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出演者インタビュー第2弾は、検視補助官・小坂留美を演じる松下由樹さん。女性ならではの視点で解決の糸口を見出してきた留美。今後どのように成長していくのか、また、松下さんから見た「臨場」の見どころとは?
――1年ぶりに“小坂留美”になったお気持ちは?
正直、やはり緊張します。2009年の放送を、視聴者の方が受け入れてくださったからの今作ですので、その期待に応えなければということと、今回はさらにオリジナルストーリーが増えますので、“倉石班”という三角形の中で小坂留美がこれからどのように成長を遂げていけばいいのかということを考えました。
――その成長を、どのように表現していこうと?
2009年のスタート時は、誰もが耳に慣れてない「臨場」「検視」というものから勉強していくということがとても大変な作業でしたので、それが少なからず体に入っているという意味では、少し余裕を持って臨めたかと思います。その上で、補助官としての立場は変わらないながら、より自信を持ち、それだけの力もついている小坂留美になっていないといけないし、それでもまだ到底及びもつかない倉石さんの背中をいつも見ているという小坂留美でもなければならない、その両方の側面をうまく出せたらと思っています。
今回は、一ノ瀬くんもしっかり倉石班の一員となり、全員がチームとして動けるところからのスタートとなりますので、倉石班として仕事を積み重ねてきたという形を見せられるように、そしてその中での3人の考え方の違いや、自分なりの見立てや事件をどう解決していこうとするのかというところをしっかり出していけたらと思います。
――同じ働く女性という意味では、松下さん自身が小坂留美から影響を受けることも?
女性がどこまで耐えられるのか、世間からどういう目を向けられるのかということも含め、ものすごく過酷な職業ですよね。その中でも信念を持って頑張っている留美さんからは、やはりいい影響を受けます。男性が中心となる現場で、その中でも特に厳しい検視という世界で働く留美さんですので、“女性ならではの見立て”という倉石さんとは少し違うものが出せたらと思います。
――今回、注目すべき見どころはどこでしょうか?
それぞれが次のステップに進んでいきます。その時にどんな段階を踏んで、何を得ていくのか、これが大きな見どころです。新たな人間関係が構築され未知数な部分が出てくる、こういうところが楽しいですよね。どっしりと安定したドラマを見ていただきたい一方で、まだまだこの人たちはどうなっていくのか分からない、というところも一緒になって見届けてもらえればと思います。
――検視官という職業を演じることによって、生や死に対しての考え方に変化はありますか?
何があっても“生きていく”ということの大切さを、ドラマを通して感じます。どんな形の死にしても、そこに関わるご遺族の方がいらっしゃる。その方たちの思いも含め真実を拾いあげていくことで、少しでも救われることがある。死を見ることによって、生が見えてくるということでもあるのかと思います。
留美さんは、倉石さんのような天才肌ではないけれど、彼女らしく、人としてちゃんと物を見られる目を持ちながらこの職業に携わっていくという人物であってほしいと思っています。
――最後に、第3話の見どころをお願いします。
留美さんの身近な日常生活の中で、突然、事件が起きます。生活の中に存在していたものが実は自分に見えていたものとは違っていたという側面が切なくもあり、女性としても一人の人間としても、気持ちが痛いです。“守る”ということはどういうことなのか、一緒に考えていただければうれしいですね。 |
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