いてゆく』が好きです。ほかにイラン映画でおすすめな映画は『運動靴と赤い金魚』ですね。すごくかわいくて大好きなんです。
Q:初の海外進出作品にこの映画を選ばれた理由について教えてください。
ジャリリ監督に初めてお会いしたのは7、8年前ですが、いたずらっ子のような目をしていて、印象はずっと変わらず“永遠の少年”という感じの方ですね。やはりその監督のラブコールに応えたかったというのもあります。でも、海外からの映画のオファーなんてそんなにはないですからね(笑)。ありがたく受けさせていただいたという感じです。

                               
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■麻生久美子ホテルを停電させる
Q:撮影中に印象に残った出来事は何かありますか?
ホテルを停電させたこととかですね。部屋でお茶を飲みたいなと思って電気ポットを買ったんです。それでマネージャーと一緒にお湯を沸かしていたらポットがバーンと爆発したんですよ! そしたら電気が一斉に消えて、「何かヤバくない!?」と思って廊下に出たら、廊下の電気も全部消えているんです。ホテルの半分が全部真っ暗で、「うわー!! これ、絶対にわたしたちがやった……」と思って、ホテルの方に謝りました。
Q:楽しかったことについて聞かせてください。
ジャリリ監督の奥さんが現場に手料理を持って来てくれたことです。「違うご飯が来た!」と思って、もうとてもうれしかったです! あれには本当に興奮しました。やはり食べ物の威力はすごいですよ。何て表現したらいいのかわからないんですが、1人分ずつ分かれていて、何かこう、野菜もあればお肉もあって、割とスパイシーでエスニックな感じのおいしいものがたくさん出てきてとてもうれしかったです(笑)。
Q:一番好きなイラン料理は何ですか?
ジャリリ監督の奥さんの手料理が一番おいしかったです。レストランも日本に比べると数が少なかったように思いました。日本はどこの国の料理もわりとすぐ食べられるので、とてもぜいたくな環境なんだと改めて思いました。

■プラトニックラブもいい
Q:本作で描かれている、お互いに見つめ合うこともなく恋に落ちる恋愛についてどのように思われますか?
わたしの方は一度相手があいさつに来たときに見ているんですよね。わたしが演じるナバートはずっと海外で暮らしていたので、それほど宗教の規則の厳しさというものを実際にはわかっていなくて。だから好奇心旺盛過ぎて、いろいろと聞いてはいけないことを聞いてしまうんです。多分彼女は彼を一目見た瞬間に一目ぼれをしたのだと思うんです。こういう恋も新鮮でいいですよね。このような設定の映画は、日本ではまず作られることがないと思います。なので、本当に一生に一度の素晴らしい経験だと思って感謝して演じました。
Q:麻生さんは佐々部清監督に“日本3大薄幸女優”の1人に選ばれたそうですが、ご自分ではどのようにお考えですか?
自分では全然薄幸だとは思わないんですが、顔が幸薄いということは自覚しています。
Q:この映画を楽しみにされているファンの方々に一言お願いします。
できたら2回観ていただきたいです。わたし自身が1回目に観たときと、2回目に観たときとの印象があまりにも違っていて、そんな映画は初めてだったんです。2回観ると物語も、細かい部分もすっと入って来るし、あとセリフもとても美しくていいんですよね。詩もたくさん出てきますし、いい言葉がたくさん映画の中で使われているので、それを観たり聞いたりするだけで、いい状態になれる作用のある映画だと思います。

                               
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彼女が得意とする薄幸な役柄とは違い、実際の麻生は明るく元気でとてもチャーミングな女性だ。まるで少女がそのまま大きくなったように好奇心旺盛で、本当に楽しそうによく笑う。その姿が許されぬ恋に身を投じながらも、一心に愛を貫く、かれんなヒロイン“ナバート”の純粋さとだぶって見えた。初めての海外進出作品で、撮影現場では片言の英語とペルシャ語を駆使して周りと同化し、役に成り切った彼女の魅力を、異国情緒漂うイランの雄大な砂漠の風景とともに、ぜひスクリーンで確かめてほしい。



荒川良々&木村佳乃
『全然大丈夫』
リラックスしたときに人の良さって出ると思う

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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松尾スズキが率いる人気劇団、「大人計画」に所属する荒川良々が最新作映画『全然大丈夫』でついに主演デビューを飾った。本作で、マイペースに毎日を生きる主人公を演じた荒川と、超ド級に不器用なヒロイン“あかり”を演じて、エンターテイナーぶりを見せつけた木村佳乃に話を聞いた。

■初対面からいきなり呼び捨て
Q:お二人は昔からお知り合いだったのですか?
荒川:知り合ったのはずっと前ですね。岩松了さんの舞台を木村さんが観に来ていて、その後、数人で一緒に食事に行きました。
木村:そのときのこと、すごくよく覚えているんですけど、1軒目から、次のお店に行くまでの合間に、良々が屋台でうどんを食べたんですよ! わたしそれにすごいビックリして。あれだけ食べたのに何で屋台で……って(笑)!
荒川:実は僕、気を使って食べていなかったんですよ。
Q:初対面の印象は?
荒川:フレンドリーな方だと思いました。下の名前でいきなり呼び捨てでしたから。
木村:悪い印象ではなかったですね。同じぐらいの年だと思ってたんですよね、良々のことを。
荒川:年上なんですけどね(笑)。
木村:そうなんですよね! その前にも良々の出ている舞台を観ていたんですよ。だから何となく知っている人みたいな感じになっていたので、良々~っ! なんて言ってしまったんでしょうね。そのときのことは、全然覚えてないんですけど(笑)。
荒川:ひどいですね(笑)。
Q:今回、実際に共演されていかがでしたか?
木村:頼もしかったですよ。男らしい方だと思いました。昭和な感じがしますよね、ちょっと。

                               
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■主役ではなくたまたま出番が多かっただけ
Q:荒川さんは商業映画では初めての主演映画でしたが、いかがでしたか?
荒川:監督のファンでもあるので、僕が出ていなくても観ていたと思います。主役です! っていう気持ちはなく演じていました。「これはおれの映画でしょ~!」みたいなのは全然思ってないので(笑)。たまたま出番が多かっただけ……ぐらいに思っています。
Q:撮影現場は映画のようにのんびりとした感じだったのですか?
荒川:僕と岡田義徳さんは比較的黙っていて、だからといって気まずいのではなく、フラットな状態で居心地が良かったです。木村さんはずっとしゃべっていて……(笑)。僕らがあいづちを打つという……(笑)。
木村:岡田さんはすごく静かな方なんですよ。わたし嫌われてたんですかね(笑)。そういえば控え室がみんな一緒だったんですけど、衣装さんが20歳ぐらいの男の子で、彼のあんまりうまくいってない恋愛話を、みんなでずーっと聞いていました。良々とほかの人はみんな女性だったので、「それでそれで?」なんて聞いていて。打ち上げのときに「あれどうした?」って聞いたら、「フラれました……」って(笑)。お姉さんたちがみんなで「やめた方がいいよ~」とか言っていました(笑)。
荒川:僕らはそれを聞いているだけでしたけど(笑)。
Q:荒川さんが演じられたキャラクターの照男と、ご自身との共通点はありますか?
荒川:特に共通しているところはないんですよ。照男は植木屋で働いているんですけど、特に植木屋が好きなわけでもないんです。自分も役者になろうと思って東京に出てきたわけではなくて、今たまたまこういう仕事をしていて、何となく好きでやっているってとこくらいかなあ……。
Q:木村さんは、あかりを演じられていかがでしたか?
木村:ティッシュのシーンが大変だったんですよ! ティッシュ箱を50箱くらい空けました! ちょっと大げさかもしれませんけど(笑)。ティッシュ箱を開ける芝居なんですけど、すごく必死にやっていて、最後だけ指が動かなくなったんですよ。監督がもう1回と言うので、前にあるコンビニでティッシュ箱買ってきました。最後、「監督、指が動きません……!」みたいな。指がけいれんしていましたね(笑)。

■今後の出会いに期待?
Q:木村さん演じる“あかり”が、恋をしてきれいになっていくのが印象的でしたが、恋の効力ってあると思いますか?
荒川:恋をしたら、周りが見えなくなって、その人に突っ走っちゃうみたいなのが、10代のころはありましたけどね。僕はもう34歳なので(笑)。もしかしたらこれからすごい出会いがあるかもしれませんし、分からないですけどね。
木村:恋をして、あかりが変わっていく部分で大変だったのは、彼女は対人恐怖症だったり、人の目を気にして緊張して失敗してしまったりする人だということです。監督がいつも言っていたのは、恋に落ちたことでいきなり変わらないでくれ、ということでした。そのさじ加減がとても難しかったです。
荒川:はしゃがないで、ってよく監督が言っていましたよね。監督は、はしゃぐような映画が嫌いらしくて、「なるべくはしゃがないで」と言っていました。
Q:これから作品をご覧になる方々には、どんな風に楽しんでもらいたいですか?
木村:人ってみんな、違っていていいもので、これがいいからと右へ習えをする必要はないと思うんです。一人一人個性は違って大丈夫っていう世の中に、もっともっとなっていけばいいなと。そうすれば、こうしなきゃって自分の力以上に頑張らなくてもよくなるんじゃないかと思います。リラックスしたときに人の良さって出ると思うので。

                               
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とどまるところを知らない木村のマシンガントークに、ちょこちょこと突っ込みを入れる荒川。シニカルな暴言を吐きまくる主人公と不器用で何も話さないヒロインからは、想像もつかないほど、役柄とは正反対な2人の掛け合いはまるで漫才さながら。また「今日のインタビューは、もう木村さんにお任せしますから(笑)」と笑う荒川と、文字通り元気いっぱいの木村のマイペースな雰囲気が印象的なインタビューだった。



檀れい
『母べえ』
吉永小百合さんと共演できて幸せでした

                               
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取材・文:南樹里 写真:田中紀子
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
名匠・山田洋次の手掛けた時代劇三部作の最終章『武士の一分(いちぶん)』では、映画初出演ながら木村拓哉ふんする武士の妻・加世を粛々と演じて多数の映画賞を受賞した檀れい。家族の物語『母べえ』では、控え目ではあるが、兄である父べえのいなくなった野上家を支える妹役、久子を好演している。映画出演3作目にして、2度目の山田組を経験した檀に話を聞いた。

■一流の現場を経験して
Q:劇団は宝塚、映画は山田組。一流の現場を経験されてのお気持ちは?
宝塚にしても、山田組にしても「良いものを作りたい」「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちが良い現場を築くのだと思います。そして、それが“一流”につながるのだと思います。どんなに厳しい状況であっても、「良いものを作りたい!」との高い意識に囲まれると、自分も「より頑張らなくてはいけない!」という気持ちになります。だから宝塚にも、山田監督の山田組にも、感謝の気持ちでいっぱいです。
Q:撮影中、印象に残ったことは何ですか?
『母べえ』の時代設定は、ちょうど“モボモガの時代”(モダンボーイ、モダンガールの略)。モダンガールを演じるために、まず、髪の毛をバッサリと短く切りました。実は、撮影に入ってキャラクターが少し変わったんです。というのは、現場で演じてみたときのバランスと役の生かし方を考えて、モダンガールを強く意識するのではなく、シンプルにした方が良いということになったんです。それで、当初の予定とは違うんですが、次の日からはメークなしで演じることになりました。

                               
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■大事に演じたラブシーン
Q:どのようにして役作りされたのですか?
久子の役は、まずは野上家における久子のあり方から作りました。久子は、野上家においては当たり前のようにいる存在じゃないとダメかなと思ったからです。ですから、近所のお姉さんでもなく、たまに来るような遠い親戚の人でもなく。足しげく通い、自由に出入りできる親戚のお姉ちゃん。ちゃぶ台に向かってご飯を食べていてもおかしくない、そういう自然な存在になるように内面的な役作りをしていきました。
Q:久子さんが、浅野忠信さんふんする山ちゃんに告白するシーンが印象的でした。監督から何か指示などありましたか?
すごく印象的だったのは、本読みの段階から「山ちゃんとの月夜のシーンは“ラブシーン”なんだよ」って山田監督に言われたことです。ラブシーンといっても、抱き合ったりするシーンではないんです。けれども、若い男女のラブシーンなので「大事に演じたいな」と思いました。それに、久子自身にとっても大事であり、久子のあり方にとっては肝になるシーンでしたから、余計大切に演じました。久子を演じていくうえで本当に大事なシーンでした。
Q:久子さんが山ちゃんに惹(ひ)かれた理由はどう考えましたか。ひと目ぼれ、それとも母べえに対する献身的な姿でしょうか?
ひと目ぼれではなかったと思います。昭和のあの時代、あのような状況の中で、父べえがいなくなり、そして周りからどんどん男手がいなくなってゆく……。一家を支えていかなければならない母べえはとても大変だったと思うんです。その中で久子も、いろいろなことを助けていたと思うんです。でも、やはり男性の存在を必要としていました。そこで現れた山ちゃんは、本当にありがたい存在だったと思います。山ちゃんの人柄の素晴らしさ。自分たちが本当に苦しいときに頼りになる人の存在って大きいと思うんですね。そういうところから、どんどん山ちゃんに好意を抱いていったのだと思います。

■吉永小百合と共演した感想
Q:日本映画界を代表する女優・吉永小百合さんとの共演は緊張されたのでは? 現場で学ばれたことなどを教えてください。
吉永さんと一緒にお仕事ができるのは、わたしにとって刺激的な経験でした。緊張したといっても、それはとてもいい緊張感でした。本当に貴重な体験をさせていただいたと思います。吉永さんは、お仕事を一つ一つ丁寧になさる方なので、それをはたで見ていられることは、幸せなことでした。映画の中で生まれて、映画の中で生きているような人。そのような方が、丁寧に演じていく姿は、とても新鮮に感じました。
Q:精神的につらいときにモチベーションを保つ方法はありますか? 美容法や健康法についてもうかがいたいのですが。
モチベーションについては、特にこれ、という方法はないですね。ケース・バイ・ケースです。美容や健康についてですけれど、仕事中のわたしはすごく集中しますし、役に入り込んでしまうタイプなんです。ですから、オフのときにどれだけ自分をゆるめられるかを一番大事にしています。精神的に不安定ですと良い演技ができなくなりますし、お肌の状態もどんどん悪くなってしまうので気を付けています。撮影中は特に精神面の安定が大切になります。ですから、なるべく早く家に帰るように心がけています。

                               
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■今後の女優業について
Q:女優という仕事の魅力を、どのように感じていますか?
違う人間の人生を一瞬だけでも演じられる、体験できることに楽しさを感じます。普通では体験できないことが、体験できることがわたしにとってはとても魅力的に思えるんです。それが女優として面白いところです。もちろん精神的につらいこともあります。
Q:今後のキャリアについて。また、今後演じてみたい役柄はありますか?
女優として、映画も続けていきたいと思っています楽しいキュートな役もやってみたいんです(笑)。例えば「奥さまは魔女」のサマンサのような役柄をやってみたいと思っています。
Q:最後に、ファンの方や映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
この映画には皆さんの知らない昔の日本の姿や、戦場ではない場所で戦っていた人々の姿が描き出されていて、違った形の戦争映画に仕上がっていると思います。皆さんの心のままにメッセージを受け取ってもらえたらうれしいです。

かれんな“和製ヴィヴィアン・リー”のようであり、正統派の映画女優という雰囲気を持っている壇。質問の一つ一つに優雅、かつ丁寧に述べる姿に「お嫁さんにしたい」とたたえられる魅力のゆえんが表れていた。メークなしの美しい素顔を見られる久子役で、より多くの男性陣を魅了することだろう。特に山ちゃんとの月夜のラブシーンは、いじらしさにキュンとするので必見だ。



宮崎あおい
『陰日向に咲く』
生きていること、起こることすべてに意味がある

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:秋山泰彦
劇団ひとりが書いたベストセラー処女小説を映画化した映画『陰日向に咲く』。どこか日の当たらない9人の人間たちが織り成す笑いと涙の感動ストーリーで、豪華キャストが顔をそろえる中、映画出演が続く宮崎あおいもそのアンサンブル・ドラマに参加した。一人二役に挑戦した上に、漫才まで披露してみせた宮崎。「映画を観て、素直に良かったと思えた」と語る彼女に、映画のこと、女優という仕事のことなどさまざまな話を聞いた。

■劇団ひとりさんはすごい!
Q:劇団ひとりさんの原作は、撮影に入る前に読みましたか?
映画化されると知る前から読んでいました。ひとりさんすごいって思いました(笑)。登場人物たちの微妙な絡み具合とか、この人たちがこんなところでつながってくるのかとか、頭の中にあんなストーリーを持っていらっしゃる方だったんだって知って素直に驚きました。
Q:物語は群像劇のスタイルでした。演じていてやりがいを感じましたか?
はい。映像になったときにどんな風に原作の世界が出るんだろうって期待もしていましたし、台本がとてもすてきな内容だったので撮影現場での不安もありませんでした。とにかく完成するのが楽しみでしたね。
Q:完成した映画をご覧になったときはいかがでしたか?
試写室を出たときにあんなに笑顔だったのは、初めてですね。たいてい観賞直後は自分の中で整理がつかないので、いつもは関係者の方々とも話さずにこっそり帰るんですけど(笑)、今回はスタッフの人たちと立ち話をしてしまうくらい、素直に良かったと思いました。その気持ちにまったくうそがなかったので、すごくいい作品にかかわれたと思っています。

                               
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■人を笑わせることって大変
Q:今回の役は一人二役でしたが、演じるのは大変でしたか?
親子の設定だったので完全に別人というわけではなく、似ている部分もあっていいとのことだったので、何となく安心はしていました。母親役の鳴子は鳥取弁なんですが、これがとてもかわいいくて(笑)、鳥取弁に助けられました。
Q:母親の鳴子と娘の寿子、どちらが演じやすかったですか?
鳴子です。演じていてとても面白かったんです。寿子は説明的なセリフが多かったんですけど、鳴子は表情もころころ変わって、本当に伊藤淳史君が演じる雷太に一筋で、感情も直球じゃないですか。寿子は岡田准一君演じるシンヤの目を見て話せなかったり、男の子と話すのは苦手だったりという部分もあったので、いろいろ気を付けなければいけない点も多かったんです。また、寿子とシンヤはたんたんとした感じだったので、その分、鳴子が楽しかったです。
Q:鳴子と雷太の漫才のシーンがありました。漫才にトライしてみた感想は?
楽しかったので、もっとやりたかったです。人を笑わせることがこんなに大変だったなんて、自分が舞台の上に立って初めて知ったんです。今までお笑いを見て当たり前のように笑っていましたけど、裏側には緻密(ちみつ)な作戦があって笑いが生まれていると思うと、おちおち笑ってもいられないみたいな(笑)。真剣に観なきゃって思うぐらい、お笑いってまじめに取り組まないとできない仕事なんだなって思いました。自分でやってみて、大変さが分かりました(笑)。
Q:普段経験しないようなことを演技でやると、女優としての財産にもなりますか?
はい。ただ毎日生きているだけで、朝起きてご飯食べて……それだけで財産になっていくような気がしますし、絶対に後で演技に生きてくると思います。つらいことも楽しいことも全部、経験して損なことは1つもないお仕事だと思うので、とても幸せなことですよね。

■わたしは究極のポジティブ!
Q:伊藤淳史さんと岡田准一さん、それぞれ共演されてみた感想はいかがでしたか?
伊藤君とはこれまでに何回か一緒に仕事をしていて、気心が知れているような関係ですね。近い存在の俳優さんなので、安心して漫才をすることができました。かわいらしい方です(笑)。岡田君は初めてだったんですが、すごくいい方だといううわさで聞いていて(笑)、今回ご一緒する数か月も前から気になる存在の俳優さんだったんです。岡田君のインタビューの記事が出ると、読んでいました(笑)。すてきな方だなぁって思っていたところに、今回の映画のお話をいただいたんです。改めて学ぶことも多かったですし、わたしの気になっていたカンは当たっていたと思いました(笑)。
Q:まさに劇中の“縁結び”のようなエピソードですが、偶然や運命は信じますか?
わたしはすべてが必然だと思っているんです。わたしが今ここにいることも必然で、1年後にこの仕事をしていなかったとしても、それは必然だと思うし、すべてのことに理由があってそうなっているんだと思うんです。もともと、すごくポジティブな人間なんです。悪い方向にはあまり考えないし、もちろん考えて悲しくなったり苦しくなったりすることもありますけど、すべてのことが後で生きてくると考えるタイプです。客観的に自分を見つめようとする、究極のポジティブなんです!
Q:“大切なものは失って気付いてからでは遅い”というテーマもあるような気がしますが、いかがですか?
そうですね。自分が今生きていること、起こることすべてにすごく意味があるとわたしは思っていますが、世の中にはきっとそう思えない人たちもたくさんいると思うんです。これだけたくさんの人間がいる中で、自分はほかの誰にも影響を与えていないのではないかとか、自分なんかいなくてもいいんじゃないかって思っちゃう人もいると思うんです。でも、そういう人たちも絶対に誰かとつながっていて、いろんな出会いをしてきていると思います。映画を観て、そういうことを感じました。また、ケツメイシさんの音楽が流れてきたときに、映画のテーマを音楽で届けてくれたような気がして、とても幸せな気分になりました。
Q:そのような考え方をされるようになった、きっかけのような体験を過去にされたのですか?
子どものころから何となくこの世界に身を置いていて、それこそエキストラのお仕事やオーディションを何回も受けるじゃないですか。そういうときにわたしの顔を覚えてくださった方がいて、そこからお仕事につながることって実際にあったんです。このお仕事をしていると人との出会いやつながりをとても感じます。『陰日向に咲く』はそういう出会いやつながりについて考えさせられる作品でもあるので、ぜひご覧になってそういうことも感じていただけたら幸せです。

                               
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笑顔を絶やさずにさまざまな話をしてくれた宮崎。本作に出演したことを心から喜び、完成した作品へ惜しみない賛辞を贈れたからこそ彼女の本音トークが聞けたのだと思う。一人二役のため、1つの作品で彼女の違うキャラクターも楽しめる『陰日向に咲く』。本人も語る「笑顔で劇場を後にできる」ハートフルな群像劇で、2008年の映画ライフを始めることをお薦めしたい。








小池徹平
『KIDS』
人への思いやりや温かい気持ちを伝えたい

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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人気作家、乙一の短編小説「傷 -KIZ/KIDS-」を、映画化した『KIDS』。本作の主人公で、人の傷を自分の体に移すことができる特殊な能力を持つ少年“アサト”を演じるのは、映画、ドラマ、そして音楽と多方面で活躍を続ける小池徹平。持ち前のさわやかな笑顔を封印して、心に深い傷を持ちながらピュアに生きる少年を見事に演じた彼に、話を聞いた。

■色で言えば“白”というイメージ
Q:原作を読まれた感想はいかがでしたか?
この作品にかかわるということがわかってから、“アサト”という人物を中心に読ませていただきました。アサトとタケルの設定が小学生で、シホっていうお姉さんがその街にいるっていう、ちょっと不釣合いな3人のお話だったので、僕は小学生でもないし、「アレ?」って感じました(笑)。映画では、年齢を上げてっていう話だったので、小学生の話では描けなかった2人の友情やシホとの恋愛を、小説よりも映画ではうまく描けるのではないかと思いました。
Q:とても短い短編小説でしたが、どのように役作りをされていったのですか?
小説と映画のアサトでは多少違うところがあると思います。僕が自分で考えたアサトというのは、昔、母親にしてしまったあることが心の傷として残っているんですけど、そういうのをまったく表に出さず、はたから見たらすごく優しい人間なんじゃないかと思います。色で言えば白、みたいなイメージに見えるように演じさせていただきました。
Q:特殊メークがすごかったですが、傷だらけの顔をご覧になったときはいかがでしたか?
親は見ていられないだろうと思いましたね(笑)。でも皆さんには、作品の中に入り込んでもらいたいと思います。
Q:小池さんはピュアなイメージがありますが、ご自身のことを純粋だと思いますか?
そうではないと思います(笑)。腹黒いこともしょっちゅう考えますよ(笑)。
Q:アサトのピュアさとご自身がシンクロする部分はありますか?
アサトに対して共感できるところはあまりないんですよね。でも後半にアサトがタケオとの出会いで成長していく過程で、友だちを大切にするというか、他人を大切に思う気持ちには、すごく共感できると思いました。実生活でも友だちが大好きですし、仲もいいのでそういう気持ちはすごくありますね。
Q:演じていく上で行き詰まったりはしませんでしたか?
こういうシーンをどうしようかなとか、後半に向かってタケオとの掛け合いで盛り上げていくのはどうしようかなとか、そういうのはいろいろ考えました。でも、あ~どうしよう行き詰まった! っていうのはなかったですね。
Q:今回一番力を入れたシーンはどこですか?
ラストシーンもそうなんですけど、久しぶりに会う母親との再会のシーンは、大事に、楽しく演じました。
Q:あのシーンでは、どのように緊張感を高めたのですか?
本当に現場の空気そのものが緊張に包まれていたので、自然と緊張感が出てきました。母親役の斉藤由貴さんとは1枚のガラス越しだったんですけど、すごい緊張感があってお話できるような空気ではなかったというか……。そういう意味ではカメラが回っていないときから、緊張感がありましたね。
Q:今作では笑顔を封印されていましたが、ふと笑ったときに純粋さがあふれている、あの笑顔は、どうやって作ったのですか?
作るってほどのものじゃないですよ(笑)。もう普通に笑っているだけです(笑)。

                               
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■玉木宏はかわいらしくてズルい人!
Q:ロケでの思い出はありますか?
撮影した場所が埼玉の本庄という場所だったんですけど、そこは、夏になるとよく最高気温を出す熊谷の近くなんです。真夏だったので猛暑の中での撮影で、公園なので日かげもそんなにないですし、ブランコとか触るとジュ~ッて、手が焼けてるんじゃないかってぐらい熱かったです(笑)。だからアイスの差し入れをいただくと、天国だあ~! ってほど、すごく夏を感じた撮影だったなというのは覚えています(笑)。本番前は、ずーっと汗をかいていました。
Q:玉木さんとの共演はいかがでしたか?
本当に面白い方ですよ。年も離れているので、僕にとってはすごくいいお兄さんでしたし、頼りがいのある方でした。お芝居もすごく集中力があって、役者としても尊敬できるようなカッコいい方でした。
Q:待ち時間は、どのように過ごされていましたか?
栗山千明さんもいらっしゃったんですけど、僕と栗山さんは漫画が好きで、漫画の話をしているところに、玉木さんが無理やり入ってくるみたいな(笑)。絶対知らない漫画の話でも、無理やり入ってくるのがかわいらしくてズルいな~と思いました(笑)。そういう笑顔の絶えない楽しい現場でした。
Q:ドラマの現場と映画の現場に違いはありますか?
映画はあっという間に終わってしまうイメージがありますけど、演じている間は世界観に引き込まれているというか……、濃い感じがしますね。ただ、切り替えは早い方だと思います。よく、役柄を引きずる方ですか? とか聞かれるんですが、そんなに引きずらないですね。
Q:お忙しいと思いますが、オフの日は何をされているんですか?
友だちとご飯食べに行くこともありますけど、家が好きなので、だいたい家にいます。暗いですね(笑)。僕、ゲームとか漫画とかすごい好きなんで。PSPとか常に持ち歩いていますよ(笑)。
Q:現場では、リラックスしている方ですか?
わりかしリラックスしていますね。そしてわりかし、ゲームをやっていましたね(笑)。

■6年目連続でクリスマスを一緒に過ごした相手
Q:小池さんは“WaT”の活動などから男の子同士のイメージが強いのですが、男同士の友情についてはどう思われますか?
僕も普段から、相方のウエンツだったり、友だちだったり、男同士でしょっちゅう遊びに行っていますね(笑)。1人でご飯が食べられないんで(笑)。寂しがり屋なんですよ(笑)。
Q:クリスマスはどのように過ごされたんですか?
ずっと相方といました(笑)! 夜中の12時くらいまでスタジオに入って、ギターの練習をしていました。24、25日はずっと歌番組の収録があったので、一緒でした(笑)。ちなみに相方とクリスマスを過ごすのは6年目です。東京に出てきてからは、パーフェクトです(笑)。
Q:ちなみにウエンツさんはもう『KIDS』をご覧になられたんですか?
多分観てないよ、って言うんですけどね、多分観てるんですよ(笑)。
Q:本作を通して伝えたいことは?
人に対しての思いやりっていうのがテーマになっています。1人では生きていけない気持ち、優しさの連鎖は、身近にもよくあることなんじゃないかな。周りの人に対しても、改めて感謝の気持ちや温かい気持ちが、孤独な青年“アサト”を通して、そして映画を通して皆さんに伝わればいいと思います。

                               
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質問に対して丁寧に答える小池は、“まじめな好青年”という印象を受けた。「僕は、器用じゃないので……」と話した彼だが、彼の几帳面な性格だからこそ、ドラマ、映画、そして音楽と幅広い活動をしていながらも、決して散漫にならず、丁寧な仕事をしていけるのだろう。心に深い傷を持つ、孤独な少年アサトを見事に演じ切った本作での演技は、小池にとって演技力の証明になるはずだ。2008年も、小池のさらなる飛躍に期待していきたい
快乐时大笑,难过时痛哭

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 楼主| 发表于 2008-4-6 02:11 | 显示全部楼层
松山ケンイチ
『L change the WorLd』
Lの恥ずかしい裏まで全部見せてしまった……Lごめん

                               
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取材・文:南樹里 写真:秋山泰彦
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大人気コミックを基に実写で映画化し“デスノート現象”を巻き起こした映画『デスノート』シリーズ。主人公・夜神月(ライト)を窮地(きゅうち)に追い込んだ天才探偵L(エル)を原作さながらに見事に演じ切ったのは若手演技派俳優の松山ケンイチだ。原作ファンからも絶大な支持を得た結果として誕生したともいえる、スピンオフ・ムービー『L change the WorLd』主演の松山が、L最期の23日間を演じた思いの丈を語った。

■外に出ることで生まれた新しいL
Q:前2作『DEATH NOTE デスノート 前編』、『DEATH NOTE デスノート the Last name』を超えるスケールの作品になっていましたね。
はい、すごくエンターテインメントになったと思います。前2作はサスペンスでしたし、室内で捜査していたLが『L change the WorLd』では外に出て行きますから。今回は自分の演じたLが中心になるので、変化球だけでは済まなかったです。自分なりに理解してきたLらしさから、新しい面をどうみせていくか考えつつ演じました。
Q:Lが外に出ていくことで異文化コミュニケーション風なコミカルさも生まれましたね。
脚本を読んだときから、エンターテインメントにするならば、やっぱり笑えないとつまらないと思っていました。それは僕が普段映画を観ていても感じていることなんです。Lというキャラクターは、どちらにでも振ることができるので、そういう部分はちゃんと表現していきたいと思いました。
Q:同じ役柄を長いスパンで演じるのはキャリアの中でも初めてですよね。再演することで、役をより掘り下げることはできましたか?
ある意味、掘り下げられたと思います。ただ、本作では、Lの見せている部分がこれまでと違うので、もう1回初めから作り直さなければいけない感じでもありました。撮影の始まる2か月前から中田(秀夫)監督とプロデューサーと3人で話し合いをしまして、その過程で役作りをさせてもらいました。
Q:Lonely(孤独)なLがLove(愛)に触れ、Lovely(愛らしい)な姿も見せますね。
ラブリーですか(照笑)。『L change the WorLd』は『DEATH NOTE デスノート the Last name』で夜神総一郎にお礼をいう場面が到着点なんです。Lは前2作や原作では、していないことが多かったんです。言葉にしても、人とのコミュニケーションという感覚すら持っていなくて言いっ放しでした。でも逆に言うと本心を隠したいのかな、とも思っていました。お菓子やトリッキーなしぐさをするのはカモフラージュかと。変わっていた部分を元に戻すように、人が人として当然しているようなことをするようになっていくんです。
Q:まさしく“誰も見たことのないLの姿”でした。
そうですね、人間としての成長も見えていたと思います。言葉や表情に気持ちが出てくるタイプではないのでリアクションも少ない。相変わらず“変わり者”であることに変わりはないですけど(笑)。それまで完全武装していたLが真希ちゃんやBOYといった子どもたちに翻弄(ほんろう)されることで、ポロッと……感情や人間性といった彼の本質を見せるんです。

                               
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■Lの裏まで全部見せる!
Q:本作でもアイデアを出されましたか?
ちょいちょいあります。けれど脚本の中でLらしくないジタバタする部分が出ていましたから、新たに大きなことはないです。シーンごとの決められた動きの中で、少し遊んでいたぐらいです。僕としては役へのこだわりとして、まだ、あせっている様子を顔に出したくない、と思っていました。例えば、真希ちゃんがLの元に来て「この注射器は何なの?」って尋ねる場面。あの時点でLには追っ手が迫って来ていることがわかっているんです。だから逃げるとき、車にコーヒーを持っていくか、いかないか、っていう動きをしているんです。短時間で描かれるので観ても、そこまでわかるのか!? っていうマニアックな部分ではあります。
Q:3作演じてきたL役とも、ついにお別れです。松山さんが彼に対して投げかけたい言葉は何ですか?
「最後に、こんな恥ずかしい姿をさらけ出してごめんなさい」って言いたいです。Lとしてはカッコイイままでいたかったと思うんです。例えば、猫のように死ぬ瞬間は誰にも見られずヒッソリと、って感じに。でも今回は彼の裏を全部見せてしまっている感じがします。完成作を観て、普通なら見せないような姿を見せてしまっていることを、僕も恥ずかしいなと思ったぐらいです。
Q:「多くを与えてくれたL役に恩返しをしたい!」とおっしゃっていましたが、どうでしょう?
Lでできることをすべてやった! と思っています。前2作のときとは違うLの姿が描かれます。L自身が自分をどう救えるか? 自分を救えない人間は世界を救えない。自分を救うことで、世界にも希望が持てるようになるのだと思います。何より希望を持つこと。それが一番大事なことだと思います。

■松山ケンイチがメイドカフェで……
Q:本作の撮影が行われたメイドカフェへプライベートで行かれたそうですが、いかがでしたか? 松山さんだ! とメイドさんに気付かれたのでは?
まったく気付かれていません。友人が東京に遊びに来て「行ってみたい」と言われたので行ってみました。撮影時は「ニャーニャー」言う出し物をやっていたので、普段もやっているのかと思っていたのですが、何もやっていなくて普通の喫茶店でした(笑)。注文したのはオムライスなんですけど、プラス500円でケチャップを使って文字を書いてくれるみたいだったんで、「“好き”って書いて」って言ったら、友人に「ふざけんな!」と諭されまして(苦笑)。結果、“熱いにゃー”って書いてもらいました(笑)。
Q:松山さんにとってお兄さん的存在でもあり、飲み友だちでもある、本作の佐藤貴博プロデューサーに“佐藤プロデューサーが知る松山ケンイチ”を教えていただきました。「酔っ払って、女子に説教をたれるのは、やめた方がいいよ」とおっしゃっていました。
後2年ぐらいたってから、女子と話しをした方がいいですね(笑)。
Q:Lのビジュアル・プロジェクト(=写真集)「L file No.15」の企画で、松山さんがフォトグラファーの蜷川実花さんに声を掛けたことについて、佐藤プロデューサーが「松山くん、素晴らしい!」とおっしゃっていました。
僕も一番いい仕事をしたなあ~と思いますね。あとは、佐藤プロデューサーが『人のセックスを笑うな』の試写会に来てくださったときに、「大ファン」だという永作博美さんを紹介できたことです。恩返しできました!

                               
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瞳をキラキラさせて、快弁をふるってくれた松山。Lの裏側を見せた、とうなだれた松山は自身も本インタビューで裏側を垣間見せてくれたようだ。そういった行いは非常に勇気がいるものだと思うが、一回り大きく成長した証なのかもしれない。ますます目の離せない存在である。いかに愛着のある役柄なのかを思い知らされると同時に、その情熱はきっちりとスクリーンに焼きついていると確信した。Lの最期の姿をぜひ劇場で見届けてほしい!





木村カエラ
『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』
殻に閉じこもっていてはもったいない! いろんな人と触れ合って

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:田中紀子
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奇想天外なおもちゃ屋を舞台にしたファンタジックな映画『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』。その日本版テーマ・ソングに、若者を中心に絶大な人気を誇っている木村カエラがチャレンジした。楽曲提供とプロデュースを手掛けた電気グルーヴの石野卓球との初のコラボレーションも話題で、彼女自身もテクノは初。映画のテーマにぴったりフィットした新曲「Jasper」にまつわる制作エピソードなど、さまざまな話を聞いた。

■初挑戦したテクノは難しいけど面白い!
Q:完成した映画をご覧になっていかがでしたか?
ファンタジーが大好きなので、色使いだとか世界観がとてもかわいいと思いました。わかりやすい内容ではあるんですけど、普通の映画とは感動するポイントが違うような気もしましたね。ナタリー・ポートマン演じるモリーが長い時間笑うシーンがあるんですけど、そこにグッときちゃいまして(笑)。わたしが今まで観てきた映画では、登場人物が笑顔になっているときに感動した体験がなかったので(笑)。そういう意味でもそのシーンは、この映画のすてきなポイント。笑顔っていいな! って単純に思えるような、そんな感想を持ちましたね。
Q:音楽の世界で活躍している歌手として、作曲家を目指すモリーに共感する部分はありましたか?
そうですね。わたし自身もモリーに共感する部分がありましたし、同じ女性じゃなくて男性でも「自分はこの先どうすればいいの?」とか、自分自身がわからなくなって迷ってしまうことってすごくたくさんあると思うので、皆さんも共感するんじゃないでしょうか。
Q:テーマ・ソングになっている「Jasper」は、初のテクノですね。トライした感想はいかがですか?
意外と歌うのが難しいと思いました(笑)。言葉が繰り返しになっているテクノは、テンションが合ってさえいれば歌えると思っていたんですけど、曲に合うテンションを探すのが難しかったんです(笑)。低すぎても声が合わないし、高すぎても合わない。「Jasper」の雰囲気だったり石野卓球さんのテンションだったりを探すのが、とても重要なんだと思いました。そういう意味でも初挑戦は面白かったですね。
Q:映画のテーマ・ソングに向けての曲作りは、普段の作業とは違うものなのでしょうか?
はい。映画のテーマに沿ったものを書くものだと思うので、1から詞を書こうとすると、まずテーマを決めてどんな内容を書くかを考えるという、違う労力が必要だと思うんです。詞を書くときにテーマさえ決まってしまえば、後はそれに合う言葉を探していけばいいので、映画のテーマ・ソングの場合は、映画を観れば明確にわかるので、全然違いますね。

                               
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■聴いたら元気になれる曲
Q:「Jasper」はどんな方に聴いてもらいたいですか?
子どもたちが訳もわからず口ずさんでくれたらいいなって、まず思うんですよ(笑)。“脱げないストリッパー”のあたりとか(笑)。もちろんたくさんの人たちにいっぱい聴いてほしいって思います。聴いたら元気になれる曲がいいなって卓球さんと一緒に作ったので、やっぱり元気になりたい人に聞いてもらえればうれしいです。
Q:映画のイメージにもピッタリな楽曲ですが、タイトルには何か意味が込められているそうですね?
「Just like this!」や「Just like that!」がたくさん出てくるので、“Just”に掛かった言葉がないかなって探していたときに、たまたま“Jasper”という言葉を見つけて、これが宝石の名前だったんです。鉱石なんですけど、磨かないと宝石にならない石らしくて、なんだかこの映画にピッタリだなって思ったのが、最初のきっかけですね。人それぞれ、すてきな部分もダメな部分もある中で、自分のことって人のことよりもわからないものなんじゃないかと思うんです。自分はどんな人間であるべきか、自分はどうするべきかっていうのは、生活していく中で内面を磨いていって、すてきなものに変わったりダメなものに変わったり、そういう風に人は生活しているものなんじゃないかって思っているんです。もしそうであるなら、この磨かないと光らない宝石の名前が、人の内面に関してはピッタリな感じに思えて、それでタイトルに決定しました。
Q:歌詞も独特な語感が心地良いですが、どんな思いを込められたのでしょうか?
パッと聴いたら「この歌詞は何?」って思われるかもしれないけど、言葉遊びも含めて、子どもには何もまだ意味がわからず口ずさめるような歌詞で、大人が聴いたらどういう意味なんだろうって思われる歌詞にしたくて、こんな歌詞を書いたんです。夢見ることをまず忘れちゃいけない。でも、寝ているときに見る夢は違う意味での夢だから、ベットで寝てばかりいないでってメッセージがあります。あとは映画でもありましたけど、モリーが自信を失くしたり、マゴリアムおじさんが引退することを知ったり、おもちゃたちが色を失って動かなくなるとか、わたしの中に印象に残っているシーンを、 “脱げないストリッパー”だったり“不機嫌なピエロ”だったり、あり得ないおもちゃのような存在に例えて、行き詰まった人々の心境を重ねてみたんです。

■思い出させてくれるものがたくさんある映画!
Q:おもちゃに関する思い出などはありますか?
もう、めちゃめちゃ大好きです! 小さなころから持っているおもちゃを今も持っているんです。それにわたし、収集癖があるんですよ(笑)。やたらとおもちゃを集めてしまうのが、つい最近まで続いていたんです。食玩とか集めて全種類そろえるものってあるじゃないですか。フィギュアとか大好きで、今も好きなんですけど(笑)、この歳になって集め続けていると、家がおもちゃだらけになってしまうのでこりゃダメだと思って、最近はスノードームだけを集めているんですけど(笑)。スノードームなら飾ってもおしゃれだし、だから今はそれだけにしているんです(笑)。
Q:もし、本当に魔法を使えたらどんなことをしてみたいですか?
まず男の子になってみたいですね。男の子になって女の子ではできないことをしてみたいかな(笑)。何ができるのかはわからないですけど考え方なども違うし、今の年齢になって思いますけどやっぱり女性とは違う気分のときもあるんじゃないかって、そう思ったりすることもあるんですよね。だから男の子になってみたいです。
Q:今回、映画を観て、歌手として学んだことなどはありますか?
この映画は自分が大好きであこがれていた世界観と似ているので、再確認をすることがいっぱいあったような気がするんですよね。歌い始めて3年近くたっていて、今まで歌詞を何曲も書いてきた中で、もっと面白い歌詞にしようという技術面を気にするようになってくるんですけど、伝えるべきことは伝えていかないとダメだなって、この映画を観て改めて思い直しました。自分らしさを持っているということもすごく大切なことなんだと思いました。先ほどナタリー・ポートマンが長い時間笑うシーンにグッときたって言いましたけど、笑っていれば大丈夫っていうこともあるってことが再確認できましたし。思い出させてくれるものがたくさんある、そんな映画だと思いました。
Q:最後に木村さんから一言メッセージをお願いします!
それぞれ人には、輝けるものだったりすてきなものだったり、自分ではわからないかも知れないけど、絶対にあると思います。自分ではわからないからって人のことばっかり気にせずに、自分のすてきなところを探してみるのも大切なことなんじゃないかな。殻に閉じこもっていてはもったいない! いろんな人と触れ合って自分の良さだったりダメなところだったりするところに、この映画を観て、「Jasper」を聴いて、気付いてほしいと思います。

                               
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『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』が完成する前から、作品のあらすじや資料映像などを観て日本版テーマ・ソングの製作をカエラ自身は快諾していたという。それだけに取材に対して強い意欲で挑み、23歳とは思えないしっかりした物の考え方や口調で回答する彼女の姿に、「Jasper」に込められた並々ならぬ熱意を感じた。「人は磨けば光る宝石を誰もが持っている」。彼女のメッセージが日本中を魅了するのは間違いない。
New Single「Jasper」は2月6日にリリース





夏帆
『東京少女』
映画の現場が大好き! 何かを学んだような気がします

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:秋山泰彦
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テレビドラマ「ケータイ刑事(デカ) 銭形零」シリーズ、映画『天然コケッコー』など活躍の場を広げつつある夏帆が主演する映画『東京少女』。明治時代と現代に生きる絶対に会えない男女が、約100年の時を超えて会話を重ねながら互いに恋に落ちていくSF要素も含んだファンタジックなラブストーリーだ。印象的なロケ地として劇中にも登場する、日比谷の老舗レストラン松本楼で行なわれたインタビューで話を聞いた。(文中の携帯電話の“携帯”は、「ケータイ刑事(デカ)」シリーズに準じて“ケータイ”と表記しています)

■ケータイ電話でのやりとりはちょっと新鮮!
Q:完成した映画をご覧になって、いかがでしたか?
脚本を読んだときや撮影現場に入っていたときは、完成したらどういう風になるのかなぁ~って思っていたので、映画を観たときに「ああ、こういう風になるんだぁ~」って思いました(笑)。
Q:好きなシーンはどこですか?
銀座でケータイ電話を通じてデートをするシーンがあるんですけど、やっぱりそこが好きですね! もちろん松本楼でのデートも好きです!
Q:佐野和真さん演じる時次郎とのケータイ電話だけの演技は大変でしたか?
佐野君が実際にケータイで相手をしてくださったので大丈夫でした。でも、やっぱり相手がいないと大変というか、相手と直接演技をすることでわかることがあるので、実際に相手がいないことは大変でした。でも、ちょっと新鮮な感じがして楽しかったです(笑)。
Q:演じられた美歩のように、空想小説や未来に関心はありますか?
わたしはあんまり詳しくないというか、今までそういう本を読んだこともなかったし……。この映画を通して、ちょっとだけ興味が出たかもしれないです(笑)。

                               
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■“自分の成すべきこと”を探している真っ最中
Q:ご自身の役に共感する部分はありましたか?
時次郎さんとケータイで話すシーンなどは、とても共感する部分が多くて、等身大のヒロインって感じでわたしと似ていると思いました。性格的にはあんまり似ていないと思いますけど(笑)。あんまり演じた役と似ている、似ていないって普段から考えたことはないんです。
Q:もし、ご自分も同じ状況になったら、美歩のように恋をしますか?
どうなんでしょうね(笑)。そのときになってみないとわからないです。
Q:相手と会えない方が、愛が育つと思えませんでしたか?
そうですね。ただ、やっぱり会えないのは大変だなぁ、つらいなぁ、痛いなぁって思いますね。わたしは演じていてそう思いました。
Q:映画に登場するセリフ「自分の成すべきこと」ですが、今の夏帆さんにとって、それは何でしょうか?
難しいですね。そういうのって今はまだわからないというか、具体的な何かに向かっていくというものもないので、まさに今はそれを探している途中という、そんな感じです。
Q:映画に登場するセリフ「努力が夢を運んでくる」ですが、夏帆さんはこのセリフについてどんな風に考えますか?
夢! 夢は身近なことではたくさんありますね。大きい夢っていうのは、まだ漠然としていて具体的に言うのは難しいんですけど、女優として今やらせていただいている作品を一生懸命にこなしていくことが大事だと思っています。映画の現場が大好きなので、これからも続けていきたいと思っています。

■演じることの楽しさと得るもの
Q:演じるお仕事はどんなところが楽しいでしょうか?
演じる役と一体化できたときなどは楽しいですし、撮影現場にいるときも楽しいです!
Q:本作ではご自身のどんなところを観てほしいですか?
わたしが演じていて感じたことなどをそのまま出したつもりなので、共感していただけたらうれしいです!
Q:本作を通して、勉強になったことはありますか?
毎回毎回いろいろな作品に挑戦していくと、いろいろ得るものがあります。今回もとても勉強になりました。感覚的に何かを学んだような気がします。
Q:最後にこれから観る人たちへメッセージをお願いします!
いろいろな方に観ていただきたいと思います。ずっと大人の方々だったり、わたしと同世代の人たちでも、友だちや好きな人だったりとか、大切な人たちとぜひ一緒に観に来ていただきたいです!

                               
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2008年4月5日公開の映画『砂時計』の撮影の合間をぬっての会見と取材にもかかわらず、疲労を見せずに笑顔で一生懸命インタビューに答えていた夏帆。16歳とは思えないプロ根性に、こちらが圧倒されてしまうほどだった。“会話だけで展開する恋愛モノ”という難しいハードルを課された彼女だったが、劇中の演技を観る限り、パーフェクトにクリアしていたように思う。そんな実力派16歳・夏帆の熱演を、ぜひその目で確かめてもらいたい。
(C) 2008「東京少女」製作委員会



成海璃子
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
実はファンタジーってすごく苦手。
でも『ライラの冒険』にはどんどん引き込まれた。

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:秋山泰彦
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2008年上半期最大の話題作との呼び声も高い映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』は、世界的ベストセラーを映画化したファンタジー。すでに世界37か国でナンバーワンヒットを記録した期待の超大作で、その日本語吹き替え版のアフレコに映画やドラマで大活躍中の若手女優・成海璃子が初挑戦した。彼女が演じたのは動物の姿をした守護精霊の“パンタライモン”で、アフレコ収録の合間に映画の魅力や声優初挑戦の感想などを語ってもらった。

■ファンタジー映画が苦手な人たちにもおすすめ
Q:完成した映画をご覧になっていかがでしたか?
もともと小説を読んでいましたので自分なりのイメージがあったんですけど、本当にあのまんまでした(笑)。映像化するのは難しいんじゃないかって思っていましたが、小説と同じ大きなスケールが感じられる世界観の映画になっていたと思います。
Q:好きなシーンは?
CGがすごいと思ったのはシロクマ同士が決闘するシーンです。そのシーンにはクマがたくさんいるんですけど、よく観ると一頭一頭全然違う動きをしていて、迫力もあるしライラの冒険って感じがしました。全体を通してライラという女の子がとってもチャーミングで魅力的に描かれていると思いました。それは小説を読んでいたときも思っていたことなんですけど、冒険ファンタジーで、あそこまでおてんばな女の子ってなかなかいないじゃないですか。すごく頼もしいし、すてきな女の子として描かれていたと思います。
Q:ファンタジー映画はお好きですか?
実はすごく苦手です。小説などを読んでいても「そういうのってどうなの?」って思っちゃう方なんです(笑)。『ライラの冒険 黄金の羅針盤』は小説を読んでいてもファンタジーだからって冷めることはなくて、どんどん引き込まれていく感じがしました。それは今回の映画も同じだったので、ファンタジー映画が苦手な人たちにもお薦めしたいです。

                               
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■声だけの演技は思っていたよりも難しかった
Q:声優は今回が初めてということですが、やってみていかがでしたか?
思っていたよりも難しかったです。演技は普段からやらせていただいていますが、すべてを声だけで表現するのは本当に難しい作業でした。役柄的にも人間ではないダイモンという、いろんな動物に変化する守護精霊の役なので、うめき声とか呼吸音とか普段の仕事で体験したことがなくて、とにかく難しかったです。自分の声が入った映像をまだ観ていないので、声優が向いているかどうかわからないんですが、こんなに自分の作品の出来上がりをどきどきしながら待ったことはありません(笑)。
Q:収録の前に何か特別な準備などしたのでしょうか?
本当に初めてだったので、何を準備していいのかわかりませんでした(笑)。何も準備せずに現場に入って、その場でいろいろお話させていただいて本番に挑みました。共演者の方々もいらっしゃいますが、実際に声を入れるときは1人でやっていたので、まだ皆さんの吹き替え版も観ていないんです。仕上がりが楽しみです。
Q:“ダイモン”と呼ばれる動物の姿をした守護精霊の“パンタライモン”をどんな気持ちで演じましたか?
男の子の役なので、語尾に女の子っぽさが残っていたら改善しなくてはいけないと思い、周りに自分の声がどう聞こえるのか意識しながら演じました。なので、時間もかかりましたけど、何とか精いっぱいやったつもりです。

■ライラとパンタライモンの関係が理想
Q:活発な主人公ライラと共演された感想はいかがでしたか?
ライラとパンタライモンの関係は観ていて面白いですよね。一心同体なわけですから、そこはこちらとしてもちゃんと表現しないといけないと思いました。パンタライモンは皮肉っぽいことも言うんですけど、実はすごくビビリで愛らしい一面もあるので、観る人に愛されるキャラクターにしたいと思いました。わたしにはライラのように何でも言い合える相手もいないし、あれほど人に自分の気持ちを伝えられるほど表現も上手くないので、あの関係性はうらやましいですね。
Q:もしパンタライモンだったら、どうライラと向き合いますか?
ライラは一緒にいると心強いタイプなので、ついて行きます! でも、パンタライモンのように言うべきところは言います。互いが自分を持ちながらもお互いを思いあってうまくやってきたいですね。ライラとパンタライモンは理想的です。
Q:もし現実になれるとしたら、どんな“ダイモン”がいいでしょうか?
わたしはあんまり優しくないので、ヘビとかがついていそうなイメージがあります(笑)。きっとうさぎとかではないんだろうなぁ(笑)。そんなに甘くない感じですかね。反発するってことではないんですが、うまくいかなそうですね。互いが互いを主張しすぎて(笑)。

                               
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■演技が好き、この仕事が好き!
Q:ドラマなどでお忙しい毎日だと思いますが、演じるお仕事はどんなところが楽しいですか?
わたしは演技することが好きなんだと思います。演技って人と人との気持ちがぶつかり合って生まれるもので、もちろんシナリオはあるんですけど、やってみるまでわからない、完ぺきじゃないところがすごく好きです。気持ち的には泣きたくなったら泣けばいいし、笑いたくなったら笑うだろうし、やってみないとわからないよねって思いながら演技をしています。そして、そのときの感情をリアルに出していきたいと思っています。答えが1つではないので、ちょっと変化があればどこまででも演技も変わっていくものなので、そこもこの仕事の面白さだと思います。
Q:キャリア的なことも含めて今後はどんな仕事をしていきたいですか?
仕事に対する欲がすごく強いので(笑)、普段からいろいろと考えています。天才を演じたら次はダメな人間を演じるとか、やってみたいことはたくさんあります。演じる役は全部自分じゃないわけですから、自分に近い役っていうのはわたしの中にはないんです。ただ、チームで作品を作っていく作業が本当に好きなんです。共演者の方々、スタッフの方々と一緒に、何か1つのことを思いを込めながら作っていく、この仕事が大好きです。
Q:最後に成海さんからこれから映画をご覧になる方に一言メッセージをお願いします!
原作が好きな方は絶対に楽しんでもらえる映画だと思います。人間1人にダイモンがついている設定もこの映画ならではですし、とってもスケールの大きな『ライラの冒険 黄金の羅針盤』の世界観を楽しんでもらえる作品だと思います。原作ファンでない方にもぜひ観てほしいと思います。

現在15歳とは思えないほどしっかりと自分の言葉で質問に答えてくれた成海は、時折あどけない表情を見せるものの、プロの女優のオーラを放っていたのが印象的だった。オリジナル版はニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーンら豪華キャストの共演も話題の的だが、日本語吹き替え版も成海をはじめ、豪華な布陣がそろっていて要注目の作品。声優に初挑戦した彼女の新しい一面が垣間見られる吹き替え版も、ぜひ期待してほしい。



佐藤隆太&宮川大輔
『ガチ☆ボーイ』
不満も言い合えるような仲になりました!

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:鈴木徹
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眠るとその日に起きたことを忘れてしまうという、高次脳機能障害という障害を抱えた青年が、学生プロレスを通して生きることの素晴らしさを再確認していく青春ストーリー『ガチ☆ボーイ』。主役の五十嵐を演じた佐藤隆太と、リングアナウンサー“チョチョチョッピ君島”を演じた宮川大輔が、本作の魅力を存分に語ってくれた。

■現場で僕たちが信じていた“熱”
Q:本編からは、皆さんの汗と涙の努力が伝わってきましたが、出来上がった作品を観ていかがでしたか?
佐藤:どの作品もそうなんですけど、自分が出ている作品はなかなか客観的に観られないんです。僕が演じた五十嵐っていう男は、高次脳機能障害で、眠るとその日の記憶をなくしてしまいます。そういった感情面での演技に加えて、もうひとつの大きな課題がプロレスでした。ですから撮影は、精神的にも体力的にもギリギリまで出し尽くした感じでした。その作品が本当に出来上がったんだという思いがあって、すごくうれしかったですし、現場で僕たちが信じていた“熱”が、スクリーンを通して刻まれていたので、あとはもうそれが皆さんに伝わってほしいという思いでいっぱいです。
宮川:最後のシーンの撮影とか、ほんまに、すごく熱かったんですよね。もうスタントとかなしに全部みんなでやっていて、この現場の熱さがそのまま伝わればいいな……と思って見てたんですよ。監督が見事に再現していたので、観ていてグッときましたね。
Q:五十嵐は、“眠ると1日のことを忘れてしまう”という高次脳機能障害を抱えた青年です。彼の1日を追うシーンはとても印象的で、涙が止まりませんでした。
佐藤:あのシーンは一番難しかったです。あの撮影をしたとき、すごく怖かったんです。今回五十嵐を演じて、実際に高次脳機能障害を抱えている皆さんに対しても、それから僕が演じた五十嵐っていう男に対しても、絶対に失礼のない演じ方をしたいと思ったんです。すべてのシーンにおいて、五十嵐が抱えている恐怖心だったり、不安感だったり、孤独感みたいなものを、常に考えていました。ですからあのシーンは、彼の日常をストレートに表現するとても大切なシーンでした。毎日、いろいろ考えながら現場に入ってはいるものの、僕がやろうと思っている表現の仕方が果たして合っているのか……という責任感やプレッシャーがありました。でも、もう自分を信じるしかないというか、あとは監督の皆さん、スタッフの皆さんを信じてやるしかない! と思って演じました。ですからあのシーンを観て、五十嵐の気持ちが伝わったのならば、ホッとするというか、すごくうれしいです。

                               
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■大輔さんから力をもらった
Q:宮川さんの実況アナウンスがかなり面白かったです! どんな工夫をされたんですか?
宮川:その場その場でなんですけど、やっぱり面白くやらなあかんとか、いろいろ言葉巧みにやらなあかん部分が実況アナウンスなんだと思うんです。でも実際は、“学生プロレス”のボキャブラリーがないので、これはどうしようかなと。でも、監督や、共演者のみんなに、アイデアをもらって、ノリで楽しくやっていました。でも自分が気に入っている部分はあんまり使われず……みたいな(笑)。
Q:佐藤さんは、宮川さんの実況の中でプロレスをされていかがでしたか?
佐藤:リング上での試合が、必ずしも大輔さんの声と一緒に撮れるわけではなかったんですが、テストのときには必ず、毎回いろんな表現で話していただきました。本番に向かうまでに、実況と自分の動きがドンピシャに合うと、すごくテンションが上がるんですよね。だからそういった意味では、周りのセコンドについてくれる皆さんにも支えられましたけど、実況の席から見守ってくれている大輔さんからも、また違った力をもらっていました。
宮川:ただね、ほんまに悲しかったのが、毎回実況をできなかたこと。毎回やりたかったんですけど音声の問題もあって、「ここちょっと黙っといてもらえますか」ってなると、口パクでやるわけですよ。それがもう……「アーーーーーーーーッ!」て(笑)! それを我慢するのに、ものすごい苦労しました。

■痛みや傷を得たときに五十嵐とリンク
Q:試合のシーンは、痛そうな技を受け続けていましたが、恐怖心はなかったですか?
佐藤:正直に言わせてもらっちゃうと、「用意スタート!」って声が掛かるのが、めちゃめちゃ怖かったんです。本当に大技をかけられた後に、すぐまた大技、という繰り返しだったので、気が抜けないというか……、恐怖心の連続でした。でも、ある瞬間にちょっと思ったことがあったんです。僕が演じている五十嵐は、プロレスから得られる痛みや傷から、生きる実感を取り戻していきますよね。リング上に立ったとき、怖くはあるんだけど、実際に痛みや傷を得て初めて自分が五十嵐とリンクしたんです。ずっとやりたかったこの五十嵐という男を、ほかの誰でもなくて、この佐藤隆太が演じていられるんだなっていう実感を持てたんですよね。だから、そういう風に思えるようになってからは、すごくポジティブになったというか、痛みを受けることにネガティブにならなくなりました。
Q:オール北海道ロケということで、共演者とのきずなが深まったということはありましたか?
佐藤:それはすごく大きいです。もともとそれを念頭に入れての合宿状態だったと思います。最初はホテルで、途中からレオパレスでしたけど、ホテルはそのフロア全員共演者ですし、レオパレスは1棟まるまる出演者とスタッフだったので、みんな鍵開けっ放しで、いつでも行き来できるような状態でした(笑)。それでもやっぱり2か月間もいると不満も出てきたりするわけですよね。不満も言い合えるような仲になったことが、無理やり作った関係ではなくなったという意味で、作品にいい影響を与えたんだと思います。
宮川:不満があってもそれを言えへんでたまっていくより、そっちの方がいいじゃない?いうても、そんなしょっちゅうケンカしていたわけではないけどね。あとね、自分の部屋が204で、隆太くんが201だったんです。で、201の前を通ろうとすると、暑いんで、ドアが開いているわけですよ。北海道やし、クーラーなかったから(笑)。普段は見られない部分が、見えたりしてね(笑)。現場では、ホテルに入ってしまうとそんなんないじゃないですか。そういうのも面白かったです。

                               
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■毎日をかみ締めて生きていきたい
Q:撮影を通して学んだことや、成長したことはありますか?
佐藤:すごくシンプルなことです。僕らが本当に大事にしなければいけない、生きるということに対して、僕が演じた五十嵐は、毎日を全身全霊で生きているんです。生きる力がなくなってしまうような状況に置かれても、絶対にあきらめずに毎日を生きているんです。やっぱり僕自身、彼を演じたことで、そういう姿勢をもう一度考えたいというか、今まで僕は彼ほどの精神力や強さを持っていなかったけれど、今回せっかく五十嵐という男を演じさせてもらったんだから、この経験を生かして、これからは毎日をかみ締めて生きていきたいという思いがすごく強くなりました。

実況が命と言われるほど、ユニークな実況が特徴の学生プロレス。心からノリで実況を楽しんでいたと本人が話していたとおり、宮川の実況は必見の面白さだ。そして『木更津キャッツアイ』シリーズなどで、底抜けに明るいイメージが強かった佐藤だが、インタビューで見せる演技への真剣な姿勢は、“五十嵐”の真っすぐな熱意とリンクする。感情面での演技、そしてプロレス……難しい役柄に挑戦し、五十嵐という青年の生きざまを見事に演じ切った佐藤の役者魂が、体を張ったクライマックスのプロレスシーンで大きな感動を誘う。『ガチ☆ボーイ』は佐藤にとって、痛い思い出とともに忘れられない作品として残っていくだろう。
快乐时大笑,难过时痛哭

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 楼主| 发表于 2008-4-6 02:16 | 显示全部楼层
田中麗奈
『犬と私の10の約束』
一緒にいる時間を大切にして、体温を感じていたい

                               
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取材・文: 平野敦子 写真:田中紀子
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自身もリップちゃんとアロエちゃんという2匹のチワワと暮らす、大の犬好きである田中麗奈。そんな彼女が飼い主としての経験を生かし、動物好きな主人公あかりを天真らんまんに演じた映画『犬と私の10の約束』。“犬の10戒”をテーマに、人と動物の温かい交流を描いたこの作品への出演を通して、飼い主として成長した部分や考えさせられたこと、そして愛犬たちとの爆笑エピソードなどを犬のソックスと一緒に語ってくれた。

■大型犬も小型犬も心は一つ
Q:犬の“ソックス”との共演はいかがでしたか?
ソックスはいつも一生懸命でしたね。本当は動いたり遊んだりしたいはずなのに、じーっとわたしと一緒に立ち位置で待っている姿を見るとすごく切なくて……。「あぁ、ソックスはすごく大人だなぁ……」と思いました。
Q:実際に田中さんは小型犬のチワワを2匹飼われているそうですが、ゴールデン・レトリバーのような大型犬はお好きですか?
わたしはノラ犬がうろうろしているような田舎で育ったので、昔は大きな犬が怖くてダメだったんです。だから最初は大きな犬に抵抗があったのですが、自分で犬を飼うようになってからは、大きな犬も小さな犬も心はみんな一緒なんだと思うようになりました。彼らはご主人様が大好きで、一緒に遊んでもらいたくて、いつも待っているんですよね。
Q:“犬の10戒”の中で、田中さん自身が実践しているものはありますか?
超親バカなんですが、犬に笑いながら話しかけています(笑)。あとはやはり「今日は何だか体調が悪いな」「機嫌がいいみたい」「何かちょっとすねているな」「散歩に行きたいんだな」など、日常の変化に気付いてあげられるといいと思いますね。
Q:この映画を通してご自身も飼い主として成長したと思われますか?
まず変わったのは犬と一緒に寝るようになったことです。犬の飼育本には犬と人間の上下関係をはっきりさせなくてはいけないので、一緒に寝てはいけないと書いてありました。それも一理あるとは思って、最初は一緒に寝ちゃいけないんだと思っていました。でもやはり、自分が犬と一緒に寝たいと思うし、一緒に寝ると犬もわたしにすがってくるので、なんだ、これでいいんだ……と思いました(笑)。自分が後悔しないようになるべく一緒にいる時間を大切にして、そばにいて体温を感じていたいと思います。
Q:飼い主として後悔したことは何かありますか?
うちは2匹ともメスなのですが不妊手術をしてしまったことです。飼いはじめたころは自分がその子を失ったときのことなど考えもしないで、ずっと一緒にいられるような感覚だったんですね。犬は長くても13年ぐらいしか生きられないのに「まだ大丈夫だろう」と思っていたんです。一緒にいればいるほどもっと一緒にいたいと思うし、ここで一つの命が終わってしまうんだという悲しさがわいて来たので、最初はその命の重みや、命をつなげていくことの重みがわかっていなかったんだと思います。

                               
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■家庭崩壊の危機!?
Q:例えば田中さんが忙しくて、犬たちのご機嫌を損ねてしまったことはありますか?
今ドラマの撮影で毎朝早く出かけて、遅くに帰って来る日が続いていて、その日も遅く帰宅して、そのまますぐに台本に直行してしまったんですよ。向こうは構ってほしい時間なのに、放ったらかしにしてお風呂に入って、その中でも新しい台本を読んで1人で笑ったりして。出て来て髪の毛を乾かしていたんですが、もうその時点でいつもだったら2匹が絡んでくるのに、その日は2匹とも寄って来ないんですよ。ドライヤーをかけている途中でぷいっとどこかに行ってしまったんですね。「あれ!?」と思ったんですが、気付かなくてそのままにしていたんです。
Q:それで2匹はどうしたんですか?
それでしばらくしていないな……と思ったら、テレビをつけっぱなしにしていたゲストルームでリップが、ソファーの上に座ってずーっと野球中継を観ているんですよ。本当に背中から「怒っているわよ」オーラを発しているの! 「リップ、リップ、寝るよ」って言っても完全に無視して「わたしは野球を観てるの!」って感じでフンってするんですよ。そのときわたしもこれは本音で話さなければならないと察して、めちゃくちゃ低い声で「リップ、ごめん、ごめんね。本当にごめん!」と謝ったら、リップが「わたしのこと飼ったんだったらさぁ~、飼い主としてちゃんと面倒見るのがスジってもんでしょ……」と言っているのが聞こえるの。それで「ごめん、本当にごめん、もう寝ようか?」と持ち上げたら、いつもだったらぴょんと乗って来るのに体をだらりとさせて抵抗しているんですよ。これはヤバい……と思って、本当にひたすら謝って、ようやく怒りは治まったんですが、一緒にベッドに入ったらまたぷいっとどこかに行ってしまったんです。まだ怒っている、どうしよう……と思って、今度はもう1匹の妹のアロエちゃんを触ったら、「そうだよ、その通り、それが正解!」という感じでようやくリップも近づいて来たんですよ。あのときは本当に家庭崩壊したんじゃないかと思いましたね(笑)。
Q:主人公のあかりは就職や恋愛で忙しく、たまにソックスのことを忘れてしまうところもありましたが、ご自分があかりの立場だったらどうしたと思いますか?
やはり犬は家族だからこそつい扱いがぞんざいになってしまったり、いるのが当たり前だと思って忘れてしまったりということはありますよね。外の世界はやはりいろいろな出来事がありますから、ついつい家で待っている犬の存在を忘れてしまうことはあると思います。

■思いやりの心が描かれたピュアな映画
Q:田中さんのお気に入りのシーンはどこですか?
本当に何気ないシーンなんですが、進君(加瀬亮)をソックスと一緒に元気付けて、彼の家から帰って来たときにあかりが「ありがとうね、ソックス。ソックスに助けてもらったよ」と言って、あかりとソックスが同じ目線でしゃべるんですが、そこが泣けちゃうんですよ! それが実際に自分がベッドでリップやアロエとやっていることと重なってしまって。ソックスと本当に一緒に話している感じがするので、大好きなシーンなんです。
Q:最後にこの映画を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
わたしもこの作品を通じていろいろと考えさせられたり、反省したりもした部分も大きいのですが、反面とても優しい気持ちにもなれたので、人が動物を、動物が人を、人が人を、そして家族を思いやるというのはとてもピュアな気持ちだと思うので、ぜひそういう部分に触れてもらいたいですね。

                               
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普段は北海道で暮らしているソックスは暑さが苦手。そんなソックスをいたわるように取材中はずっと彼女の体に手を置いていた田中。きゃしゃな彼女と大柄なゴールデン・レトリバーが並ぶと田中の顔が小さく見える! 高齢の犬に無理をさせないよう、なるべく自分が動いてカメラに向かってほほ笑みかける彼女の姿を見ると、たまに仕事に夢中になることはあるけれど、きっと優しい飼い主なのだということは想像がつく。黙って心を預けられる親友と暮らす喜びを、体当たりで演じた田中とソックスとのきずなをスクリーンで確認してもらいたい。



小池栄子
『接吻』
無償の愛や破滅的な愛にあこがれます

                               
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取材・文:内田涼 写真:鈴木徹
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
昨年の第8回東京フィルメックスのコンペティション部門に出品され国内外の映画ファンをうならせた映画『接吻』。本作の主人公で、狂気とも受け取れる愛を貫くヒロイン京子を熱演するのは、バラエティー番組はもとより映画、テレビドラマ、舞台と幅広く活躍している小池栄子。普段の明るいイメージを封印し、体当たりで女優魂を見せ付けた彼女に、役作りや撮影現場の様子、そして作品が問いかける愛の形について話を聞いた。

■出演を断ろうと思ったほどの難役
Q:殺人犯を愛してしまうヒロイン。演じる上で、抵抗はありましたか?
確かに最初は、京子という女性に対して抵抗がありました。脚本を読ませていただいて、面白いと思ったんですが、やっぱり、役柄を愛せなければ自分で演じることはできませんから、出演はお断りさせていただいたんです。
Q:改めて、小池さんに京子を演じることを決断させたものは何ですか?
プロデューサーの方や万田監督から「自分たちもこの作品がどうなるかわからない。ゴールは決めずに、一緒に戦う気持ちで頑張りましょう」って言っていただいたんです。それでちょっと違う視点で、改めて京子という女性を見つめてみたんです。すると何だかすごく、京子がかわいらしい女性に見えてきたんです。そう思えるようになったので、自分でも彼女を演じることができると思うようになりました。
Q:何か共感できる部分があったということですか?
何度か脚本を読むうち、京子と自分自身に近い部分があると気付いたんです。京子は坂口に対して「救ってあげたい」という気持ちがあって、決して見返りは求めていないんです。無償の愛というか……そういう破滅的な愛にあこがれる面があるからかもしれません。それと普段はわたし、結構ネクラなんで(笑)、そういう部分も京子に似ていますね。
Q:役作りはどのように?
すでに気持ちの上では京子に近づけていたので、役作りというよりは、声のトーンや演技のテンションみたいなものを監督と話し合いながら、自然に固めていきました。ただ、OLという役柄なので、OLをしている友だちに、日常生活のどんなことに楽しさやむなしさを感じるのか話を聞きました。あえて役作りといえば、そういう部分でしょうか。

                               
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■初対面の豊川悦司に緊張!
Q:非常にヘビーな役柄でしたが、ほかのお仕事との折り合いなど、バランスを取るのが大変だったのでは?
そうですね。でもこの作品を撮影している間は、周りの協力をいただいて、ほかの仕事は結構セーブしてもらいました。そのおかげで集中力が途切れることなく、ヘビーな役柄を演じることができたと思います。バラエティー番組のノリとはまた違う雰囲気の中で、お芝居に集中できる貴重な時間でした。
Q:殺人犯、坂口役の豊川悦司さんとの共演はいかがでしたか?
豊川さんとは一緒のシーンがなかなかなかったのですがパワーがすごくて、緊張しましたね。豊川さんはほとんどセリフがないので、自然と現場でもあまりお話する機会がなくて……。でも完成した作品を観ると「あれ、このシーンでこんな表情していたんだ」とビックリすることも多かったし、リハーサルとはまた一味違う演技をされていて、引き付けられました。
Q:坂口の弁護士、長谷川を演じる仲村トオルさんとは以前、舞台で共演されていますね。
トオルさんはわたしがイメージする“熱血な弁護士さん”そのままでしたね。うっとうしいくらい熱血で(笑)。ただ、京子は長谷川に対し「自分よりもつまらない人間」と見下している部分があって、一緒にいても「早くどっか行ってくれないかな」って思っているんです。演者同士もそういう気持ちにシンクロしているんで、お互い「何か一緒にいるのイヤだね」って話していました(笑)。
Q:この作品は独特な緊張感をキープしながら、誰も予想できないエンディングを迎えます。一見、言葉では説明できない京子の行動について、小池さんご自身はどう思いましたか?
あの最後のシーンは撮影する数時間前まで、わたし自身どうしても理解できなくて「一体なぜ?」って思っていたんです。監督からは「観客にもその理由がわからないよう演じてほしい」というお話だったんで、演じるのが特に難しいシーンでしたね。でもトオルさんから「あれは、京子が生きたいという気持ちを表したシーンだと思う」と聞いて、理解するヒントというか、かなり助けられました。本来人間って、先のことはわからずに生きているわけで、京子のあの行動にも、意味や強い気持ちというものがあるんだと思えます。

■体当たり演技で改めて実感したこと
Q:作品が完成したことで、京子という女性をより客観的に見られるようになったのでは?
京子は殺人犯である坂口に対して、素直に「この人のことをもっと知りたい」っていう気持ちを抱いているんです。それってまさに恋愛感情ですよね。京子のセリフに「生まれて初めて一生懸命になれるものが見つかった」という言葉があるんです。確かに坂口の存在を知ってから、彼女はどんどん輝いていく。何かに打ち込んでいる人はとてもすてきだし、わたし自身、日に日に京子のことが好きになりました。もちろん、行き着くゴールはとても暗くて切ないです。殺人者を愛する、というのは間違った愛の形かもしれないけど、京子の一生懸命さには共感できました。
Q:この作品をあえてジャンル分けすると?
ラブストーリーです。いろいろな要素が混じり合った作品ですけどね。わたし自身、京子という女性を演じ、坂口という愛する人と同じ時間を過ごす瞬間はとても幸せでした。実際、ここまで自分とシンクロできる役柄はなかったんで、とても貴重な体験ができて、うれしかったです。わたし、この映画を通して「やっぱり、お芝居がしたい」って実感しているんです。
Q:今回の熱演、そして作品について、周囲の反応はいかがでしたか?
母親は「いや、ちょっとわかんない」って言っていました(笑)。でも、この作品は「これが答えです」っていうハッキリしたものがないんで、たくさんの人に観ていただいて、いろいろな意見が出てくるのを楽しみにしたいです。うちの夫ですか? まだ観ていないですね。いつもだいぶ時間がたってから「観たよ」って言ってくるタイプなんで、いつ観てくるのか……(笑)。
Q:最後にメッセージをお願いします。
殺人犯を愛してしまう、という究極の愛の形が描かれていますが、こういった愛の形もあるんだと思って観ていただきたいです。そして、何よりも京子という女性を愛していただければうれしいと思っています。

                               
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テレビでのはつらつとしたイメージが強い一方、ここ数年は、映画や舞台と女優業にも積極的に挑んできた小池にとって、『接吻』は演技者として1つの頂点を極めた記念すべき作品となった。インタビュー中に飛び出した「やっぱり、お芝居がしたい」という言葉にも、彼女の女優業に対する熱く真摯(しんし)な思いを感じ取ることができた。女優としての評価を一気に高めるであろう『接吻』は、その衝撃的な結末以上に、小池の圧倒的な存在感を堪能できる必見作だ。






小西真奈美
『Sweet Rain 死神の精度』
こんな死神だったらいてもいいかもと思いました

                               
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取材・文: 平野敦子 写真:田中紀子
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
『UDON』や『叫』などさまざまなジャンルの作品に出演し、着実にそのキャリアを築いている小西真奈美。本作では一世を風靡(ふうび)した歌手を演じ、主題歌を歌い、ついにCDデビューも果たすという役柄。一見不幸のどん底にいるようにも見えるヒロインを見事に演じ、彼女の運命の鍵を握る死神と、かけ合い漫才のようなやり取りでコメディエンヌとしての部分も垣間見せた。初挑戦した歌や、共演の金城武との撮影中のエピソードなどについて、楽しそうに語ってくれた。

■死神と人間のギャップ
Q:死神役の金城武さんと共演された感想を聞かせてください。
彼は待ち時間もスタッフやキャストの方々とコミュニケーションを取る方でした。その場で思いついたアイデアをすぐに話してくださるので、わたしもアイデアを出しやすかったです。「2人でやってみるので監督見ていてください」と言って提案することもできたので、一緒にもの作りをしていくというスタイルを持っている方だと思いました。
Q:小西さんのお気に入りのシーンはありますか?
作品全体を通してというのはたくさんあるんですが、わたしが演じた女性の言葉でとても好きなのが「生きているとたまにはこんな日もあるんですね……」というせりふです。そのシーンも言葉も好きで、彼女のことがすごく愛おしく思える瞬間でした。
Q:レストランで2人が話しているシーンも漫才のようで楽しかったです。
微妙に死神と人間の会話がズレているんですよね(笑)。そこがちょっとクスッと笑えるシーンなんです。ある人にとっては深い悩みも、ほかの人からみればそうでもないというような、いろいろな意味を持っているシーンだと思いました。
Q:本作で歌手を演じ、主題歌も歌われていますが、歌手になった気分はどうですか?
歌うということは、こんなにも難しいものなんだと感じました。何も役を背負っていない状態で何かをするという機会がなかなかないので、そういう意味では自分自身と向き合うことでもありました。これがきっと、今自分にできる精いっぱいの表現方法なんだと思いました(笑)。

                               
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■ポジティブに生きたい!
Q:今回はとても薄幸な女性を演じていらっしゃいますが、ご自分で「わたしって薄幸だな」と感じることはありますか?
うーん、どうでしょう……。わたしは割と物事をポジティブに考えられるタイプなので、あまりないかもしれないですね(笑)。わたしが演じた女性は自分の愛した人たちが次々と亡くなってしまうという不幸な状況で育ってきていて、わたしが想像もつかないぐらいの困難や不幸やつらいことに出会ってきているにもかかわらず、決して絶望しながら生きているわけではないんです。どこかで希望を持って生きているというところはとても共感できるところでもあり、彼女の好きな面でもあります。
Q:彼女にとって一瞬だけですが死神の存在が救いになっている部分がありますが、小西さんにとって救いとなっている存在とはなんでしょうか?
やはりどういう状況にあっても、年齢を重ねていっても、変わらず一緒にいてくれる家族や友だちであったり、仕事の仲間であったり……そういった人たちの存在が一番大きな支えですね。
Q:小西さんが演じられた20代の藤木一恵さんと、富司純子さんが演じられた70代の一恵さんは、性格にかなりギャップがあると思いますがどう思われますか?
そこについての話し合いはなかったので、わたしは目の前にある自分の年代の設定というものを大事に演じました。出来上がったものを観たときに「あぁ、彼女はこういう女性になっていたんだ」という驚きと同時に、そこに至るまでのスクリーンでは描かれていない彼女が過ごしてきた時間という重みを感じました。いろいろな困難や苦労、いいことやうれしいことをすべて乗り越えたからこそ、ああいう性格になったのだと思いました。そういう意味では客観的というか、観客のような目線で彼女の人生のバックボーンを感じられたのが面白かったですね。

■人生雨のち晴れ!
Q:撮影中に苦労したことや、壁にぶち当たったことはありましたか?
撮影中の苦労で一番大きかったのは“雨待ち”の時間ですね。この作品では全編を通して雨が降っているので、待って、待って、全部スタンバイもしているのになかなか撮影できないこともあるんですが、逆にもう今日はないかもしれないと言われていて突然雨が降り出して、急に「ハイ、いきます!」ということもありました。そのときの気持ちの持っていき方とか、瞬発力も必要だし、持久力も必要というところが苦労したところですね。
Q:『CHiLDREN チルドレン』にひき続き、今回また伊坂幸太郎さん原作の作品に出演された感想を聞かせてください。
わたしも「チルドレン」と今回の「死神の精度」と新作の「ゴールデンスランバー」は読ませていただきました。伊坂ワールドの中にある独特の疾走感とか、軽快な感じもあるんだけれど、その中でちゃんと深いことも描いているので、読み終わった後にもう一度あの部分を振り返りたいと思わせるところがいいですね。
Q:最後にこの映画を楽しみにされているファンの方々に一言お願いします。
死神という設定は非現実的でファンタジーのような感じではあるんですが、金城さんが演じる死神はとても人間くさい姿で、わたしが演じている藤木一恵という女性の前に現れるので、「あぁ、こんな死神だったらいてもいいかも」と思います。あとは人生にはいろいろなことがあるけれど、捨てたもんじゃないな……とか、生きていれば何かいいことがあるかもしれないと感じてもらえる作品だと思うので、観た後に少しでも何かが残ればいいと思います。

                               
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物語の中ではとても不幸な女性を演じていた小西だが、本人は至って楽天的で明るい性格のようだ。彼女がたとえ不幸な星の下に生まれた女性を演じたとしても、その天性の強さとしなやかさでその不運さえも取り込み、良い方向に転じさせてしまうような何かを内に秘めているような人に感じてしまう。ひたすら雨を待ち、金城を含むキャストやスタッフたちと彼女が苦労して作り上げたステキな死神との物語を、ぜひスクリーンで堪能してもらいたい。





浅野忠信
『モンゴル』
できないとは言わない、とにかく100パーセント頑張る

                               
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取材・文:吹田惠子 写真:秋山泰彦
12世紀モンゴルに生まれた一人の少年が、対立を繰り返す部族間の抗争を闘い抜き、一大帝国を築くまでを壮大なスケールで描いた歴史大作『モンゴル』。ロシアの精鋭、セルゲイ・ボドロフ監督が総製作費50億円をかけ、ドイツ、ロシア、カザフスタン、モンゴルの4か国合作で作り上げた叙情詩は、第80回アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされたことでも話題を呼んだ。本作でチンギス・ハーンを演じた浅野忠信が、足掛け2年に渡って行われた撮影の秘話を存分に語ってくれた。

■ロシア人監督が描くチンギス・ハーン
Q:本作に出演を決めた理由を教えてください。
まずロシア人の監督が、モンゴル人の映画を日本人を使って中国の内モンゴル自治区で撮影するのが面白いと思ったんですよ。それでセルゲイ・ボドロフ監督にお会いして、とてもソフトで魅力的な人だと思って、ぜひ一緒に仕事をしたいと思いました。
Q:ロシア人の監督がどうしてチンギス・ハーンの映画を撮ったのでしょうか?
監督にどうしてかは聞いたことがないんです。監督は出身地がカザフスタンに近いそうなんですが、カザフスタンには顔が日本人とそっくりな人が多い。僕らが思う以上にロシアの人はモンゴルが近い存在なのだろうと思いました。
Q:セルゲイ・ボドロフ監督はどんな人でしたか?
監督は優しすぎるくらい優しくて、現場ではドシンと座って客観的に全体を眺めている人でした。でも、この監督は何かしら形にするなっていう妙なパワーを感じていました。完成した作品を観たときは、すごくきちっとした映画に出来上がっていたので感動しました。たくさんトラブルが起こったあの混沌(こんとん)とした状況の中でも、細かいことに惑わされずに自分の中の何かを静かに突き進めていたんだということがわかったんです。
Q:チンギス・ハーンを演じてみて、彼のどんなところに魅力を感じましたか?
何があってもあきらめずに家族のために生きる、そして自分の周りの人間を血のつながった家族でなくても家族として平等に扱うところですね。テムジン(後にチンギス・ハーンとなる、浅野の演じた役名)にとって親や家族から教わるものがすべてで、それが唯一信じられるもので、その中で自分がどう生きるかを常に考えていたと思う。自分も家族を作って家族に教えてもらったような生き方をしないといけないと思っていたと思うし。僕もこういう風に考えないといけないなと思ったし、男としてあこがれました。

                               
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■乗馬での撮影ではハプニング満載!
Q:チンギス・ハーンを演じるにあたってどのような役作りをしたのですか?
監督からは特に細かい演出はありませんでした。僕自身も資料を集めることはしませんでした。台本に書かれている通りに、僕なりに解釈して演じただけです。ただモンゴル語の勉強と馬のけいこは徹底的にやりました。
Q:撮影の直前に脚本が全部変わったというというのは本当ですか?
モンゴル語はセリフを録音してもらったCDを毎日聞いて覚えました。でも撮影開始1週間前に全部変更になった台本が届いて(笑)、もう考えてもしょうがないから、こういうことなんだと思って開き直って覚えるしかなかったです。
Q:乗馬の訓練はどのくらいしたのですか?
日本で乗馬クラブに1年間通いました。そこでは多摩川の川原で野外乗馬をさせてくれるんです。野外で乗るとハプニングがたくさん起こって、それが実際にモンゴルの大平原で乗るときにすごく役に立ちました。
Q:そのおかげで中国に行ってからは馬を問題なく乗りこなせたのですね。
それが中国に行って最初に馬に乗った瞬間、いきなり手綱が切れて馬がめちゃくちゃに暴れて走り回ってしまったんです。日本で「何があっても絶対に手綱だけは放すな」と言われていたのに、その手綱が切れるなんて「一体どうなってるんだ!」と(笑)。その後も先生の馬よりものすごく速く走る馬に乗らされて「お前はテムジンだから一番速い馬なんだ」って(笑)。中国に行ってからは、もう“野性の勘”で乗るしかないぞという感じでした(笑)。
Q:モンゴルの大草原を馬に乗って走るシーンは素晴らしかったです。
撮影が行われた内モンゴルの草原にはモグラの穴があって、それをビュンビュンよけながら乗らないといけなくてもう命がけ(笑)。でもモンゴルの人たちは余裕で手綱から手を離して「アサノ! お前も手を離せ! ほら、鳥! 鳥!」って鳥みたいに両手を広げて乗って見せるから「いやー無理だよ」と(笑)。でも、あの大草原を走って山の頂上まで行って帰ってきたときは、本当に気持ち良かったですね。

■多国籍な現場で得た貴重な経験
Q:13か国のスタッフが結集したという現場はどんな状況でしたか?
最初の年は、韓国のアクションチーム、ドイツのスタイリストとカメラマン、オランダの撮影監督、フランスの録音技師に中国人とモンゴル人のスタッフやエキストラというメンバーで、それぞれが整然と仕事をしていました。それが次の年にはほとんどロシアとカザフスタンのスタッフに変わっていたんです。それでロシアスタイルの現場になって、監督が主導権を持って進んでいったという感じでした。現場では僕にはロシア語の通訳はついていたんですが、中国語の通訳がいないんです。スタッフやエキストラは中国人が多いのに彼らとはまったく言葉が通じないので、アクションシーンでは右なのか左なのかもわからなくて……あれはとても危険でしたね。
Q:モンゴルの人たちと食事に行って歌を歌ったという話を聞きましたが。
彼らと食事に行くと食事の後は絶対に歌わないといけないんですよ。一人ずつ順番にアカペラで歌いました(笑)。「今日の日はさようなら」とかいろんな曲を歌いました。モンゴルの人たちは本当に愛情深い人たちで、でも、早朝に部屋のドアをドンドンたたいて起こされて「アサノさん、アサノさん、メシ行きましょう」って押しかけてきたときは参りました(笑)。
Q:言葉の違いや文化の違いを経験したことで役者として変化はありましたか?
もう何が起こっても、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなりました。日本で大変な撮影が続いても余裕を持って臨めるようになりましたし。それから、役者としてやりたいと思った仕事は、とにかくやることが重要で、できないって言うことはなしにしよう、と覚悟が決まりました。もしこの先イタリア語で演技をしてくれと言われても「大丈夫! 大丈夫!」と言ってやりますし、台本が1週間前に変わっても「大丈夫、大丈夫」って感じで(笑)、何でもできる度胸がつきました。結果的にやるだけやって、みんなが見たときに理想通りじゃないかもしれない。今回もモンゴル語の発音は完ぺきではなかったと思うんですよね。でも役者として100パーセント頑張るから、そこで判断してくれと、そう思えるようになりました。

                               
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地平線まで広がる大草原をチンギスが馬で疾走する姿は、見ているだけで気分がワクワクしてくる。そこまで馬を乗りこなせるようになるまでの苦労を、身振り手振りを交えながら熱く語ってくれた。チンギスの一生には謎が多く、それがさらに後世の人々のロマンをかき立てる。本作では、その空白の期間に彼が獄中で過ごしていた、という大胆な仮説を取り入れている点が興味深い。まさに大きなスクリーンで体感するのにふさわしい、スケールの大きなモンゴルの英雄の一代記だ。



映画『モンゴル』は4月5日より丸の内TOEI1、新宿バルト9ほかにて全国公開



市原隼人
『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』
女の子と遊ぶよりも男の子と遊ぶ方が楽しい!

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
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田舎町に住む高校生7人組と、地元の駐在さんとのイタズラ攻防戦を描く『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』。ネットで爆発的な人気を集めているブログを実写化した本作で、主人公の高校生ママチャリを演じる市原隼人は、『虹の女神 Rainbow Song』『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』、6月に公開される『神様のパズル』など、デビュー以来、多くの作品で存在感のある演技を見せている注目の若手俳優だ。本作で駐在さんとのイタズラ戦争や仲間たちとの友情など、熱い青春を楽しむ高校生にふんした彼に話を聞いた。

■男ばかりの現場で生まれた男の友情
Q:撮影を振り返ってみて、いかがでしたか?
那須烏山(なすからすやま)の宿舎に泊まり込んで撮ったんですけど、現場に行くときも帰るときもみんな一緒なので、親近感も信頼感もすごくわきました。トイレも風呂も共同だから、みんなでオシッコしながら「おはようございます~」みたいな(笑)。撮影が終わってからも、みんなでご飯食べに行ったり、同い年の(石田)卓也とはいつも一緒で、飲んだりしていました。
Q:役者としての話をしていたんですか?
してないです(笑)。でも部屋に集まって台本を読み合ってはいましたよ。
Q:男の子同士、ワイワイやる現場は楽しそうですね!
楽しいです! 同年代だと気持ちが通じるし、やっていくうちに、こっちが何も言わなくても相手が気付いてくれるような関係になるのが楽しいです。僕自身も、女の子と遊ぶよりも男の子と遊ぶ方がいいですね。もうずっと、そうですね……。中学校のときも、付き合っている子がいてもしゃべれなかったんですよ。廊下でプラプラしていて、すれ違ったときに「オスッ!」って、その一言で「よっしゃあ~!」みたいな(笑)。
Q:皆さんの演技がとても自然でしたが、アドリブはあったんですか?
動きはほとんどアドリブです。セリフがあっても、みんな自由に動いていました。監督がそういう雰囲気で演じさせてくれたんで、本当にやりやすかったです。でも使えないアドリブもいっぱいあったんですよ(笑)。これダメだ、アフレコで変えよう! みたいなのは思い出せないくらいいっぱいありましたね。

                               
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■40度を超えた酷暑の中での撮影!
Q:体力的にきつかったシーンも多かったのではないですか?
もう必死でしたよ! 現場の気温が40度を越えてたんですよ。だから「アチ~! アッチ~!」って言いながらやっていました。でもチームでやっているっていう一体感があったので、そんなに苦しいとは思わなかったですね。みんなと同じ現場にいて、みんなと一緒にやってるんだし! みたいな。
Q:1979年に生きていた「ママチャリ」という役に共感する部分はありましたか?
好奇心が旺盛で、1回しかない青春の中でそのときの友だちと強いきずなで結ばれていますよね。僕も今、小学校や中学校からの友だちとずっと遊んでいるので、そういうところはすごく共感できました。
Q:石野真子さん演じるお母さんとの関係性で市原さんに共通するところはありますか?
僕も母ちゃんとしゃべるのは恥ずかしいし、授業参観とか来たら「もう帰ってよ!」みたいになりますよ(笑)。 でも、石野真子さんがすごくかわいいんですよね。
Q:麻生久美子さん演じるマドンナのような存在はいかがですか?
僕、小さいころにルノアールとかによく親父に連れて行ってもらってたんですけど、ああいう雰囲気のある喫茶店に行ってみたいですね! 昔の恋愛って本当にいいですよね~。携帯もなくて、好きな女の子の家に電話したら父ちゃんが出ちゃって「あれ~」みたいな(笑)。

■好きな女の子の家を、学校帰りにピンポン!
Q:市原さん自身のヤンチャなエピソードはありますか?
車の運転が好きで、友だち乗っけて、長い時間プラプラして、友だちが寝たところで「京都行くべ!」ってそのままノリで行っちゃって、「あれ、おれ明日仕事なんだけど……」みたいな(笑)。友だちをどこかに連れて行くのがすごく好きです。
Q:学校でもイタズラっ子だったんでしょうか?
ヤンチャでしたね(笑)。すごく好きな女の子がいて、帰り道にその子の家のピンポンを押すんだけど、しゃべれないから逃げるんです(笑)。毎日やってたんですけど、絶対ピンポンダッシュだと思われていたよな~(笑)。
Q:昔の高校生っていいなと思った部分はありますか?
商店街で、おばちゃんとか友だちとか先生とかにすれ違うたびに「おはようございます!」ってあいさつできるのはあったかいですよね。それに雰囲気が全部かわいいと思います! 喫茶店とか定食屋なんかに行くと、必ず友だちがいるっていうのが好きです。僕も地元の古い定食屋とか行くんですよ。そういうところは、あったかくて好きなんです。
Q:この映画から同世代に伝わってほしい部分を教えてください。
この世界観を楽しんでもらえればいいですね。家族で観ながら「昔、オヤジはこんなんだったよ」とかって親子で話すきっかけになるような、いい映画だなあと思います。

                               
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映画の中でもスクリーン狭しと走り回っている、元気いっぱいの市原。本人も、女の子と恋愛しているよりも、友だちとつるんでいる方が楽しい! というような男子そのものだった。現在21歳の市原だが、ヤンチャな高校生を自然体で演じられるのは、そんな男の子の要素をたくさん持っているからだろう。自転車で全力疾走する市原の姿から、彼のはじけるようなパワーを感じてほしい。
ヘアメイク:中島康平
衣装協力:obelisk、Ben Sherman / アイ・ピー・ジー・アイ、リーバイ・ストラウス ジャパン

映画『ぼくたちと駐在さんの700日間戦争』は4月5日よりシネマGAGA! ほかにて全国公開
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-6-7 17:47 | 显示全部楼层
釈由美子
『銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~』
アクションといえば釈由美子って思ってもらえるようになりたい

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:鈴木徹
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堂本光一ふんするスシ一家に生まれた主人公“スシ王子”が、破天荒な修行と彼の行く手を阻む数々の刺客と“スシ”バトルを繰り広げ、人気を博したテレビドラマの劇場版映画『銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~』が完成。監督の堤幸彦ワールド全開の本作で、得意のアクション、英語のセリフ、シリアス、そしてコミカルな演技まで八面六臂(ろっぴ)の活躍を披露した釈由美子に映画にまつわるさまざまな話を聞いた。

■堤ワールド全開の台本に面食らった
Q:完成した映画をご覧になっていかがでしたか?
撮影中に想像ができなかったCGなどが加わって、とってもエンターテインメント性が強い、面白い作品になったと思います!
Q:釈さん演じる稲子がお米を食べて、あまりのおいしさに顔が発光するシーンがありました。
はい、そのシーンが一番好きです(笑)。そのシーンの撮影は、掃除機の先のような道具で顔に風を当てたんです。ほほがプルプルってなって女優としてはあまり美しい顔とは言えないんです(笑)。最初はどういう風な映像になるのか想像がつかなかったので、後からCG入りで観たら顔がパーッって光っていて、こんなに面白い映像になっているんだって驚きました。
Q:監督の堤幸彦ワールド全開ですが、堤監督との仕事はいかがでしたか?
堤監督は即興的に現場で思いついたことをどんどん取り入れる方なので、柔軟に対応しようと思っていました。以前テレビドラマの現場でご一緒したことがあったのですが、映画だからって気負う感じもなく、現場の雰囲気はユル~い感じでした(笑)。台本をいただいたときは、役作りをするのが難しいぐらい堤ワールドが全開で面食らう部分もあったんです。「司はウオノメ症候群で、魚の目を見るとギョ! っとなる」って意味がわからなくて、それで質問したら「スーパーサイヤ人みたいになるんだよ」って言われました。聞いても意味が分からなかったので、あまり考え込まないようにしていました(笑)。
Q:この映画を通じて、すしやすし職人に対して従来のイメージが変わりましたか?
はい。もともとおすしは大好きでしたけど、もっともっと好きになりましたね。特に現場ではおすしが食べられなかったので、並んでいるおすしを見ていたら食べたい衝動に駆られて、撮影の帰りに回転ずし屋さんに通っていたら体重が増えちゃいました(笑)。

                               
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■女性ならではのアクションシーンにしたかった
Q:用心棒役でアクションに英語セリフとこなすことが多かったですが、何が一番大変でしたか?
現場に行ってみたら堤監督に突然「できるでしょ?」って言われ(笑)、アクション監督の人にいきなり殺陣(たて)をつけられ、まったく準備をせずに現場でどんどん覚えていきました。もともとアクションをやっていたおかげで、それほど戸惑うことはなかったんですけど、相手が堂本光一さんだったので、万が一けがをさせてしまったり、あんなに美しい顔をはらしてしまったりしたらどうしようって、そっちの方が緊張しました。
Q:映画『ゴジラ×メカゴジラ』での経験も、役に立ったのでは?
はい。あの当事は自衛隊に本当に入隊までしましたからね。1日ですけどね(笑)。
Q:釈さん演じる稲子は悲しい過去を背負っていますね。演じてみて同じ女性としての感想はいかがですか?
女性がアクションをするっていうのは、単純にカッコいいって部分だけではなく、そこには、はかなさだったりもろさだったりが感じ取れるような方がいいと思います。見ている方がやっぱりちょっと守ってあげたくなっちゃうような、そんな部分が微妙に出ているといいなぁと思います。
Q:今回の出演を経て、女優業にプラスに、または勉強になったことは何でしょうか?
アクションというジャンルは過去に経験がありましたが、お客さんの層がマニアックな部分もあったんですね。今回は堂本さんや中丸(雄一)君がいて、女の子も観に行くような映画なので、そこで彼女たちが釈由美子ってアクションもするんだって、驚いてもらえるような気がするんです。そういう人たちの心に何か響くようなことがあればいいと思います。
Q:後半は稲子もコミカルな部分があって、演技にしろ気持ちにしろバランスを取るのが大変そうでした。
そうですね。堤監督が全部考えついたことなので、それを反映しているだけなんですけど、あまりやり過ぎないようにしました。最後のオチも全部現場で決めたことだったので、わたしのほうがビックリしちゃいましたね(笑)。

■堂本光一さん、北大路欣也さんの魅力
Q:主演の堂本光一さんと共演されていかがでしたか?
光一さんはスーパーアイドルですけど、実際にお会いすると“おっさんキャラ”で(笑)、だるそうな雰囲気なのに、カメラの前に立つとドバッとオーラを出すんですよ! アクションもカッコよくて、スイッチの切り替えが素晴らしいと思いました。しかも光一さんのアクションは、カッコいいだけじゃなく美しいんです。まるでダンスのようなアクションで、勉強させていただきました。
Q:北大路欣也さんと共演された感想はいかがですか?
北大路さんは、本当に大先輩で大御所の俳優さんなので、あの堤ワールドの中にいるだけで、面白かったです(笑)。北大路さんが、オーバーオールを着ているだけでシュールなんですよね(笑)。とにかく圧倒的な存在感があって、一言一言に重みを感じました。北大路さんのおかげで、映像が締まった部分も大きいと思います。
Q:男性としては、どちらが魅力的でしょうか?
どちらがということはないのですが(苦笑)、北大路さんみたいに年を取っているのに男性としての魅力がすごく出ていて、セクシーなのはすごいと思います。自分の父親と変わらない年齢で、男性として意識できるっていうのは、北大路さんの魅力なんだろうなって思います。
Q:今後はどんな役をやってみたいですか?
シリアスな役で、悲哀感や切ない部分を映画の世界、スクリーンで演じることがすごい好きなので、そういう陰のある役をやってみたいです。また、アクションといえば釈由美子って思ってもらえるように、日ごろから空手を勉強するなど体を鍛えておこうと思っています。
Q:シリアスな役をやっていても、演じる作業自体は楽しまれている気がしますが、いかがですか?
はい。よーいスタートからカットがかかる瞬間までっていうのは、最も血がドクドク流れているのを感じる瞬間なんです。ただ、わたしはいつも自分に自信がなくてコンプレックスの塊なので、後ろめたい気持ちがあるんです。この葛藤(かっとう)との闘いは、これからも続いていくんだと思います。
Q:最後にこの映画の公開を待っているファンへ、一言メッセージをお願いします!
銀幕版ということで、ニューヨークでのロケもあり、スケール感がアップしていて、光一さんがますますカッコよくなっています。わたしも本格的なアクションをまた頑張っておりますので、ぜひ劇場でご覧になっていただけたらうれしいです。

                               
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一度も言葉を詰まらせることなく、よどみなく質問に答える釈は、非常にスマートかつ理知的な印象で本格派女優としての風格すら感じられた。撮影現場では「じたばたしないで堤監督に料理されようと思っていました」と語った釈。本人は至って謙虚だが、この映画の彼女は大胆かつ豪快な演技で観る者を圧倒する! 『銀幕版 スシ王子!~ニューヨークへ行く~』の釈の勇姿に、彼女のファン層がさらに拡大するのは間違いなさそうだ。


竹野内豊
『あの空をおぼえてる』
明確なテーマがある作品だと思い、出演を決めました

                               
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取材・文:福住佐知子 写真:大橋仁
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
幸せな家族に突然振りかかった不幸を乗り越えようとする夫婦の懸命に生きる姿を描いた感動のドラマ、ジャネット・リー・ケアリー原作の児童書「あの空をおぼえてる」が映画化された。幸せな家族生活から、突然の事故で幼い娘を亡くし、自責の念に苛まれる父親を演じた竹野内豊が、撮影当時の思い出を語ってくれた。

■映画の現場にカムバック
Q:久々の映画出演になりますが、映画の現場に入られた感想はいかがでしたか?
ずいぶん時間が空いてしまったんですが、率直に楽しかったです。充実していました。今までも何本か映画のお話はあったんですが、タイミングが合わなかったり、テレビの仕事が入っていたりして時間が経ってしまったんです。
Q:本作の出演を決めた理由を教えてください。
脚本を読ませていただいたときに、お話がストレートに伝わってきたんです。最近の子どもたちは行き場がないんだと感じていて、ニュースを見ることすらイヤだなと思うことが多くて……。このお話はシンプルで、それでも伝えたいテーマが明確にあると思いました。今は物質的には満たされていても、心が満たされない世の中なんだと感じていたときに、このお話をいただいて、こういう映画ってあってもいいんじゃないかと思ったんです。

                               
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■子どもを亡くした父親を演じて
Q:カメラマンの役でしたが、どのような役作りをされましたか?
基本的なカメラの持ち方や操作の仕方などは教わりました。いつも客観的にカメラマンの方を見ているので、違和感なくできたんじゃないかと思います。劇中の写真は大橋さんというカメラマンの方の写真を使用しています。
Q:子どもを亡くす父親を演じられることについてプレッシャーはありましたか?
自分には子どもがいないので想像の世界でしかないですが……。実際に子どもを亡くされた方々の手記をスタッフの方がいくつか集めてくださって、それを拝見させていただきました。
Q:娘を亡くした後、自責の念と喪失感からあなたが泣くシーンがありました。どんな気持ちで演じられたのでしょうか?
最初に、子どもたちと楽しくたくさん遊んだりして触れ合ったときの気持ちを胸に刻んでおこうと考えていて、実際に感じた自分の気持ちを大事にしました。自分が考えていた父親像があって、それはもう少しだけしっかりしていた方がいいと思っていました。ですが撮影が進むうちに、実際に子どもをなくしたら、雅仁のように心が壊れてしまうかもと思うようになりました。

■冨樫森監督、水野美紀、そして犬
Q:冨樫森監督はどんな方でしたか?
監督は基本的にはモニターのところにいないで、カメラのすぐ横にいるんです。目の前に顔があって、見られているのでうまくできなかったときなんか、空気感がダイレクトに伝わってくるんです(笑)。言葉は少なくても、気持ちがきちんと伝わってくる方でした。
Q:奥さん役の水野さんとは初共演ですが、夫婦役ということで、お2人で相談して演じられた場面はありますか?
どのシーンというのは無いですが。全体的にお互いの父親像だったり、母親像だったりについて話してみると、考え方が近かったので安心して作っていけました。
Q:犬も出演していましたが、どんな犬でしたか?
かわいいやつで、なかなか言うことを聞いてくれなくて(笑)。トレーナーの女性にとてもなついていたんで、その人のところに行きたくてしょうがないんです。その方が前にいると引っ張られちゃうんで、後ろにいてほしいとお願いしました(笑)。

                               
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■待ち時間は子どもたちとゲーム
Q:どんな現場だったのでしょう? ロケ地を含め、撮影時のエピソードを教えてください。
ロケ地は素晴らしい場所でした。ああいうところに住めたらいいですね。今回深沢家のモデルになった家は実際にあって、お昼にその家の方が炊き込みご飯を作ってくれて、みんなで“やったあ~”と喜んだら、ハチの子ご飯だったんです(笑)。食べましたよ。すごくおいしかったです。食べられました(笑)。待ち時間は子どもたちとコミュニケーションを取ることを大切にしていました。ルービックキューブとか「これ、できる?」って、持ってくるんです(笑)。いろんなゲームをして一緒に遊んでいました(笑)。
Q:この映画を観る人へのメッセージをお願いします。それと、今後は映画にもっと出演していただけますか?
すべての方々に観ていただきたい作品です。今後もできる限りいろんな映画に取り組んでいけたらいいと思っています。

撮影当時を振り返り、温かなまな差しで丁寧に語る竹野内の姿からは、ピュアで誠実な人柄が感じ取れ、その澄み切った瞳からは優しさがあふれていた。映画『明日への遺言』での初ナレーションやテレビのドキュメンタリー番組への初出演など、活躍の場を広げている竹野内。今後も舞台への挑戦など、まだまだいろんな顔を見せてほしい。その活躍をずっと見続けていたい俳優だ。
(C) 2008「あの空をおぼえてる」フィルムパートナーズ

映画『あの空をおぼえてる』は4月26日より新宿バルト9ほかにて全国公開



宮川大輔
『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』
できる! やるしかない! 楽しもう! と自分に言い聞かせた

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:秋山泰彦
巨匠・黒澤明の名作『隠し砦の三悪人』が、『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』として現代によみがえった。嵐の松本潤、長澤まさみ、阿部寛と豪華キャストが集う中、“三悪人”の一人、新八を宮川大輔が好演した。「人志松本のすべらない話」などで知られるお笑い畑の宮川は、劇中でもコメディーリリーフ的な役割を担いつつ、演技者としての新たな一面も披露。本作で重要な役を演じ切った宮川に、映画のことなどさまざまな話を聞いた。

■ヤバイ……でも、できる!
Q:最初に本作への出演のオファーが来たときは、どんな心境でしたか?
いや正直、びっくりしましたね。今までこんなに大きな役をいただいたことがなかったので。台本をめくったら3番手ぐらいに“宮川大輔”って書いてあって、こりゃちょっとヤバイと(笑)。大丈夫かなって不安になりましたが、でも、できるっ! やるぞっ! って思って台本を読みました。読み進めていくうちに“新八、新八”って自分のセリフがたくさん出てきて、また不安になって(笑)。自分で、できるっ! できるっ! って思いながら最後まで繰り返して、最終的にはやるしかないっ! 楽しもうっ! って思って乗り切りました。
Q:共演者が松本潤さんを始め、長澤まさみさん、阿部寛さんと豪華キャストが勢ぞろいしていますが、それぞれ共演された感想はいかがですか?
潤は最初に思っていたイメージと全然違いましたね。やっぱり嵐っていうたらスーパーアイドルなわけで、年も若いですし。どんな人なんやろう? って思っていましたけど。正直、若いしチャラチャラしてんのちゃうかー? みたいなイメージやったんですけど、実際会って話してみたらしっかりしているなー、大人やなぁって感じでしたね。僕より大人ですよ。あと気を遣わんと僕にいろいろと言ってくれるんで、「宮川さん、それ面白くないよ!」とかね(笑)。向こうが気を使わない分、こちらもいろいろ言えて。潤があんな人間で良かったです(笑)。
長澤まさみちゃんは、ツンとしてはるんかな? どんな人なんかなぁ? って思っていましたけど、普段しゃべっているときもケラケラ笑ってはりますし、全然カッコつけてなくて話しやすかったですね。スッと入っていけました。
阿部さんは天然キャラと言いますか(笑)、以前1回だけ食事の席で一緒になったことがあるんです。こんな言い方は失礼に当たるのかもしれませんけど、面白い方でした(笑)。
Q:そんな皆さんの仲の良さがスクリーンにも反映されていたと思いますが、宮川さんのお気に入りのシーンはどこでしょうか?
僕が団子を食うシーンですね。あの団子を食べることで新八というキャラが出来上がったといいますか、新八というキャラがつかめたというか、思い出深いシーンになりましたね。

                               
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■酒、女、メシという新八を自然に演じられた
Q:“三悪人”の一人、新八を演じた感想はいかがですか?
酒、女、メシみたいな(笑)。そんな感じの男なんで、あまり作り込むこともなく、自然に新八になれたと思うんですよ。衣装もメークも朝早く入って1時間ぐらいかけてやるんで、ヒゲをつけて汚してって出来上がる間に、だんだん新八になっていく感じでしたね。やっぱり普段皆としゃべったり一緒にご飯食べに行ったりした雰囲気が、そのまま新八やったんやないかなとも思いますけど(笑)。
Q:役割的にもコメディーリリーフ的な感じでしたが、撮影現場でも宮川さんがムードメーカーでしたか?
どっちかっていうと、皆が皆面白かったですけどね。阿部さんのキャラには勝てませんでしたし(笑)。もう大爆笑でしたからね(笑)。
Q:新八は“つぶて投げ”が得意技で、映画の前半で長澤さん演じる雪姫を倒すシーンもありましたね。つぶて投げをやってみた感想はいかがですか?
よしっ! みたいな感じですか(笑)。1発でいけたのがね。新八の唯一の武器だったので、やっとあのシーンで新八ってああいうことするんだって気付きました。新八って強いんだって。ただ、あれ大変だったんですよ。殺陣の先生をお呼びして練習したんですけど、もともと、つぶて投げってないみたいなんですよ。多分今回の映画でどんな武器使おうかってことになって考え出されたのがつぶて投げなんです。それで殺陣の先生は1回もうまくいかなかったのに、僕がやったら先生よりずっとうまくできて(笑)。
Q:劇中では関西弁も封印されていたようですが、いかがですか?
はい。多分関西弁でやった方がテンポや間が出たかもしれないんですけど、この映画に関西弁はちゃうなって思って、やるからには時代にあった標準語でやらないとダメだろうと。実はそれが一番大変だったことですね。リハーサルのとき、関西弁を言いたいって思ったときがあったんですよ。でもそれが合っているのかどうかもわからないし、言うたことで作品の雰囲気を壊すのも嫌だったので我慢しました。

■オリジナルの『隠し砦の三悪人』は観なかった
Q:最近は『ガチ☆ボーイ』など話題作で宮川さんを観る機会も増えましたが、俳優業はいかがですか?
面白いですね。お笑いっていう仕事も好きなんですけど、もともと僕は俳優、お笑い芸人って分けて意識していないんです。そうやって考えると力が入ってしまいそうで、意識し過ぎてしまう。ただ、お笑い芸人さんの中には待ち時間が長い映画の現場は嫌だって言う人もいますけど、僕は退屈しなかったです。共演者の皆さんと仲良くなれて、楽しかったですね。
Q:今後は本業のお笑いだけでなく、演技の仕事も増えそうですね。
やってみたいです。お仕事いただけるものなら(笑)。お笑いと俳優の比重とか決めてないんですが、やっぱり“すべらない話”はオッサンになってもすべらないねって言われていたいですけど(笑)。
Q:もともと映画はよく観られますか?
そうですね。好きなんですけど、観ようと思って3本ぐらいレンタルして、1本だけ観て2本そのまま返してしまうとか(笑)。オリジナルの『隠し砦の三悪人』は、最初は観なかったんですよ。観ると、意識してしまうんちゃうかなみたいな。観たかったんですけど、ここは観んとこって思って、力が入ってドキドキしてしまいそうだったんで。全体の3分の2ぐらい撮り終えたときに、今やったら観ても大丈夫ちゃうんかなって思って、そこで初めて観ました。
Q:最後に宮川さんから一言、メッセージをお願いします!
完成した映画を観たときに、もう一回観たいなってすぐに思えたんですよね。時間も感じなかったですし、スピーディーに最後まで観られました。『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』で“三悪人”の一人、新八になれて良かったなぁって気持ちになれたんです。だから、いろんな人に観ていただきたいと思います。

                               
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インタビューをした日は同作の完成披露試写会で舞台あいさつをした直後だったため、正装で取材部屋に現われた宮川。本人のブログによると当日はかなり疲労していたようだが、『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』で関西弁を封印して撮影に臨んだように、役者魂でインタビューも乗り切ったようだ。本人が言うようにすべらない話などのお笑い芸人としての活躍ももちろんだが、今後の俳優としての宮川の飛躍にも期待したい。

『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』は5月10日より全国公開





池脇千鶴
『丘を越えて』
恋愛に対して真っすぐなところ、欲張りなところが似ている

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:鈴木徹
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猪瀬直樹の小説「こころの王国」が、故・藤山一郎が歌った同名曲をタイトルにした『丘を越えて』として映画化された。文芸ジャーナリズムの基礎を築いた作家・菊池寛と菊池がつくった文藝春秋社の内幕や、戦前のモダンな風俗をはじめ、しゃれを効かせた江戸弁の数々などを菊池の私設秘書の視点で描く本作で、女優の池脇千鶴がその秘書に挑んだ。女性が自立するには、困難を極めた時代を生き抜いた葉子を演じた池脇にさまざまな話を聞いた。

■男性は仕事ができた方が魅力的!
Q:改めて完成した映画をご覧になっていかがでしたか?
驚きました。わたし、もっとシリアスなものになっていると思っていたんですけど、コメディーでした(笑)。脚本を読んで演技している自分たちは大まじめなんですけど、仕上がりはどこかおかしいと思えるような感じでした。
Q:西田敏行さん、西島秀俊さんと共演された感想はいかがですか?
お二人とも初めての共演だったんですけど、西田さんは優しくてユーモラスな方です。演技をしていてもそのまんま菊池寛だなって思ってしまうほどで、西田さんか菊池寛なのかわからなくなるほど同じ人に見えてきて頭が混乱しました。西島さんは初めてお会いしたときから馬海松(まかいしょう)に成り切って現場に来られて、「おー! カッコいい~」って思いました。普段はひょうひょうとしているのに、演技に入るとキザなセリフをサラッと決めて帰っていったりするので、それがわたしにはすごく面白くて。ドキッとするんですけど、ご本人を考えるとちょっと照れくさかったです。
Q:男性としてはどちらがタイプですか?
どちらもすてきですよね。どちらも違うタイプの男性ですし。若い男性の方がいいかなって思うんですけども(笑)、「外国に行くのは無理!」だと思うので……。選べないですね~。どちらの男性も仕事もできるし、愛してくれるから非常に魅力的ですね。やっぱり男性は仕事ができてほしいですね。
Q:映画のように実際に二人の男性の間に立たされたらどうしますか?
できれば二人が衝突しない形で事を収めたいんですけど、ただ、この映画の場合は職場が同じで、しかもバレているので何とも言えないですよね。二人が絶対に顔を合わさないように同時に進めていければと思いますけど、実際にはそういうことをやり遂げる自信なんてまるでないです。面倒くさくなって途中で投げてしまいそうですね。

                               
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■葉子の欲張りな性格は似ていると思う
Q:演じられた葉子はポジティブで野心家の印象を受けますが、どう理解して演じられましたか?
確かに葉子は野心があって情熱的ですよね。あの時代は現代と違って、女の人がとっても生きにくい世の中だったんです。仕事をするよりも結婚した方がきっと幸せになれる時代だったと思うんですけど、葉子は物書きになりたいという一心をきちんと貫いて、壁をぶち壊していった女性なのでカッコいいと思います。
Q:葉子という女性を池脇さんご自身と比べてどうですか?
あまりにも時代が違いすぎるので彼女ほどの度胸や努力はできないと思うんですけど、葉子は好きな仕事に就いて、とても生き生きしているじゃないですか。そういうところは一緒なんじゃないかなって思いますね。あとは恋愛にも真っすぐなところとか。彼女は何でも手に入れようとする欲張りですよね。そういうところも似ていると思います。
Q:葉子には悪女、ファムファタール的な要素もあると思いますが、池脇さんご自身はいかがですか?
葉子ほどではないと思います(笑)。彼女は本当に魔性の女で、確かにそう見えちゃいますが、愛してくれた男の人たちが周りにいるから、だんだんとそう見えちゃうんだと思います。本人には悪気はないというか、葉子は彼らを信頼して尊敬していて、自分も心から愛している、ただそれだけなんですけどね。

■迷いがまったくない高橋監督は男らしい!
Q:『火火(ひび)』に続いての高橋伴明監督との仕事はいかがでしたか?
相変わらず迷いのない演出をされて、サクサクとみんなを引っ張ってくれました。時間をかけず無駄なことを一切されないんですよ。ワンカットしか撮っていない長いシーンもたくさんあります。きっと伴明監督の頭の中では完全に出来上がっているんでしょうね。わたし自身ハラハラすることもありますけど、いい緊張感がありました。迷いがなくきちんと導いてくださるのは演者にとっては安心ですね。
Q:高橋監督はほかの監督たちと比べて、どんなところが魅力的ですか?
伴明さんはすごく信頼できる監督さんですし、伴明さんもわたしのことを信頼してくれていると思うんです。だから伸び伸びと演技をやらせていただけるし、ちょっと豪快なところもあるんです。いくつものことを面倒くさく考えたりしない方なので、そこが男らしいと思いました。ほとんど話さない方なのですが、ちょっとしたことで導いてくださったり、わかりやすく説明してくださったりするんです。
Q:主題歌をつじあやのさんが担当されていますが、つじさんの「丘を越えて」を聞かれた感想は?
いいですよね。つじあやのさんが歌うと、不思議な感じがして。かわいらしさとウキウキした感じが伝わってきて、女性の声の「丘を越えて」もすてきですよね。ラストでたくさん流れますけど、飽きなくてワクワクします。映画の終わりにすがすがしい気持ちが残るのっていいですよね。

                               
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■面白そうな役なら何でもやってみたい
Q:今後はどんな役をやってみたいですか?
特にはないんです。10代のころは優等生のイメージが強かったせいか、やや偏りがちな役が多かったんですけど、最近は大人になってどんどんいろんな役を預けていただけるようになったので、来たもので面白そうな役であれば、何でもやってみたいなと思いますね。
Q:最後に池脇さんから一言メッセージをお願いします。
この映画はとてもヘンで面白くなっているので、人にすすめられる映画だなって思いました。果たしてどんな方たちがこの映画を好きになってくれるのか、皆さんの感想を聞いてみたいです。小さい子、若い人たちにも観てもらいたいなって思います!

欲張りな性格が『丘を越えて』のヒロイン・葉子と似ているとあっけらかんと語ってくれた池脇。その物言いに嫌味はまったくなく、デビューから12年が経って、女優としての自身と実力が増したからこそのコメントに感じられた。『丘を越えて』は池脇が西田、西島らベテラン俳優を相手に、彼らを手玉に取るほどの貫録の演技をみせた一作。圧倒的な魅力でスクリーンを支配してしまう、彼女のファムファタールっぷりは必見だ。

『丘を越えて』は5月17日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開



大泉洋&佐々木蔵之介&堺雅人
『アフタースクール』
イタズラ大好き! 常にイタズラ心を刺激されています

                               
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取材・文:南樹里 写真:田中紀子
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劇場用長編デビュー作『運命じゃない人』で、カンヌ映画祭や国内の映画賞で数々の賞を受賞した内田けんじ監督。3年ぶりとなる本作は、母校の中学で働く教師・神野のもとに、親友・木村の消息を尋ねる探偵・北沢がやってきたことから始まる、緻密(ちみつ)な構成と仕掛けたっぷりのエンターテイメント作品だ。キャラクターに息を吹き込んだのは、舞台経験など豊富な大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人のアンサンブル・キャストだ。3人がそろって、作品のテイストにマッチした爆笑対談を繰り広げた。

■男同士の約束と友情
Q:非常に緻密(ちみつ)な構成ですね。脚本を読んでいかがでしたか?
大泉:『運命じゃない人』を観ていたのでかなり覚悟はしていたんですが、最初はやっぱり難しかったですね。
佐々木:一度読むだけじゃ理解が及ばず、登場人物の名前と関連性を紙に書き出し整理・分析しました。
堺:仕掛けがたくさんあって、一度読んだだけでは全部は理解できなかったです。
Q:お好きなシーンやセリフを教えてください。できればネタバレにならない感じでお願いします。
堺:僕はラスト近くの大泉さんと常盤貴子さんが、朝の校庭で話をしているシーンが一番好きです。台本を読んで、あそこでちょっと泣きました。
佐々木:いいシーンだよね。でも、この映画を話すときにネタバレなしでっていうのが、本当に難しいです。
大泉:大泉うーん、ネタバレにならないのは……無理ですよ(笑)。でも、好きなセリフはあれだな、やっぱり。「お前がつまらないのは、お前のせいだ」ってところ。

                               
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■イタズラ心を忘れない大人たち
Q:さて、本作ではダマすことを目的にしたイタズラ心が描かれています。そこで、皆さんがイタズラ心を刺激されるのは、どんなときか教えてください。
大泉:僕は“子どもオヤジ”みたいな人ですから、ものすごくイタズラ好きなんです(笑)。すぐに何かイタズラしてあげたい! と思う。目の前で無防備に寝られたらダメですね、何かしてあげたくなっちゃう。
堺:何で、イタズラが「してあげる」って表現になるの? 「してあげる」って時点で、上から目線でしょう(笑)。もしかして、サービスなんですか?
大泉:うん、サービス。顔に何か書いてあげたり、モノを隠してあげたりとか(笑)。イタズラは、ドキドキします。目の前に片足立ちの人がいたら、絶対にヒザかっくんをしますね。なので、僕の場合はイタズラ心っていうのは、常に刺激されています。
佐々木:イタズラ心って、よくわからないんですけど……。
大泉:イタズラ心、あると思うんですけど……。さっき、写真撮影で佐々木さん「僕の耳元でささやくポーズ」って言われたとき、僕の耳に息を吹きかけたでしょう? ほかにもイタズラしていると思うよ。例えば、ドラマとかで、音声は録らないけど何かしゃべってくださいって言われたら本当に映せないようなことやるでしょ?
佐々木:あぁ、それイタズラ?
全員:イタズラです!(笑)
佐々木:それなら、やってる! この前、あるドラマで子役の男の子に「ランドセルは何色がいい?」って尋ねるシーンで、「(口をパクパクして)ウンコ? ウンコ色?」って、やった。
大泉:それは小学校の低学年のレベルですよ(笑)。でもさ、子どもってウンコとかって単語がなぜか好きだよね。僕も経験があって、やはりドラマで、子役の男の子に耳元でセリフをささやくシーンがあったんだけど、その子から「何でもいいから言って」って言われたから、いろいろ言ってみた。そしたら、しばらくして「やっぱりセリフ通りに言って。集中できない!」って(笑)。
佐々木:堺くんのイタズラ心は?
堺:ないです。だって、さっきの撮影話で、蔵さんが洋さんの耳元でささやいているときに、僕は一人だけ、じっとこうして(耳元でささやくポーズ)いましたから。
大泉:でも、それが普通でしょ。
佐々木:あれ? でもさ、あのときに洋くんのヒザを触ったのは堺くんでしょ?
大泉:こうやって僕のヒザに手を乗せてきたでしょ?
堺:あれは……手の置き場所がなかったから。つい置いちゃった!(苦笑)
大泉:そう、ヒザを触ったのは雅人さん。でもって、ヒザをさすってきたのは蔵之介さん(笑)。

■撮影エピソードは髪の毛クルクル
Q:いつまでも少年の心を忘れない男性は魅力的ですね。それに、3人の雰囲気がとても良いので、撮影現場はさぞ楽しかったのでは? 撮影中の爆笑エピソードを教えてください。
大泉:爆笑ってつけた時点で、とんでもなくハードルあがりましたねえ。だいたい撮影中もなにも、まず蔵之介さんは僕としか絡みがないから。爆笑といえば、ムロツヨシでしょう!
堺:そうそう、いいところで、持っていかれるんだよ(笑)。
佐々木:残念なことに、堺くんと一緒のシーンもなければ、現場で会うこともなかったんです。爆笑は、くやしいけどムロツヨシです(笑)。
大泉:監督も言っていたけど、梅雨時だから僕の髪がしけってくるんです。で、クルクルになっちゃう。整えるんだけど、いざ撮影となると……髪がクルクル。監督も「あなたの髪に、こだわりはないんだけど」って苦笑い。メークさんは、僕の髪をコテで伸ばしていて軽くけんしょう炎になっちゃいましたから。
佐々木:メークさんは、大泉くんの髪を伸ばすのを夢にまで見た! って言うし。それが撮影エピソードです。

                               
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■もしも違う役を演じるとしたら?
Q:非常に魅力的なキャラクターでしたので、物語の前後が気になりました。そこで、もしも『アフタースクール』の前後談を描く続編があった場合、演じてみたい役は誰ですか?
大泉:僕は、ぶっちゃけ佐々木が演じた北沢の役はイヤですねえ。だって、北沢は僕としか絡まなくて、女優さんとの絡みが一切ないでしょ。
堺:続編だから話は変わるし、いろいろ絡みがあるかもしれないよ。
大泉:そっか。いろんな人と絡むなら、北沢の役はハードボイルドでカッコいい。悩むなあ……。
堺:僕は全部。一人三役という意味ではなく、それぞれを演じてみたいです。なぜなら、3人ともぜひ演じてみたいと思わせる魅力的なキャラクターだから。洋さんの北沢役や木村役、蔵さんの神野役や木村役って。3人でシャッフルして演じて、それを見てみたい!
佐々木:シャッフルか、いいね。おれは、常盤ちゃんの役をやってみたい! 常盤ちゃんの役は面白いよ。まず、妊婦だし。
堺:蔵さん版。それは見てみたいね。
大泉:うん。見たい! 見たい!(笑)

最近、KY(空気読めない)なる略語がはやっているが、KYMの3人(K=蔵之助、Y=洋、M=雅人)の3人には無縁の言葉だ。なぜなら、KYM(空気・読み・まくり)だからだ。インタビュー中も、リラックスムードをただよわせつつ、絶妙なテンポで楽しませる。それは絶妙な間合いが笑いのツボを刺激する本編の楽しさを再現しているかのよう。本作の宣伝コピー「甘くみてると、ダマされちゃいますよ」の言葉通り、かなりの確率で引っかかるはず。それゆえ、2度目の鑑賞はさらに楽しいこと、間違いなしだ。

                               
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【大泉洋】
ヘアメイク: 西岡達也(vitamins)
スタイリスト:九
ブランド名:FRANKLEDER / 乱痴気 CENTRAAAAAL / LA-DENIM ATELIER / ラブラドール リトリーバー渋谷本店 / EDIFICE / EDIFICE 渋谷 / GAS / GAS JAPAN
【佐々木蔵之介】
ヘアメイク:白石義人(e.a.t)
スタイリスト:勝見宜人
ブランド名:HAUTE(M INC)
【堺雅人】
ヘアメイク:保田かずみ(SHIMA)
スタイリスト:mick
ブランド名:サージュデクレ(GALERIE DE POP CO.,LTD.)

『アフタースクール』は5月24日より渋谷シネクイントほかにて全国公開
快乐时大笑,难过时痛哭

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白金长老

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 楼主| 发表于 2008-6-7 17:55 | 显示全部楼层
佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史
「THE3名様」
可もなく不可もなく、3人はこのまま!

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:田中紀子
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石原まこちんのギャグ漫画を映像化し、若者から絶大的な人気を集めている「THE3名様」。深夜のファミレス“ビッグボーイ”を舞台に、リーダー格でビッグマウスのミッキー、人のいいジャンボ、いつもは寡黙だが突然鋭い発言をするまっつんの常連3人組が、夜な夜な“ゆるーい”トークを展開する。シリーズ3年目に突入した本作の主演を務める佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史の3名に話を聞いた。

■シリーズの大ヒットにビックリ!
Q:「THE3名様」大ヒットおめでとうございます
一同:うれしいですね。ビックリしております。
岡田:ビッグボーイだけに(笑)。
塚本&佐藤:ビ・ッ・ク・リ・ボーイだと!(笑)
Q:それぞれのキャラクターの好きなところを教えてください。
塚本:ミッキーは、ロックな生き方していますからね! まあ、おれと近いかな。言っていることは大したことじゃないんですよ。でも、一応夢があるところとか(笑)。
佐藤:ジャンボは、優しいところが好きです。
岡田:まっつん(岡田義徳)は……ちゃんとしているところが好きです……はい(笑)。
Q:お2人から見て、岡田さんとまっつんの共通してるところは?
岡田:そんなにないよね?
塚本:いや~あんまりないと思いますね。
佐藤:物事をちょっと別の角度から見るみたいなところは、似ているかもしれないですね。
塚本:物事を客観的に見ているところね。
佐藤:新しい切り口を見つけるというか……。それはすごくありますね。
Q:ミッキー(塚本高史)さんはいかがです?
岡田:似ているといえば……やっぱりロックなところ(笑)?
佐藤:ロックなところにつきますもんね。
塚本:ロック・アンド・ロールなところにね(笑)。
Q:ジャンボ(佐藤隆太)さんは?
塚本:優しいところは、似てるんじゃないですか? あとおっきいところ。ジャンボだけにね(笑)。
岡田:あと、ポテト好きでしょ?
佐藤:あ~、好きですね!
岡田:ハンバーグ好きでしょ?
佐藤:好き(笑)!
岡田:ほらね(笑)。
塚本:結構似てる~。

                               
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■シリーズ3年目の浮気!? パフェおやじ主役のスピンオフ企画
Q:このシリーズは、2005年から製作されていますね。
塚本:2005年から!?
岡田:今は……。
塚本:2008年! 3年もやってんの!? 長っ!
岡田:まあ1年間のブランクはありましたけどね。
塚本:3年目……、メモリアルイヤー!
岡田:そこで、浮気ですよ。
塚本:3年目の浮気!?
岡田:スピンオフという浮気をね(笑)。
塚本・佐藤:おー、うまい! スピンオフだったんだ!
塚本:「大目に見ろよ」と! うまいね!
佐藤:うまいこと言うね~(笑)。
Q:3年間でお互いに成長したと思う部分はありますか?
塚本:いい意味での変わらなさと、よりわかり合えていっている、言葉なんていらずに雰囲気とノリでいけちゃうところは、この3人じゃないと出せないんじゃないかという空気感はありますよね。

■お互いのセリフまわしが面白すぎて笑っちゃう
Q:すごくリアルですが、役作りはされているんですか?
塚本:やってないですね~。こないだ久しぶりに、ファミレスに行ったけどね。
岡田:あ、おれも行った。
塚本:面白かった! やっぱいたのよ、男が3人! ずっとひたっすらレコード会社を語ってんの(笑)。
岡田:おれの隣のやつはさあ、パソコン開いてあんま会話しないで、パソコン同士で何かやっていたわけよ。何やっているかわからないんだけど、多分、チャットだな。チャットモンチーだね!
塚本:チャットモンチー! それは違う(笑)!
佐藤:やっぱり、いろんな面白い人がいますよね、ファミレスってね。
Q:演技と素はどのぐらいの割合ですか?
塚本:笑っているときは素ですね。しゃべっているときは、しゃべらないと! みたいなのはありますけどね。
佐藤:結構セリフのアドリブ多いんじゃないですかとか言われますけど、本自体がすごく面白いので、セリフにはすごく忠実なんです。今回はフリートークも織り混ぜようみたいな狙いでやる回はたまにあったりしますけど、基本的には、アドリブはないですね。
塚本:基本的には、セリフの話し方の問題なんです。伝わってきた食材を、われわれがどう料理して、皆さんに提供するかという……ね!
一同:そうそう!
Q:セリフまわしの意外性は、誰がナンバーワンですか?
一同:みんなあるよね。
佐藤:それでちょっと笑っちゃうんですよ。くやしいんですよね、面白くて。
Q:今までで一番笑ったのは?
塚本:まっつんがガムシロをばびゅーんってやって、シロップがジャンボの目の中に入ったときが一番面白かったですね(笑)。
岡田:あれは、ほんっとに神が降りていたね(笑)。

                               
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■ミッキーの衣装は毎回スゴイ!
Q:ミッキーさんの衣装は個性的ですが、一番気に入ったのはどれですか?
塚本:毎回すごいからまひしてきちゃうんですよね(笑)。
岡田:毎回すごいからね(笑)。
佐藤:毎回これ最高に面白いってゲラゲラ笑ってるんですけど、次に着替えるともっとすごいから、前のやつ忘れちゃうんですよね(笑)。
塚本:何かさ……僕、国旗みたいなやつ着てなかった? アメリカみたいな上下……。
佐藤・岡田:あれ超面白かった(爆笑)!
岡田:あと裸みたいなやつとかね(笑)。水着のやつ。
Q:ババシャツの上にフリースは、一部のファンの間ではやっていたそうです。
岡田:ファッションリーダーじゃん、ミッキー(笑)!
塚本:いや、でもミッキーの衣装は、やっちゃいけないファッションなんです(笑)。だからあんまり参考にされると困っちゃいますね(笑)。え~、特に裸にオーバーオールとかは絶対ダメですね。捕まるんじゃないですか? あれ。
Q:今後のそれぞれのキャラクターの展開を教えてください。
塚本:あんまりないです。このまんま。
佐藤:変わったら3名様じゃないですからね!
岡田:いい意味で、可もなく不可もなく、このまま行きたいと思います(笑)!

DVDから抜け出してきたような“ゆるトーク”全開だった3人。「脚本にあるセリフを、どうやって調理して、お客様に提供するか……」塚本が話したこの言葉どおり、彼らは、それぞれのキャラクターを演じ、キャラクターの言葉を話すことを心から楽しんでいる。3人の根底に、“まじめな演技者”の顔があるからこそ、「THE3名様」は、ユルくても“だらけ”ることがないのだろう。セリフを調理する楽しさを知っている3人が繰り広げる本シリーズには、今後も続けていってもらいたい。
(C) 2008石原まこちん/小学館/「THE3名様」Partners
「THE3名様」3周年記念キャンペーン実施!! 詳しくは公式HPをチェック! http://the3youngmen.com/

「THE3名様 俺たちのサマーウインド」(発売元:「THE3名様」Partners、税込価格2,940円)は5月30日より発売



杉本彩
『JOHNEN 定の愛』
体で考えて子宮で感じる、それが女の情念

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:田中紀子
動画 [ 再生(1Mbps) | ご利用ガイド ]
昭和11年に、世間を震撼(しんかん)させた猟奇殺人“阿部定事件”。これまで数多くの女優が演じてきた阿部定に挑戦するのは、映画『花と蛇』でなまめかしい演技を見せた杉本彩。個性的な映像を手掛けてきた望月六郎監督とタッグを組み、“総天然色ポルノグラフィー”『JOHNEN 定の愛』を作り上げた。衝撃的な殺人を犯した阿部定に、長い間シンパシーを感じてきたという杉本に阿部定について、そして女の情念について語ってもらった。

■これはわたしがやるべき映画
Q:この作品のどの辺に魅力を感じましたか?
わたしは、若いころから阿部定さんの生き方や感性に大変興味があったんです。昔から頭の片隅に彼女の存在がどこか気になる対象としてあったんですね。最初に脚本を読ませていただいたとき、これは今まで観たことのない阿部定さんの映画になるんじゃないかと思いました。ただ事件を追いかけるだとか、ただ彼女のキャラクターを描くというだけのものではない。そういった脚本の面白さと、前から気になっていた彼女の存在があったので、これはわたしがやるべき映画なんじゃないかって……(笑)。本当に運命的なものを感じたんです。それで、何の迷いもなくやらせていただこうって決めました。
Q:彼女の存在を知ったときの印象を聞かせてください?
20代前半のころ彼女の存在を知りました。若いときは、こんなに情熱的に人を愛するってすごいと、ただただすごいという思いあるのみ、といった感じだったんです。でも今の年齢になって改めて考えてみるともっと深く、なぜそこまで人を愛するエネルギーがあるんだろうと、そこまで人を愛する感覚ってどういうものなんだろうって、そういった感情の方にどんどん興味がわいてきて、知れば知るほど魅力的な人物だと思いました。
Q:彼女の起こした事件についてはどうでしょうか? 理解することはできますか?
もちろんわたしはそういった事件を起こしたことはありませんが(笑)、一歩間違えればそれぐらい狂気を含んだ愛に変わることって想像できます。そこまで極端に自分の人生を犠牲にして人を愛するということはありませんが、わたしの中には彼女と同じような狂気を含んだ情念が確実にあると思います。

                               
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■女の情念はコントロール不可能
Q:杉本さんの考える「女の情念」とは何ですか?
頭では理解しにくい、頭で何かを考えて自分をコントロールしていくことができなくなるのが女の情念だと思います。理性的じゃないというか、体で考えて子宮で感じて、自分ではどうしようもないコントロール不可能なもの。それが女の情念だと思います。
Q:杉本さんだからこそできる阿部定像とは?
彼女の愛に対する価値観や彼女が求めていた本質的なこと、彼女の考えている愛というもの、彼女が何を感じて何をしたかということをわたしが代わりに伝えることが出できるんじゃないかと思いました。それぐらい瞬間瞬間で彼女と共鳴し合えるような、そんな部分があるんです。ですから彼女を演じるという意識よりは、どちらかというと本当に彼女の代弁者になろうと思ったんです。
Q:ラブシーンがとても美しかったです。特に意識されたことはありますか?
やはり自分の肉体を美しく保つということは必要不可欠ですね。いかに自分に対して客観性を持つかということですよね。例えば官能的な表情をしている自分、官能的な動きをしている自分を、もう一人の自分が客観的にそれを見ているので、人が自分をどういうふうにとらえているだろうということが、常にわかっているんです。つまり、すべては自分の計算のもとにある動きなんです。
Q:肉体的にも精神的にも、とても大変だったと思いますが、精神的な準備は何かされましたか?
あれだけたくさんの方に囲まれて演じたラブシーンは、やっぱり大変でしたね(笑)。ああいうシーンに挑むときっていうのは、思いっきりのよさを必要としますし覚悟みたいなものも必要なんです。わたしは惜しみなく自分の身を映画に投じたいと思っています。

■エロスに対する絶対条件
Q:ご自身が考えるエロスとは何ですか?
わたしが表現したいエロスというのは、上級で上質でないと嫌なんですよ。だって、悪質で低俗なものっていうのは世の中ゴロゴロしていますよね。そうではなくて、映画という一つの芸術を通して表現していくのだったら、やっぱり本当に高級で上質であるというのがわたしの中の絶対条件ですね。
Q:内田裕也さんとの白熱の共演シーンが迫力満点でした。
あのシーンは役者同士の戦いでした。わたしが全身全霊で挑むから、一緒に映画を作る共演者も全身全霊で挑んでくれますし、そういった心と心がぶつかり合って生まれてくるのがいい現場なんですよね。それは本当に、やりながらどんどん変わっていったところです。だから、内田さんも全身全霊で挑んでくださったっていうのが本当にうれしくて、とても触発されました。
Q:ラストシーンは、とても難しかったと思いますが、杉本さんはどのようにとらえて演じられたんですか?
監督からの説明はすごく難しかったんですよね。でも監督がそこで何を表現したいかっていうことを、感覚的によく理解できたんです。自分の体内に愛する人をとり込みたいという強烈な愛が具体的に映像化された結果が、あのシーンなんじゃないかと思います。言葉で表現するとか、抱き合って表現するとかって限りがありますよね。でも、愛に対してのもっともっと深い部分というものを、監督は何かの手段で表現したかったんだと思うんですね。だからあのラストは、彼のすべてを自分が奪ったということへの驚きや歓喜が混ざった、非常に重要なシーンだったと思います。

                               
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■杉本流、永遠の愛を得る方法
Q:観客の皆さんにはどのようにこの作品を楽しんでもらいたいですか?
親切で優しい映画ではないです。それぞれ観た方が自分の感性でいろんな風に感じてとらえてくださればいいと思います。その中で一つ共通して感じていただければいいなと思うのが「たとえ肉体が滅びても魂は永遠で、愛は永遠に行き続ける」ということ。それが、作品の一番大きなテーマなんです。魂は時空を超えて行ったり来たりする、永遠で不滅だということを強く感じています。
Q:阿部定は愛するあまりに、殺人を犯してしまいましたが、彼女のような方法を取らずに、一生一人の男性を独占する方法はありますか?
結婚は何の保障もないですからね(笑)。それは思い込みっていうか、勘違いですよね。どうやって愛をまっとうし成就するんだろうと考えると、とても難しいです。でも一つ言えるのは、やはりひたすら愛を与え続けることじゃないでしょうか。多分、愛されることばかり考えていると、愛は終わってしまうと思うんです。愛を与え続け、相手のために何ができるか考え続け、彼のために何かしら犠牲にできるかというぐらいの覚悟を持って愛し続けることっていうのが、永遠の愛を手に入れる一番の秘けつだと思います。無条件に愛し合うって、とても難しいことだとは思うけどやっぱり無条件でなければ愛とは呼べないと思うし、条件つきの愛なんて成立しないと思います。

自分の中には、阿部定と通じるような情念があると話した杉本。彼女の燃えるような瞳からは、どこか狂気めいた情念が伝わってきた。総天然色ポルノグラフィーと聞くと、女性はつい足を止めてしまうかもしれないが、女性だからこそ観るべき映画なのではないだろうか。理性的な愛ばかりを求めるのではなく、一度は情念に突き動かされるような激しい愛を体験したい。杉本の情熱的な演技は、そんな気持ちにさせてくれるはずだ。

映画『JHONEN 定の愛』は5月31日より全国公開



綾瀬はるか&小出恵介
『僕の彼女はサイボーグ』
相手に見返りを求めない究極の愛が描かれている

                               
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取材・文:内田涼 写真:秋山泰彦
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未来からやって来たサイボーグと、その生みの親である現代の青年が織り成す切ないラブストーリー『僕の彼女はサイボーグ』。同作で繊細(せんさい)な演技はもちろん、体当たりのアクションにも挑戦しサイボーグに成り切った綾瀬はるか、そしてどこか頼りなくも温かなハートを持った青年を好演した小出恵介に話を聞くことができた。壮大なスケールで描かれる愛の行方。その裏には2人にしかわからない苦労が隠されていた。

■まばたきさえできないサイボーグ役に悪戦苦闘
Q:最初は無表情だったサイボーグが、次第に感情に目覚める過程が印象的でした。サイボーグ役をつかむまでには時間がかかったのではないでしょうか。
綾瀬:確かに最初はサイボーグ役と聞いても、あまりイメージがわきませんでしたね。脚本を読んだり、現場で衣装を合わせしたりしているうちに、だんだん役柄をつかんでいく感じだったと思います。実際に撮影が始まると、監督から「まばたきはダメ」って指摘されながら出来上がったキャラクターだと思います。
Q:やはりサイボーグだけに、まばたきはできないんですね。
綾瀬:最後の方に、大地震が起こるシーンがあるんですが、どうしてもまばたきしてしまって何度かNGを出しちゃいました。
いや、あれはまばたきしないほうが無理! ガンガン雨粒が当たっているのに「目を開けろー!」って言われても、どうすればいいんですか? って感じだったよね(笑)。
綾瀬:なので、少しだけ雨の量を減らしてもらいました(笑)。
Q:あの大地震のシーンでは小出さんもだいぶ体を張っていましたね。
小出:大変でしたね。地震で吹き飛ばされて壁に激突するシーンでは、1回失神してしまいました。後ろに飛ばされるんで、見えない恐怖があるんですよ。
Q:そんな小出さんが演じるのはちょっと頼りない大学生、ジロー役。ひょっとして自分と近いキャラクターでしたか?
小出:いや、あまり近くはないですね。ただ、突拍子もない女の子に振り回されるっていう設定は面白かったですね。もちろん彼女(サイボーグ)みたいなエキセントリックな人は普通いないですけど、こんな人いたらいいなって理想はありますね。
綾瀬:サイボーグの方が強くって、ジローは振り回される。でもジローは何だかんだ言いながら、振り回されてあげている感じなんですよね。すごく優しいと思うし、包容力のある男の子だと思いますよ。

                               
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■きずなを深めた監督特製のキムチ
Q:『猟奇的な彼女』などで知られるクァク・ジェヨン監督とのお仕事はいかがでしたか?
綾瀬:監督が「言葉が通じない分、たくさん会話をしましょう」っておっしゃって。なのでちょっとした待ち時間でも、監督といろいろなことを話しましたね。本当、何気ない話ですよ。それに韓国語を教わったり、日本語を教えたり。ご飯はいつも監督と一緒でした。
小出:韓国ではみんなで集まって一緒にご飯を食べるらしいんですよ。日本ではそういうことはあまりないですよね。毎回、監督が韓国から空輸された特製キムチを持ってきてくれて、食べていましたよ。
Q:特に印象に残っている演出やアドバイスはありますか?
小出:監督からはよく「目を大きく見開いて」と言われました。特に驚くシーンとかで。彼女が感情面で平坦なキャラクターなので、ぼくの方は少しオーバーで起伏の激しい演技が求められたんです。だからしょっちゅう泣いたり笑ったり。事前に見せてもらった絵コンテにも、すでにとんでもなく大げさな表情が書かれていたんで、戸惑うことなく、とにかく頑張ろうって(笑)。撮影中は無理な注文も多かったんですけど、今振り返ると、うまく言葉にできませんが「大きな人だったなカット」と思います。
綾瀬:今回、ジェヨン監督とお仕事して「監督は味方である」って気づかされました。それまでは、どこかで監督から要求されることに応えなきゃいけないとずっと思っていたんです。同じもの(作品)を作る仲間ではあるけれど、同時に戦わなければいけないっていう意識。それに「監督が納得していないだろうな」って不安も強くて。でもジェヨン監督からは「監督は一番の味方なんだよ、いつもカメラを通して見守っているよ」という感覚が伝わってきたんですね。とても心強くなりました。
Q:CGを多用した作品なので、演技中はなかなか状況を把握するのが難しかったのでは?
綾瀬:確かにグリーンバックでの撮影が多かったですが、勝手に「こういう感じだろう」ってイメージをふくらませて。完成した作品を観たら、結構イメージ通りでしたね。
小出:彼女がお酒を飲んで酔っ払うシーンは、監督から「いきなり彼女の首が回って……」みたいな説明を受けたんですが、全然よくわからなくて。で、実際に完成版を観るとCGで首が回っていて面白かったですね。

■サイボーグと青年が繰り広げる究極の愛
Q:未来からやって来たサイボーグとちょっと頼りない青年。そんな2人のラブストーリーについて、今どんな思いがありますか?
綾瀬:最初は「ジローを守る」という任務のためだけに未来からやって来たサイボーグですが、ジローと出会い生活する中で、感情というか人間らしさを知っていくんですね。そこで相手に見返りを求めるのではなく、自分がジローのために何ができるかを考える感じが……究極の愛だって思います。
小出:突然やって来た彼女に対し、戸惑いながらも一緒に暮らし始める。ジローは至らない部分も大きくて、ごく自然な流れで彼女のことを好きになったと思いますね。でも、相手はサイボーグなわけで思うようにならない。キスしても何も感じないんですから、彼女は(笑)。それで嫉妬(しっと)させようとしたり葛藤(かっとう)したりの連続なんですが、やっぱり最後まで思いが変わることはなく、いちずな恋愛ですよね。
Q:最後に公開を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
小出:2人がそれぞれの運命を切り開いていくラブストーリーではあるんですが、その枠を越えて「とんでもないものを観たな」って僕自身、感じています。いろいろな要素が含まれた壮大な作品なので、ぜひ劇場で観てほしいなと思います。
綾瀬:サイボーグと人間のラブストーリーが展開する中で、大きな愛の力が奇跡を起こしたり、とても意外な結末を迎えたりと、見どころがたくさんある作品です。CGを観るだけでも楽しめますし。ぜひ大きな画面で観てください。

                               
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インタビュー当日は、偶然にも同じイエロー系統の衣装で現れた2人。すかさず「あぁ、マネしたでしょ」(綾瀬)、「いや、こっちは昨日から決めていたよ」(小出)と絶妙なやり取りで、息がぴったりなところを見せてくれた。CGを多用した壮大なスケール感や韓国人監督との仕事、何よりこれまでにない難役にチャレンジした2人にとって、この『僕の彼女はサイボーグ』という作品は忘れられない思い出になったようだ。

『僕の彼女はサイボーグ』は5月31日よりサロンパスルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系にて全国公開



大沢たかお
『築地魚河岸三代目』
まともな人間が誰も出ていない、そこが人間的でいい

                               
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取材・文:シネマトゥデイ 写真:鈴木徹
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同名の人気コミックを映画化した『築地魚河岸三代目』で、エリートサラリーマンから、築地の中卸業に転職する主人公にふんした、大沢たかお。築地のさまざまなしきたりに右往左往しながらも、持ち前の明るさと情熱で、立派な築地の男へと成長していく過程をさわやかに演じている。実際に、祖父が築地市場で仲卸業を営んでいたという大沢の役柄にかける思いも、主人公同様に熱かったようだ。「いい作品だったでしょう?」と満面の笑顔で取材に現れた。出来上がった作品への、熱い思いを聞かせてもらった。

■目を見て人と向き合うことが大事
Q:本作のどういうところに魅力を感じましたか?
人間同士の触れ合いとか、そういう大切なものが映画になっていると思います。魚河岸って、人と人とが衝突し合ったり怒鳴り合ったり、そういう中で互いに関係を築いていくような場所なんですよね。そんなところを舞台にするというのは、意外に映画的なのかなと思いました。自分自身この映画と魚河岸に生きる人たちを通して自分の中で忘れていたものを思い出したという感じがします。今って連絡や会話も全部メールで済ますことが多いと思うんです。もちろん魚河岸の人たちもするんだろうけど、もっと相手の目を見て向き合ってものが言えることって大事だと思う。それが一つのメッセージになっている映画です。
Q:男同士でけんかするシーンが多かったですが、大沢さんはどんな風に感じましたか?
男ってやっぱりこういうもので生きてるんだなと改めて思いました。暴力ではなくて、そういう熱い思いを出すってことは大事なことだと感じました。

                               
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■築地を通して学んだこと
Q:ゲリラ的に撮影したという築地でのシーンはいかがでしたか?
ゲリラ的にやったところはほぼ失敗しましたね(笑)。ワーっと走るところがあるんですけど、ああいうのもゲリラ撮影でしたので、走っているうちにどんどん人が集まってきちゃって、結構大変だったんです。
Q:映画のように「どけよ!」なんて怒鳴られることはなかったんですか?
スタッフはすごく言われてたんじゃないですかね(笑)。本当に映画の通りですから。映画の中の築地が、そのままリアルな築地なんです。
Q:築地という場所で大沢さんが感じたことは?
魚河岸の人たちのエネルギーに慣れると、街やオフィスのシーンを撮るときに、オフィス街がとても病的に感じるんですよ。病的という言い方が良いか悪いかわからないけど、築地から、銀座に向かって歩いていくうちに、すれ違う人たちの顔色も悪くなってくるし、みんな下向いている感じになってきちゃう。僕らの生活って、気付かずに大事なものを忘れているんじゃないかと思いました。そして、築地で働く人たちと出会って、人間って魅力的なんだな、人間っていい目をしているんだということに改めて気付かされました。

■旬太郎は暑苦しいけど魅力的な男
Q:食通という設定に慣れるため、お料理の勉強はされたんですか?
魚のおろし方は教えていただいてどんどん練習しました。おろした刺身を、隣で待ち構えている助監督さんたちにガツガツ食べてもらっていました(笑)。
Q:主人公の旬太郎の魅力は?
自分の好きな人のためにできることなら何でもするとか、理不尽なことは許せないとか、そういう思いを感じる瞬間にすごく魅力を感じます。自分にはできないと思うし、逆にそういう人間がそばにいたら暑苦しいかもしれないとも思うけれども、もしいたら何かが変わるのかもしれない。不思議な男ですね。
Q:旬太郎を取り巻く、築地魚河岸の人たちがとても面白かったです。彼らについてどう思いましたか?
おかしな人の集まりです(笑)。正直言うと、この映画にはまともな人間が誰も出ていないと思うんですね。でも、それが人間的だと思うんですよ。この世の中に完璧な人なんていませんし、皆どこかずれているところがあるんだけど、それが個性になっているんですよね。
Q:お父さん役の伊東四朗さんもいい味出ていましたね。
面白かったですよね。ああいうタイプのお父さんって、なかなかいないですよね(笑)。

                               
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■映画って本来こういうものだと実感
Q:大沢さんご自身がグッときたシーンはどこですか?
誰でもそうだと思うんですけど、思いがあってこそ、誤解が生じることがあるんですよね。好きだから良かれと思ってやったことが全部裏目に出たりするようなことが、この映画の中にもいっぱいあるんです。そういうシーンはすごく切ないし、人間的なんだなって思います。親や兄弟や友だちでも、すべてわかり合える人なんていない。そういうところが見え隠れしているのがいいと思いました。
Q:ラストシーンで、お父さんが、旬太郎を出世魚のブリに例えて口上を述べるシーンがありました。ブリに例えるならば、役者としての大沢さんは今どの辺りでしょう?
うーん、どうだろう。何とも言えません。自分がブリになった時点で、ブリになったことにも気付かないんじゃないかな?
Q:これからご覧になる方々へメッセージをお願いします。
個人的にすごくいい映画に仕上がったと思っています。いろんな映画をやっているけれども、映画って本来こういうものだよなということを改めて感じさせてくれた映画です。皆さんも、ぜひ劇場に行って何かを感じてもらえればうれしいです。きっと、何かエネルギーを感じていただけると思います!

インタビュー中、大沢が口にした言葉で、とても印象的な言葉があった。「オフィス街に行くと、何か病的なものを感じる」。電車の中で、大の大人が横一列に座って熱心に携帯のメールを打つ現代は、確かに病的だ。人は、メールで自分の気持ちを言えたとしても、面と向かって相手の目を見て物事を言うことはできなくなっている。この映画を観ると、人と人がぶつかりあうこと、けんかすること、目を見て話すことの大切さがひしひしと伝わってくる。わかってもらおうと、相手の目を見て、必死に自分の気持ちを伝えようとする主人公の姿を見れば、明日からの自分が少し変わっていくのではないだろうか。

『築地魚河岸三代目』は6月7日より全国公開



井上和香、西川貴教
『コラソン de メロン』
好きな人のことだけを考えている女性はある意味“女の鏡”

                               
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取材・文:鴇田崇 写真:田中紀子
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『タナカヒロシのすべて』『うた魂(たま)♪』などノンジャンルな作風で知られる田中誠監督の最新作『コラソン de メロン』。お互いに映画初主演となる井上和香、西川貴教の初共演も話題で、西川演じるヒモ男と、井上演じるリストラされた元OLの仲良しな日常を描いた、ユーモラスなラブストーリーにも共感が集まりそうだ。そんな注目作『コラソン de メロン』に出演した感想や恋愛観など、さまざまな話を2人に聞いた。

■あこがれの人との共演にどきどき
Q:脚本を最初に読まれたときの感想はいかがでしたか?
西川:シュールな物語なんですが、監督がそれぞれのキャラクターに愛情をかけている感じが伝わってきました。また映画への出演自体が初めてですし、ドラマもそれほど出演したことがなかったので、ミュージシャンが生半可な気持ちでやっちゃいかん! と常々思っていたのですが、今回監督からも熱烈に口説かれまして、やらせていただくことを決めました。その役がヒモかよ! っていうのもありつつ(笑)、井上さんと共演させていただくっていうこともあって、とにかく素直な気持ちで演じました。
井上:ちゃんと映画に出演するのは初めてでしたが、テレビドラマのイメージがあったので、それに比べると映画って意外にセリフが少ないんだと思いました(笑)。表情などで気持ちを表現することが多くて、だからこそ映画は難しいと思いました。セリフをしゃべっている方が気持ちを説明できますからね。
Q:共演された感想は?
井上:西川さんのファンだったので、とても光栄です! 本当に、本当に高校生のころファンだったので……。
西川:言えば言うほどウソっぽく聞こえるけど(笑)。
井上:本当にファンなんです! お会いできてうれしかったんですよ(笑)。ですが、共演させていただく際にはその気持ちは抑えて演じました。西川さんはとても優しくて、現場はとっても楽しかったです。アーティストとは思えないぐらいのトークも聞けたので、本当にうれしかったです(笑)。
西川:井上さんも本格的な映画の現場は初めてっておっしゃってくれたので、気持ちとしては安心しました。実は僕、相当委縮していたんですよ。引き受けたものの、大丈夫かなって(笑)。単純なことですが、カチンコが鳴って、一拍おいてから演技を始めるなんて誰も教えてくれない(笑)。ちゃんと説明してほしいっていうのもあったんですが、反対に大規模な映画の撮影現場で恥をかくよりは、すごくコンパクトな現場だったので、間違ったって素直に恥をかけました。

                               
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■彼氏がヒモなのはあり? なし?
Q:劇中の泉とヒロミのような恋愛関係は、ありですか? なしですか?
井上:う~ん(笑)。なしです!
西川:いやー、僕もなしですね(笑)。ただ、僕が演じたヒロミは、泉ちゃんの純粋さ、けなげさというものをわかってはいるんだけど、表現の仕方が下手なだけだと思うので、気持ちのつながりはすごくいい関係だと思いました。
井上:ヒロミはヒモなので、泉に対して気持ちがあるのかないのか最初はわからなかったんです。生活させてもらうためだけに、一緒にいるんじゃないかって(笑)。ただ徐々にヒロミにも感情が出てくると、ちゃんと泉のことを思っていることがわかるんです。それはうらやましいカップルの関係ですよね。でも、女性として泉にはなりたくないです(笑)。
Q:田中誠監督はコミカルな作風のイメージがありますが、どんな演出をされる方なのでしょうか?
西川:普通は撮った直後にプレビューとかしそうなものじゃないですか。一切ないんです(笑)。小さなカメラ、小さなモニターを見て、「はいOK!」みたいな(笑)。
井上:チェックがまったくなかったんですよ(笑)。どんな映像をどんな角度から、どんな風に撮っているのかがまったくわからなかったですね。

■演技という自己表現について
Q:お二人にとって演技をするということはどういうことですか?
井上:すごく楽しいです。自分とは違う人格になれるというのが面白いですし、いろんな人の感情や自分とは考え方が違う人の役をやってみると人の考え方がわかって、いい勉強になりました。
西川:いかに自分を伝えるか、自分をアピールするかっていうことを普段から仕事でやっているので、役を自分に入れるというよりは役に自分をどれだけ沿わせるというか、役が自分にいかに乗り変わっていくかを考えました。後は、生のステージと映像の違いというのが大きかったので、何でも経験しないとわからないと思いました。
Q:最後に、『コラソン de メロン』をどんな人たちに観てほしいですか?
井上:わたしは特に女性に観てほしいと思いますね。ヒモの男性を好きになるのは、良くないとは思いますけど(笑)、泉の好きな人に対しての思いは、同じ女性として見習いたいと思いました。たとえヒロミが仮病だとうすうす気づいていたとしても、あれだけサポートして必死に走り回って彼のことだけを考えていられるのは、女性としては鏡だと思います。一つのアドバイスじゃないですけど、そういう感じで観てもらえればうれしいです。
西川:ぜひカップルでご覧いただきたいですね。女性はわかりやすい言葉や行動を欲しがるものですが、男ってそういうことがうまくできなかったりするものですよね。実はいつも一緒にいるってことは、“そういうことなんだ”って、間接的に彼女や奥さんたちに伝えられる映画だと思います。観終わったあとに“どう思う?”なんて、話をしてもらえたらと思います。

                               
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まるで映画本編のワンシーンから抜け出たような、仲の良さを見せてくれた井上と西川。ノリツッコミで楽しそうに話す掛け合いに、カップルを演じた2人というより、夫婦漫才を見ているような気にさせられた。それだけ息がピッタリということの裏返しだが、そんな2人の空気のような関係が見られる『コラソン de メロン』は必見。「ある意味、理想のカップル!」と語った2人の織り成す等身大の恋愛模様にご期待ください。

『コラソンdeメロン』5月31日よりシアターN渋谷ほかにて全国公開中
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