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From:http://dogatch.jp/cinema/amalfi50/special/
外交官・黒田康作役:織田裕二
今日は本当にすごくうれしい気分でいっぱいです。この奇跡がいっぱい詰まった映画を、これから2時間、じっくりと楽しんでいってください。
Q.完成した映画をご覧になった感想は?
僕はつい先日、横に天海さんがいる状態で観たんですけれど、最初はゆっくりとゆったりと始まって、そこから気がついたらどんどんサスペンスに引き込まれていって、いつの間にかふと胸にくるものがあって、そして……という。これから観ていただくので、あまり言えないんですけれども(笑)。最後に横を向いたら天海さんが涙を流されていて、僕はもう「えっ!」と、すごくドッキリしました。誰かをどうのこうのというより、自然と引き込まれて、本当に色々な人の背景や、抱えているものによって、どんどん感情が高ぶっていくという、そういう映画でした。
Q.全編海外ロケということで、今までにない体験はありましたか?
台本にそんなシーンはなかったんですが、監督に突然「ここで車に轢かれてくれ」って(会場笑)。当然、「あ、誰かスタントがいるのかな」と思っていたんですが、衣装を渡されて「あ、俺か」と。まさか、スペイン広場で車に轢かれそうになるとは思ってもみなかったですね(笑)。
MC:監督、それは突然思いついたんですか?
西谷監督:うん、スペイン広場を見ていたら思いつきました(会場笑)。
織田さん:カットを積み重ねてようやくそのシーンが成立して、僕たちが「ようやく終わった。これで映画は中断せずに無事なんとかなるな」と思った瞬間に、監督が「えーと、ビデオの素材用に監視カメラの映像っていうのが一つあるんですけど。今の最初から最後までを一連でやってください」って。「えっ? スタントもありですか?」と(笑)。しかも、それだけのカットなのに、観ていただくととても小さいかもしれない。そして、ほとんど使われていないかもしれません(笑)。
Q.「シリーズ化」の声が、あがっているようですが?
まだ気が早いかなと。ただ、これから観ていただいて、皆さんが「もっと観たい」と思ってくれたらうれしいですね。僕個人的には、この「アマルフィ」と、携帯動画の「アマルフィ ビギンズ」という二つの作品で二回黒田をやって、(黒田を)もっと知りたくなったんですね。やればやるほど、どんどんこの人を通して世界における今の日本が見えるような気がして、「もっと知りたい、もっと観たい」と。皆さんもぜひ面白いと思ったら、大声で「見せろ」と言えば、いつか見られるかもしれません。
最後に、織田さんからメッセージ
本当に無茶だなと思う、僕たちの数々の無謀な挑戦でしたけれども、たくさんの奇跡に巡りあって、こんな映画ができました。ぜひこの映画を皆さんで楽しんでいってください。
矢上紗江子役:天海祐希
今日は足をお運びくださいまして、ありがとうございました。色々な色、色々な形の愛が詰まった映画です。一人ひとりの思いが胸に迫っていくことと思います。一生懸命頑張りました。どうぞ楽しんでいってください。
Q.完成した作品をご覧になって泣かれたそうですが。
すみません、泣かせていただきました(笑)。スクリーンに映っているのは自分なんですけれども、その自分に嫉妬するくらい、素敵な男性に囲まれて……すみません(会場笑)。とても嬉しかったです(笑)。ストーリーは分かっているはずなのに、色々な人の想いが胸に迫ってきて、あるシーンからもう堰をきったように泣いてしまいました。そんな風に、色々な思いを感じていただけたらいいなと思います。
安達香苗役:戸田恵梨香
今日は皆さん、ありがとうございました。やっと皆さんに観てもらえるんだなと思って、すごく興奮しています。最後まで楽しんでいってください。
Q.完成した映画をご覧になった感想は?
私の場合は、撮影しながらいっぱいいっぱいになってしまうところがあったので、映画を観て「こういうお話だったんだ」と初めて分かったような感覚がありまして(笑)。純粋に一観客として楽しむことができましたし、すごく興奮して「これは皆さんにも楽しんでいただけるんじゃないかな」と思って、めちゃくちゃうれしかったです。
Q.全編海外ロケということで、今までにない体験はありましたか?
撮影とは全然関係ないんですけど、日本だとケータリングには、だいたいコーヒーがあって、冷たい麦茶があって、あとは紅茶やティーバッグなど色々置いてあるんです。でもイタリアは、3日間コロッセオ前で撮ったシーンがあるんですけれど、その時にケータリングを見たら、コーヒーとエスプレッソ、あとパンとピザ、その横にウィスキーがあって。「お酒!?」と思ったら、イタリア人スタッフが「ウィスキーとコーラを混ぜたらめちゃウマいんだ!」と言って、ウィスキーとコーラをすごい入れて「モルトボーノ(すごくおいしい)!」って(笑)。「お酒飲みながら仕事するなんて、私、初体験!」と思って、すごく印象に残っています。
天海さん:寒かったからですって。体を温めるために。
藤井昌樹役:佐藤浩市
今から40数年前、クレージー・キャッツがラスベガスの旧市街で車を全面ストップさせて踊って以来、海外でやる意味のあった作品だと思います(会場笑)。2時間強、まったくその長さを感じさせない、本当に贅沢なお土産を持って帰れる映画です。楽しんでください。
Q.完成した映画をご覧になっての感想は?
映画で贅沢な気持ちになれることを久々に思い出させてくれる映画でした。無意味な大作ほど悲しいものはないのですが、ちゃんとこの贅沢さにはちゃんと意味があったなと思います。
Q.全編海外ロケということで、今までにない体験はありましたか?
西谷監督は完璧主義者なんですよね。これ、プロデューサーたちからは言わないでくれって言われているんですけれど、全編イタリアロケと言われていますが、実は1カットだけ日本で撮っています(会場笑)。もうぶっちゃけ話しちゃいますけど、実際にイタリアで撮ったんですよ。撮ったんだけど、感光して使えなくなっちゃったんですね。それで「さすが西谷さんだな」と思ったのは、当然、(そのシーンは)カットだろうと思っていたら、「ぜひやりたい」と。日本に帰った後だったので、「まさかまたイタリアに呼ばれるのか、俺」とビックリしたんですけれど、実は「ロケ現場を全部採寸したから」と、東宝の撮影所にセットを組んで、1カットのためだけにイタリ……あ! これ以上、言えないな(会場笑)。あ~、危ない(会場笑)! すごいですよ~(会場笑)!
谷本幹安役:伊藤淳史
皆さん、こんばんは。お忙しい中、ありがとうございます。本当にすごい映画になっています。約2時間、イタリアの世界にどっぷりと浸かってください。
Q.完成した映画はいかがでしたか?
これほどまでに豪華なキャスト、そしてオールイタリアロケという大きなスケールは、映画を観ていても伝わってきて、素晴らしい作品になっているなと思いました。戸田さんの「いっぱいいっぱいになっていた」というお話を聞きながら、僕はイタリアに行って3日休んで1日働いて、4日休んで2日働いて、2日休んで帰ったみたいな感じで……(会場笑)。本当に1日、1日を集中してがんばったんですけれど、いま戸田さんのお話を聞いて、「申し訳ないことをしたな」と(会場笑)。本当にすごい作品になっていると思います(笑)。
Q.全編海外ロケということで、今までにない体験はありましたか?
普段、お仕事している時に、「ここは外で撮るだろう」と思うシーンが「ここもセットでやっちゃいます」ということが、実は結構あるんです。それが今回、「ここは絶対にセットだろう」というところまで、イタリアでロケをしたというところですね。普通だったら絶対に、東宝のスタジオに立っているはずのセットなんだけれど、そこも(ロケで)撮るっていうのは、こんな贅沢な作品はないなと。これは僕も初めての経験でした。
西野道生役:佐野史郎
どうも、本日はありがとうございます。3カ月近く、どっぷりとイタリアで撮影が行われました。ローマに非常に愛着が沸き、そして映画の聖地ですから、チネチッタの撮影所で撮影ができたことは、個人的に本当に感激しています。イタリアの豊かな風景に彩られた豪華な内容ではありますけれども、緊張感のあるサスペンスになっていると思います。最後までじっくりとご覧ください。
Q.完成した映画はいかがでしたか?
楽しかったです。浩市さんが言ってましたが、「クレージー黄金作戦」という映画が昔ありまして、ラスベガスの大通りでクレージーキャッツの皆さんが通行を全部止めて踊ったという作品があるんです。当時にしてみれば、海外ロケで日本のクルーが堂々と映画を作っているというのは珍しく、僕は子供心ながら感激しまして、何回も観た記憶があるんですが、あれが確か東宝創立35周年記念でした。今回は、フジテレビ開局50周年記念ということで、おめでたいですね。
僕が演じる参事官役は、それこそ監督も言っていたように「どのように見えるんだろう?」と聞いてみたいです。いや、何も最初から「怪しい」って言ってるんじゃないですよ。本当に普通の、普通の役ですから。ただ、最初に台本を読んだ時に、「あ、こういうこと言うんだ」「一体、どういう人なんだろう?」と引き込まれて、ずっと現場でも織田さんに聞いて、「いや、こういう人なんじゃないの?」「本当はこうなって、こうなってるんじゃないの?」と、仮説を立てながら演じました。それがどのぐらい反映されているかは分かりませんけれども、西谷監督は確信犯ですから(笑)。
Q.全編海外ロケでの思い出は?
個人的にうれしかったのは、元旦に天海さんが作ってくれたお雑煮が本当に美味しかったです。イタ飯もおいしいんですけど、さすがに毎日だときつくて、ダシの味ってこんなにうまいのかと。ありがとうございました。ごちそうさまでした。
天海さん:いえ、とんでもないです。きっとね、味に飽きていたから、私のお雑煮がおいしく感じられたんだと思います(笑)。
西谷弘監督
本日はありがとうございます。この映画はオール海外(撮影)とか、そういったことが強調されますが、最近あまりない日本映画だと思います。皆さんがこれをどう捉えるか、どう観ていくのか、そちらの方がすごく興味がありますので、ぜひ感想をお聞かせください。よろしくお願いします。
Q.完成した映画を観た時は色々な思いが沸き上がってきたんじゃないですか?
そうですね。ずっと日本に帰らずに年越しもしたからこそ、にじみ出るものはあるかなと思います。やっていればそれは感慨深いものになるんですけれど、それがどれだけお客様に伝わるか、そこが一番ドキドキする点です。
Q.チネチッタの撮影所というのは風情が違うんでしょうか?
歴史をとても感じますね。
Q.「シリーズ化」の声があがっているようですが?
要望があればいつでも。まずはヒットしないと(笑)。 |
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