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伸彦はどのようなキャラクターだと思われますか?
「前妻との間に出来た子供を独りで育てて来たということはありますが、それ以外はごく普通の家庭を営んで来た男だと思います。ところが、不慮の事故で子供を亡くしてしまうという悲劇に巻き込まれてしまう…その出来事によって、伸彦は心の葛藤が生まれてしまいます。」
『甘いはずなのに』の台本を読まれた感想は?
「場面転換がすごく早い作品だと思いました。過去のフラッシュバックと現在の出来事との時間軸が細かく遷移するんです。その中で、伸彦は再婚相手の尚美(加藤あい)と沖縄旅行に行きます。でも、伸彦は尚美にある疑念を抱いているんです。とても大きな疑念なので、僕も伸彦の心情に深く入り込まなくてはいけません。過ぎ去って尚残る疑念…この時間軸を自分の中で整理して作り出すのは難しかったですね。」
尚美役の加藤さんとは?
「4年ぶりの共演になりますけど、当時と全く変わっていない印象です。なので、今回はちょっと難しい夫婦関係という役なんですけど、安心して演じることが出来ました。」
藤村重雄役の北見敏之さんとは3回目の共演だそうですね。
「はい。前回は『グッドライフ』という連続ドラマでご一緒させて頂きました。まあ、男同士ということもあるので、お互いに会った時にはサラッと挨拶する程度ですけど、やはり加藤さん同様、一度ご一緒している方とは演じやすいです。ドラマでの藤村は、キーマン的な役割になるんですよ。」
今回は沖縄がメインの舞台となっています。
「僕は何回か仕事で行ったことはあるんですけど、おそらくプライベートではないんじゃないかな? 東京では見られない風景や植物があるのが"南の島"という感じで、とても新鮮に映りますね。食べ物ではソーキそばが美味しいので、沖縄に行くと必ず食べたくなります(笑)。」
東野圭吾さん原作作品へのご出演は?
「今回が初めてです。でも『マスカレード・ホテル』などの原作本は、とても面白いので読ませて頂いています。東野さんの作品は、ストーリー展開のテンポが良く、ミステリーやサスペンスの魅力となる"えっ?"という読者側の驚きを喚起するのが、とても上手だと思いますね。だから、映像化された作品を見ても、つい見入ってしまうんじゃないでしょうか。」
『甘いはずなのに』の見どころは?
「伸彦は究極の愛情を寄せていた"娘"を突然亡くしてしまいました。僕も父親ですので、自分自身に置き換えて考えると本当に"あり得ないこと"です。でも、そんな"ある日突然の出来事"というのは、ニュースでも毎日のように放送されています。ですので、このドラマでは娘に限らず、人を愛すること、大切にすること…また、側にいてくれる人への思いやりも感じて頂けたらと思います。」 |
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